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公開番号
2025095289
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-26
出願番号
2023211204
出願日
2023-12-14
発明の名称
鉛蓄電池およびその製造方法
出願人
株式会社GSユアサ
代理人
弁理士法人河崎特許事務所
主分類
H01M
10/12 20060101AFI20250619BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】正極板からの正極電極材料の脱落防止と、使用初期の鉛蓄電池のリザーブキャパシティ(RC)の向上とを両立することができる鉛蓄電池、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】極板群11と、電解液と、極板群および電解液を収容するセル室14を有する電槽12と、を備える鉛蓄電池1であって、極板群は、正極板3と、負極板2と、正極板と負極板との間に介在するセパレータ4と、を具備し、正極板は、正極集電体と、正極電極材料と、を具備し、正極板の表面は、不織布を有し、不織布は、硫酸に溶解する可溶繊維と、硫酸に溶解しない不溶繊維と、の混合物を含み、化成された満充電状態の鉛蓄電池から取り出された不織布の通気抵抗が、0.08kPa・s/m未満である、鉛蓄電池。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
極板群と、電解液と、前記極板群および前記電解液を収容するセル室を有する電槽と、を備える鉛蓄電池であって、
前記極板群は、正極板と、負極板と、前記正極板と前記負極板との間に介在するセパレータと、を具備し、
前記正極板は、正極集電体と、正極電極材料と、を具備し、
前記正極板の表面は、不織布を有し、
前記不織布は、硫酸に溶解する可溶繊維と、硫酸に溶解しない不溶繊維と、の混合物を含み、
化成された満充電状態の前記鉛蓄電池から取り出された前記不織布の通気抵抗が、
0.08kPa・s/m未満である、鉛蓄電池。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記通気抵抗が、0.06kPa・s/m以下である、請求項1に記載の鉛蓄電池。
【請求項3】
前記通気抵抗が、0.03kPa・s/m以下である、請求項1に記載の鉛蓄電池。
【請求項4】
前記通気抵抗が、0.008kPa・s/mを超える、請求項1に記載の鉛蓄電池。
【請求項5】
化成された満充電状態の前記鉛蓄電池から取り出された前記不織布において、前記可溶繊維の質量と前記不溶繊維の質量との合計に対する、前記不溶繊維の質量の割合が、25%以上、75%以下である、請求項1に記載の鉛蓄電池。
【請求項6】
前記セル室から取り出された前記極板群の幅Xmmと、前記セル室の内法寸法Ymmとが、
-1≦Y-X≦1.2
を満たし、
前記幅Xmmは、前記正極板と前記負極板とが積層される方向における前記極板群の幅であり、
前記内法寸法Ymmは、前記正極板と前記負極板とが積層される方向における前記セル室の内法寸法である、請求項1に記載の鉛蓄電池。
【請求項7】
化成前の正極板、化成前の負極板、セパレータ、および、電解液を準備する工程と、
前記化成前の正極板と、前記化成前の負極板と、前記化成前の正極板と前記化成前の負極板との間に介在する前記セパレータと、を具備する化成前の極板群を形成する工程と、
前記化成前の極板群および前記電解液を収容するセル室を有する電槽を準備する工程と、
前記化成前の極板群と前記電解液とを前記セル室に収容して化成前の鉛蓄電池を形成する工程と、
前記化成前の鉛蓄電池を化成する工程と、
を具備し、
前記化成前の正極板を準備する工程は、
正極電極材料を含むスラリーを正極集電体に担持させて正極前駆体を形成する工程と、
前記正極前駆体の表面に不織布を貼り付ける工程と、
前記不織布を有する前記正極前駆体を乾燥させて、前記正極集電体と、前記正極集電体に接続された前記正極電極材料と、を具備する化成前の正極板を得る工程と、
を具備し、
前記不織布は、硫酸に溶解する可溶繊維と、硫酸に溶解しない不溶繊維と、の混合物を含み、
前記正極前駆体の表面に貼り付ける前の前記不織布の通気抵抗が、0.100kPa・s/m以下である、鉛蓄電池の製造方法。
【請求項8】
前記可溶繊維と前記不溶繊維とを合わせた繊維全体の平均繊維径が、17μm以上、37μm以下である、請求項7に記載の鉛蓄電池の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛蓄電池およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、「鉛酸電池中で使用する多機能ウェブであって、前記多機能ウェブは天然繊維と、ヒートシール可能な繊維と、を含むことを特徴とする多機能ウェブ」を提案している。
【0003】
特許文献2は、「鉛酸電池用電池セパレータであって、細孔性膜と、前記細孔性膜に隣接する不織布であって、酸溶解性繊維および非酸溶解性繊維の混合物を含み、前記非酸溶解性繊維に対する前記酸溶解性繊維の重量比は20~80:20~80である前記不織布と、前記不織布に含浸されているゲルとを含み、前記不織布は1000l/m
2
を超える多孔性を有する鉛酸電池用電池セパレータ」を提案している。
【0004】
特許文献3は、「一つ又は複数の隔壁によって二つ以上の領域に区切られた電槽を準備する工程と、複数の正極板と複数のポリオレフィン製のセパレータと複数の不織布と複数の負極板とをそれぞれ含む、二つ以上の極板群を準備する工程と、前記電槽の前記領域に前記極板群を収容する工程と、前記電槽内に電解液を供給する工程と、を備え、前記電槽の前記領域に前記極板群を収容する際、前記極板群の厚さ方向の圧縮力を前記隔壁から前記極板群に付与しながら、前記領域に対して前記極板群を押し込む、液式鉛蓄電池の製造方法であって、前記領域の幅をXmmとし、化成後の電池から取り出したときの前記極板群の厚さをYmmとすると、XとYは以下の条件式:-1.1≦X-Y≦1.2を満たす、液式鉛蓄電池の製造方法」を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2014-525116号公報
特許2018-152350号公報
特開2020-174058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
鉛蓄電池の性能を向上させるためには、リザーブキャパシティ(Reserve Capacity(RC))の向上を図ることが重要である。
【0007】
一方、正極板の製造プロセスの効率化を図る観点から、正極板の表面に不織布が貼付されることがある。そのような不織布は、電解液(硫酸水溶液)に溶解する可溶繊維で構成されている。可溶繊維は、所定時間以上が経過すると、分解されて電解液に溶解する。しかし、使用初期の鉛蓄電池の正極板の表面には、溶解していない不織布が残留している。不織布は、正極板の細孔内への電解液の拡散を阻害する場合がある。電解液の拡散が不十分であると、鉛蓄電池のRCを向上させることは困難である。
【0008】
特許文献1、2は、電解液に可溶な繊維と不溶な繊維を混抄した不織布を用いることを提案している。電解液に可溶な繊維は、正極板と密着する。可溶繊維は、製造プロセスの効率を向上させる役割を果たした後、次第に溶解して正極板の表面から消失する。一方、電解液に不溶な繊維は、鉛蓄電池中で長期間に亘って正極板の表面に残存する。不溶繊維は、正極電極材料を保持して脱落を防止する役割を果たす。
【0009】
電解液に可溶な繊維と不溶な繊維を混抄した不織布も、可溶繊維で構成された不織布と同様に、正極板の細孔内への電解液の拡散を阻害する場合がある。その場合、使用初期の鉛蓄電池のRCを向上させることは困難である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の一側面は、極板群と、電解液と、前記極板群および前記電解液を収容するセル室を有する電槽と、を備える鉛蓄電池であって、前記極板群は、正極板と、負極板と、前記正極板と前記負極板との間に介在するセパレータと、を具備し、前記正極板は、正極集電体と、正極電極材料と、を具備し、前記正極板の表面は、不織布を有し、前記不織布は、硫酸に溶解する可溶繊維と、硫酸に溶解しない不溶繊維と、の混合物を含み、化成された満充電状態の前記鉛蓄電池から取り出された前記不織布の通気抵抗が、0.08kPa・s/m未満である、鉛蓄電池に関する。
(【0011】以降は省略されています)
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