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公開番号2025078254
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-20
出願番号2023190689
出願日2023-11-08
発明の名称ドライバ異常予兆検知装置
出願人マツダ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B60W 40/08 20120101AFI20250513BHJP(車両一般)
要約【課題】限られた演算リソースでも、サリエンシーの分布がドライバの視線の動きに与える影響を考慮に入れてドライバの異常予兆状態を高精度に検知することが可能な、ドライバ異常予兆検知装置を提供する。
【解決手段】ドライバ異常予兆検知装置100は、視線検出装置から取得した視線情報、及び、車外カメラから取得した画像データに基づき、ドライバの異常予兆状態を検知するように構成されたコントローラ10を備え、コントローラは、ドライバのサッケードの所定の基準値を取得し、画像データに基づき、ドライバの視野におけるサリエンシーのピークを含む箇所のばらつきを算出し、サリエンシーのピークを含む箇所のばらつきに基づき取得した補正値により基準値を補正することで、サッケードの予測値を算出し、サッケードの実測値が予測値から乖離している程度を表す視線異常度に基づき、ドライバの異常予兆状態を検知する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
車両を運転するドライバの異常予兆状態を検知するドライバ異常予兆検知装置であって、
前記ドライバの視線を検出する視線検出装置と、
前記車両の周囲を撮影し、画像データを出力する車外カメラと、
前記視線検出装置から取得した視線情報、及び、前記車外カメラから取得した画像データに基づき、前記ドライバの異常予兆状態を検知するように構成されたコントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記ドライバのサッケードの頻度及び又は振幅の所定の基準値を取得し、
前記画像データに基づき、前記ドライバの視野におけるサリエンシーの分布の中でサリエンシーのピークを含む箇所のばらつきを算出し、
前記サリエンシーのピークを含む箇所のばらつきに基づき、前記基準値を補正するための補正値を取得し、
前記補正値により前記基準値を補正することで、前記サッケードの頻度及び又は振幅の予測値を算出し、
前記視線情報に基づき取得した前記サッケードの頻度及び又は振幅の実測値が前記予測値から乖離している程度を表す視線異常度を算出し、
前記視線異常度に基づき、前記ドライバの異常予兆状態を検知したと判定するように構成されている、
ドライバ異常予兆検知装置。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記補正値は、前記サリエンシーのピークを含む箇所のばらつきが大きいほど前記基準値が増加する方向に前記基準値を補正するように設定されている、
請求項1に記載のドライバ異常予兆検知装置。
【請求項3】
前記補正値は、前記サリエンシーのピークを含む箇所のばらつきが大きいほど前記サッケードの頻度の基準値が増加する方向に前記基準値を補正するように設定され、
前記コントローラは、
前記サッケードの頻度の基準値を取得し、
前記補正値により前記基準値を補正することで、前記サッケードの頻度の予測値を算出するように構成されている、
請求項2に記載のドライバ異常予兆検知装置。
【請求項4】
前記コントローラは、
前記ドライバのサッケードの頻度及び振幅の所定の基準値を取得し、
前記補正値により前記基準値を補正することで、前記サッケードの頻度及び振幅の予測値を算出し、
前記サッケードの頻度の実測値と予測値との差分を第1の変数とし、前記サッケードの振幅の実測値と予測値との差分を第2の変数とした二次元データを蓄積し、
前記二次元データの最新のデータ点と、蓄積された前記二次元データの集合の重心とのマハラノビス距離に基づき、前記視線異常度を算出するように構成されている、
請求項1から3の何れか1項に記載のドライバ異常予兆検知装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両運転中にドライバの異常予兆状態を検知するためのドライバ異常予兆検知装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ドライバが安全に運転できない状態に陥った場合に異常を検知し車両を自動的に停止させるドライバ異常時対応システムの開発が進められている。例えば、ドライバの姿勢の崩れを検出することによりドライバの異常を検知した場合に、車線を維持しながら徐々に車両を減速させ、可能な場合には路肩等に車両を寄せて自動停止させること等が想定されている。
【0003】
ドライバの異常発生時に車線逸脱や障害物への接触等を避けつつ安全に車両を停止させるためには、誤検知を防止しつつ、ドライバの異常発生から検知までの時間を可能な限り短縮することが好ましい。そこで、ドライバの異常判定の精度を高めることを目的とした車両制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の装置では、ドライバの視線が向かう先のサリエンシーを算出して、ドライバの視線がサリエンシーの高い領域に誘引されている傾向に基づいてドライバの状態判定を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-77140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したような従来の技術では、視線の向きとサリエンシーの高い領域との一致度を正確に特定するために、高解像度のサリエンシー分布データを取得する必要がある。しかしながら、画像データからサリエンシーの分布を算出するための演算は計算負荷が高いため、車載コンピュータの演算リソースでは、視線方向と高サリエンシー領域との一致度合いを特定できる程度に十分な解像度のサリエンシー分布を計算することが難しい。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、限られた演算リソースでも、サリエンシーの分布がドライバの視線の動きに与える影響を考慮に入れてドライバの異常予兆状態を高精度に検知することが可能な、ドライバ異常予兆検知装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明は、車両を運転するドライバの異常予兆状態を検知するドライバ異常予兆検知装置であって、ドライバの視線を検出する視線検出装置と、車両の周囲を撮影し、画像データを出力する車外カメラと、視線検出装置から取得した視線情報、及び、車外カメラから取得した画像データに基づき、ドライバの異常予兆状態を検知するように構成されたコントローラと、を備え、コントローラは、ドライバのサッケードの頻度及び又は振幅の所定の基準値を取得し、画像データに基づき、ドライバの視野におけるサリエンシーの分布の中でサリエンシーのピークを含む箇所のばらつきを算出し、サリエンシーのピークを含む箇所のばらつきに基づき、基準値を補正するための補正値を取得し、補正値により基準値を補正することで、サッケードの頻度及び又は振幅の予測値を算出し、視線情報に基づき取得したサッケードの頻度及び又は振幅の実測値が予測値から乖離している程度を表す視線異常度を算出し、視線異常度に基づき、ドライバの異常予兆状態を検知したと判定するように構成されている。
【0008】
このように構成された本発明によれば、コントローラは、ドライバのサッケードの頻度及び又は振幅の所定の基準値を取得し、車外カメラから取得した画像データに基づき、ドライバの視野におけるサリエンシーの分布の中でサリエンシーのピークを含む箇所のばらつきを算出し、サリエンシーのピークを含む箇所のばらつきに基づき取得した補正値により基準値を補正することで、サッケードの頻度及び又は振幅の予測値を算出するので、視線の向きとサリエンシーの高い領域との一致度を特定する場合のような高解像度のサリエンシー分布データを算出しなくても、サリエンシーの分布がドライバの視線の動きに与える影響を考慮に入れた視線の動きの予測値を得ることができる。これにより、限られた演算リソースでも、視線の動きの実測値が、健常状態のドライバにおける視線の動きの予測値からどの程度乖離しているのかを、正確に把握することができ、把握した視線の動きの状態に基づいてドライバの異常予兆状態を更に高精度に検知することができる。
【0009】
本発明において、好ましくは、補正値は、サリエンシーのピークを含む箇所のばらつきが大きいほど基準値が増加する方向に基準値を補正するように設定されている。
【0010】
このように構成された本発明によれば、サリエンシーのばらつきが大きい場合にドライバのサッケードが増える傾向を考慮に入れた視線の動きの予測値を得ることができる。これにより、ドライバの異常予兆状態を高精度に検知することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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