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公開番号2025098559
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-02
出願番号2023214774
出願日2023-12-20
発明の名称半導体装置
出願人三安ジャパンテクノロジー株式会社
代理人個人,個人
主分類H10D 30/66 20250101AFI20250625BHJP()
要約【課題】信頼性を向上する炭化珪素半導体装置を提供する。
【解決手段】炭化珪素半導体装置であって、第1導電型の炭化珪素で形成された炭化珪素基板2と、第1導電型の炭化珪素で形成されたドリフト層3と、前記ドリフト層の上において第2導電型の炭化珪素で形成された複数のボディ層4と、前記複数のボディ層のそれぞれの上において前記ドリフト層よりも高不純物濃度の第1導電型の炭化珪素でそれぞれ形成された複数のソース層5と、前記ボディ層および前記ソース層と接するように形成されたゲート絶縁膜7と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極8と、前記ゲート電極を覆う層間絶縁膜9とを備え、前記層間絶縁膜は、前記ゲート電極に遠い側から、第1層9a、第2層9b、第3層9cを含み、前記第1層及び第3層の材料はBPSGであり、前記第1層は、ガラス転移温度が350℃以上500℃以下である。

【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1導電型の炭化珪素で形成された炭化珪素基板と、
前記炭化珪素基板の第1面において第1導電型の炭化珪素で形成されたドリフト層と、
前記ドリフト層の上において第2導電型の炭化珪素で形成された複数のボディ層と、
前記複数のボディ層のそれぞれの上において前記ドリフト層よりも高不純物濃度の第1導電型の炭化珪素でそれぞれ形成された複数のソース層と、
前記ボディ層および前記ソース層と接するように形成されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極を前記ゲート絶縁膜とともに覆うように形成された層間絶縁膜と
を備え、
前記層間絶縁膜は、前記ゲート電極に遠い側から、第1層、第2層及び第3層を含み、
前記第1層及び第3層の材料はBPSGであり、
前記第1層は、ガラス転移温度が350℃以上500℃以下である
炭化珪素半導体装置。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
前記第3層のBPSGのガラス転移温度は、600℃以上1000℃以下である
請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項3】
前記第2層は、TEOS酸化膜からなる
請求項1又は請求項2に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項4】
前記第3層と、前記ゲート電極及との間に設けられ、二酸化珪素及び窒化珪素の少なくともいずれか一方からなる第4層を備える
請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項5】
前記ゲート電極は、前記ゲート絶縁膜上に離れて二つ設けられ、前記二つのゲート電極をそれぞれ覆うように、二酸化珪素及び窒化珪素の少なくともいずれか一方からなる前記第4層が設けられ、前記二つのゲート電極及び前記第2層の間に、前記第3層のBPSGが形成されている
請求項4に記載の炭化珪素半導体装置

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化珪素半導体装置に関する。特に、層間絶縁膜を多層構造として信頼性を向上させる炭化珪素半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
基板及びドリフト層(エピタキシャル層)に炭化珪素(SiC)を用いた半導体装置は、基板に珪素(Si)を用いた半導体装置よりも高耐圧、低損失、及び高速を実現できることから、例えばパワー半導体装置として用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の炭化珪素半導体装置としてのSiC―MOSFETは、ゲート電極とソース配線等とを絶縁するための層間絶縁膜として、TEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)酸化膜を堆積し、TEOS酸化膜上にBPSG(Boro Phospho Silicate Glass)膜を堆積し、そのBPSG上にさらにTEOS酸化膜を堆積する三層の絶縁膜を構成することが開示されている。非特許文献1には、トレンチ型のパワーSiC―MOSFETにおいて、水素イオン(H+)がデバイスに入り込むとHTRB(High_Temperature_Reverse_Bias:高温逆電圧)試験の信頼性を損なう作用があること、及びその対策として層間絶縁膜にリン濃度が高い材料を採用することで水素イオンを吸着し、半導体装置の内部に水素イオンが浸入することを防止して半導体装置の信頼性を向上させうることが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-93496号公報
【非特許文献】
【0005】
Ai LoonOoi, David Goh, V. C. Ngwan, STMicroelectronics Pte Ltd “High Temperature Reverse Bias (HTRB) & Temperature Humidity Bias(THB) Reliability Failure Mechanisms and Improvements in Trench Power MOSFETand IGBT” DOI 10.1109/JEDS.2021.3109347, IEEE Journal of the ElectronDevices Society
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
SiC―MOSFETなどの炭化珪素半導体装置は、樹脂によって封止されることが多いところ、その樹脂から析出した水素イオンが、ソース配線電極、ゲート電極、ゲート絶縁膜を通り、ボディ層のチャネルエリアに到達することにより、HTRB(高温逆電圧)試験における信頼性を損なうとともに、半導体装置のゲート(Vth)閾値電圧の変動及びリーク電流の増加を招くと考えられる。このため、水素イオンを層間絶縁膜で透過させないことが求められる。
また、ソース電極配線を形成する工程の際には、半導体装置の部材の熱膨張率が異なることから、温度上昇に起因する部材の膨張による応力が生じる。この熱応力によって、層間絶縁膜にクラックなどの破損が生じた場合に、水素イオンが容易に透過してしまうおそれがあるという問題があった。
本発明は、これらの問題に鑑みて、水素イオンを透過しにくい層間絶縁膜を備え、ソース電極配線を形成する工程でも層間絶縁膜に破損が生じにくい炭化珪素半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の炭化珪素半導体装置の1つの態様は、第1導電型の炭化珪素で形成された炭化珪素基板と、
前記炭化珪素基板の第1面において第1導電型の炭化珪素で形成されたドリフト層と、
前記ドリフト層の上において第2導電型の炭化珪素で形成された複数のボディ層と、
前記複数のボディ層のそれぞれの上において前記ドリフト層よりも高不純物濃度の第1導電型の炭化珪素でそれぞれ形成された複数のソース層と、
前記ボディ層および前記ソース層と接するように形成されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極を前記ゲート絶縁膜とともに覆うように形成された層間絶縁膜と
を備え、
前記層間絶縁膜は、前記ゲート電極に遠い側から、第1層、第2層及び第3層を含み、
前記第1層及び第3層の材料はBPSGであり、
前記第1層は、ガラス転移温度が350℃以上500℃以下のものである。
【0008】
このように、層間絶縁膜のうち最も外側の第1層のBPSGのガラス転移温度を350℃以上500℃以下と低くしたため、ソース電極配線を形成する工程による温度上昇の際に第1層のBPSGが温度上昇により軟化する。このため、ソース電極配線を形成する工程よる温度上昇に起因する部材の膨張による応力が生じても、第1層が熱で変形して応力を吸収する。これにより、第2層及び第3層の破壊やクラックによる性能劣化を防止することができる。
【0009】
また、層間絶縁膜の最も外側の第1層及び第3層をBPSGとしたことにより、BPSGに含まれるリンによって水素イオン(H

)が吸着されるため、水素イオンが絶縁酸化膜を経由してチャネルエリアにH+が到達することを抑制することができる。このため、水素イオンによるデバイスのゲート閾値電圧(Vth)の変化及びリーク電流を増加させることを抑制する。これにより、炭化珪素半導体装置の信頼性を高めることが可能となる。
【0010】
本発明の炭化珪素半導体装置は、前記第3層の材料であるBPSGのガラス転移温度は、600℃以上1000℃以下であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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