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公開番号
2025097206
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-30
出願番号
2023213363
出願日
2023-12-18
発明の名称
液状異物除去装置
出願人
東邦瓦斯株式会社
代理人
弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類
B04C
5/04 20060101AFI20250623BHJP(物理的または化学的工程を行なうための遠心装置または機械)
要約
【課題】メンテナンスを不要にして装置の稼働率を高めることができ、かつ、製造ガスに混入した液状異物の除去率を高めることができる液状異物除去装置を提供する。
【解決手段】液状異物除去装置1は、円筒状容器2とガス入口31とガス出口32と液状異物排出口33とガス吹出しノズル4とを備える。ガス吹出しノズル4は、流入する製造ガスFを内壁面20を旋回するよう噴出させる。製造ガスFは、内壁面20に接触して旋回しながら上昇し、内壁面20に付着する液状異物Yが内壁面20を下降して液状異物排出口33に排出される。円筒状容器2の円筒部21に設けられた筒部材40によるガス吹出しノズル4の噴出口は、筒部材40の側壁部42において開口された側壁開口部41によって形成される。円筒状容器2の水平方向Hに対する側壁開口部41の中心軸線O3の傾斜角度θ2は-10°以上20°以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
製造ガスに混入した液状異物を除去する液状異物除去装置であって、
中心軸線が上下方向に向けられた、縦置き形状の円筒状容器と、
前記円筒状容器の円筒部の下側位置に設けられたガス入口と、
前記円筒状容器の上部に設けられたガス出口と、
前記円筒状容器の下部に設けられた液状異物排出口と、
前記ガス入口から前記円筒状容器内に突出して設けられ、前記ガス入口に流入する前記製造ガスを、前記円筒状容器の内壁面を旋回するよう噴出させるガス吹出しノズルと、を備え、
前記ガス吹出しノズルから噴出される前記製造ガスが、前記内壁面に接触して旋回しながら上昇し、前記ガス出口に排出される際に、前記内壁面に付着する液状異物が前記内壁面を下降して前記液状異物排出口に排出されるよう構成されており、
前記ガス吹出しノズルは、前記円筒状容器の円筒部に設けられた筒部材によって構成されており、
前記ガス吹出しノズルの噴出口は、前記筒部材の側壁部において開口された側壁開口部によって形成されており、
前記円筒状容器の水平方向に対する、前記側壁開口部の中心を通る中心軸線の傾斜角度が、-10°以上20°以下である、液状異物除去装置。
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【請求項2】
前記筒部材の先端部には、前記筒部材の中心軸線に対して傾斜して前記筒部材の先端を閉じる傾斜板が設けられており、
前記側壁開口部は、前記傾斜板に傾斜して対向する位置に形成されている、請求項1に記載の液状異物除去装置。
【請求項3】
前記円筒状容器の前記上部及び前記下部は、全半球形状、円すい形状、半だ円形状又は皿形状の端部として形成されており、
前記ガス出口は、前記上部において、前記全半球形状、円すい形状、半だ円形状又は皿形状の端部の頂点部に形成されており、
前記液状異物排出口は、前記下部において、前記全半球形状、円すい形状、半だ円形状又は皿形状の端部の頂点部に形成されている、請求項1または請求項2に記載の液状異物除去装置。
【請求項4】
前記円筒状容器の前記下部は、前記半だ円形状又は皿形状の端部として形成されており、
前記液状異物排出口は、前記下部において、前記半だ円形状又は皿形状の端部の頂点部に形成されており、
前記液状異物排出口の上方に、前記ガス吹出しノズルから噴出された後に下方に向かって流れて前記半だ円形状又は皿形状の端部にて反射した前記製造ガスの乱れを整流する整流部材が設けられている、請求項1または請求項2に記載の液状異物除去装置。
【請求項5】
前記整流部材は、上方に向かって窄まるテーパ状部を有する、請求項4に記載の液状異物除去装置。
【請求項6】
前記ガス入口には、天然ガスに、液状異物を含む液化石油ガスが混合されて、前記天然ガスの熱量を調整する増熱器が接続されており、
前記液状異物排出口には、前記円筒状容器よりも下方に位置する状態で、前記円筒状容器内にて分離除去された液状異物を排出するための排出容器が接続されており、
前記円筒状容器の前記液状異物排出口と前記排出容器の上部との間には、前記排出容器内に液状異物を溜めるための開位置と、前記排出容器内の液状異物を外部に排出するための閉位置とに切り換え可能な第1バルブが配置されており、
前記排出容器の下部には、前記排出容器内に液状異物を溜めるための閉位置と、前記排出容器内の液状異物を排出するための開位置とに切り換え可能な第2バルブが配置されている、請求項1または請求項2に記載の液状異物除去装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状異物除去装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
天然ガスを主成分とする都市ガスは、天然ガスに液化石油ガスを注入して熱量を調整(増熱)して製造している。熱量の調整は、増熱器において、天然ガスにガス化した液化石油ガスが混合されることによって行われる。このとき、液化石油ガスの産地等によっては、ガス化しない微量な油分等の液状異物が混入していることがあり、この液状異物を除去する何らかの装置が必要となる。
【0003】
熱量が調整された製造ガスに含まれる液状異物は、例えば、増熱器の下流側に繋がる導管に設置されるガバナステーションのガスストレーナに付着する。また、例えば、特許文献1の潤滑液分離装置においては、潤滑液を含んだ圧縮ガスに旋回流れを生じさせることにより、潤滑液を圧縮ガスから分離回収することが記載されている。この潤滑液分離装置においては、潤滑液を含んだ圧縮ガスから潤滑液を除去する潤滑液分除去フィルタが用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-257115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば、ガバナステーションのガスストレーナを用いる場合には、ガスストレーナに付着した液状異物を定期的に除去するメンテナンスが必要となる。また、特許文献1の潤滑液分離装置においても、潤滑液分除去フィルタの清掃、交換等のメンテナンスが必要になる。従って、従来の技術においては、メンテナンスを行うために、予備系統がない場合には、ガバナステーションなどの装置の稼働を停止させる必要が生じる。そのため、メンテナンスを不要にして装置の稼働率を高めることができる液状異物除去装置が求められている。
【0006】
また、上記液状異物除去装置においては、製造ガスに混入した液状異物を高い除去率で除去することが望まれる。
【0007】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたもので、メンテナンスを不要にして装置の稼働率を高めることができ、かつ、製造ガスに混入した液状異物の除去率を高めることができる液状異物除去装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、
製造ガスに混入した液状異物を除去する液状異物除去装置であって、
中心軸線が上下方向に向けられた、縦置き形状の円筒状容器と、
前記円筒状容器の円筒部の下側位置に設けられたガス入口と、
前記円筒状容器の上部に設けられたガス出口と、
前記円筒状容器の下部に設けられた液状異物排出口と、
前記ガス入口から前記円筒状容器内に突出して設けられ、前記ガス入口に流入する前記製造ガスを、前記円筒状容器の内壁面を旋回するよう噴出させるガス吹出しノズルと、を備え、
前記ガス吹出しノズルから噴出される前記製造ガスが、前記内壁面に接触して旋回しながら上昇し、前記ガス出口に排出される際に、前記内壁面に付着する液状異物が前記内壁面を下降して前記液状異物排出口に排出されるよう構成されており、
前記ガス吹出しノズルは、前記円筒状容器の円筒部に設けられた筒部材によって構成されており、
前記ガス吹出しノズルの噴出口は、前記筒部材の側壁部において開口された側壁開口部によって形成されており、
前記円筒状容器の水平方向に対する、前記側壁開口部の中心を通る中心軸線の傾斜角度が、-10°以上20°以下である、液状異物除去装置にある。
【発明の効果】
【0009】
前記一態様の液状異物除去装置は、円筒状容器の円筒部の下側位置に設けられたガス入口から、円筒状容器内に突出して設けられたガス吹出しノズルを備える。そして、液状異物除去装置の使用時には、ガス吹出しノズルから噴出される製造ガスが、円筒状容器の内壁面に接触して旋回しながら上昇し、円筒状容器の上部におけるガス出口へ排出される。このとき、円筒状容器の内壁面に付着する液状異物は、内壁面を下降して円筒状容器の下部における液状異物排出口に回収される。
【0010】
この構成により、液状異物除去装置においては、フィルタ等を用いる必要がなく、メンテナンスのために装置の稼働を停止する必要もない。それ故、前記一態様の液状異物除去装置によれば、メンテナンスを不要にして装置の稼働率を高めることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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