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公開番号
2025119857
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-15
出願番号
2024014932
出願日
2024-02-02
発明の名称
樹脂シート
出願人
味の素株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
B29C
63/02 20060101AFI20250807BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】封止成型に先んじて室温下で保存した場合においても、中空構造を維持しつつ十分な封止成型性を安定にもたらす樹脂シートの提供。
【解決手段】中空構造を有する封止構造体の製造において、封止成型するための樹脂シートであって、該樹脂シートが、支持体と、該支持体上に設けられた樹脂組成物層と、を備え、該樹脂組成物層が、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)熱伝導性無機充填材、及び(D)リン系硬化促進剤を含み、樹脂組成物層の、80℃での損失正接tanδ(tanδ=損失弾性率E”/貯蔵弾性率E’)が、0.50以上0.90以下である、樹脂シート。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
中空構造を有する封止構造体の製造において、封止成型するための樹脂シートであって、
該樹脂シートが、支持体と、該支持体上に設けられた樹脂組成物層と、を備え、
該樹脂組成物層が、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)熱伝導性無機充填材、及び(D)リン系硬化促進剤を含み、
樹脂組成物層の、80℃での損失正接tanδ(tanδ=損失弾性率E”/貯蔵弾性率E’)が、0.50以上0.90以下である、樹脂シート。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
樹脂組成物層の、80℃でのtanδをtanδ
0h
とし、樹脂シートを温度23℃、湿度40~45%の環境下に72時間静置した際の樹脂組成物層の、80℃でのtanδをtanδ
72h
としたとき、
1.00≦tanδ
72h
/tanδ
0h
≦1.50
の関係を満たす、請求項1に記載の樹脂シート。
【請求項3】
樹脂組成物層の、80℃での溶融粘度をMV
0h
(poise)とし、樹脂シートを温度23℃、湿度40~45%の環境下に72時間静置した際の樹脂組成物層の、80℃での溶融粘度をMV
72h
(poise)としたとき、
1.00≦MV
72h
/MV
0h
≦1.50
の関係を満たす、請求項1に記載の樹脂シート。
【請求項4】
樹脂組成物層の硬化物の熱伝導率が、1.0W/m・K以上である、請求項1に記載の樹脂シート。
【請求項5】
樹脂組成物層が、さらに(E)熱可塑性樹脂を含む、請求項1に記載の樹脂シート。
【請求項6】
(E)成分が、(E-1)ガラス転移温度が25℃以下の熱可塑性樹脂を含む、請求項5に記載の樹脂シート。
【請求項7】
基板上にバンプを介して設けられた被封止体の封止用である、請求項1に記載の樹脂シート。
【請求項8】
基板と、該基板上にバンプを介して設けられた被封止体と、該被封止体を封止する硬化物層と、を備える封止構造体であって、
該硬化物層が、請求項1~7のいずれか1項に記載の樹脂シートの樹脂組成物層の硬化物を含み、
該基板と該封止体との間に中空構造を有する、封止構造体。
【請求項9】
被封止体が、中空構造側に配置された電極を含む、請求項8に記載の封止構造体。
【請求項10】
基板と、該基板上にバンプを介して設けられた被封止体と、該被封止体を封止する硬化物層と、を備える封止構造体の製造方法であって、
基板と、該基板上にバンプを介して設けられた被封止体と、を備える構造体に、請求項1~7のいずれか1項に記載の樹脂シートを、樹脂組成物層が該被封止体を封止するように積層する工程、及び
樹脂組成物層を硬化して、硬化層を形成する工程、
を含む、封止構造体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂シート、封止構造体、及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、半導体パッケージと並んで、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ、加速度センサ等のMEMSと称される微小電子部品の開発が進められている。これらの電子部品を封止したパッケージは、それぞれ一般的に表面弾性波の伝播や光学系の維持、電子部品の可動部材の可動性を確保するための中空構造を有している。この中空構造は、基板と電子部品(素子)との間の空隙として設けられることが多い。封止の際には、可動部材の作動信頼性や、素子の接続信頼性を確保するよう中空構造を維持しながら封止することがある。
【0003】
中空構造を維持しながら封止する方法として、樹脂シート等のシート状積層材料を用いて封止する方法が検討されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6282626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
樹脂シートを用いて中空構造を維持しながら封止する際、樹脂シートに含まれる樹脂組成物層には、封止成型時の温度において、十分な封止成型性を呈しつつ、中空構造への樹脂の流入を抑制し得ることが求められる。しかしながら、従来の樹脂シートに関しては、封止成型に先立ち室温下で保存した場合に、封止成型性にばらつきが生じ、中空構造を維持しつつ十分な封止成型性を安定にもたらすことができないことがあった。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みて創案されたもので、封止成型に先んじて室温下で保存した場合においても、中空構造を維持しつつ十分な封止成型性を安定にもたらす樹脂シート;該樹脂シートの樹脂組成物層の硬化物を含む封止構造体、及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記の課題を解決するべく鋭意検討した。その結果、本発明者は、支持体と、該支持体上に設けられた樹脂組成物層とを備え、樹脂組成物層が(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)熱伝導性無機充填材、及び(D)リン系硬化促進剤を含み、樹脂組成物層の、80℃における損失正接tanδ(tanδ=損失弾性率E”/貯蔵弾性率E’)が、0.50以上0.90以下である樹脂シートを用いることで、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記のものを含む。
【0008】
<1>
中空構造を有する封止構造体の製造において、封止成型するための樹脂シートであって、
該樹脂シートが、支持体と、該支持体上に設けられた樹脂組成物層と、を備え、
該樹脂組成物層が、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)熱伝導性無機充填材、及び(D)リン系硬化促進剤を含み、
樹脂組成物層の、80℃での損失正接tanδ(tanδ=損失弾性率E”/貯蔵弾性率E’)が、0.50以上0.90以下である、樹脂シート。
<2>
樹脂組成物層の、80℃でのtanδをtanδ
0h
とし、樹脂シートを温度23℃、湿度40~45%の環境下に72時間静置した際の樹脂組成物層の、80℃でのtanδをtanδ
72h
としたとき、
1.00≦tanδ
72h
/tanδ
0h
≦1.50
の関係を満たす、<1>に記載の樹脂シート。
<3>
樹脂組成物層の、80℃での溶融粘度をMV
0h
(poise)とし、樹脂シートを温度23℃、湿度40~45%の環境下に72時間静置した際の樹脂組成物層の、80℃での溶融粘度をMV
72h
(poise)としたとき、
1.00≦MV
72h
/MV
0h
≦1.50
の関係を満たす、<1>又は<2>に記載の樹脂シート。
<4>
樹脂組成物層の硬化物の熱伝導率が、1.0W/m・K以上である、<1>~<3>のいずれか1項に記載の樹脂シート。
<5>
樹脂組成物層が、さらに(E)熱可塑性樹脂を含む、<1>~<4>のいずれか1項に記載の樹脂シート。
<6>
(E)成分が、(E-1)ガラス転移温度が25℃以下の熱可塑性樹脂を含む、<5>に記載の樹脂シート。
<7>
基板上にバンプを介して設けられた被封止体の封止用である、<1>~<6>のいずれか1項に記載の樹脂シート。
<8>
基板と、該基板上にバンプを介して設けられた被封止体と、該被封止体を封止する硬化物層と、を備える封止構造体であって、
該硬化物層が、<1>~<7>のいずれか1項に記載の樹脂シートの樹脂組成物層の硬化物を含み、
該基板と該封止体との間に中空構造を有する、封止構造体。
<9>
被封止体が、中空構造側に配置された電極を含む、<8>に記載の封止構造体。
<10>
基板と、該基板上にバンプを介して設けられた被封止体と、該被封止体を封止する硬化物層と、を備える封止構造体の製造方法であって、
基板と、該基板上にバンプを介して設けられた被封止体と、を備える構造体に、<1>~<7>のいずれか1項に記載の樹脂シートを、樹脂組成物層が該被封止体を封止するように積層する工程、及び
樹脂組成物層を硬化して、硬化層を形成する工程、
を含む、封止構造体の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、封止成型に先んじて室温下で保存した場合においても、中空構造を維持しつつ十分な封止成型性を安定にもたらす樹脂シート;該樹脂シートの樹脂組成物層の硬化物を含む封止構造体、及びその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る封止構造体の製造方法の工程(I)を説明するための模式的な断面図である。
図2は、本発明の一実施形態に係る封止構造体の製造方法の工程(II)を説明するための模式的な断面図である。
図3は、本発明の一実施形態に係る封止構造体の製造方法の工程(III)を説明するための模式的な断面図である。
図4は、本発明の一実施形態に係る封止構造体の製造方法の工程(IV)を説明するための模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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