TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025098951
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-02
出願番号
2024206779
出願日
2024-11-27
発明の名称
直列塔式排ガス湿式法脱硫装置の粒子状物質共同除去効果の計算方法
出願人
河北大唐国際王灘発電有限責任公司
,
Hebei Datang International Wangtan Power Generation Co., Ltd
,
大唐国際発電股フン有限公司
,
Datang International Power Generation Co., Ltd
代理人
個人
,
SK弁理士法人
,
個人
,
個人
主分類
F23J
15/00 20060101AFI20250625BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約
【課題】排ガスの湿式法脱硫の技術分野に関し、具体的には、直列塔式排ガス湿式法脱硫装置の粒子状物質共同除去効果の計算方法を提供すること。
【解決手段】全体-部分-全体の方式を採用して、煙道システム、デミスター、予備洗浄塔及び吸収塔についてそれぞれ段階的にシミュレーション及び計算をする。具体的には、単相流の全体シミュレーションを採用して、予備洗浄塔及び吸収塔の入口断面の流速分布及び温度分布を迅速に取得し、デミスターサブモデルを採用して計算することにより、予備洗浄塔デミスター及び吸収塔デミスターの異なる粒子径の粉塵粒子及び液滴スラリーに対する捕集効率曲線を取得し、この2つのステップを踏まえ、予備洗浄塔及び吸収塔について塔内に流動する三相流の共同除去のシミュレーション及び計算をすると、直列2段塔式排ガス湿式法脱硫装置の粒子状物質共同除去効果を迅速かつ定量的に計算する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
直列2段塔式煙道システム全体モデルを確立し、直列2段塔式煙道システムの動作状態パラメーターを収集するステップS1と、
確立された全体モデルを用いて直列2段塔式煙道システムの単相流のシミュレーション及び計算をして、直列2段塔式煙道システムの流れ場分布を得るステップS2と、
予備洗浄塔及び吸収塔の入口断面を切り取り、得られた流れ場分布に基づいて、それぞれの入口断面での排ガスの流速分布、温度分布及び粉塵粒子径分布をそれぞれ取得するステップS3と、
予備洗浄塔内デミスターモデルを確立し、詳細な気固液三相流のシミュレーション及び計算をして、予備洗浄塔内デミスターの異なる粒子径の粉塵粒子及びスラリー液滴に対する捕集効率曲線を得るステップS4と、
予備洗浄塔の入口断面での排ガスの流速分布、温度分布及び粉塵粒子径分布を境界条件とし、予備洗浄塔内デミスターの異なる粒子径の粉塵粒子及びスラリー液滴に対する捕集効率曲線を入力条件として、予備洗浄塔に対する気液固三相流のシミュレーション及び計算をして、予備洗浄塔の出口から流出する異なる粒子径での粉塵粒子及びスラリー液滴の量を得るステップS5と、
吸収塔内デミスターモデルを確立し、詳細な気固液三相流のシミュレーション及び計算をして、吸収塔内デミスターの異なる粒子径の粉塵粒子及びスラリー液滴に対する捕集効率曲線を得るステップS6と、
吸収塔の入口断面での排ガスの流速分布、温度分布、粉塵粒子径分布及び予備洗浄塔の出口から流出する異なる粒子径での粉塵粒子及びスラリー液滴の量を境界条件とし、吸収塔内デミスターの異なる粒子径の粉塵粒子及びスラリー液滴に対する捕集効率曲線を入力条件として、吸収塔に対する気液固三相流のシミュレーション及び計算をして、吸収塔の出口から流出する異なる粒子径での粉塵粒子及びスラリー液滴の量を得るステップS7と、
吸収塔の出口から流出する異なる粒子径での粉塵粒子の量とスラリー液滴の固形分の和を計算することで共同除去効果を決定するステップS8とを含むことを特徴とする、直列塔式排ガス湿式法脱硫装置の粒子状物質共同除去効果の計算方法。
続きを表示(約 2,000 文字)
【請求項2】
ステップS1でシステムの動作状態パラメーターは、入口の排ガス量、入口の排ガス温度、予備洗浄塔の直径、予備洗浄塔の高さ、予備洗浄塔の噴霧層数、予備洗浄塔の入口の粉塵濃度、吸収塔の直径、吸収塔の高さ、吸収塔の噴霧層数を含むことを特徴とする、請求項1に記載の直列塔式排ガス湿式法脱硫装置の粒子状物質共同除去効果の計算方法。
【請求項3】
ステップS2では直列2段塔式煙道システムの単相流のシミュレーション及び計算をするプロセスで、乱流モデル、物質輸送モデルを選択して煙道の排ガス流についてシミュレーション及び計算をし、ラグランジュ型離散相モデルを採用して粉塵粒子についてシミュレーション及び計算をし、計算領域は、ファンの出口から煙突の入口までであり、接続煙道、予備洗浄塔本体、吸収塔本体を含むことを特徴とする、請求項1に記載の直列塔式排ガス湿式法脱硫装置の粒子状物質共同除去効果の計算方法。
【請求項4】
ステップS4では詳細な気固液三相流のシミュレーション及び計算をするプロセスで、粉塵粒子の除去についてSlinnによる式を用いて気液固三相の相互作用を総合的に考慮して、予備洗浄塔内デミスターの異なる粒子径の粉塵粒子に対する除去効率を算出し、水膜(Water-Film)モデルを用いてスラリー液滴の除去効率を計算することを特徴とする、請求項1に記載の直列塔式排ガス湿式法脱硫装置の粒子状物質共同除去効果の計算方法。
【請求項5】
Slinnによる式は、
E(D
d
,d
p
)=E
di
(D
d
,d
p
)+E
it
(D
d
,d
p
)+E
im
(D
d
,d
p
)
であり、
式中、E
di
(D
d
,d
p
)、E
it
(D
d
,d
p
)、E
im
(D
d
,d
p
)は、それぞれ、拡散、遮断及び慣性機構の捕集効率E(D
d
,d
p
)に対する寄与であり、その計算式はそれぞれ、
E
di
(D
d
,d
p
)=4/ReSc[1+0.4Re
1/2
Sc
1/3
+0.16Re
1/2
Sc
1/2
]
E
it
(D
d
,d
p
)=4φ[ω
-1
+(1+2Re
1/2
)φ]
E
im
(D
d
,d
p
)=[(St-St
*
)/(St-St
*
+0.667)]
3/2
(ρ
p
/ρ
w
)
1/2
であり、
【請求項6】
ステップS5では予備洗浄塔について気液固三相流のシミュレーション及び計算をするプロセスで、デミスター領域に多孔質媒体モデルを採用し、噴霧層のノズルの出口のスラリーの粒子径分布はノズルの設計粒子径分布に従って設定し、噴霧層領域の粉塵粒子に対する除去効率について、Slinnによる式を用いて気液固三相の相互作用を総合的に考慮して、噴霧層領域の異なる粒子径の粉塵粒子に対する除去効率を算出し、水膜(Water-Film)モデルを用いてスラリー液滴の除去効率を計算することを特徴とする、請求項5に記載の直列塔式排ガス湿式法脱硫装置の粒子状物質共同除去効果の計算方法。
【請求項7】
入口の排ガス量は各ファンの出口の排ガス量の合計を含み、未稼働の直列塔式排ガス湿式法脱硫装置に対して、入口の排ガス温度は、設計パラメーター及び類似プロジェクトの試験データに基づいて得てもよく、稼働中の直列塔式排ガス湿式法脱硫装置に対して、入口の排ガス温度は、現場の監視データに基づいて得てもよいことを特徴とする、請求項2に記載の直列塔式排ガス湿式法脱硫装置の粒子状物質共同除去効果の計算方法。
【請求項8】
未稼働の直列塔式排ガス湿式法脱硫装置に対して、固形分15%で計算し、稼働中の直列塔式排ガス湿式法脱硫装置に対して、現場の生産データを実際に測定して取得することを特徴とする、請求項1に記載の直列塔式排ガス湿式法脱硫装置の粒子状物質共同除去効果の計算方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、排ガスの湿式法脱硫の技術分野に関し、特に、直列塔式排ガス湿式法脱硫装置の粒子状物質共同除去効果の計算方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
排ガスの湿式法脱硫は、現在幅広く用いられている脱硫方法で、排ガスが煙突に入る前に末端部分に用いる。環境基準がますます高まるにつれて、従来の一塔式脱硫装置はもはやニーズを満たすことができず、一塔式脱硫の効率が排出要件を満たすことができない場合に、予備洗浄塔と吸収塔を2段に直列した構成は効果的な脱硫手段になる。
【0003】
湿式法脱硫後の排ガス中の粉塵成分を2つの部分に分けることができ、一部は排ガスから洗い流されていない粉塵粒子で、もう一部は排ガスに運ばれているスラリー液滴である。粉塵粒子は、予備洗浄塔及び吸収塔内の噴霧領域とデミスターでいずれも一定の割合で粉塵捕集されるが、スラリー液滴の除去は主にデミスターで起きる。粉塵粒子とスラリー液滴の除去理論は異なり、そのプロセスが複雑で、参考に供する定着している理論と経験式がない。
【0004】
数値流体力学(CFD、Computational Fluid Dynamics)は設計最適化のためのツールとして、脱硫塔内の排ガス流と気液固三相流についてシミュレーション及び計算をすることができるが、塔内の構造と除去理論が非常に複雑であり、領域によって除去理論が異なり、しかも異なる領域での除去状況が互いに影響し合うことで、脱硫システムの除去効果について直接計算することができない。したがって、直列塔式脱硫システムについて粒子状物質共同除去の数値流体力学による効果的な計算は、早急に解決すべき技術的課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例は、上記の課題に対し、直列塔式排ガス湿式法脱硫装置の粒子状物質共同除去効果の計算方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例は、
直列2段塔式煙道システム全体モデルを確立し、直列2段塔式煙道システムの動作状態パラメーターを収集するステップS1と、
確立された全体モデルを用いて直列2段塔式煙道システムの単相流のシミュレーション及び計算をして、直列2段塔式煙道システムの流れ場分布を得るステップS2と、
予備洗浄塔及び吸収塔の入口断面を切り取り、得られた流れ場分布に基づいて、それぞれの入口断面での排ガスの流速分布、温度分布及び粉塵粒子径分布をそれぞれ取得するステップS3と、
予備洗浄塔内デミスターモデルを確立し、詳細な気固液三相流のシミュレーション及び計算をして、予備洗浄塔内デミスターの異なる粒子径の粉塵粒子及びスラリー液滴に対する捕集効率曲線を得るステップS4と、
予備洗浄塔の入口断面での排ガスの流速分布、温度分布及び粉塵粒子径分布を境界条件とし、予備洗浄塔内デミスターの異なる粒子径の粉塵粒子及びスラリー液滴に対する捕集効率曲線を入力条件として、予備洗浄塔に対する気液固三相流のシミュレーション及び計算をして、予備洗浄塔の出口から流出する異なる粒子径での粉塵粒子及びスラリー液滴の量を得るステップS5と、
吸収塔内デミスターモデルを確立し、詳細な気固液三相流のシミュレーション及び計算をして、吸収塔内デミスターの異なる粒子径の粉塵粒子及びスラリー液滴に対する捕集効率曲線を得るステップS6と、
吸収塔の入口断面での排ガスの流速分布、温度分布、粉塵粒子径分布及び予備洗浄塔の出口から流出する異なる粒子径での粉塵粒子及びスラリー液滴の量を境界条件とし、吸収塔内デミスターの異なる粒子径の粉塵粒子及びスラリー液滴に対する捕集効率曲線を入力条件として、吸収塔に対する気液固三相流のシミュレーション及び計算をして、吸収塔の出口から流出する異なる粒子径での粉塵粒子及びスラリー液滴の量を得るステップS7と、
吸収塔の出口から流出する異なる粒子径での粉塵粒子の量とスラリー液滴の固形分の和を計算することで共同除去効果を決定するステップS8とを含む、直列塔式排ガス湿式法脱硫装置の粒子状物質共同除去効果の計算方法を提供する。
【0007】
従来技術に比べ、本発明の有益な効果は次のとおりである。全体-部分-全体の方式を採用して、煙道システム、デミスター、予備洗浄塔及び吸収塔についてそれぞれ段階的にシミュレーション及び計算をする。具体的には、単相流の全体シミュレーションを採用して、予備洗浄塔及び吸収塔の入口断面の流速分布及び温度分布を迅速に取得し、デミスターサブモデルを採用して計算することにより、予備洗浄塔デミスター及び吸収塔デミスターの異なる粒子径の粉塵粒子及び液滴スラリーに対する捕集効率曲線を取得し、この2つのステップを踏まえ、予備洗浄塔及び吸収塔について塔内に流動する三相流の共同除去のシミュレーション及び計算をすると、直列2段塔式排ガス湿式法脱硫装置の粒子状物質共同除去効果を迅速かつ定量的に計算することができ、通常の全体シミュレーション及び計算の方法に比べ、本発明は、粒子状物質共同除去の数値計算を可能にし、正確な計算結果を得る。
【0008】
任意選択的に、ステップS1でシステムの動作状態パラメーターは、入口の排ガス量、入口の排ガス温度、予備洗浄塔の直径、予備洗浄塔の高さ、予備洗浄塔の噴霧層数、予備洗浄塔の入口の粉塵濃度、吸収塔の直径、吸収塔の高さ、吸収塔の噴霧層数を含む。
【0009】
任意選択的に、ステップS2では直列2段塔式煙道システムの単相流のシミュレーション及び計算をするプロセスで、乱流モデル、物質輸送モデルを選択して煙道の排ガス流についてシミュレーション及び計算をし、ラグランジュ型離散相モデルを採用して粉塵粒子についてシミュレーション及び計算をし、計算領域は、ファンの出口から煙突の入口までであり、接続煙道、予備洗浄塔本体、吸収塔本体を含む。
【0010】
任意選択的に、ステップS4では詳細な気固液三相流のシミュレーション及び計算をするプロセスで、粉塵粒子の除去についてSlinnによる式を用いて気液固三相の相互作用を総合的に考慮して、予備洗浄塔内デミスターの異なる粒子径の粉塵粒子に対する除去効率を算出し、水膜(Water-Film)モデルを用いてスラリー液滴の除去効率を計算する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
株式会社トヨトミ
固体燃料燃焼器
1か月前
株式会社オメガ
熱風発生装置
1か月前
三浦工業株式会社
ボイラ
24日前
個人
回転キルンを利用した燻炭製造方法
19日前
株式会社フクハラ
充填物処理方法
2日前
株式会社タクマ
付着物除去システム
9日前
大陽日酸株式会社
バーナ
1か月前
大陽日酸株式会社
バーナ
1か月前
リンナイ株式会社
燃焼装置
16日前
大陽日酸株式会社
バーナ
1か月前
リンナイ株式会社
予混合装置
2か月前
個人
可燃性ガス燃焼装置
11日前
株式会社パロマ
給湯器
4日前
株式会社パロマ
給湯器
4日前
京セラ株式会社
ヒータ
3か月前
リンナイ株式会社
全一次燃焼式バーナ
2か月前
株式会社日本サーモエナー
ボイラシステム
9日前
株式会社ノーリツ
温水装置
9日前
三浦工業株式会社
ボイラ、ボイラの制御方法
11日前
株式会社山辰組
可燃物焼却用設備及び焼却工法
23日前
株式会社荏原製作所
排ガス処理装置
12日前
リンナイ株式会社
親子バーナ並びにガスコンロ
1か月前
株式会社ノーリツ
予混合装置およびこれを備えた燃焼装置
29日前
株式会社新越ワークス
燃焼装置
1か月前
三浦工業株式会社
バーナ及びアンモニア混焼ボイラ
10日前
株式会社新越ワークス
燃焼装置
1か月前
株式会社タクマ
固体炭素製造装置、及び固体炭素製造方法
2か月前
リンナイ株式会社
親子バーナ並びにガスコンロ
1か月前
株式会社クボタ
火格子およびストーカ式焼却炉の炉床
1か月前
株式会社ナリタテクノ
燃焼装置
3か月前
JX金属株式会社
燃焼処理施設の運転方法
2か月前
三菱重工業株式会社
燃料加熱システムの充圧方法
3か月前
東邦瓦斯株式会社
混合燃料供給装置
26日前
株式会社アイシン
燃焼器ユニット
2か月前
東京瓦斯株式会社
水素燃焼式ダクトバーナ
3か月前
日酸TANAKA株式会社
手動ガス切断器
1か月前
続きを見る
他の特許を見る