TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025101248
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023217963
出願日2023-12-25
発明の名称温度算出システム、組電池システム、温度算出方法及び温度算出プログラム
出願人トヨタバッテリー株式会社
代理人個人
主分類G01K 7/24 20060101AFI20250630BHJP(測定;試験)
要約【課題】A/Dコンバータを用いることなく、サーミスタを用いて温度を算出することが可能な温度算出システム、組電池システム、温度算出方法及び温度算出プログラムを提供すること。
【解決手段】温度算出システム1は、電源11から供給された電力の電圧を検出する電圧検出回路10と、電圧検出回路10の出力信号を用いて温度を算出する温度算出装置30とを含む。温度算出装置30は、蓄電素子13の充電時間tcを計測する充電時間計測部34と、蓄電素子13の充電時間tcと、蓄電素子13の静電容量C1と、電源11の電圧VREFと、上限電圧VHと、下限電圧VLとに基づいて、サーミスタ12の抵抗値Rthを算出する抵抗値算出部35と、サーミスタ12の抵抗値及び温度の関係に基づいて、算出された抵抗値Rthに対応するサーミスタの温度を決定する温度決定部36とを含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
温度を算出する温度算出システムであって、
電源から供給された電力の電圧を検出する電圧検出回路と、
前記電圧検出回路の出力信号を用いて、温度を算出する温度算出装置とを含み、
前記電圧検出回路は、
前記電源に接続されたサーミスタと、
前記サーミスタに接続された蓄電素子と、
前記サーミスタ及び前記蓄電素子に接続された第1の比較器と、
前記サーミスタ及び前記蓄電素子に接続された第2の比較器とを含み、
前記電源からの電力は、前記サーミスタを介して、前記蓄電素子、前記第1の比較器及び前記第2の比較器に供給され、
前記第1の比較器及び前記第2の比較器に供給される電力の電圧V
out
は、前記蓄電素子の蓄電に伴って増加し、かつ、前記蓄電素子の放電に伴って減少し、
前記第1の比較器は、前記電圧V
out
が既定の下限電圧V

になったときに、前記電圧V
out
が前記下限電圧V

になった旨を示す第1の出力信号を前記温度算出装置に供給し、
前記第2の比較器は、前記電圧V
out
が既定の上限電圧V

になったときに、前記電圧V
out
が前記上限電圧V

になった旨を示す第2の出力信号を前記温度算出装置に供給し、
前記温度算出装置は、
前記蓄電素子の充電時間t

に相当する、前記温度算出装置が前記第1の出力信号を受信した時点から前記第2の出力信号を受信した時点までの時間を計測する充電時間計測部と、
前記充電時間計測部が計測した前記蓄電素子の充電時間t

と、前記蓄電素子の静電容量C

と、前記電源の電圧V
REF
と、前記上限電圧V

と、前記下限電圧V

とに基づいて、前記サーミスタの抵抗値R
th
を算出する抵抗値算出部と、
前記サーミスタの抵抗値の増加に伴って前記サーミスタの温度が指数関数的に減少する前記サーミスタの抵抗値及び温度の関係に基づいて、前記抵抗値算出部が算出した抵抗値R
th
に対応する前記サーミスタの温度を決定する温度決定部とを含む、
温度算出システム。
続きを表示(約 2,600 文字)【請求項2】
第1の上限温度と前記第1の上限温度よりも低い第1の下限温度で規定される第1の温度範囲を測定する場合、前記上限電圧V

及び前記下限電圧V

は、前記上限電圧V

と前記下限電圧V

の差である電圧差ΔVの値が、前記第1の上限温度よりも低い第2の上限温度と前記第1の下限温度よりも低い第2の下限温度で規定される第2の温度範囲を測定する際に使用される電圧差ΔVよりも小さくなるように、設定される、請求項1に記載の温度算出システム。
【請求項3】
前記第2の温度範囲を測定する場合、前記上限電圧V

及び前記下限電圧V

は、電圧差ΔVの値が、前記第1の温度範囲を測定する際に使用される電圧差ΔVよりも大きくなるように、設定される、請求項2に記載の温度算出システム。
【請求項4】
前記サーミスタの抵抗値及び温度の関係において、前記温度は、前記抵抗値の増加に伴って収束温度に収束し、
前記収束温度は、前記上限電圧V

と前記下限電圧V

の差である電圧差ΔVによって異なり、
前記上限電圧V

及び前記下限電圧V

は、前記電圧差ΔVに対応する前記収束温度が、想定される温度の下限値以下となるように、設定される、請求項1~3のいずれか1項に記載の温度算出システム。
【請求項5】
前記抵抗値算出部は、下記数式1
TIFF
2025101248000003.tif
30
166
に基づき、前記サーミスタの抵抗値R
th
を算出する、請求項1~3のいずれか1項に記載の温度算出システム。
【請求項6】
複数の二次電池が厚さ方向に配列された組電池と、請求項2又は3に記載の温度算出システムとを含む組電池システムであって、
前記温度算出システムは、それぞれ個別のサーミスタを備えた複数の電圧検出回路を含み、
前記サーミスタのうちの第1のサーミスタが、前記組電池の中央部に配置され、
前記第1のサーミスタと異なる第2のサーミスタが、前記組電池の前記厚さ方向の端部に配置され、
前記第1のサーミスタに対応する電圧差ΔVは、前記第2のサーミスタに対応する電圧差ΔVよりも大きくなるように設定される、組電池システム。
【請求項7】
電源から供給された電力の電圧を検出する電圧検出回路の出力信号を用いて温度を算出する温度算出方法であって、
前記電圧検出回路は、
前記電源に接続されたサーミスタと、
前記サーミスタに接続された蓄電素子と、
前記サーミスタ及び前記蓄電素子に接続された第1の比較器と、
前記サーミスタ及び前記蓄電素子に接続された第2の比較器とを含み、
前記電源からの電力は、前記サーミスタを介して、前記蓄電素子、前記第1の比較器及び前記第2の比較器に供給され、
前記第1の比較器及び前記第2の比較器に供給される電力の電圧V
out
は、前記蓄電素子の蓄電に伴って増加し、かつ、前記蓄電素子の放電に伴って減少し、
前記第1の比較器は、前記電圧V
out
が既定の下限電圧V

になったときに、前記電圧V
out
が前記下限電圧V

になった旨を示す第1の出力信号をコンピュータに供給し、
前記第2の比較器は、前記電圧V
out
が既定の上限電圧V

になったときに、前記電圧V
out
が前記上限電圧V

になった旨を示す第2の出力信号を前記コンピュータに供給し、
前記コンピュータが、
前記蓄電素子の充電時間t

に相当する、前記コンピュータが前記第1の出力信号を受信した時点から前記第2の出力信号を受信した時点までの時間を計測し、
計測された前記蓄電素子の充電時間t

と、前記蓄電素子の静電容量C

と、前記電源の電圧V
REF
と、前記上限電圧V

と、前記下限電圧V

とに基づいて、前記サーミスタの抵抗値R
th
を算出し、
前記サーミスタの抵抗値の増加に伴って前記サーミスタの温度が指数関数的に減少する前記サーミスタの抵抗値及び温度の関係に基づいて、算出された前記抵抗値R
th
に対応する前記サーミスタの温度を決定する、
温度算出方法。
【請求項8】
温度を算出する温度算出プログラムであって、コンピュータに対し、
前記コンピュータが、サーミスタ及び蓄電素子に接続された第1の比較器及び第2の比較器に供給される電力の電圧V
out
が既定の下限電圧V

になった旨を示す第1の出力信号を受信した時点から、前記電圧V
out
が既定の上限電圧V

になった旨を示す第2の出力信号を受信した時点までの時間を計測するステップと、前記時間は、前記蓄電素子の充電時間t

に相当し、
計測された前記蓄電素子の充電時間t

と、前記蓄電素子の静電容量C

と、前記サーミスタに電力を供給する電源の電圧V
REF
と、前記上限電圧V

と、前記下限電圧V

とに基づいて、前記サーミスタの抵抗値R
th
を算出するステップと、
前記サーミスタの抵抗値の増加に伴って前記サーミスタの温度が指数関数的に減少する前記サーミスタの抵抗値及び温度の関係に基づいて、算出された前記抵抗値R
th
に対応する前記サーミスタの温度を決定するステップとを実行させる、
温度算出プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、サーミスタを用いて温度を算出する温度算出システム、組電池システム、温度算出方法及び温度算出プログラムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、サーミスタを用いて温度を算出する種々の技術が提案されている。このような技術の一例として、特許文献1は、電源と、サーミスタと、温度検出部と、サーミスタ両端の電圧を検出する電圧計と、サーミスタを流れる電流を検出する電流計とを備えた温度検出装置を開示する。温度検出部は、電圧の検出信号及び電流の検出信号に基づいてサーミスタの抵抗値を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-145395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、電圧の検出信号及び電流の検出信号はアナログ信号であるため、特許文献1が開示する温度検出装置では、温度を検出するために、これらのアナログ信号をデジタル変換するA/Dコンバータを設置しなければならないという課題があった。
【0005】
本開示は、このような問題を解決するためになされたものであり、A/Dコンバータを用いることなく、サーミスタを用いて温度を算出することが可能な温度算出システム、組電池システム、温度算出方法及び温度算出プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る温度を算出する温度算出システムは、
電源から供給された電力の電圧を検出する電圧検出回路と、
電圧検出回路の出力信号を用いて、温度を算出する温度算出装置とを含み、
電圧検出回路は、
電源に接続されたサーミスタと、
サーミスタに接続された蓄電素子と、
サーミスタ及び蓄電素子に接続された第1の比較器と、
サーミスタ及び蓄電素子に接続された第2の比較器とを含み、
電源からの電力は、サーミスタを介して、蓄電素子、第1の比較器及び第2の比較器に供給され、
第1の比較器及び第2の比較器に供給される電力の電圧V
out
は、蓄電素子の蓄電に伴って増加し、かつ、蓄電素子の放電に伴って減少し、
第1の比較器は、電圧V
out
が既定の下限電圧V

になったときに、電圧V
out
が下限電圧V

になった旨を示す第1の出力信号を温度算出装置に供給し、
第2の比較器は、電圧V
out
が既定の上限電圧V

になったときに、電圧V
out
が上限電圧V

になった旨を示す第2の出力信号を温度算出装置に供給し、
温度算出装置は、
蓄電素子の充電時間t

に相当する、温度算出装置が第1の出力信号を受信した時点から第2の出力信号を受信した時点までの時間を計測する充電時間計測部と、
充電時間計測部が計測した蓄電素子の充電時間t

と、蓄電素子の静電容量C

と、電源の電圧V
REF
と、上限電圧V

と、下限電圧V

とに基づいて、サーミスタの抵抗値R
th
を算出する抵抗値算出部と、
サーミスタの抵抗値の増加に伴ってサーミスタの温度が指数関数的に減少するサーミスタの抵抗値及び温度の関係に基づいて、抵抗値算出部が算出した抵抗値R
th
に対応するサーミスタの温度を決定する温度決定部とを含む。
【0007】
第1の上限温度と第1の上限温度よりも低い第1の下限温度で規定される第1の温度範囲を測定する場合、上限電圧V

及び下限電圧V

は、上限電圧V

と下限電圧V

の差である電圧差ΔVの値が、第1の上限温度よりも低い第2の上限温度と第1の下限温度よりも低い第2の下限温度で規定される第2の温度範囲を測定する際に使用される電圧差ΔVよりも小さくなるように、設定することができる。
【0008】
第2の温度範囲を測定する場合、上限電圧V

及び下限電圧V

は、電圧差ΔVの値が、第1の温度範囲を測定する際に使用される電圧差ΔVよりも大きくなるように、設定することができる。
【0009】
サーミスタの抵抗値及び温度の関係において、温度は、抵抗値の増加に伴って収束温度に収束し、
収束温度は、上限電圧V

と下限電圧V

の差である電圧差ΔVによって異なり、
上限電圧V

及び下限電圧V

は、電圧差ΔVに対応する収束温度が、想定される温度の下限値以下となるように、設定することができる。
【0010】
本開示に係る複数の二次電池が厚さ方向に配列された組電池と、温度算出システムとを含む組電池システムにおいて、
温度算出システムは、それぞれ個別のサーミスタを備えた複数の電圧検出回路を含み、
サーミスタのうちの第1のサーミスタが、組電池の中央部に配置され、
第1のサーミスタと異なる第2のサーミスタが、組電池の厚さ方向の端部に配置され、
第1のサーミスタに対応する電圧差ΔVは、第2のサーミスタに対応する電圧差ΔVよりも大きくなるように設定される。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

ユニパルス株式会社
力変換器
18日前
株式会社豊田自動織機
産業車両
25日前
三菱電機株式会社
計測器
12日前
横浜ゴム株式会社
音響窓
20日前
日置電機株式会社
測定装置
19日前
株式会社辰巳菱機
システム
6日前
株式会社国際電気
試験装置
1か月前
個人
センサーを備えた装置
22日前
IPU株式会社
距離検出装置
18日前
日本精機株式会社
施工管理システム
22日前
株式会社FRPカジ
FRP装置
8日前
株式会社東芝
センサ
21日前
大和製衡株式会社
組合せ計量装置
8日前
富士レビオ株式会社
嵌合システム
11日前
株式会社CAST
センサ固定治具
25日前
株式会社田中設備
報知装置
26日前
株式会社カワタ
サンプリング装置
1日前
学校法人立命館
液面レベルセンサ
5日前
TDK株式会社
ガスセンサ
今日
日本精工株式会社
分注装置
4日前
オムロン株式会社
スイッチング装置
1か月前
三菱マテリアル株式会社
温度センサ
4日前
本多電子株式会社
超音波ソナー装置
13日前
富士電機株式会社
半導体パッケージ
14日前
WOTA株式会社
液位検出システム
1か月前
アズビル株式会社
火炎状態判定装置
19日前
日本装置開発株式会社
X線検査装置
1か月前
株式会社熊平製作所
刃物類判別装置
25日前
戸田建設株式会社
測量機
4日前
個人
ヨウ素滴定を用いたアミノ酸の定量方法
29日前
已久工業股ふん有限公司
空気圧縮機構造
21日前
トヨタ自動車株式会社
表面傷の検査方法
20日前
東ソー株式会社
クロマトグラムの形状判定方法
14日前
トヨタ自動車株式会社
データの補正方法
13日前
TDK株式会社
磁気検出システム
1か月前
三和テッキ株式会社
架線の高さ、偏位測定装置
6日前
続きを見る