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公開番号2025080946
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-27
出願番号2023194363
出願日2023-11-15
発明の名称光学積層体及びその製造方法
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20250520BHJP(光学)
要約【課題】製造工程を簡素化でき、薄型化を実現できる光学積層体を提供する。
【解決手段】光学積層体は、基材層、光吸収異方性層、水平配向層、及び液晶偏光子がこの順に積層されている。光吸収異方性層は、重合性液晶化合物の重合体及び二色性色素を含み、式(1)~(3)の関係を満たす。液晶偏光子は、重合性液晶化合物の重合体及び二色性色素を含み、水平方向に吸収軸を有する。光吸収異方性層と水平配向層とは直接接している、又は、光吸収異方性層と水平配向層との間にコーティング層のみを有する。水平配向層と液晶偏光子とは直接接している。光吸収異方性層の基材層側の表面から、液晶偏光子の水平配向層側とは反対側の表面までの距離は、10μm以下である。
Az>(Ax+Ay)/2 (1)
0.001≦Ax≦0.1 (2)
Ax(z=60°)/Ax≧5 (3)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材層、光吸収異方性層、水平配向層、及び液晶偏光子がこの順に積層された光学積層体であって、
前記光吸収異方性層は、重合性液晶化合物の重合体及び二色性色素を含み、かつ、下記式(1)~(3)の関係を満たし、
前記液晶偏光子は、重合性液晶化合物の重合体及び二色性色素を含み、かつ、前記液晶偏光子の平面に対して水平方向に吸収軸を有し、
前記基材層と前記光吸収異方性層とは直接接している、又は、前記基材層と前記光吸収異方性層との間に垂直配向層のみを有し、
前記光吸収異方性層と前記水平配向層とは直接接している、又は、前記光吸収異方性層と前記水平配向層との間にコーティング層のみを有し、
前記水平配向層と前記液晶偏光子とは直接接しており、
前記光吸収異方性層の前記基材層側の表面から、前記液晶偏光子の前記水平配向層側とは反対側の表面までの距離は、10μm以下である、光学積層体。
Az>(Ax+Ay)/2 (1)
0.001≦Ax≦0.1 (2)
Ax(z=60°)/Ax≧5 (3)
[式(1)~(3)中、
Ax、Ay、及びAzは、前記光吸収異方性層の波長380nm以上780nm以下の範囲における吸収極大波長の吸光度であって、それぞれx軸方向、y軸方向、及びz軸方向に振動する直線偏光の吸光度を表す。
Ax(z=60°)は、前記吸収極大波長における吸光度であって、前記y軸を回転軸として、前記光吸収異方性層を60°回転させたときの前記x軸方向に振動する直線偏光の吸光度を表す。
ここで、前記x軸は、前記光吸収異方性層の面内の任意の一方向であり、
前記y軸は、前記光吸収異方性層の面内において前記x軸に直交する方向であり、
前記z軸は、前記x軸及び前記y軸に直交する方向である。]
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
さらに、前記液晶偏光子の前記水平配向層側とは反対側に保護層を有する、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項3】
前記液晶偏光子と前記保護層とは直接接している、請求項2に記載の光学積層体。
【請求項4】
さらに、前記保護層の前記液晶偏光子側とは反対側に、第1粘接着剤層を介して積層された第1液晶位相差層を有し、
前記第1液晶位相差層は、第1液晶位相差層の平面に対して水平方向に配向した重合性液晶化合物の重合体を含む、請求項2又は3に記載の光学積層体。
【請求項5】
さらに、前記第1液晶位相差層の前記液晶偏光子側とは反対側に、第2粘接着剤層を介して積層された第2液晶位相差層を有し、
前記第2液晶位相差層は、第2液晶位相差層の平面に対して垂直方向に配向した重合性液晶化合物の重合体を含む、請求項4に記載の光学積層体。
【請求項6】
前記基材層は、樹脂フィルムである、請求項1~3のいずれか1項に記載の光学積層体。
【請求項7】
前記基材層は、コーティング樹脂層を含み、
前記コーティング樹脂層を構成する樹脂は、セルロースエステル系樹脂、オレフィン系樹脂、及び(メタ)アクリル系樹脂からなる群より選択される1種以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の光学積層体。
【請求項8】
前記液晶偏光子に含まれる二色性色素は、アゾ色素である、請求項1~3のいずれか1項に記載の光学積層体。
【請求項9】
基材層、光吸収異方性層、水平配向層、及び液晶偏光子がこの順に積層された光学積層体の製造方法であって、
前記光吸収異方性層は、重合性液晶化合物の重合体及び二色性色素を含み、かつ、下記式(1)~(3)の関係を満たし、
前記液晶偏光子は、重合性液晶化合物の重合体及び二色性色素を含み、かつ、前記液晶偏光子の平面に対して水平方向に吸収軸を有し、
前記基材層に直接接するように、又は、前記基材層表面に形成された垂直配向層に直接接するように、前記光吸収異方性層を形成する工程と、
前記光吸収異方性層上に、直接又はコーティング層を介して、前記水平配向層を形成する工程と、
前記水平配向層上に、前記液晶偏光子を形成するための組成物であって重合性液晶化合物及び二色性色素を含む液晶偏光子形成用組成物を直接塗布する工程と、を含み、
前記水平配向層を形成する工程は、
[a]前記光吸収異方性層上に、前記水平配向層を形成するための水平配向層形成用組成物を直接塗布する工程、又は、
[b]前記光吸収異方性層上に、前記コーティング層を形成するためのコーティング層形成用組成物を直接塗布する工程、及び、前記コーティング層上に、前記水平配向層形成用組成物を直接塗布する工程、を含む、光学積層体の製造方法。
Az>(Ax+Ay)/2 (1)
0.001≦Ax≦0.1 (2)
Ax(z=60°)/Ax≧5 (3)
[式(1)~(3)中、
Ax、Ay、及びAzは、前記光吸収異方性層の波長380nm以上780nm以下の範囲における吸収極大波長の吸光度であって、それぞれx軸方向、y軸方向、及びz軸方向に振動する直線偏光の吸光度を表す。
Ax(z=60°)は、前記吸収極大波長における吸光度であって、前記y軸を回転軸として、前記光吸収異方性層を60°回転させたときの前記x軸方向に振動する直線偏光の吸光度を表す。
ここで、前記x軸は、前記光吸収異方性層の面内の任意の一方向であり、
前記y軸は、前記光吸収異方性層の面内において前記x軸に直交する方向であり、
前記z軸は、前記x軸及び前記y軸に直交する方向である。]
【請求項10】
前記光学積層体において、前記光吸収異方性層の前記基材層側の表面から、前記液晶偏光子の前記水平配向層側とは反対側の表面までの距離は、10μm以下である、請求項9に記載の光学積層体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学積層体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置において、白表示時に正面から視認した場合の正面色相と斜方から視認した場合の斜方色相との色相差を低減するために、重合性液晶化合物及び二色性色素を含む組成物の硬化物である垂直配向液晶硬化膜と水平配向位相差フィルムとを有する積層体を用いることが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1には、この積層体と偏光フィルムとを積層して楕円偏光板を得ることも開示されている。
【0003】
二色性色素及び重合性液晶化合物が水平配向した偏光膜を有する偏光板と、位相差層とを積層した円偏光板も知られている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-76920号公報
特開2013-228706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
楕円偏光板又は円偏光板(以下、両者をまとめて「楕円偏光板」ともいう。)のさらなる薄型化や、楕円偏光板の製造工程をさらに簡素化することが求められている。
【0006】
本発明は、製造工程を簡素化でき、薄型化を実現できる光学積層体及びその製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の光学積層体、及び、光学積層体の製造方法を提供する。
〔1〕 基材層、光吸収異方性層、水平配向層、及び液晶偏光子がこの順に積層された光学積層体であって、
前記光吸収異方性層は、重合性液晶化合物の重合体及び二色性色素を含み、かつ、下記式(1)~(3)の関係を満たし、
前記液晶偏光子は、重合性液晶化合物の重合体及び二色性色素を含み、かつ、前記液晶偏光子の平面に対して水平方向に吸収軸を有し、
前記基材層と前記光吸収異方性層とは直接接している、又は、前記基材層と前記光吸収異方性層との間に垂直配向層のみを有し、
前記光吸収異方性層と前記水平配向層とは直接接している、又は、前記光吸収異方性層と前記水平配向層との間にコーティング層のみを有し、
前記水平配向層と前記液晶偏光子とは直接接しており、
前記光吸収異方性層の前記基材層側の表面から、前記液晶偏光子の前記水平配向層側とは反対側の表面までの距離は、10μm以下である、光学積層体。
Az>(Ax+Ay)/2 (1)
0.001≦Ax≦0.1 (2)
Ax(z=60°)/Ax≧5 (3)
[式(1)~(3)中、
Ax、Ay、及びAzは、前記光吸収異方性層の波長380nm以上780nm以下の範囲における吸収極大波長の吸光度であって、それぞれx軸方向、y軸方向、及びz軸方向に振動する直線偏光の吸光度を表す。
Ax(z=60°)は、前記吸収極大波長における吸光度であって、前記y軸を回転軸として、前記光吸収異方性層を60°回転させたときの前記x軸方向に振動する直線偏光の吸光度を表す。
ここで、前記x軸は、前記光吸収異方性層の面内の任意の一方向であり、
前記y軸は、前記光吸収異方性層の面内において前記x軸に直交する方向であり、
前記z軸は、前記x軸及び前記y軸に直交する方向である。]
〔2〕 さらに、前記液晶偏光子の前記水平配向層側とは反対側に保護層を有する、〔1〕に記載の光学積層体。
〔3〕 前記液晶偏光子と前記保護層とは直接接している、〔2〕に記載の光学積層体。
〔4〕 さらに、前記保護層の前記液晶偏光子側とは反対側に、第1粘接着剤層を介して積層された第1液晶位相差層を有し、
前記第1液晶位相差層は、第1液晶位相差層の平面に対して水平方向に配向した重合性液晶化合物の重合体を含む、〔2〕又は〔3〕に記載の光学積層体。
〔5〕 さらに、前記第1液晶位相差層の前記液晶偏光子側とは反対側に、第2粘接着剤層を介して積層された第2液晶位相差層を有し、
前記第2液晶位相差層は、第2液晶位相差層の平面に対して垂直方向に配向した重合性液晶化合物の重合体を含む、〔4〕に記載の光学積層体。
〔6〕 前記基材層は、樹脂フィルムである、〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の光学積層体。
〔7〕 前記基材層は、コーティング樹脂層を含み、
前記コーティング樹脂層を構成する樹脂は、セルロースエステル系樹脂、オレフィン系樹脂、及び(メタ)アクリル系樹脂からなる群より選択される1種以上である、〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の光学積層体。
〔8〕 前記液晶偏光子に含まれる二色性色素は、アゾ色素である、〔1〕~〔7〕のいずれか1項に記載の光学積層体。
〔9〕 基材層、光吸収異方性層、水平配向層、及び液晶偏光子がこの順に積層された光学積層体の製造方法であって、
前記光吸収異方性層は、重合性液晶化合物の重合体及び二色性色素を含み、かつ、下記式(1)~(3)の関係を満たし、
前記液晶偏光子は、重合性液晶化合物の重合体及び二色性色素を含み、かつ、前記液晶偏光子の平面に対して水平方向に吸収軸を有し、
前記基材層に直接接するように、又は、前記基材層表面に形成された垂直配向層に直接接するように、前記光吸収異方性層を形成する工程と、
前記光吸収異方性層上に、直接又はコーティング層を介して、前記水平配向層を形成する工程と、
前記水平配向層上に、前記液晶偏光子を形成するための組成物であって重合性液晶化合物及び二色性色素を含む液晶偏光子形成用組成物を直接塗布する工程と、を含み、
前記水平配向層を形成する工程は、
[a]前記光吸収異方性層上に、前記水平配向層を形成するための水平配向層形成用組成物を直接塗布する工程、又は、
[b]前記光吸収異方性層上に、前記コーティング層を形成するためのコーティング層形成用組成物を直接塗布する工程、及び、前記コーティング層上に、前記水平配向層形成用組成物を直接塗布する工程、を含む、光学積層体の製造方法。
Az>(Ax+Ay)/2 (1)
0.001≦Ax≦0.1 (2)
Ax(z=60°)/Ax≧5 (3)
[式(1)~(3)中、
Ax、Ay、及びAzは、前記光吸収異方性層の波長380nm以上780nm以下の範囲における吸収極大波長の吸光度であって、それぞれx軸方向、y軸方向、及びz軸方向に振動する直線偏光の吸光度を表す。
Ax(z=60°)は、前記吸収極大波長における吸光度であって、前記y軸を回転軸として、前記光吸収異方性層を60°回転させたときの前記x軸方向に振動する直線偏光の吸光度を表す。
ここで、前記x軸は、前記光吸収異方性層の面内の任意の一方向であり、
前記y軸は、前記光吸収異方性層の面内において前記x軸に直交する方向であり、
前記z軸は、前記x軸及び前記y軸に直交する方向である。]
〔10〕 前記光学積層体において、前記光吸収異方性層の前記基材層側の表面から、前記液晶偏光子の前記水平配向層側とは反対側の表面までの距離は、10μm以下である、〔9〕に記載の光学積層体の製造方法。
〔11〕 前記光吸収異方性層を形成する工程は、前記基材層上又は前記垂直配向層上に、重合性液晶化合物及び二色性色素を含む光吸収異方性層形成用組成物を直接塗布する工程を含む、〔9〕又は〔10〕に記載の光学積層体の製造方法。
〔12〕 前記光学積層体は、さらに、前記液晶偏光子の前記水平配向層側とは反対側に保護層を有し、
さらに、前記液晶偏光子の前記水平配向層側とは反対側の表面に、前記保護層を形成するための保護層形成用組成物を直接塗布する工程を含む、〔9〕~〔11〕のいずれかに記載の光学積層体の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、光学積層体の製造工程を簡素化でき、光学積層体を薄型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る光学積層体を模式的に示す断面図である。
本発明の他の一実施形態に係る光学積層体を模式的に示す断面図である。
本発明のさらに他の一実施形態に係る光学積層体を模式的に示す断面図である。
本発明のさらに他の一実施形態に係る光学積層体を模式的に示す断面図である。
本発明の一実施形態に係る光学積層体の製造工程を模式的に示す断面図である。
本発明の他の一実施形態に係る光学積層体の製造工程を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、光学積層体及びその製造方法の好ましい実施形態について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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