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公開番号
2025080586
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-26
出願番号
2023193842
出願日
2023-11-14
発明の名称
タービン弁制御装置、タービン設備およびタービン弁駆動システム
出願人
株式会社東芝
,
東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F01D
17/10 20060101AFI20250519BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約
【課題】摺動部の摩耗を低減させることができるタービン弁制御装置を提供する。
【解決手段】実施の形態によるタービン弁制御装置は、タービン流量制御弁の制御弁開度指令信号を出力する流量制御回路と、制御弁開度指令信号とタービン流量制御弁の開度フィードバック信号とに基づいて、サーボ弁にサーボ弁開度指令信号を出力する開度制御回路と、を備えている。制御弁開度指令信号と開度フィードバック信号との差である出力偏差信号に、サーボゲインが乗算される。出力偏差信号の絶対値が第1基準値以下である場合のサーボゲインは、出力偏差信号の絶対値が第1基準値よりも大きい第2基準値以上である場合のサーボゲインよりも小さい。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
発電用タービンに供給される作動流体の流量を調整するタービン流量制御弁の開度を、高圧制御油を用いて制御するためのサーボ弁を制御するタービン弁制御装置であって、
タービン速度信号または負荷信号に基づいて、前記タービン流量制御弁の制御弁開度指令信号を出力する流量制御回路と、
前記制御弁開度指令信号と前記タービン流量制御弁の開度フィードバック信号とに基づいて、前記サーボ弁にサーボ弁開度指令信号を出力する開度制御回路と、
を備え、
前記開度制御回路は、
前記制御弁開度指令信号と前記開度フィードバック信号との差を出力偏差信号として演算するサーボ弁回路減算部と、
前記出力偏差信号に、前記出力偏差信号に基づいて設定されるサーボゲインを乗算することにより偏差増幅信号を演算するサーボ増幅部と、
を含み、
前記出力偏差信号の絶対値が第1基準値以下である場合の前記サーボゲインは、前記出力偏差信号の絶対値が前記第1基準値よりも大きい第2基準値以上である場合の前記サーボゲインよりも小さい、
タービン弁制御装置。
続きを表示(約 2,500 文字)
【請求項2】
前記サーボゲインは、前記出力偏差信号の絶対値が前記第1基準値以下である場合に第1サーボゲインとなるように設定されている、
請求項1に記載のタービン弁制御装置。
【請求項3】
前記サーボゲインは、前記出力偏差信号の絶対値が前記第2基準値以上である場合に第2サーボゲインとなるように設定されている、
請求項1または2に記載のタービン弁制御装置。
【請求項4】
前記サーボゲインは、前記出力偏差信号の絶対値が前記第1基準値から前記第2基準値に向かって徐々に増大するように設定されている、
請求項1または2に記載のタービン弁制御装置。
【請求項5】
前記出力偏差信号の絶対値が前記第1基準値よりも小さい第3基準値以下である場合の前記サーボゲインは、前記出力偏差信号の絶対値が前記第3基準値よりも大きくかつ前記第1基準値以下である場合の前記サーボゲインよりも小さい、
請求項1または2に記載のタービン弁制御装置。
【請求項6】
前記サーボゲインは、前記出力偏差信号の絶対値が前記第3基準値以下である場合に、第3サーボゲインとなるように設定されている、
請求項5に記載のタービン弁制御装置。
【請求項7】
発電用タービンに供給される作動流体の流量を調整するタービン流量制御弁の開度を、高圧制御油を用いて制御するためのサーボ弁を制御するタービン弁制御装置であって、
タービン速度信号または負荷信号と対応する要求信号との差を入力偏差信号として演算する入力偏差演算回路と、
前記入力偏差信号を用いて、前記タービン流量制御弁の制御弁開度指令信号を出力する流量制御回路と、
前記制御弁開度指令信号と前記タービン流量制御弁の開度フィードバック信号とに基づいて、前記サーボ弁にサーボ弁開度指令信号を出力する開度制御回路と、
を備え、
前記開度制御回路は、
前記制御弁開度指令信号と前記開度フィードバック信号との差を出力偏差信号として演算するサーボ弁回路減算部と、
前記出力偏差信号に、前記入力偏差信号に基づいて設定されるサーボゲインを乗算することにより偏差増幅信号を演算するサーボ増幅部と、
を含み、
前記入力偏差信号の絶対値が第1基準値以下である場合の前記サーボゲインは、前記入力偏差信号の絶対値が前記第1基準値よりも大きい第2基準値以上である場合の前記サーボゲインよりも小さい、
タービン弁制御装置。
【請求項8】
発電用タービンと、
前記発電用タービンに供給される作動流体の流量を調整するタービン流量制御弁と、
前記タービン流量制御弁の開度を、高圧制御油を用いて制御するサーボ弁と、
請求項1または7に記載のタービン弁制御装置と、
を備えた、タービン設備。
【請求項9】
発電用タービンに供給される作動流体の流量を調整するタービン流量制御弁を駆動するタービン弁駆動システムであって、
前記タービン流量制御弁を駆動する油筒装置と、
前記油筒装置に供給される高圧制御油の油量を調整するサーボ弁と、
前記油筒装置と前記サーボ弁とを接続した制御油ラインと、
前記制御油ラインに設けられた電磁弁と、
前記油筒装置と前記サーボ弁とを接続するとともに、前記電磁弁をバイパスするバイパスラインと、
前記バイパスラインに設けられた第1オリフィスと、
タービン弁制御装置と、
を備え、
前記タービン弁制御装置は、
タービン速度信号または負荷信号に基づいて、前記タービン流量制御弁の制御弁開度指令信号を出力する流量制御回路と、
前記制御弁開度指令信号と前記タービン流量制御弁の開度フィードバック信号とに基づいて、前記サーボ弁にサーボ弁開度指令信号を出力する開度制御回路と、
を備え、
前記開度制御回路は、
前記制御弁開度指令信号と前記開度フィードバック信号との差を出力偏差信号として演算するサーボ弁回路減算部を含み、
前記タービン弁制御装置は、前記出力偏差信号の絶対値が第1基準値以下である場合に閉じ、前記出力偏差信号の絶対値が前記第1基準値よりも大きい第2基準値以上である場合に開くように前記電磁弁を制御する、
タービン弁駆動システム。
【請求項10】
発電用タービンに供給される作動流体の流量を調整するタービン流量制御弁を駆動するタービン弁駆動システムであって、
前記タービン流量制御弁を駆動する油筒装置と、
前記油筒装置に供給される高圧制御油の油量を調整するサーボ弁と、
前記油筒装置と前記サーボ弁とを接続した制御油ラインと、
前記制御油ラインに設けられた電磁弁と、
前記油筒装置と前記サーボ弁とを接続するとともに、前記電磁弁をバイパスするバイパスラインと、
前記バイパスラインに設けられた第1オリフィスと、
タービン弁制御装置と、
を備え、
前記タービン弁制御装置は、
タービン速度信号または負荷信号と対応する要求信号との差を入力偏差信号として演算する入力偏差演算回路と、
前記入力偏差信号を用いて、前記タービン流量制御弁の制御弁開度指令信号を出力する流量制御回路と、
前記制御弁開度指令信号と前記タービン流量制御弁の開度フィードバック信号とに基づいて、前記サーボ弁にサーボ弁開度指令信号を出力する開度制御回路と、
を備え、
前記タービン弁制御装置は、前記入力偏差信号の絶対値が第1基準値以下である場合に閉じ、前記入力偏差信号の絶対値が前記第1基準値よりも大きい第2基準値以上である場合に開くように前記電磁弁を制御する、
タービン弁駆動システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本実施の形態は、タービン弁制御装置、タービン設備およびタービン弁駆動システムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、汽力発電用タービン設備において、蒸気タービンの回転数と発電機の発電出力を調整するために、蒸気タービンに供給される作動流体としての蒸気の流量が制御される。蒸気の流量は、蒸気加減弁などで調整される。蒸気加減弁の駆動および蒸気加減弁の開度の調整は、蒸気加減弁駆動システムにより行われる。
【0003】
蒸気加減弁駆動システムは、油筒装置と、油圧発生装置と、サーボ弁と、蒸気加減弁制御装置と、を備えている。油筒装置は、蒸気加減弁の弁棒に直結されたピストンと、ピストンが収容されたシリンダと、を含んでいる。油筒装置には油圧発生装置が接続されており、油圧発生装置から油筒装置に供給される高圧制御油の油量は、サーボ弁によって調整される。サーボ弁の開度は、蒸気加減弁制御装置により調整される。このことにより、油筒装置のシリンダに供給される高圧制御油の油量が調整され、その結果、蒸気加減弁の開度が調整される。
【0004】
蒸気加減弁制御装置は、電気油圧制御方式(EHC)を用いて演算されたサーボ弁開度指令信号をサーボ弁に出力して、サーボ弁を制御する。サーボ弁開度指令信号は、流量指令値に相当する指令開度と蒸気加減弁のフィードバック開度との差分である開度偏差から演算される。
【0005】
電気油圧制御方式は、従来の機械油圧式制御方式よりも応答性が優れている。このことにより、上述した開度偏差が小さい場合であっても、蒸気加減弁の弁体が迅速に移動する。このため、弁体、弁棒および油筒装置などの摺動部品は摩耗を受けやすくなる。また、昨今の再生エネルギ発電設備の普及により、タービン設備の発電機に対する負荷の微小変動が多く発生することが予想される。この場合、開度偏差の微小変動の発生頻度が増大し、摺動部品の摩耗が進行する懸念がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2013-053550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
実施の形態は、摺動部品の摩耗を低減させることができるタービン弁制御装置、タービン設備およびタービン弁駆動システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施の形態によるタービン弁制御装置は、発電用タービンに供給される作動流体の流量を調整するタービン流量制御弁の開度を、高圧制御油を用いて制御するためのサーボ弁を制御する装置である。タービン弁制御装置は、タービン速度信号または負荷信号に基づいて、タービン流量制御弁の制御弁開度指令信号を出力する流量制御回路と、制御弁開度指令信号とタービン流量制御弁の開度フィードバック信号とに基づいて、サーボ弁にサーボ弁開度指令信号を出力する開度制御回路と、を備えている。開度制御回路は、制御弁開度指令信号と開度フィードバック信号との差を出力偏差信号として演算するサーボ弁回路減算部と、出力偏差信号に、出力偏差信号に基づいて設定されるサーボゲインを乗算することにより偏差増幅信号を演算するサーボ増幅部と、を含んでいる。出力偏差信号の絶対値が第1基準値以下である場合のサーボゲインは、出力偏差信号の絶対値が第1基準値よりも大きい第2基準値以上である場合のサーボゲインよりも小さい。
【0009】
実施の形態によるタービン弁制御装置は、発電用タービンに供給される作動流体の流量を調整するタービン流量制御弁の開度を、高圧制御油を用いて制御するためのサーボ弁を制御する装置である。タービン弁制御装置は、タービン速度信号または負荷信号と対応する要求信号との差を入力偏差信号として演算する入力偏差演算回路と、入力偏差信号を用いて、タービン流量制御弁の制御弁開度指令信号を出力する流量制御回路と、制御弁開度指令信号とタービン流量制御弁の開度フィードバック信号とに基づいて、サーボ弁にサーボ弁開度指令信号を出力する開度制御回路と、を備えている。開度制御回路は、制御弁開度指令信号と開度フィードバック信号との差を出力偏差信号として演算するサーボ弁回路減算部と、出力偏差信号に、入力信号に基づいて設定されるサーボゲインを乗算することにより偏差増幅信号を演算するサーボ増幅部と、を含んでいる。入力偏差信号の絶対値が第1基準値以下である場合のサーボゲインは、入力偏差信号の絶対値が第1基準値よりも大きい第2基準値以上である場合のサーボゲインよりも小さい。
【0010】
実施の形態によるタービン弁駆動システムは、発電用タービンに供給される作動流体の流量を調整するタービン流量制御弁を駆動するシステムである。タービン弁駆動システムは、タービン流量制御弁を駆動する油筒装置と、油筒装置に供給される高圧制御油の油量を調整するサーボ弁と、油筒装置とサーボ弁とを接続した制御油ラインと、制御油ラインに設けられた電磁弁と、油筒装置とサーボ弁とを接続するとともに、電磁弁をバイパスするバイパスラインと、バイパスラインに設けられた第1オリフィスと、タービン弁制御装置と、を備えている。タービン弁制御装置は、タービン速度信号または負荷信号に基づいて、タービン流量制御弁の制御弁開度指令信号を出力する流量制御回路と、制御弁開度指令信号とタービン流量制御弁の開度フィードバック信号とに基づいて、サーボ弁にサーボ弁開度指令信号を出力する開度制御回路と、を備えている。開度制御回路は、制御弁開度指令信号と開度フィードバック信号との差を出力偏差信号として演算するサーボ弁回路減算部を含んでいる。タービン弁制御装置は、出力偏差信号の絶対値が第1基準値以下である場合に閉じ、出力偏差信号の絶対値が第1基準値よりも大きい第2基準値以上である場合に開くように電磁弁を制御する。
(【0011】以降は省略されています)
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