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公開番号2025096199
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2024213317
出願日2024-12-06
発明の名称粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A61K 8/19 20060101AFI20250619BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】保存安定性が高く、かつ手触りのざらつきが抑制され、使用感の良好な、粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物を提供する。
【解決手段】炭酸塩及び有機酸を含有し、粒径100μm以上の粒子が30質量%以上含有され、かつ粒径100μm以上の粒子で硬度5gf以上の粒子の含有量が0.10個数%以下である、粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
炭酸塩及び有機酸を含有し、
粒径100μm以上の粒子が30質量%以上含有され、かつ
粒径100μm以上の粒子で硬度5gf以上の粒子の含有量が0.10個数%以下である、
粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記粒径100μm以上の粒子中の硬度5gf以上の粒子が45個数%以下である、請求項1に記載の粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物。
【請求項3】
さらに、吸湿剤を含有する、請求項1に記載の粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物。
【請求項4】
有機酸がクエン酸、コハク酸、酒石酸、及びアスコルビン酸からなる群から選択される1種以上を含有する、請求項1に記載の粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物。
【請求項5】
炭酸塩が炭酸ナトリウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択される1種以上を含有する、請求項1に記載の粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物。
【請求項6】
吸湿剤が酸化マグネシウムである、請求項3に記載の粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物。
【請求項7】
前記粒径100μm以上の粒子の少なくとも一部が、造粒粒子である、請求項1に記載の粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物。
【請求項8】
前記炭酸塩を含む粒子(A)及び前記有機酸を含む粒子(B)を含有し、
前記粒子(A)は有機酸を含まず、前記粒子(B)は炭酸塩を含まない粒子である、請求項1に記載の粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物。
【請求項9】
賦形剤をさらに含有し、
前記粒子(A)もしくは前記粒子(B)、又は前記粒子(A)及び前記粒子(B)の両方が前記賦形剤を含有する、請求項8に記載の粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物の製造方法であって、
炭酸塩又は有機酸の少なくとも一方を造粒する工程を含む、粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、手軽に利用できるという観点から、泡タイプのシャンプーや洗顔料、ボディソープが着目されている。
このような中、炭酸塩と有機酸の混合物は少量の水を加えることで炭酸ガスを発生するという性質を利用した、炭酸ガスの微細な泡を発生させる発泡性化粧品用組成物が報告されている(特許文献1)。この発泡性化粧品用組成物は洗顔石鹸や、シェービングフォーム、シャンプー、ボディソープとして使用できることが開示されている。しかしながら、特許文献1に記載の発泡性化粧品用組成物は、炭酸塩と有機酸との混合物に微量でも水が存在すると保存中に炭酸ガスを発生し、また反応により副生成物として水が発生するため連鎖的に反応が起こり、その結果包材が膨れてしまったり、使用時に発泡性が低下するという課題がある。
【0003】
この課題に対して、保存安定性を向上させる技術が報告されている。例えば、特許文献2には、油性成分を含有し、粒子径を150μm~1500μmとすることで保存安定性を向上させた発泡性顆粒が開示されている。
また、特許文献3には、次の成分(A)~(C):(A)粒子径が180μm以上の粒子が50%以上である炭酸アルカリ金属塩25~55質量%、(B)粒子径が180μm以上の粒子が50%以上である有機酸40~70質量%、及び(C)難水溶性金属酸化物0.01~10質量%を含有することで保存安定性を良好なものとした浴用剤組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平1-290615号公報
特開2009-62319号公報
特開2009-155213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2に記載の技術は、圧縮造粒法を用いるため、顆粒の即時溶解性が低下する。そのため、シャンプーなどを手で泡立てる際に使用する炭酸発泡組成物にこの技術を用いた場合、溶け残った成分によるざらつきが生じ、使用時の手触りが悪化することから、使用感が損なわれることが判明した。また、特許文献3は浴用剤に関する技術であり、浴用剤組成物が浴湯表面で溶解すると、炭酸ガスが浴湯に十分溶けずに逸散してしまう為、浴用剤組成物を浴湯中に溶解させる為に浴用剤組成物を浴湯中に沈降させ、一定時間浴湯中に滞留させる必要がある。そこで、浴用剤組成物を構成する粒子として、一定程度粒径の大きな原料粒子を使用することが前提となる。これに対し、手で泡立てる際に使用する炭酸発泡組成物では、少量の液体に短時間で即時に溶解させる即時溶解性が必要である為、粒径の大きな粒子を炭酸発泡組成物として利用した際には溶解性が悪く、上記と同様に、ざらつきの問題が生じる。炭酸発泡組成物は、浴用剤と異なり、毛髪や身体に適用し、肌(皮膚)に直接触れる為、繊細な肌触り(手触り)が要求される。
従って、本発明は、保存安定性が高く、かつ手触りのざらつきが抑制され、使用感の良好な、炭酸発泡組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、検討を行った結果、炭酸塩及び有機酸を含有する炭酸発泡組成物であって、所定値以上の粒径を有する粒子が所定量以上含有され、かつ所定値以上の粒径及び硬度を有する粒子の含有量が所定量以下である粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物が、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、炭酸塩及び有機酸を含有し、粒径100μm以上の粒子が30質量%以上含有され、かつ粒径100μm以上の粒子で硬度5gf以上の粒子の含有量が0.10個数%以下である、粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、保存安定性が高く、かつ手触りのざらつきが抑制され、使用感の良好な、炭酸発泡組成物を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物は、
炭酸塩及び有機酸を含有し、
粒径100μm以上の粒子が30質量%以上含有され、かつ
粒径100μm以上の粒子で硬度5gf以上の粒子の含有量が0.10個数%以下である。
本発明の粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物(以下、単に炭酸発泡組成物とも記載)は、例えば、シャンプーやコンディショニング剤などの界面活性剤含有組成物を泡状の剤形にするために使用するものである。したがって、本発明の粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物は、界面活性剤含有組成物と組み合わせて、肌や毛髪を含む人体の表面に適用される。そのため、泡立てた際に手触りのざらつきのない、良好な使用感が要求され、また、短時間で即時に溶解させる必要があり、炭酸発泡組成物を構成する粒子の粒径が小さいことが望まれる。しかし、炭酸発泡組成物の粒径が小さいと吸湿剤を加えてもその効きが十分ではなく、包材中での炭酸ガスの発生を抑制することができず、保存安定性が悪いことがわかった。よって、保存中の炭酸ガスの発生を抑制する為には、炭酸塩や有機酸の粒径を大きくする必要がある。本発明者らは、この相反する要望を解決すべく、鋭意研究を行った結果、炭酸発泡組成物を構成する粒子の硬度と粒径が使用時の手触りや保存安定性に深く関係することを見出し、炭酸発泡組成物中の粒子の硬度や粒径を調整することで、手触りと保存安定性を両立することが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物によれば、粒径100μm以上の粒子を所定量以上含有させ、かつ粒径100μm以上の粒子で硬度5gf以上の粒子の含有量を所定個数%以下とすることで、使用時に手触りのざらつきを抑制させ、良好な使用感を得ることができる。
【0009】
本発明の粉末又は顆粒状炭酸発泡組成物は、組み合わせて用いる界面活性剤含有組成物の効能を阻害しない範囲であれば界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤の含有量は、10質量%未満でもよく、7質量%以下でもよく、5質量%以下でもよく、そして、1質量%以上でもよく、2質量%以上でもよく、3質量以上でもよい。
なお、界面活性剤含有組成物については、粉末又は顆粒状炭酸組成物の使用方法の項で、詳しく説明する。
【0010】
<界面活性剤>
本発明で用いられる界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上用いることができる。以下にそれぞれの具体例を示す。
(【0011】以降は省略されています)

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