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公開番号2025102502
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219981
出願日2023-12-26
発明の名称ポリイミド樹脂前駆体、及び感光性組成物
出願人東京応化工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C08G 73/10 20060101AFI20250701BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】耐薬品性に優れるポリイミド樹脂膜を与え、且つ解像性に優れる感光性組成物を与えるポリイミド樹脂前駆体と、当該ポリイミド樹脂前駆体を含む感光性組成物と、当該感光性組成物を用いるポリイミド樹脂膜の製造方法、及びパターン化されたポリイミド樹脂膜の製造方法とを提供すること。
【解決手段】末端が特定の芳香族基からなる側鎖を有する特定の構造の構成単位を含むポリイミド樹脂前駆体を、光酸発生剤、及びメチロール型架橋剤とともに感光性組成物に加える。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表される構成単位(1)を含み、下記式(2)で表される構成単位(2)を含むか、又は含まず、
前記構成単位(2)が、前記構成単位(1)に該当しない構成単位である、ポリイミド樹脂前駆体。
TIFF
2025102502000064.tif
46
134
(式(1)中、X
A1
は、炭素原子数4以上40以下の4価の有機基であり、Y
A1
は、炭素原子数4以上40以下の2有機基であり、

A1
は、それぞれ独立に、アルキレン基であり、

A2
は、それぞれ独立に、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、及びジアルキルアミノ基から選択される基で置換されたアリール基、ヘテロアリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアミノ基、又はN-アルキル-N-アリールアミノ基である。)
TIFF
2025102502000065.tif
45
134
(式(2)中、X
A2
は、炭素原子数4以上40以下の4価の有機基であり、Y
A2
は、炭素原子数4以上40以下の2有機基であり、

A3
は、それぞれ独立に、水酸基、又は1価の有機基であり、
前記R
A3
としての前記有機基は、C-O結合を介して前記式(2)中の非カルボニル酸素原子に結合している。)
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記ポリイミド樹脂前駆体を構成する全構成単位のモル数に対する、前記構成単位(1)の比率が、70モル%以上である、請求項1に記載のポリイミド樹脂前駆体。
【請求項3】
前記式(1)において、X
A1
としての前記4価の有機基が、芳香族テトラカルボン酸二無水物から、2つの酸無水物基を除いた残基であり、

A1
としての前記2価の有機基が、芳香族ジアミンから、2つのアミノ基を除いた残基である、請求項1に記載のポリイミド樹脂前駆体。
【請求項4】
ポリイミド樹脂前駆体(A)と、光酸発生剤(B)と、メチロール型架橋剤(C)を含み、
前記ポリイミド樹脂前駆体(A)が、請求項1~3のいずれか1項に記載の前記ポリイミド樹脂前駆体であり、
前記メチロール型架橋剤(C)が、メチロール基、及びアルコキシメチル基から選択される2以上の架橋性基を有する、感光性組成物。
【請求項5】
前記請求項4に記載の感光性組成物を、基板上に塗布して塗布膜を形成することと、
前記塗布膜を加熱して、前記塗布膜に含まれる前記ポリイミド樹脂前駆体(A)をイミド化することを含む、ポリイミド樹脂膜の製造方法。
【請求項6】
前記請求項4に記載の感光性組成物を、基板上に塗布して塗布膜を形成することと、
前記塗布膜を位置選択的に露光することと、
露光された前記塗布膜を、現像液により現像することと、
現像された前記塗布膜を加熱して、前記塗布膜に含まれる前記ポリイミド樹脂前駆体(A)をイミド化することを含む、パターン化されたポリイミド樹脂膜の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリイミド樹脂前駆体と、当該ポリイミド樹脂前駆体を含む感光性組成物と、当該感光性組成物を用いるポリイミド樹脂膜の製造方法、及びパターン化されたポリイミド樹脂膜の製造方法とに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
ポリイミド樹脂、及びポリアミド樹脂は、優れた耐熱性、機械的強度、及び絶縁性や、低誘電率等の特性を有するため、種々の素子や、多層配線基板等の電子基板のような電気・電子部品において、絶縁材や保護材として広く使用されている。
【0003】
近年、携帯電話等の通信機器では、高周波数化が進んでいる。そのため、通信機器が有する金属配線を絶縁する絶縁部にも高周波数化への対応が求められる。
ここで、周波数が高いほど伝送損失が増加し、伝送損失が増加すると電気信号が減衰する。したがって、ポリイミド樹脂、及びポリアミド樹脂等の樹脂に対して、高周波数化への対応として、さらに伝送損失を低減するために、高周波数帯域でのさらなる低誘電正接化と、さらなる低誘電率化が求められる。
【0004】
また、種々の素子や電子基板等を作製する際に、所望する位置にのみ絶縁材や保護材を形成する必要がある場合が多い。このため、フォトリソグラフィー法を適用できることも求められている。
【0005】
上記のような要求から、フォトリソグラフィー法を適用することにより、誘電正接が低いパターン化された樹脂膜を形成できる感光性樹脂組成物として、樹脂と、感光剤とを含み、樹脂として、芳香族基を有する特定の構造のジアミン化合物に由来する構成単位を含むポリイミド樹脂、ポリアミック酸、ポリアミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、及びポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体からなる群より選択される少なくとも1種を用いた感光性樹脂組成物(特許文献1)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-190618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載される感光性樹脂組成物を用いる場合、フォトリソグラフィー法を適用して、誘電正接が低いパターン化された樹脂膜を形成できる。一方で、特許文献1に記載される感光性樹脂組成物について、耐薬品性、及び解像性についてさらなる改良が求められるものである。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであって、耐薬品性に優れるポリイミド樹脂膜を与え、且つ解像性に優れる感光性組成物を与えるポリイミド樹脂前駆体と、当該ポリイミド樹脂前駆体を含む感光性組成物と、当該感光性組成物を用いるポリイミド樹脂膜の製造方法、及びパターン化されたポリイミド樹脂膜の製造方法とを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、末端が特定の芳香族基からなる側鎖を有する特定の構造の構成単位を含むポリイミド樹脂前駆体を、光酸発生剤、及びメチロール型架橋剤とともに感光性組成物に加えることにより上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
【0010】
[1]下記式(1)で表される構成単位(1)を含み、下記式(2)で表される構成単位(2)を含むか、又は含まず、
構成単位(2)が、構成単位(1)に該当しない構成単位である、ポリイミド樹脂前駆体。
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2025102502000001.tif
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(式(1)中、X
A1
は、炭素原子数4以上40以下の4価の有機基であり、Y
A1
は、炭素原子数4以上40以下の2有機基であり、

A1
は、それぞれ独立に、アルキレン基であり、

A2
は、それぞれ独立に、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、及びジアルキルアミノ基から選択される基で置換されたアリール基、ヘテロアリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアミノ基、又はN-アルキル-N-アリールアミノ基である。)
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2025102502000002.tif
45
134
(式(2)中、X
A2
は、炭素原子数4以上40以下の4価の有機基であり、Y
A2
は、炭素原子数4以上40以下の2有機基であり、

A3
は、それぞれ独立に、水酸基、又は1価の有機基であり、

A3
としての有機基は、C-O結合を介して式(2)中の非カルボニル酸素原子に結合している。)
[2]ポリイミド樹脂前駆体を構成する全構成単位のモル数に対する、構成単位(1)の比率が、70モル%以上である、[1]に記載のポリイミド樹脂前駆体。
[3]式(1)において、X
A1
としての4価の有機基が、芳香族テトラカルボン酸二無水物から、2つの酸無水物基を除いた残基であり、

A1
としての2価の有機基が、芳香族ジアミンから、2つのアミノ基を除いた残基である、[1]、又は[2]に記載のポリイミド樹脂前駆体。
[4]ポリイミド樹脂前駆体(A)と、光酸発生剤(B)と、メチロール型架橋剤(C)を含み、
ポリイミド樹脂前駆体(A)が、[1]~[3]のいずれか1つに記載のポリイミド樹脂前駆体であり、
メチロール型架橋剤(C)が、メチロール基、及びアルコキシメチル基から選択される2以上の架橋性基を有する、感光性組成物。
[5][4]に記載の感光性組成物を、基板上に塗布して塗布膜を形成することと、
塗布膜を加熱して、塗布膜に含まれるポリイミド樹脂前駆体(A)をイミド化することを含む、ポリイミド樹脂膜の製造方法。
[6][4]に記載の感光性組成物を、基板上に塗布して塗布膜を形成することと、
塗布膜を位置選択的に露光することと、
露光された塗布膜を、現像液により現像することと、
現像された塗布膜を加熱して、塗布膜に含まれるポリイミド樹脂前駆体(A)をイミド化することを含む、パターン化されたポリイミド樹脂膜の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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