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公開番号2025116158
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2025091551,2020170874
出願日2025-06-02,2020-10-09
発明の名称二軸延伸フィルムの製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類B29C 55/12 20060101AFI20250731BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含む二軸延伸フィルムを、生産性良く製造する方法を提供すること。
【解決手段】ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含むフィルム原料を押出機で溶融した後、フィルム状に成形し、成形したフィルムを、MD方向及びTD方向それぞれに、延伸倍率1.1倍以上で、連続的に引き延ばすことにより、二軸延伸フィルムを得る。前記MD方向での前記フィルムの連続的な引き延ばしは、前記フィルムを搬送する複数のロール間でロールの回転速度に差をつけることで実施することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含む二軸延伸フィルムを製造する方法であって、
前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含むフィルム原料を押出機で溶融した後、フィルム状に成形する工程、及び、
成形したフィルムを、MD方向及びTD方向それぞれに、延伸倍率1.1倍以上で、連続的に引き延ばすことにより、二軸延伸フィルムを得る工程を含む、製造方法。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記MD方向での前記フィルムの連続的な引き延ばしは、前記フィルムを搬送する複数のロール間でロールの回転速度に差をつけることで実施する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記成形工程の後、前記延伸工程の前に、成形したフィルムを搬送しながら冷却ロールで冷却する工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記成形工程から前記延伸工程までを、連続プロセスで実施する、請求項1~3のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項5】
前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含むフィルム原料を押出機で溶融してから二軸延伸フィルムを得るまで、前記フィルム原料及び前記フィルムの温度が、前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂のガラス転移温度(Tg)より10℃低い温度以上、175℃以下の範囲内にある、請求項1~4のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項6】
前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂が、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項7】
前記フィルム原料がさらに充填材を含有し、前記充填材の含有量は、前記ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂100重量部に対して1~100重量部である、請求項1~6のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項8】
前記充填材が無機充填材である、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記無機充填材が、珪酸塩、炭酸塩、硫酸塩、燐酸塩、酸化物、水酸化物、窒化物、及びカーボンブラックから選択される少なくとも1種を含む、請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
前記充填材が有機充填材である、請求項7に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含む二軸延伸フィルムの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、欧州を中心に生ゴミの分別回収やコンポスト処理が進められており、生ゴミと共にコンポスト処理できるプラスチック製品が望まれている。
【0003】
一方で、廃棄プラスチックが引き起こす環境問題がクローズアップされ、特に海洋投棄や河川などを経由して海に流入したプラスチックが、地球規模で多量に海洋を漂流していることが判ってきた。この様なプラスチックは長期間にわたって形状を保つため、海洋生物を拘束、捕獲する、いわゆるゴーストフィッシングや、海洋生物が摂取した場合は消化器内に留まり摂食障害を引き起こすなど、生態系への影響が指摘されている。
【0004】
更には、プラスチックが紫外線などで崩壊・微粒化したマイクロプラスチックが、海水中の有害な化合物を吸着し、これを海生生物が摂取することで有害物が食物連鎖に取り込まれる問題も指摘されている。
【0005】
この様なプラスチックによる海洋汚染に対し、生分解性プラスチックの使用が期待されるが、国連環境計画が2015年に取り纏めた報告書では、ポリ乳酸などのコンポストで生分解可能なプラスチックは、温度が低い実海洋中では短期間での分解が期待できないために、海洋汚染の対策にはなりえないと指摘されている。
【0006】
この様な中、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂は海水中でも生分解が進行しうる材料であるため、上記課題を解決する素材として注目されている。
【0007】
一方、薄くて高強度のフィルムを製造する技術として、フィルムを二軸延伸する方法が知られている。
特許文献1では、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂を溶融してフィルム状に成形し、一定時間をかけて結晶化させた後、二本のロールに挟み込んでロール圧延することにより一次延伸し、さらに前記圧延時の温度より高い温度で二次延伸することにより、二軸延伸フィルムを製造する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2006-168159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載された方法によると、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を主成分とする二軸延伸フィルムを製造することができる。
しかし、該文献に記載された製造方法では、延伸を行う前に、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を結晶化させるアニール工程を実施することが必須である。このアニール工程には12時間といった長時間を要することが記載されており、フィルムを連続的なプロセスで製造することができず、生産性に劣るという問題がある。
更に、前記一次延伸は、フィルムを二本のロールに挟み込んで圧力をかけるロール圧延によって実施するため、その際にフィルムがロールに貼り付いてしまうという問題もある

【0010】
本発明は、上記現状に鑑み、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含む二軸延伸フィルムを、生産性良く製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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