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公開番号2025104054
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023221881
出願日2023-12-27
発明の名称容器入り半導体製造用薬液、容器入り半導体製造用薬液の製造方法、及び半導体製造用薬液の保存方法
出願人東京応化工業株式会社
代理人弁理士法人薫風国際特許商標事務所
主分類G03F 7/32 20060101AFI20250702BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】薬液中の経時的なパーティクルの増加を抑制でき、欠陥の発生も抑制できる容器入り半導体製造用薬液、容器入り半導体製造用薬液の製造方法、及び半導体製造用薬液の保存方法を提供すること。
【解決手段】容器に収容される半導体製造用薬液であり、容器は、不動態化処理されたオーステナイト系ステンレス鋼を母材として含み、不動態化処理面が容器の内表面であり、半導体製造用薬液は、V、Sn、及びPbからなる群より選択される1種以上の金属成分と有機溶剤とを含有し、容器充填時から30日経過後の金属成分の含有量が0.1質量ppt~1質量ppmである容器入り半導体製造用薬液、容器入り半導体製造用薬液の製造方法、及び半導体製造用薬液の保存方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
容器に収容された容器入り半導体製造用薬液であり、
前記容器は、不動態化処理されたオーステナイト系ステンレス鋼を母材として含み、不動態化処理面が前記容器の内表面であり、
前記半導体製造用薬液は、V、Sn、及びPbからなる群より選択される1種以上の金属成分と、有機溶剤と、を含有し、
容器充填時から30日経過後の、前記半導体製造用薬液における前記金属成分の含有量が、0.1質量ppt~1質量ppmである、
容器入り半導体製造用薬液。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記半導体製造用薬液は、V、Sn、及びPbからなる群より選択される2種以上の金属成分を含有し、
容器充填時から30日経過後の、前記半導体製造用薬液における、前記2種以上の前記金属成分のそれぞれの含有量が、いずれも1質量ppm以下であり、かつ、
容器充填時から30日経過後の、前記半導体製造用薬液における、前記2種以上の前記金属成分のうちの少なくとも1種の前記金属成分の含有量が、1質量ppt以上である、
請求項1に記載の容器入り半導体製造用薬液。
【請求項3】
前記容器への充填時の前記金属成分の容器中濃度に対する、前記容器への充填時から30日経過後の前記金属成分の容器中濃度の比(充填時から30日経過後/充填時)が、1以上1.5以下である、
請求項1又は2に記載の容器入り半導体製造用薬液。
【請求項4】
前記半導体製造用薬液は、前記有機溶剤として、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2-ヘプタノン、γ-ブチロラクトン、乳酸エチル、酢酸ブチル、及び酢酸3-メトキシブチルからなる群より選択される1種以上を含有する、
請求項1又は2に記載の容器入り半導体製造用薬液。
【請求項5】
前記半導体製造用薬液が、2種以上の前記有機溶剤を含有する、
請求項1又は2に記載の容器入り半導体製造用薬液。
【請求項6】
前記不動態化処理が、GEP処理又はGEPW処理である、
請求項1又は2に記載の容器入り半導体製造用薬液。
【請求項7】
前記半導体製造用薬液は、半導体製造用現像液又は半導体製造用リンス液である、
請求項1又は2に記載の容器入り半導体製造用薬液。
【請求項8】
半導体製造用薬液が容器に収容された、容器入り半導体製造用薬液の製造方法であり、
前記容器として、不動態化処理されたオーステナイト系ステンレス鋼を母材として含み、不動態化処理面が内表面である容器を準備する工程と、
前記容器に、前記半導体製造用薬液を充填する工程と、を含み、
前記半導体製造用薬液は、V、Sn、及びPbからなる群より選択される1種以上の金属成分と、有機溶剤と、を含有し、
容器充填時から30日経過後の、前記半導体製造用薬液における、前記金属成分の含有量が、0.1質量ppt~1質量ppmである、
容器入り半導体製造用薬液の製造方法。
【請求項9】
不動態化処理されたオーステナイト系ステンレス鋼を母材として含み、不動態化処理面が内表面である容器を準備する工程と、
前記容器に、半導体製造用薬液を充填する工程と、を含み、
前記半導体製造用薬液は、V、Sn、及びPbからなる群より選択される1種以上の金属成分と、有機溶剤と、を含有し、
容器充填時から30日経過後の、前記半導体製造用薬液における、前記金属成分の含有量が、0.1質量ppt~1質量ppmである、
半導体製造用薬液の保存方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、容器入り半導体製造用薬液、容器入り半導体製造用薬液の製造方法、及び半導体製造用薬液の保存方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイスは、シリコンウェーハ等の基板上に低誘電体層、絶縁層、金属配線(層)等を積層して形成されるものであり、このような半導体デバイスは、レジストパターンをマスクとしてエッチング処理を施すリソグラフィー法により、上述した各層や金属配線を形成して製造されている。
【0003】
そして、上述したリソグラフィー工程を含む半導体デバイスの製造プロセスにおいて、レジスト液、現像液、剥離液、洗浄液、プレリンス液、リンス液、化学機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)スラリー等として、種々の半導体製造用薬液が用いられている。
【0004】
このような技術に関して、例えば、特許文献1には、容器と、容器内に収容された薬液と、を有する薬液収容体であって、薬液が、溶剤と、金属原子を含む金属含有粒子と、溶剤よりもClogP値が高い有機化合物と、を含有し、金属含有粒子の含有量が、薬液の全質量に対して、10質量ppt以下であり、容器の空隙部において溶剤よりもClogP値が高い有機化合物を含む気体が存在し、気体中の有機化合物と薬液中の有機化合物の含有量の合計が、薬液の全質量に対して、100,000質量ppt以下である、薬液収容体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2020/040034号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、半導体製造用薬液中に微細なパーティクルが含まれると、半導体デバイスの欠陥の原因となる。しかしながら、本発明者らが鋭意検討したところ、半導体製造用薬液中のパーティクルの含有量を低くすればよいという単純な発想だけでは、保管日数の経過による薬液中の経時的なパーティクルの増加の抑制と、欠陥の発生の抑制とを両立できないことを見出した。
【0007】
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたものであり、薬液中の経時的なパーティクルの増加を抑制でき、欠陥の発生も抑制できる容器入り半導体製造用薬液、容器入り半導体製造用薬液の製造方法、及び半導体製造用薬液の保存方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上述した目的を達成するために鋭意検討した結果、容器に収容される半導体製造用薬液であり、容器は、不動態化処理されたオーステナイト系ステンレス鋼を母材として含み、不動態化処理面が容器の内表面であり、半導体製造用薬液は、V、Sn、及びPbからなる群より選択される1種以上の金属成分と、有機溶剤と、を含有し、容器充填時から30日経過後の、半導体製造用薬液における金属成分の含有量が、0.1質量ppt~1質量ppmである半導体製造用薬液とすることに知見を得て、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
<1>
容器に収容された容器入り半導体製造用薬液であり、前記容器は、不動態化処理されたオーステナイト系ステンレス鋼を母材として含み、不動態化処理面が前記容器の内表面であり、前記半導体製造用薬液は、V、Sn、及びPbからなる群より選択される1種以上の金属成分と、有機溶剤と、を含有し、容器充填時から30日経過後の、前記半導体製造用薬液における前記金属成分の含有量が、0.1質量ppt~1質量ppmである、
容器入り半導体製造用薬液である。
<2>
前記半導体製造用薬液は、V、Sn、及びPbからなる群より選択される2種以上の金属成分を含有し、容器充填時から30日経過後の、前記半導体製造用薬液における、前記2種以上の前記金属成分のそれぞれの含有量が、いずれも1質量ppm以下であり、かつ、容器充填時から30日経過後の、前記半導体製造用薬液における、前記2種以上の前記金属成分のうちの少なくとも1種の前記金属成分の含有量が、1質量ppt以上である、<1>に記載の容器入り半導体製造用薬液である。
<3>
前記容器への充填時の前記金属成分の容器中濃度に対する、前記容器への充填時から30日経過後の前記金属成分の容器中濃度の比(充填時から30日経過後/充填時)が、1以上1.5以下である、<1>又は<2>に記載の容器入り半導体製造用薬液である。
<4>
前記半導体製造用薬液は、前記有機溶剤として、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2-ヘプタノン、γ-ブチロラクトン、乳酸エチル、酢酸ブチル、及び酢酸3-メトキシブチルからなる群より選択される1種以上を含有する、<1>~<3>のいずれかに記載の容器入り半導体製造用薬液である。
<5>
前記半導体製造用薬液が、2種以上の前記有機溶剤を含有する、<1>~<4>のいずれかに記載の容器入り半導体製造用薬液である。
<6>
前記不動態化処理が、GEP処理又はGEPW処理である、<1>~<5>のいずれかに記載の容器入り半導体製造用薬液である。
<7>
前記半導体製造用薬液は、半導体製造用現像液又は半導体製造用リンス液である、<1>~<6>のいずれかに記載の容器入り半導体製造用薬液である。
<8>
半導体製造用薬液が容器に収容された、容器入り半導体製造用薬液の製造方法であり、前記容器として、不動態化処理されたオーステナイト系ステンレス鋼を母材として含み、不動態化処理面が内表面である容器を準備する工程と、前記容器に、前記半導体製造用薬液を充填する工程と、を含み、前記半導体製造用薬液は、V、Sn、及びPbからなる群より選択される1種以上の金属成分と、有機溶剤と、を含有し、容器充填時から30日経過後の、前記半導体製造用薬液における、前記金属成分の含有量が、0.1質量ppt~1質量ppmである、容器入り半導体製造用薬液の製造方法である。
<9>
不動態化処理されたオーステナイト系ステンレス鋼を母材として含み、不動態化処理面が内表面である容器を準備する工程と、前記容器に、半導体製造用薬液を充填する工程と、を含み、前記半導体製造用薬液は、V、Sn、及びPbからなる群より選択される1種以上の金属成分と、有機溶剤と、を含有し、容器充填時から30日経過後の、前記半導体製造用薬液における、前記金属成分の含有量が、0.1質量ppt~1質量ppmである、半導体製造用薬液の保存方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、薬液中の経時的なパーティクルの増加を抑制でき、欠陥の発生も抑制できる容器入り半導体製造用薬液、容器入り半導体製造用薬液の製造方法、及び半導体製造用薬液の保存方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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