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公開番号2025101421
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023218263
出願日2023-12-25
発明の名称積層セラミック電子部品および積層セラミック電子部品の製造方法
出願人太陽誘電株式会社
代理人個人,個人
主分類H01G 4/30 20060101AFI20250630BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電極間に高い絶縁性を得ることができる積層セラミック電子部品および積層セラミック電子部品の製造方法を提供する。
【解決手段】積層セラミック電子部品は、第1軸に沿って積層された複数の内部電極層と、一般式ABO3で表されるペロブスカイト構造を有し、隣り合う前記内部電極層の間に位置する複数の誘電体層と、隣り合う前記内部電極層と前記誘電体層との間に位置する中間層と、を有し、前記内部電極層の主成分の元素をM、前記誘電体層のAサイトの元素をA、Bサイトの元素をBとしたとき、前記中間層は、M原子、B原子および酸素原子を含み、前記中間層における、M原子、B原子および酸素原子の割合は合計で50at%以上であり、A原子の割合は5at%以下である。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
第1軸に沿って積層された複数の内部電極層と、
一般式ABO

で表されるペロブスカイト構造を有し、隣り合う前記内部電極層の間に位置する複数の誘電体層と、
隣り合う前記内部電極層と前記誘電体層との間に位置する中間層と、
を有し、
前記内部電極層の主成分の元素をM、前記誘電体層のAサイトの元素をA、Bサイトの元素をBとしたとき、
前記中間層は、M原子、B原子および酸素原子を含み、
前記中間層における、M原子、B原子および酸素原子の割合は合計で50at%以上であり、A原子の割合は5at%以下である、積層セラミック電子部品。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記内部電極層および前記中間層は、スズ、鉄、クロム、コバルト、マンガン、アルミニウム、ハフニウム、ジルコニウム、スカンジウム、イットリウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、タングステン、タンタル、レニウム、ビスマス、ホルミウム、ジスプロシウム、ガドリニウム、ケイ素、ゲルマニウムおよびインジウムからなる群から選択された少なくとも一種の第1元素を含み、
前記中間層における前記第1元素の割合は5at%以下である、請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項3】
前記内部電極層は、金、銅、白金、ロジウム、イリジウム、パラジウム、銀およびゲルマニウムからなる群から選択された少なくとも一種の第2元素を含み、
前記内部電極層は、
基部と、
前記基部と前記中間層との間に位置する偏析部と、
を有し、
前記偏析部における前記第2元素の割合は、前記基部における前記第2元素の割合の1.5倍以上であり、
前記中間層における前記第2元素の割合は、前記偏析部における前記第2元素の割合の最大値の1/3以下である、請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項4】
前記内部電極層は、金、銅、白金、ロジウム、イリジウム、パラジウム、銀およびゲルマニウムからなる群から選択された少なくとも一種の第2元素を含み、
前記内部電極層は、
基部と、
前記基部と前記中間層との間に位置する偏析部と、
を有し、
前記偏析部における前記第2元素の割合は、前記基部における前記第2元素の割合の1.5倍以上であり、
前記中間層における前記第2元素の割合は、前記偏析部における前記第2元素の割合の最大値の1/3以下である、請求項2に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項5】
前記中間層は、
第1領域と、
前記第1領域と前記内部電極層との間に位置する第2領域と、
を有し、
前記第1領域は、M原子、B原子および酸素原子を含み、
前記第1領域において、酸素原子の総量はB原子の総量よりも多く、M原子の総量はB原子の総量よりも多く、
前記第2領域は、M原子および酸素原子を含み、
前記第2領域におけるB原子の割合は5at%以下である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項6】
前記内部電極層の主成分の元素はニッケルであり、前記誘電体層のAサイトの元素はバリウムであり、Bサイトの元素はチタンである、請求項1または2に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項7】
前記第2元素の濃度のピークは、前記内部電極層の前記中間層との界面から5nmの範囲内にある、請求項3または4に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項8】
前記中間層の厚さは、0.5nm以上10nm以下である、請求項1または2に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項9】
一般式ABO

で表されるペロブスカイト構造を有する誘電体グリーンシートと、前記誘電体グリーンシートの上の第1中間層パターン、前記第1中間層パターンの上の内部電極層パターンと、前記内部電極層パターンの上の第2中間層パターンと、を含む積層体を準備する工程と、
前記積層体を還元雰囲気にて焼成する工程と、
を有し、
前記内部電極層パターンの主成分の元素をM、前記誘電体グリーンシートのAサイトの元素をA、Bサイトの元素をBとしたとき、
前記第1中間層パターンおよび前記第2中間層パターンは、M原子、B原子および酸素原子を含み、
前記第1中間層パターンおよび前記第2中間層パターンにおける、M原子、B原子および酸素原子の割合は合計で50at%以上であり、A原子の割合は5at%以下である、積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項10】
前記積層体を、酸素分圧が10
-8
atm以上10
-10
atm以下、温度範囲が1100℃以上1350℃以下の雰囲気で焼成する工程と、
を有する、請求項9に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、積層セラミック電子部品および積層セラミック電子部品の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
スマートフォンやパーソナルコンピュータなど多様な電子機器に搭載するための積層セラミックコンデンサ(multilayer ceramic capacitor:MLCC)などの積層セラミック電子部品が開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-103422号公報
特開2022-181544号公報
【非特許文献】
【0004】
Chemical Physics Letters, 2017, 685: 23-26
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
積層セラミック電子部品を小型化かつ大容量化しようとするために、誘電体層が薄層化されている。しかしながら、誘電体層を薄層化しようとすると、誘電体層1層あたりに加わる電界強度が相対的に高くなり、電極間の絶縁性が低下するおそれがある。
【0006】
本開示は、電極間に高い絶縁性を得ることができる積層セラミック電子部品および積層セラミック電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様によれば、積層セラミック電子部品は、第1軸に沿って積層された複数の内部電極層と、一般式ABO

で表されるペロブスカイト構造を有し、隣り合う前記内部電極層の間に位置する複数の誘電体層と、隣り合う前記内部電極層と前記誘電体層との間に位置する中間層と、を有し、前記内部電極層の主成分の元素をM、前記誘電体層のAサイトの元素をA、Bサイトの元素をBとしたとき、前記中間層は、M原子、B原子および酸素原子を含み、前記中間層における、M原子、B原子および酸素原子の割合は合計で50at%以上であり、A原子の割合は5at%以下である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、電極間に高い絶縁性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサを例示する部分断面斜視図である。
第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサを例示する断面図(その1)である。
第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサを例示する断面図(その2)である。
第1実施形態における素体の詳細を例示する断面図である。
第1実施形態における内部電極層、中間層および誘電体層のバンド構造を例示する図である。
積層セラミックコンデンサの製造方法を例示するフローチャートである。
積層セラミックコンデンサの製造方法を例示する図(その1)である。
積層セラミックコンデンサの製造方法を例示する図(その2)である。
サイドマージン部の貼り付けを例示する図である。
第1実施形態の変形例における素体の詳細を例示する断面図である。
第1実施形態の変形例における内部電極層、第1領域、第2領域および誘電体層のバンド構造を例示する図である。
第2実施形態における素体の詳細を例示する断面図である。
第2実施形態の変形例における素体の詳細を例示する断面図である。
第3実施形態における素体の詳細を例示する断面図である。
第3実施形態におけるバリウム、チタン、酸素、ニッケルおよび金の濃度分布を例示する図である。
第3実施形態の変形例における素体の詳細を例示する断面図である。
第4実施形態における素体の詳細を例示する断面図である。
第4実施形態の変形例における素体の詳細を例示する断面図である。
第4実施形態の変形例におけるバリウム、チタン、酸素、ニッケル、スズおよび金の濃度分布を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について詳細に説明するが、本開示はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省くことがある。また、図面には、適宜、相互に直交するX軸、Y軸、およびZ軸が示されている。X軸、Y軸、およびZ軸は、積層セラミックコンデンサに対して固定された固定座標系を規定する。
(【0011】以降は省略されています)

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