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公開番号2025094825
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2023210598
出願日2023-12-13
発明の名称燃料電池
出願人株式会社SOKEN,トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人快友国際特許事務所
主分類H01M 8/04302 20160101AFI20250618BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本明細書では、燃料電池の発電性能の低下を抑制するための技術を提供する。
【解決手段】燃料電池は、燃料電池スタックへ酸化剤ガスを供給する第1供給手段と、燃料電池スタックへ冷却ガスを供給する第2供給手段と、燃料電池セルの面内温度を検知する検知手段と、第1供給手段及び第2供給手段を制御する制御装置と、を備え、制御装置は、燃料電池スタックの低温始動時に、第2供給手段による冷却ガスの供給を停止しつつ、第1供給手段による酸化剤ガスの供給を開始して、燃料電池セルを昇温する低温始動処理を実行し、面内温度の昇温速度を利用して、前記低温始動処理の停止を判断するように構成されている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項１】
一定の方向に沿って積層された複数の燃料電池セルを有し、隣り合う二つの燃料電池セルの間を流通する冷却ガスによって冷却される空冷式の燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックへ酸化剤ガスを供給する第１供給手段と、
前記燃料電池スタックへ前記冷却ガスを供給する第２供給手段と、
前記燃料電池セルに設けられており、前記燃料電池セルの面内温度を検知する検知手段と、
前記第１供給手段及び前記第２供給手段を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記燃料電池スタックの低温始動時に、前記第２供給手段による前記冷却ガスの供給を停止しつつ、前記第１供給手段による前記酸化剤ガスの供給を開始して、前記燃料電池セルを昇温する低温始動処理を実行し、
前記検知手段によって検知された前記面内温度の昇温速度を利用して、前記低温始動処理の停止を判断するように構成されている、
燃料電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本明細書は、特定の方向に沿って積層された複数の燃料電池セルを有する燃料電池を開示する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、積層された複数の燃料電池セルを有する燃料電池を制御する制御部が記載されている。制御部は、セル電圧の低下を検出すると、燃料電池による発電を停止した後に、モータ等の負荷の駆動源を燃料電池からバッテリに切り換える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００６－１２０４３０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記の燃料電池は、例えば、隣り合う二つの燃料電池セルの間を流通する冷却ガスによって冷却される。しかし、低温の状況下で燃料電池が始動すると、燃料電池セル内に燃料ガスと酸化剤ガスの反応により生成された生成液が滞留する。生成液の滞留は、燃料電池の発電性能の低下の一因である。本明細書では、燃料電池の発電性能の低下を抑制するための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本明細書で開示する燃料電池は、一定の方向に沿って積層された複数の燃料電池セルを有し、隣り合う二つの燃料電池セルの間を流通する冷却ガスによって冷却される空冷式である。燃料電池は、前記燃料電池スタックへ酸化剤ガスを供給する第１供給手段と、前記燃料電池スタックへ前記冷却ガスを供給する第２供給手段と、前記燃料電池セルに設けられており、前記燃料電池セルの面内温度を検知する検知手段と、前記第１供給手段及び前記第２供給手段を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記燃料電池スタックの低温始動時に、前記第２供給手段による前記冷却ガスの供給を停止しつつ、前記第１供給手段による前記酸化剤ガスの供給を開始して、前記燃料電池セルを昇温する低温始動処理を実行し、前記検知手段によって検知された前記面内温度の昇温速度を利用して、前記低温始動処理の停止を判断するように構成されている。
【０００６】
上記の構成によれば、低温始動時において実行される低温始動処理によって燃料電池セルが昇温される。燃料電池セルの昇温によって、燃料電池セル内に滞留している生成液の排出が促される。生成液の排出が促されることにより、生成液の滞留に起因する燃料電池の発電性能の低下を抑制することができる。そして、面内温度の昇温速度を利用した適切なタイミングで低温始動処理を停止することができる。なお、特に限定されないが、検知手段の一例として、燃料電池セルの平面視における低温領域と高温領域とのそれぞれに、温度センサが設けられてもよい。
【０００７】
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
燃料電池を含むシステムのブロック図である。
燃料電池の概略図である。
燃料電池セルの分解斜視図である。
燃料電池セルの平面図である。
低温始動処理のフローチャート図である。
低温始動処理の他の態様を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
（システム２の構成；図１）
システム２（例えば車両）は、燃料電池１０と、バッテリ１２と、負荷１４と、補機１６と、制御装置１８と、を含む。各部１２、１４、１６、及び１８は、電力線４を介して互いに並列に接続されている。負荷１４は、例えば、モータである。補機１６は、エアブロア等の機器である。燃料電池１０によって発電された電力は、電力線４を介して、各部１４、１６、及び１８に供給される。なお、本明細書で開示する燃料電池１０は、システム２以外の他のシステムにも採用可能である。
【００１０】
制御装置１８は、燃料電池１０を制御する装置である。制御装置１８は、バッテリ１２の出力電圧であるバッテリ電圧を検知する電圧センサ１３と、外気温度を検知する温度センサ１９と、通信可能に構成されている。
（【００１１】以降は省略されています）

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