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公開番号2025087255
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201778
出願日2023-11-29
発明の名称モータ電流制御装置及びモータ電流制御方法
出願人株式会社東芝,学校法人明治大学
代理人弁理士法人サトー
主分類H02P 21/22 20160101AFI20250603BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】モータ駆動に適用するオーバーサンプリングデッドビート電流制御で、電圧の歪みを補償する。
【解決手段】モータ電流制御装置12は、モータ6に供給される電流を検出する電流検出部10U、10V、10Wと、前記複数の半導体スイッチング素子のオンオフを制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記電流検出部で検出される実電流を、半導体スイッチング素子のスイッチング周期よりも短く設定されたサンプリング周期毎にサンプリングし、当該サンプリング周期毎に実電圧を求め、指令電圧を印加した時のキャリア半周期における実電流の時間遷移と前記実電流との差及び前記指令電圧と前記実電圧との差から電流補償値を求める電流補償演算部9と、前記指令電圧を、サンプリングした前記実電流に前記電流補償値を加算して求めた理想電流と、指令電流と、前記交流モータの巻線に発生する誘起電圧とから算出するOSDB電流制御部2とを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の半導体スイッチング素子を有し、直流電力を交流電力に変換して交流モータに供給する電力変換器と、
前記交流モータに供給される電流を検出する電流検出部と、
前記複数の半導体スイッチング素子のオンオフを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記電流検出部で検出される実電流を、半導体スイッチング素子のスイッチング周期よりも短く設定されたサンプリング周期毎にサンプリングし、当該サンプリング周期毎に実電圧を求め、指令電圧を印加した時のキャリア半周期における実電流の時間遷移と前記実電流との差及び前記指令電圧と前記実電圧との差から電流補償値を求める電流補償演算部と、
前記指令電圧を、サンプリングした前記実電流に前記電流補償値を加算して求めた理想電流と、指令電流と、前記交流モータの巻線に発生する誘起電圧とから算出する電流制御部と、を有するモータ電流制御装置。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
前記電流補償演算部は、前記電流補償値を、1制御周期前の電流補償値に、前記指令電圧と前記実電圧との差を加えて求める請求項1記載のモータ電流制御装置。
【請求項3】
複数の半導体スイッチング素子を有し、直流電力を交流電力に変換して交流モータに供給する際に、
前記交流モータに供給される電流を検出し、
検出される実電流を、半導体スイッチング素子のスイッチング周期よりも短く設定されたサンプリング周期毎にサンプリングし、当該サンプリング周期毎に実電圧を求め、指令電圧を印加した時のキャリア半周期における実電流の時間遷移と前記実電流との差及び前記指令電圧と前記実電圧との差から電流補償値を求め、
前記指令電圧を、サンプリングした前記実電流に前記電流補償値を加算して求めた理想電流と、指令電流と、前記交流モータの巻線に発生する誘起電圧とから算出するモータ電流制御方法。
【請求項4】
前記電流補償値を、1制御周期前の電流補償値に、前記指令電圧と前記実電圧との差を加えて求める請求項3記載のモータ電流制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、モータの電流を制御する装置及び方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、様々なシステムが電力を動力源としており、日本国内では、電力消費量の約半分がモータにより消費されている。さらに、搬送用、産業用、民生用などの駆動システムにおいて、高精度で且つ高機能なモータ制御の要求が高まっている。これらを実現するためには、電流制御の高い安定性や応答性が必要である。電流やトルクの応答性向上のために、高い電流制御帯域を実現する制御としては予測制御があり、その1つにデッドビート制御がある。このデッドビート制御によれば、短い制御時間内に制御誤差をゼロにすることができ、これにより高速な制御応答を実現できる。
【0003】
デッドビート制御は、モデル予測制御等の他の予測制御と比較して、高い応答性を一定のスイッチング周波数で実現できる、という特長がある。モデル予測制御では、変調器を使用していないためスイッチング周波数が変動し、電流リプルの周波数成分を管理できないという問題があることから、多くの用途でデッドビート制御が選択されている。
【0004】
予測制御は、多くの演算処理を必要とするため、実機システムへの実装が複雑である。本来、1制御周期内でサンプリングと制御処理を実行する必要があるが、標準の制御器では不可能な場合が多く、サンプリングと制御処理とを実行するまでの遅延を補償する必要がある。ただし、FPGA(Field Programmable Gate Array)などを使用して演算処理速度を向上させると、演算時間が大幅に短縮されるので、1制御周期内でもサンプリングと制御処理とを実行できるようになる。
【0005】
また、予測制御は、その性能がモデルパラメータに大きく依存し、実際の値との誤差が大きい場合は過渡及び定常状態での性能が大幅に低下する。さらに、デッドタイムの電圧降下やパワーデバイスの理想的でないスイッチング等、インバータ電圧の非線形性によっても性能が低下する。
【0006】
例えば非特許文献1では、パラメータの不一致や電圧の非線形性による性能低下を軽減するため、FPGAを用いて高速演算を行い、PWM制御におけるキャリア半周期で一般に行われる電流サンプリングよりも多くの電流サンプリングを、所謂オーバーサンプリングを実行可能としている。これにより、インバータのスイッチング周波数の偶数倍のサンプリング周波数で動作するモータ駆動制御において、オーバーサンプリングデッドビート(以下、OSDBと記載)電流制御を実現する構成が開示されている。OSDB電流制御器は、可変サンプル時間に渡りシステム方程式を離散化することにより得られ、サンプリング周波数を高速化し、パラメータ変動に対するロバスト性を高めている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
FPGA Implementation of a Novel Oversampling Deadbeat Controller for PMSM Drives,IEEE,2019,VOL.66,NO.5,Luca Rovere, Student Member, IEEE, Andrea Formentini , Member, IEEE,and Pericle Zanchetta, Senior Member, IEEE
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
OSDB電流制御では、dq軸電圧と、サンプリング時間に渡ってインバータにより実際に印加される平均電圧とが不一致となる。このため、OSDB電流制御で得られたdq軸電圧に補償項を加えて最終的なdq軸電圧とすることで、PWM制御により供給される電圧の歪みを補償している。しかしながら、このdq軸電圧と実際の電圧との不一致は、OSDB電流制御に入力される実電流が印加電圧により変動し、その変動した実電流によりOSDB電流制御を実施することが根本的な原因となっている。
【0009】
そこで、モータ駆動に適用するデッドビート電流制御について、印加電圧による電流変動の影響を排除して電圧の歪みを補償できるモータ電流制御装置及びモータ電流制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態のモータ電流制御装置は、複数の半導体スイッチング素子を有し、直流電力を交流電力に変換して交流モータに供給する電力変換器と、
前記交流モータに供給される電流を検出する電流検出部と、
前記複数の半導体スイッチング素子のオンオフを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記電流検出部で検出される実電流を、半導体スイッチング素子のスイッチング周期よりも短く設定されたサンプリング周期毎にサンプリングし、当該サンプリング周期毎に実電圧を求め、指令電圧を印加した時のキャリア半周期における実電流の時間遷移と前記実電流との差及び前記指令電圧と前記実電圧との差から電流補償値を求める電流補償演算部と、
前記指令電圧を、サンプリングした前記実電流に前記電流補償値を加算して求めた理想電流と、指令電流と、前記交流モータの巻線に発生する誘起電圧とから算出する電流制御部と、を有する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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