TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025109421
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-25
出願番号
2024003292
出願日
2024-01-12
発明の名称
モータ制御装置
出願人
山洋電気株式会社
代理人
弁理士法人信栄事務所
主分類
H02P
9/00 20060101AFI20250717BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】電源電圧の影響を受けることなく、少ないスイッチング損失で、急激な大きな回生電力に対して直流電圧が高くなるのを抑制する、電源回生機能付きモータ制御装置を提供する。
【解決手段】モータ制御装置は、電源回生機能付きモータ制御装置であって、コンバータ回路と、インバータ回路と、直流電力の直流電圧が多相電源からの交流電力の電圧波高値より第1の所定値だけ高い回生動作基準電圧以上であることを検出した場合にモータから多相電源へ電力を回生させるためにコンバータ回路のスイッチングを制御するコンバータ制御部と、を備える。コンバータ制御部は、電圧上昇検出部と、タイミング補償器と、を有し、電圧上昇検出部は、直流電力の直流電圧が回生動作基準電圧より第2の所定値以上であることを検出した場合に電圧上昇信号を出力し、タイミング補償器は、電圧上昇信号に基づいてコンバータ回路用の電圧参照型タイミング信号を生成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
電源回生機能付きモータ制御装置であって、
多相電源からの交流電力を直流電力に変換し、前記直流電力を前記交流電力に変換する、コンバータ回路と、
前記直流電力をモータ駆動用の前記交流電力に変換するインバータ回路と、
前記直流電力の直流電圧が、前記多相電源からの前記交流電力の電圧波高値より第1の所定値だけ高い回生動作基準電圧以上であることを検出した場合に、モータから前記多相電源へ電力を回生させるために前記コンバータ回路のスイッチングを制御するコンバータ制御部と、
を備え、
前記コンバータ制御部は、
電圧上昇検出部と、
タイミング補償器と、
を有し、
前記電圧上昇検出部は、前記直流電力の直流電圧が前記回生動作基準電圧より第2の所定値以上であることを検出した場合に電圧上昇信号を出力し、前記タイミング補償器は、前記電圧上昇信号に基づいて前記コンバータ回路用の電圧参照型タイミング信号を生成することを特徴とする、モータ制御装置。
続きを表示(約 710 文字)
【請求項2】
前記コンバータ制御部は、
前記直流電力の直流電流を推定する直流電流推定部を有し、
前記タイミング補償器は、
前記電圧参照型タイミング信号を生成後、前記直流電流推定部によって推定された前記直流電流に基づいて、前記コンバータ回路用の電流参照型タイミング信号を生成することを特徴とする、請求項1に記載のモータ制御装置。
【請求項3】
前記コンバータ制御部は、
前記直流電圧が前記回生動作基準電圧より前記第2の所定値未満であることを検出した場合に、前記直流電流推定部によって推定された前記直流電流に基づいて、前記電流参照型タイミング信号を生成する、請求項2に記載のモータ制御装置。
【請求項4】
前記直流電流推定部は、
前記交流電力の各相のうち電圧が高い位相を検出し、検出された前記位相に基づいて前記交流電力のいずれかの相の電流を選択して前記直流電流を推定する、請求項2に記載のモータ制御装置。
【請求項5】
前記コンバータ制御部は、回生開始検出器と回生停止検出器を含む回生動作判定部をさらに有し、
前記回生開始検出器は、前記直流電力の直流電圧が前記回生動作基準電圧以上であることを検出した場合に、回生動作開始信号を出力し、
前記回生停止検出器は、前記直流電力の直流電流が正の値であることを検出した場合に、回生動作停止信号を出力し、
前記コンバータ制御部は、前記回生動作開始信号及び前記回生動作停止信号に基づいて前記コンバータ回路のスイッチングを制御する、請求項1に記載のモータ制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ制御装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
電源回生機能付きモータ制御装置は、コンバータと平滑コンデンサとインバータから構成される。モータの力行運転を行う場合は、コンバータにより交流電力を直流電力に変換し、インバータにより直流電力を交流電力に変換し、モータを駆動する。モータの回生動作を行う場合は、モータが発電する交流電力をインバータにより直流電力に変換し、コンバータにより直流電力を交流電力に変換し、電源に回生する。
【0003】
電源回生機能付きモータ制御装置のコンバータには、コスト面から120°通電方式の電源回生が多く採用されている。120°通電方式の電源回生では、モータが発電する交流電力がインバータを通して直流電力に変換されると、コンバータの直流部の電圧が上昇する。直流部の電圧が電源電圧の全波整流電圧の波高値より所定電圧だけ高くなると、回生動作が行われる。具体的には、電源電圧の各相の電圧の高い120°区間において、各相のコンバータのスイッチング素子をオンして、電源に電流を回生する。このような電源回生機能付きモータ制御装置では、モータからの回生電力が小さい場合、回生動作時のコンバータのスイッチング素子のオン/オフが繰り返されるため、直流電圧が変動しやすくなる。
【0004】
例えば、特許文献1には、三相交流電源側の交流電力と直流部側の直流電力との間で電力変換を行う主回路部と、主回路部を介して三相交流電源と直流部との間に流れる電力を計算する電力計算部と、主回路部のスイッチング素子のオン/オフ動作を制御する制御部と、を備える整流器が開示されている。制御部は、電力計算部により計算された電力値に応じて、スイッチング素子のオン/オフ動作における1周期当たりのオン期間の長さを変更する。これにより、直流電圧の変動を抑制することができる。
【0005】
また、例えば、特許文献2には、回生動作モードにおいて、電源電圧の各相の電圧の高い120°区間でコンバータのスイッチング素子がオンとなるように、オン動作時間が設定された基準となる駆動信号を設定するとともに、電流検出手段によって検出される三相交流電流に基づいて直流電流を演算し、直流電流の大きさに応じたオフ動作時間を設定し、オフ動作時間により基準となる駆動信号のオン動作時間が短くなるように調整したオン補正駆動信号を生成する、三相コンバータ装置が開示されている。オン補正駆動信号は、基準となる駆動信号のオン動作時間の前端にオンのタイミングを遅らせるオフ動作時間と、基準となる駆動信号のオン動作時間の後端にオフのタイミングを早めるオフ動作時間とを確保し、基準となる駆動信号の中央に2倍のオフ動作時間を確保できるように補正する。これにより、直流電圧の変動を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-93803
特開2013-165600
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示されている整流器は、電力計算部で三相交流電源と直流部との間に流れる電力を計算しているが、仮に電力が同じ値であっても、電源電圧が低い場合は直流部から三相交流電源に流れる電流は多くなり、電源電圧が高い場合は直流部から三相交流電源に流れる電流は少なくなる。一方、三相交流電源への回生電流は、スイッチング素子のオン時間が長いと大きくなり、オン時間が短いと小さくなる。このため、計算した電力に基づいてスイッチング素子のオン時間の長さを変更すると、電源電圧が低い場合はオン時間が不足して三相交流電源に回生する電流が小さいため直流電圧が高くなり、電源電圧が高い場合はオン時間が長すぎて三相交流電源に回生する電流が大きいため直流電圧が低くなるという課題がある。
【0008】
また、特許文献2に開示されている三相コンバータ装置は、電力ではなく演算された直流電流の大きさに応じてオフ動作時間を設定して制御しているため、電源電圧が変動しても補償量の過不足は生じない構成となっている。しかしながら、直流電流は三相交流電流の直流電流としての振幅を相電流の二乗和の平方根による演算で算出された値であり、直流部に流れる電流に基づくものではない。そのため、例えば、電源の相間に電流が流れる場合、三相交流電流に基づいて演算された直流電流が直流部に流れる電流よりも大きくなる可能性があり、適切な補償ができないという課題がある。また、基準となる駆動信号のオン動作時間の前端にオンのタイミングを遅らせるオフ動作時間を設けたのみでなく、基準となる駆動信号のオン動作時間の後端にオフのタイミングを早めるオフ動作時間や、基準となる駆動信号の中央に2倍のオフ動作時間を確保するため、通常の120°通電と比較して電源1周期あたりのスイッチング回数が増加し、半導体スイッチング素子の損失が増加するという課題がある。
【0009】
さらに、特許文献1に開示されている整流器、特許文献2に開示されている三相コンバータ装置において、力行状態から回生状態に移行する際、電力や直流電流に応じてオン時間の長さを短い状態から長い状態に増加させている。しかしながら、モータを高速から急減速させる場合、モータからの回生電力は、減速開始時に最大になり、速度が低下するに従って減少していく。このため、回生開始直後の電力や直流電流が小さい時にオン時間が短いと、モータからの急激で大きな回生電力を電源に回生できず、直流電圧が高くなってしまうという課題がある。
【0010】
そこで、本発明は、120°通電方式の電源回生コンバータにおいて、電源電圧の影響を受けることなく、少ないスイッチング損失で、モータからの急激な大きな回生電力に対して直流電圧が高くなるのを抑制し、モータからの小さな回生電力に対して回生動作のオン/オフを繰り返して直流電圧が変動するのを抑制する、電源回生機能付きモータ制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
山洋電気株式会社
軸流送風機
2か月前
山洋電気株式会社
モータ制御装置
11日前
個人
恒久電源開発の装置
1か月前
ニデック株式会社
モータ
12日前
個人
発電装置
6日前
個人
電流制御形AC-DC電源
5日前
キヤノン株式会社
電源装置
6日前
キヤノン株式会社
電源装置
1か月前
個人
ステッピングモータ実習装置
19日前
株式会社竹中工務店
避雷設備
1か月前
ダイハツ工業株式会社
溶接装置
1か月前
サンデン株式会社
電力変換装置
13日前
カヤバ株式会社
モータ制御装置
1日前
カヤバ株式会社
モータ制御装置
1日前
サンデン株式会社
電力変換装置
13日前
トヨタ自動車株式会社
充電方法
26日前
トヨタ自動車株式会社
駆動装置
8日前
愛知電機株式会社
ステータおよびモータ
1か月前
愛知電機株式会社
ステータおよびモータ
1か月前
個人
回転力発生装置
4日前
愛知電機株式会社
ステータおよびモータ
1か月前
株式会社エスイー
上載物の支持装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
電池システム
11日前
日産自動車株式会社
回転電機
8日前
AGC株式会社
太陽電池モジュール
1か月前
ミツミ電機株式会社
電源回路
7日前
新電元工業株式会社
充電装置
26日前
ダイハツ工業株式会社
充電システム
7日前
住友金属鉱山株式会社
遮熱装置
27日前
富士電機株式会社
電力変換装置
1日前
三菱電機株式会社
回転子および電動機
1か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
13日前
ダイハツ工業株式会社
絶縁紙成型装置
1か月前
株式会社ゲットクリーンエナジー
発電機
1か月前
ミネベアミツミ株式会社
回転機器
19日前
日産自動車株式会社
光電変換装置
1か月前
続きを見る
他の特許を見る