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公開番号2025112075
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-31
出願番号2024006151
出願日2024-01-18
発明の名称撮像装置
出願人浜松ホトニクス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H04N 25/70 20230101AFI20250724BHJP(電気通信技術)
要約【課題】S/N比の更なる向上を実現することができる撮像装置を提供すること。
【解決手段】撮像装置1は、光電面111aを有するフォトカソード111と、光電面111aから放出される光電子を検出し検出信号を出力する固体撮像素子112と、フォトカソード111及び固体撮像素子112を真空状態において保持する真空筐体113と、固体撮像素子112から出力される検出信号を処理する信号処理部15と、を備えている。固体撮像素子112は、加速した光電子が入射されることにより電子打ち込み増倍により増倍された光電子を検出して、検出信号を出力する信号処理部15は、フォトンの有無の識別が可能になるように予め設定された信号強度に係る第1閾値に基づき各フレームの検出信号について二値化処理を行い、該二値化処理後の各フレームの二値化信号を加算することによりフォトンカウンティングを行う。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
光電面を有する光電変換部と、
前記光電面から放出される光電子を検出し検出信号を出力する固体撮像素子と、
前記光電変換部及び前記固体撮像素子を真空状態において保持する真空筐体と、
前記固体撮像素子から出力される前記検出信号を処理する信号処理部と、を備え、
前記固体撮像素子は、加速した前記光電子が入射されることにより電子打ち込み増倍により増倍された光電子を検出して、前記検出信号を出力し、
前記信号処理部は、フォトンの有無の識別が可能になるように予め設定された信号強度に係る第1閾値に基づき各フレームの前記検出信号について二値化処理を行い、該二値化処理後の各フレームの二値化信号を加算することによりフォトンカウンティングを行う、撮像装置。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記信号処理部は、加算対象のフレーム数が予め設定された上限フレーム数に達した場合において、新たなフレームの二値化信号を加算する際に最も古いフレームの二値化信号を削除する、請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記信号処理部は、所定の除外フレームの前記検出信号については、前記二値化処理を実施せずに移動平均処理又は加算処理を行う、請求項2記載の撮像装置。
【請求項4】
前記信号処理部は、各フレームの二値化信号を加算した信号に対して所定の定数を掛ける、請求項1記載の撮像装置。
【請求項5】
前記信号処理部は、フォトン数の識別が可能になるように予め設定された信号強度に係る第2閾値に基づき、フォトン数を特定する、請求項1記載の撮像装置。
【請求項6】
前記信号処理部は、異常なフォトン数の識別が可能になるように予め設定された信号強度に係る第3閾値に基づき、異常なフォトン数のフレームを加算対象から除外する、請求項1記載の撮像装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、撮像装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、蛍光検出において励起反射光の影響を受けないようにするためにフィルタを使用する方法が記載されている。特許文献2には、蛍光検出において励起反射光の影響を受けないようにするために励起・反射光発生及び読出しのタイミングを同期させる方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9-140714号公報
特開2001-190489号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した蛍光検出や、更に信号量が少ない生物発光(バイオルミネッセンス)観察等においては、S/N比の更なる向上が求められている。
【0005】
本開示は上記実情に鑑みてなされたものであり、S/N比の更なる向上を実現することができる撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る撮像装置は、[1]「光電面を有する光電変換部と、光電面から放出される光電子を検出し検出信号を出力する固体撮像素子と、光電変換部及び固体撮像素子を真空状態において保持する真空筐体と、固体撮像素子から出力される検出信号を処理する信号処理部と、を備え、固体撮像素子は、加速した光電子が入射されることにより電子打ち込み増倍により増倍された光電子を検出して、検出信号を出力し、信号処理部は、フォトンの有無の識別が可能になるように予め設定された信号強度に係る第1閾値に基づき各フレームの検出信号について二値化処理を行い、該二値化処理後の各フレームの二値化信号を加算することによりフォトンカウンティングを行う、撮像装置」である。
【0007】
本開示の一態様に係る撮像装置では、光電変換部及び固体撮像素子が真空状態で保持されており、固体撮像素子において電子打ち込み増倍により増倍された光電子が検出されて検出信号が出力される。このように、真空状態において電子打ち込み増倍により増倍された光電子が検出されることにより、増倍揺らぎが少ない検出信号を出力することができる。そして、本開示の一態様に係る撮像装置では、フォトンの有無の識別が可能になるように設定された第1閾値に基づいて、検出信号の二値化処理が行われ、各フレームの二値化信号が加算されてフォトンカウンティングが行われる。上述したように、検出信号については増倍揺らぎが少なく、ノイズを含まない信号成分が適切に増倍されているため、二値化処理によって適切にフォトンの有無を識別することができる。そして、フォトンの有無が適切に識別された二値化信号が加算されてフォトンカウンティングが行われることにより、S/N比を向上させた撮像画像を取得することができる。以上のように、本開示の一態様に係る撮像装置によれば、S/N比の更なる向上を実現することができる。
【0008】
本開示の一態様に係る撮像装置は、[2]「信号処理部は、加算対象のフレーム数が予め設定された上限フレーム数に達した場合において、新たなフレームの二値化信号を加算する際に最も古いフレームの二値化信号を削除する、[1]記載の撮像装置」であってもよい。このような構成によれば、常に最新のフレーム(上限フレーム数のフレーム)の信号取得が可能になる。このことで、例えば、生物発光観察等において、対象物の動きの情報(移動情報)を取得することができる。
【0009】
本開示の一態様に係る撮像装置は、[3]「信号処理部は、所定の除外フレームの検出信号については、前記二値化処理を実施せずに移動平均処理あるいは加算処理を行う、[2]記載の撮像装置」であってもよい。このような構成によれば、上述した二値化信号を加算する処理とは別に、例えば異なる性質の光に係る信号を移動平均処理あるいは加算処理により取得することができる。このことで、互いに異なる性質の光に係る信号を、同時間帯において切り替えながら両方とも取得することができる。
【0010】
本開示の一態様に係る撮像装置は、[4]「信号処理部は、各フレームの二値化信号を加算した信号に対して所定の定数を掛ける、[1]~[3]のいずれか一つに記載の撮像装置」であってもよい。例えば生物発光観察等においては、信号量が極めて少ないため、各フレームの二値化信号を加算して1枚の画像を生成した際に信号量が足りない場合がある。この点、二値化信号を加算した信号に対して定数が掛け合わされることにより、信号量が増え、S/N比を向上させて、画像のコントラストを発生させることができる。なお、このような処理は、二値化処理によりノイズ成分と信号成分とを適切に切り分けることができている本手法であるからこそ実現できるものである。すなわち、信号にノイズ成分が多く含まれている場合には、定数が掛け合わされたところでS/N比を向上させることはできないが、本手法では二値化処理により信号にノイズ成分がほぼ含まれていないため、定数を掛けることにより信号成分のみを増やしS/N比を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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