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公開番号
2025083364
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2025032967,2021055970
出願日
2025-03-03,2021-03-29
発明の名称
ハニカムフィルタ
出願人
日本碍子株式会社
代理人
弁理士法人光陽国際特許事務所
主分類
B01D
46/00 20220101AFI20250523BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】排ガス中に含まれる粒子状物質を捕集する捕集性能に優れるとともに、排ガス中に含まれる有害成分を浄化する浄化性能に優れたハニカムフィルタを提供する。
【解決手段】多孔質の隔壁1を有するハニカム構造体4と、セル2のいずれか一方の端部を封止するように配置された目封止部5と、を備え、ハニカム構造体4は、ハニカム構造体4のセル2の延びる方向において、ハニカム構造体4の流入端面11を起点としてハニカム構造体4の全長L1に対して少なくとも30%までの範囲を含む流入側領域15と、ハニカム構造体4の流出端面12を起点としてハニカム構造体4の全長L1に対して少なくとも20%までの範囲を含む流出側領域16と、を有し、流入側領域15における隔壁1の平均細孔径が15~20μmであり、且つ、流出側領域16における隔壁1の平均細孔径が9~14μmである。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
流入端面から流出端面まで延びる流体の流路となる複数のセルを取り囲むように配設された多孔質の隔壁を有するハニカム構造体と、
前記セルの前記流入端面側又は前記流出端面側のいずれか一方の端部を封止するように配置された目封止部と、を備え、
前記流出端面側の端部に前記目封止部が配設され、前記流入端面側が開口した前記セルを、流入セルとし、
前記流入端面側の端部に前記目封止部が配設され、前記流出端面側が開口した前記セルを、流出セルとし、
前記ハニカム構造体は、前記ハニカム構造体の前記セルの延びる方向において、前記ハニカム構造体の前記流入端面を起点とした流入側領域と、前記ハニカム構造体の前記流出端面を起点とした流出側領域と、を有し、前記流入端面を起点とした前記流入側領域の前記セルの延びる方向の長さL2は、前記ハニカム構造体の全長L1に対して30~60%の範囲であり、且つ、前記流出端面を起点とした前記流出側領域の前記セルの延びる方向の長さL3は、前記ハニカム構造体の全長L1に対して20~50%の範囲であり、さらに、前記ハニカム構造体は、前記セルの延びる前記方向について前記流入側領域と前記流出側領域との間に中間領域を有し、
前記流入側領域における前記隔壁の平均細孔径が9~14μmであり、且つ、前記流出側領域における前記隔壁の平均細孔径が15~20μmであり、前記中間領域における前記隔壁の平均細孔径は、前記流入側領域における前記隔壁の平均細孔径の数値範囲9~14μm、および、前記流出側領域における前記隔壁の平均細孔径の数値範囲15~20μmのいずれにも属さないものである、ハニカムフィルタ。
続きを表示(約 520 文字)
【請求項2】
前記隔壁の気孔率が、50~65%であり、前記隔壁の厚さが、0.19~0.31mmである、請求項1に記載のハニカムフィルタ。
【請求項3】
前記ハニカム構造体のセル密度が、30~50個/cm
2
である、請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。
【請求項4】
前記ハニカム構造体を構成する前記隔壁に担持された排ガス浄化用触媒を更に備え、
前記排ガス浄化用触媒は、前記ハニカム構造体の前記流入側領域において、少なくとも前記隔壁の表面上に担持されている、請求項1~3のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
【請求項5】
前記排ガス浄化用触媒が、白金族元素含有触媒を含む、請求項4に記載のハニカムフィルタ。
【請求項6】
前記白金族元素含有触媒が、アルミニウム、ジルコニウム、及びセリウムのうちの少なくとも一種の元素の酸化物を含む、請求項5に記載のハニカムフィルタ。
【請求項7】
前記ハニカム構造体の単位体積当たりの前記排ガス浄化用触媒の担持量が、50g/L未満である、請求項4~6のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハニカムフィルタに関する。更に詳しくは、排ガス中に含まれる粒子状物質を捕集する捕集性能に優れるとともに、排ガス中に含まれる有害成分を浄化する浄化性能に優れたハニカムフィルタに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、ガソリンエンジンから排出される排ガス中に含まれる粒子状物質の除去に関する規制は世界的に厳しくなっており、粒子状物質を除去するためのフィルタとして、ハニカム構造を有するハニカムフィルタが用いられている。以下、粒子状物質を、「PM」ということがある。PMは、「Particulate Matter」の略である。
【0003】
例えば、ハニカムフィルタとしては、複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有するハニカム構造体と、セルのいずれか一方の端部を目封止する目封止部と、を備えたものを挙げることができる。このようなハニカムフィルタは、多孔質の隔壁がPMを除去するフィルタの役目を果たす構造となっている。具体的には、PMを含有する排ガスを、ハニカムフィルタの流入端面から流入させ、多孔質の隔壁でPMを捕集することによって濾過した後に、浄化された排ガスを、ハニカムフィルタの流出端面から排出する。このようにして排ガス中のPMを除去することができる。
【0004】
このようなハニカムフィルタの浄化性能を向上させることを目的として、多孔質の隔壁に、排ガス浄化用触媒を担持することが行われている(例えば、特許文献1参照)。排ガス浄化用触媒としては、例えば、白金族元素を含有する排ガス浄化用触媒によって構成された白金族元素含有触媒を挙げることができる。以下、白金族元素含有触媒を、「PGM触媒」ということがある。「PGM」とは、「Platinum Group Metal」の略である。PGMには、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、及び白金が含まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-066536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、上述したような排ガス浄化用触媒(以下、単に「触媒」ともいう)を多孔質の隔壁に担持したハニカムフィルタは、ハニカムフィルタの捕集性能が低下したり、ハニカムフィルタの圧力損失が上昇したりするという問題があった。また、排ガス規制の強化に伴い、ハニカムフィルタの排ガス浄化性能をより向上させるための更なる対策が求められている。例えば、多孔質の隔壁により多くの触媒を担持すれば、排ガス浄化性能の向上を図ることができるものの、上述したハニカムフィルタの捕集性能の低下がより顕著となってしまう。このため、触媒の担持量を増加させずとも排ガス浄化性能を向上させることができ、且つ、捕集性能にも優れたハニカムフィルタの開発が要望されている。
【0007】
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものである。本発明によれば、排ガス中に含まれるPMを捕集する捕集性能に優れるとともに、排ガス中に含まれる有害成分を浄化する浄化性能に優れたハニカムフィルタが提供される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、以下に示す、ハニカムフィルタが提供される。
【0009】
[1] 流入端面から流出端面まで延びる流体の流路となる複数のセルを取り囲むように配設された多孔質の隔壁を有するハニカム構造体と、
前記セルの前記流入端面側又は前記流出端面側のいずれか一方の端部を封止するように配置された目封止部と、を備え、
前記流出端面側の端部に前記目封止部が配設され、前記流入端面側が開口した前記セルを、流入セルとし、
前記流入端面側の端部に前記目封止部が配設され、前記流出端面側が開口した前記セルを、流出セルとし、
前記ハニカム構造体は、前記ハニカム構造体の前記セルの延びる方向において、前記ハニカム構造体の前記流入端面を起点とした流入側領域と、前記ハニカム構造体の前記流出端面を起点とした流出側領域と、を有し、前記流入端面を起点とした前記流入側領域の前記セルの延びる方向の長さL2は、前記ハニカム構造体の全長L1に対して30~60%の範囲であり、且つ、前記流出端面を起点とした前記流出側領域の前記セルの延びる方向の長さL3は、前記ハニカム構造体の全長L1に対して20~50%の範囲であり、さらに、前記ハニカム構造体は、前記セルの延びる前記方向について前記流入側領域と前記流出側領域との間に中間領域を有し、
前記流入側領域における前記隔壁の平均細孔径が9~14μmであり、且つ、前記流出側領域における前記隔壁の平均細孔径が15~20μmであり、前記中間領域における前記隔壁の平均細孔径は、前記流入側領域における前記隔壁の平均細孔径の数値範囲9~14μm、および、前記流出側領域における前記隔壁の平均細孔径の数値範囲15~20μmのいずれにも属さないものである、ハニカムフィルタ。
【0010】
[2] 前記隔壁の気孔率が、50~65%であり、前記隔壁の厚さが、0.19~0.31mmである、前記[1]に記載のハニカムフィルタ。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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