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公開番号
2025116758
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-08
出願番号
2024011382
出願日
2024-01-29
発明の名称
カーボンリサイクルシステム
出願人
太平洋セメント株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C04B
40/02 20060101AFI20250801BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】本発明は、カルシウム源を用いて二酸化炭素を固定し、カルシウム炭酸化物の形態で回収するとともに、該回収したカルシウム炭酸化物を商流に載せ、上記各工程を回すためのコストをまかなえる利益を確保できる、カーボンリサイクルシステムを提供する。
【解決手段】本発明は、少なくとも下記(A)~(C)を必須の手段として回して二酸化炭素を利活用する、カーボンリサイクルシステム。
(A)カルシウム源と二酸化炭素が反応して、カルシウム炭酸化物が生じるための、カルシウム源と二酸化炭素の反応手段
(B)上記カルシウム炭酸化物を搬送するための、カルシウム炭酸化物の搬送手段、および
(C)上記搬送したカルシウム炭酸化物を利活用するための、カルシウム炭酸化物の利活用手段
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも下記(A)~(C)を必須の手段として回して二酸化炭素を利活用する、カーボンリサイクルシステム。
(A)カルシウム源と二酸化炭素が反応して、カルシウム炭酸化物が生じるための、カルシウム源と二酸化炭素の反応手段
(B)上記カルシウム炭酸化物を搬送するための、カルシウム炭酸化物の搬送手段、および
(C)上記搬送したカルシウム炭酸化物を利活用するための、カルシウム炭酸化物の利活用手段
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
(D)上記カルシウム炭酸化物の利活用手段で生じたカルシウム源を、上記カルシウム源と二酸化炭素の反応手段に回送するための、カルシウム源の回送手段を任意の手段としてさらに含む、請求項1に記載のカーボンリサイクルシステム。
【請求項3】
(A)カルシウム源と二酸化炭素の反応手段が、二酸化炭素を密閉した反応槽、および/または、二酸化炭素を曝気する反応槽である、請求項1または2に記載のカーボンリサイクルシステム。
【請求項4】
(B)カルシウム炭酸化物の搬送手段、および(D)カルシウム源の回送手段が、セメント運搬車両、セメント運搬船舶、ダンプ車、平ボディトラック、およびコンクリート運搬車両等から選ばれる1種以上である、請求項1または2に記載のカーボンリサイクルシステム。
【請求項5】
(C)カルシウム炭酸化物の利活用手段が、セメントの製造、生コンクリートの製造、コンクリート製品の製造、建設、および地盤改良等から選ばれる1種以上である、請求項1または2に記載のカーボンリサイクルシステム。
【請求項6】
上記カルシウム源が、硬化前または硬化後の生コンクリートスラッジ、コンクリート粉粒体、およびセメント等から選ばれる1種以上である、請求項1または2に記載のカーボンリサイクルシステム。
【請求項7】
上記二酸化炭素が、セメント工場の排ガスおよび/またはコンクリート製品工場の排ガス中の二酸化炭素、並びに、セメント工場の排ガスおよび/またはコンクリート製品工場の排ガスから回収した二酸化炭素等から選ばれる1種以上である、請求項1または2に記載のカーボンリサイクルシステム。
【請求項8】
上記カルシウム源と二酸化炭素の反応手段を用いる場所が、セメント工場、セメントターミナル、生コンクリート工場、現場プラント、またはコンクリート製品工場等から選ばれる1種以上である、請求項1または2に記載のカーボンリサイクルシステム。
【請求項9】
上記カルシウム炭酸化物の搬送手段におけるカルシウム炭酸化物の形態が、スラリー、粉粒体、該カルシウム炭酸化物を混合材として含む混合セメント、および該カルシウム炭酸化物を混合材として含むセメント系固化材等から選ばれる1種以上である、請求項1または2に記載のカーボンリサイクルシステム。
【請求項10】
上記カルシウム源と二酸化炭素の反応手段において、カルシウム炭酸化物の製造に用いるための原料および反応槽を、サブスクリプションで利用者に提供して収益する、請求項1または2に記載のカーボンリサイクルシステム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素を、カルシウム源を用いて炭酸化して固定し、カルシウム炭酸化物の形態で二酸化炭素を回収するカーボンリサイクルシステムに関する。
また、本発明は、該カルシウム炭酸化物を、セメント用混合材、コンクリート用混和材、および地盤改良材等の、二酸化炭素由来の製品(有価物)として利活用する、カーボンリサイクルシステムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
経済産業省(資源エネルギー庁)の報告によれば、2019年にセメント製造時に排出した二酸化炭素量は4147万トンで、これは国内の二酸化炭素量の総排出量の約4%を占める。そして、このセメント製造時に排出した二酸化炭素量(約4%)を100%とした場合、石灰石等の原料に由来する二酸化炭素の割合は約60%、セメントクリンカの焼成に用いる化石燃料に由来する二酸化炭素の割合は約30%である(非特許文献1)。
【0003】
かかる状況を受けて、近年、セメント業界は、カーボンニュートラルの一態様であるカーボンリサイクルの技術開発に、鋭意、取り組んでいる。ここで、カーボンリサイクルとは、セメント製造時の二酸化炭素の排出の削減に加え、二酸化炭素を資源として捉えて、二酸化炭素の固定物(カルシウム炭酸化物等)を利活用する技術である(非特許文献1)。
【0004】
そして、上記カーボンリサイクルは、具体的には、下記(a)~(c)工程を回すことにより、二酸化炭素を固定して回収する循環システムである。以下、(a)~(c)工程と、これらに関連する文献を併記する。
(a)セメントクリンカの製造時に生じる排ガスの中から、二酸化炭素を分離して回収する工程
そして、上記(a)工程に関し、特許文献1は、二酸化炭素吸収性アミン化合物、アルキレン尿素化合物、および水を含む吸収液を、二酸化炭素を含むガスと接触させて二酸化炭素を分離する工程と、該二酸化炭素を吸収した吸収液から、二酸化炭素を回収する工程を含む、二酸化炭素の分離回収方法を提案する。
【0005】
(b)コンクリートの製造時に、上記回収した二酸化炭素を、コンクリート中の水酸化カルシウムやセメント水和物等のカルシウム源と反応させて、二酸化炭素を固定する工程
そして、上記(b)工程に関し、特許文献2は、セメントの一部と、水の一部または全部と、セメント分散剤とを混合して、特定の水セメント比のセメント含有混練物を得る工程と、上記セメント含有混練物の中に炭酸ガスを供給して、炭酸化混練物を得る工程と、炭酸化混練物と、セメントの残部と、水の残部と、骨材とを混練して、上記セメント組成物を得る工程を含む、セメント組成物の製造方法を提案する。
【0006】
(c)コンクリート硬化体や廃コンクリート中の、水酸化カルシウムおよびセメント水和物等のカルシウム源に、二酸化炭素を固定する工程
そして、上記(c)工程に関し、特許文献3は、セメント質硬化体(コンクリートまたはモルタル)に、350℃以上の二酸化炭素含有ガスを接触させて、二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素を、セメント質硬化体に固定する接触工程を含む、二酸化炭素の固定方法を提案する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
経済産業省、経済産業局、資源エネルギー庁、“コンクリート・セメントのカーボンニュートラルに向けた国内外の動向等について”、令和4年11月2日発行
【特許文献】
【0008】
特開2023-142600号公報
特開2023-136588号公報
特開2020-131074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、前記各工程には以下の課題がある(非特許文献1)。すなわち、
上記(a)工程では、二酸化炭素の回収量の増加と、高い回収コストが課題であり、
上記(b)工程では、コンクリートによる二酸化炭素の固定量の最大化と、高い固定コストが課題であり、
上記(c)工程では、コンクリート中のカルシウム源の抽出量の拡大と、二酸化炭素の固定量の増加と、高い抽出コストが課題である。
【0010】
さらに課題として、上記各工程で得られた二酸化炭素やその固定物の供給先および消費先の確保や、該固定物の新たな用途の開拓が挙げられる。また、上記各工程を回すために必要なコストをまかなうため、二酸化炭素の固定物を商流に載せ、原資(利益)を確保する必要がある。
(【0011】以降は省略されています)
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