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公開番号
2025085384
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-05
出願番号
2023199226
出願日
2023-11-24
発明の名称
硫化物、硫化リチウム-炭素複合体、これらの製法
出願人
国立研究開発法人産業技術総合研究所
,
南海化学株式会社
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
C01B
17/36 20060101AFI20250529BHJP(無機化学)
要約
【課題】簡便な方法にて不純物が少なく容量の高い硫化リチウムを製造する方法を提供すること。
【解決手段】硫化物の粗生成物を硫黄と共に混合する工程、
前記混合工程を経た硫化物を水素気流中で加熱する工程を含む、硫化物の粗生成物に含まれる酸素原子含有成分が低減された硫化物を製造するための方法
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
硫化物の粗生成物を硫黄と混合する工程、
前記混合工程を経た硫化物を水素気流中で加熱する工程を含む、硫化物の粗生成物に含まれる酸素原子含有成分が低減された硫化物を製造するための方法。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
前記硫化物が硫化リチウムであり、酸素原子含有成分が酸化リチウムである、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記硫化リチウムが、硫酸リチウムと炭素源とを、非酸化性雰囲気で焼成する工程によって得られる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記炭素源が、糖類である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
加熱工程が250~700℃で行われる、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
焼成工程が700~1000℃で行われる、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項7】
請求項2から4のいずれか一項に記載の方法により得られ、
CuKα線を用いたX線回折測定で測定した回折角度(2θ)27±0.5°の回折ピークの半値幅(2θ)が0.15°以上、0.50°以下である、硫化リチウム。
【請求項8】
硫化物と有機物と硫黄とを混合する工程、
当該混合工程で得られた混合物を、水素気流中で加熱する工程を含む、
硫化物-炭素複合体を製造するための方法。
【請求項9】
前記硫化物が硫化リチウムである、
硫化リチウム-炭素複合体を製造するための請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記有機物が含窒素有機物である、
硫化リチウム-炭素複合体を製造するための請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は硫化物、硫化リチウム-炭素複合体、これらの製法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池(LIB)は、高エネルギー密度の電池としてモバイル機器の電源として日常生活に不可欠なものとなっている。さらに自動車用や定置用の大型のものが作成されており、需要の規模が年々拡大している。一方、LIBの正極材料には、ニッケル、コバルト等のレアメタルが使用されており、産出する地域の偏りから価格が高騰かつ供給に不安があることから、豊富な資源のある原料を用いた電池の開発が望まれてきた。
【0003】
資源量が豊富で正極材料としての容量が大きな硫黄(1673mAh/g)はLIB用の正極材料として検討されており、エネルギー密度の高い電池が試作されるようになった。しかし、硫黄を電池として動作させる場合、対極にリチウム金属負極を用いるか、リチウム金属負極を用いて硫黄正極にあらかじめリチウムを還元挿入して(S+2Li
+
+2e=Li
2
S)おく必要がある。しかし、金属リチウムを用いた電池は過去の重大事故のため忌避されており、硫黄系正極材料を用いた電池の実用化の障害となっている。
【0004】
一方、硫黄が還元・リチウム挿入されて生成する硫化リチウムは、それ自体が1166mAh/gという高い容量を持つことや、リチウムを含んだ硫黄系正極材料であることから従来のグラファイト負極が利用でき、充放電によって硫黄のような大きな体積膨張を起こさない等有望な点がいくつかある。
【0005】
また、従来のLIBよりも高いエネルギー密度、高速充放電、出力密度を示す硫化物系全固体電池が電気自動車用に開発されつつある。その電解質(Li
3
PS
4
、Li
6
PS
5
Cl、Li
10
GeP
2
S
12
等)の主原料の1つが硫化リチウムであり、硫化リチウム自体も全固体電池において高容量の正極として検討されている。これらのことから、硫化リチウムはLIBにおいてきわめて重要な物質となりつつあり、より量産性と経済性に優れた製造方法や、電極としてより高い性能を示す硫化リチウム材料が求められている。
【0006】
この硫化リチウムを製造し、電極の作製、または電解質材料への適用には、解決すべき課題が多く存在している。純粋な硫化リチウムを得るには、硫黄を1,2-ジメトキシエタン(DME)にビフェニルを溶かした溶液中で金属リチウムによって還元する方法等が知られており(Li+Biphenyl=Li
+
-Biphenyl
-
, S+2Li
+
-Biphenyl
-
=Li
2
S+2Biphenyl)、金属リチウムを用いているため、資材の面から高価であり、大量生産に課題がある。この方法のほかに、水酸化リチウムと硫化水素を反応させる方法(特許文献1 出光、2LiOH+H
2
S=Li
2
S+2H
2
O)があり、致死性のガスを製造し、安全に扱うための効果で大規模な設備が必要となる。より簡便で生産性、経済性の高い製造方法が望まれている。
硫酸リチウムをカーボンブラックにより還元して硫化リチウムを製造する方法も提案されている(例えば、特許文献2,3参照)。
有機溶媒を使用しない方法は、コスト的に有利ではあるが、還元剤としてカーボンブラック等を用いた場合、反応自体を完結させることが難しく、長時間の粉砕混合工程が必要になる傾向がある。
【0007】
また、高温で炭素と硫酸リチウムを混合して焼成し、炭素が硫酸リチウムを還元して硫化リチウムを生成し、硫化リチウム-炭素複合体が正極材料として動作することが報告されている(特許文献4,非特許文献1,2)。しかし、この方法では、硫化リチウムと炭素が混ざったものが得られ、容量は理論容量の1166mAh/gよりも低い850mAh/gLi
2
S(gLi
2
Sは複合体に含まれる硫化リチウムの重量当たりの容量)となってしまう。また、硫化リチウム中に酸化リチウム等の酸素原子含有成分が混ざっていても、容量低下につながる。
硫化リチウムと炭素材料を導電性容器内に充填し、加圧下に直流パルス電流を通電して加熱反応させ硫化リチウムと炭素材料が結合された複合体が全個体電池の正極として動作することが報告されている(特許文献5)。しかし、この方法における全固体二次電池の充放電容量は、理論容量の1/6程度に過ぎない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
WO2016098351A1パンフレット
特許5770675号
特許6097125号
特許6059449号
特許5419020号
【非特許文献】
【0009】
Z.Li他、Nanoscale, 7, 14385-14392(2015).
T.Seita他、ACS Energy Lett., 5, 1-7 (2020).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、簡便な方法にて不純物が少なく容量の高い硫化リチウムを製造する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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