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公開番号2025038481
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-19
出願番号2023145117
出願日2023-09-07
発明の名称廃プラスチック油化処理装置
出願人株式会社リサイクルエナジー
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C10G 1/10 20060101AFI20250312BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】廃プラスチックから再生油を製造する装置において発生する、常温でガス状態のガス成分を、この装置内で有効に活用することにより、燃料の省力化を図り、かつ、環境に負荷をかけないことを目的とする。
【解決手段】廃プラスチックを熱分解して分解ガスを生成させる熱分解釜、この熱分解釜で得られた分解ガスを複数回、気液分離を行って、液体状の再生油及び気体状のガス成分を得るための冷却分離装置を有する廃プラスチック油化処理のための装置であり、熱分解釜の外周に、この熱分解釜を加熱するための加熱部を有し、加熱部の加熱手段は、ガス成分を燃料として用いるガスバーナーである廃プラスチック油化処理装置を用いる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
廃プラスチックを熱分解して分解ガスを生成させる熱分解釜、この熱分解釜で得られた分解ガスを複数回、気液分離を行って、液体状の再生油及び気体状のガス成分を得るための冷却分離装置を有する廃プラスチック油化処理のための装置であり、
前記熱分解釜の外周に、この熱分解釜を加熱するための加熱部を有し、
前記加熱部の加熱手段は、前記ガス成分を燃料として用いるガスバーナーである廃プラスチック油化処理装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記装置は、前記熱分解釜、前記熱分解釜で生じた分解ガスを還流する還流塔、前記還流塔の塔頂部より送出される塔頂ガスが送られ、内部の液体状の再生油を循環冷却する第1生成油タンク、及び前記第1再生油タンクで液化しなかった分離ガスを凝縮するための凝縮器を有し、
前記凝縮器は、1つの凝縮器が配されるか、又は複数の凝縮器が、1つの凝縮器で液化しなかったガス成分が次の凝縮器に供されるように直列に配され、
1つの凝縮器が配される場合の当該凝縮器で液化しなかったガス成分、又は複数の凝縮器が直列に配される場合の最後の凝縮器で液化しなかったガス成分が前記ガスバーナーの燃料として用いられる請求項1に記載の廃プラスチック油化処理装置。
【請求項3】
前記還流塔の塔頂部から前記塔頂ガスが前記第1生成油タンクに送られるラインの途中に分留装置が配され、
前記分留装置は、上部に前記還流塔の塔頂部に連結するラインが配されると共に、下部に前記第1生成油タンクに連結するラインが配され、
前記第1生成油タンク内の再生油の一部を供給するラインが側面部より導入され、内部の中央部付近で上に向いた方向に出口が形成され、
中段から下段付近の側面部に設けられたガス排出口に、ここから前記1つの凝縮器又は複数の凝縮器のうちの最初の凝縮器に繋がるラインが配された請求項2に記載の廃プラスチック油化処理装置。
【請求項4】
廃プラスチックを熱分解釜で熱分解して分解ガスを生成させ、次いで、この熱分解釜で得られた分解ガスを、冷却分離装置を用いて複数回、気液分離を行うことにより、液体状の再生油及び気体状のガス成分を得る再生油の製造方法であり、
前記熱分解釜の外周に、この熱分解釜を加熱するための加熱部を有し、
前記加熱部を、前記ガス成分を燃料として用いるガスバーナーを用いて加熱する再生油の製造方法。
【請求項5】
前記ガス成分は、前記熱分解釜で生じた分解ガスを還流塔に送り、この還流塔の塔頂部より送出される塔頂ガスを第1生成油タンクに送り、前記第1再生油タンクで液化しなかった分離ガスを1つ又は複数の凝縮器に送り、1つの凝縮器が配される場合の当該凝縮器で液化しなかったガス成分、又は複数の凝縮器が直列に配される場合の最後の凝縮器で液化しなかったガス成分である請求項4に記載の再生油の製造方法。
【請求項6】
前記還流塔の塔頂部から前記塔頂ガスが前記第1生成油タンクに送られるラインの途中に分留装置が配され、
前記分留装置の上部から前記還流塔の塔頂部から送出される塔頂ガスを吹き降ろすと共に、前記第1生成油タンク内の再生油の一部を供給するラインが側面部より導入され、内部の中央部付近で上に向いた方向に出口を形成して、前記再生油を前記分留装置の内部で上方向に吹き上げることにより、両者を向流させ、前記塔頂ガスの重質油成分の液化を促進し、
この液化した成分を、前記分留装置の下部からに前記第1生成油タンクに送り、
前記分留装置の中段から下段付近の側面部に設けられたガス排出口から、この分留装置で液化しなかったガス成分を排出し、前記1つの凝縮器又は複数の凝縮器の最初のうちの凝縮器に送る請求項5に記載の再生油の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、廃プラスチックを分解して再生油を製造するための装置に係る発明である。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、プラスチックのリサイクル方法として、廃プラスチックを分解して再生油等を得る方法が種々検討されている。この方法の例として、廃プラスチックを溶融して熱分解釜に送り、次いで、熱分解釜で熱分解して分解ガスを生成させ、これを液化して再生油を得る方法が知られている(特許文献1等)。
この原料となる廃プラスチックは、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンやポリスチレン等である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-170986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記のプラスチックから再生油を得る方法において、熱分解釜での熱分解において、熱分解が進行しすぎてしまい、分子量の低い、常温でガス状のガス成分が発生してしまう。このガス成分は、排ガスとして、大気中に放出したり、出口で燃焼することにより処理されている。しかし、この方法では、環境的な問題が生じる。
これに対し、このガス成分を回収し、他に転用することが考えられる。しかし、廃プラスチック油化処理装置において発生する排ガスの量は、あまり多くなく、また、ガスのため、保管場所は大きなものとなり、回収及び他への転用を行いにくい。
そこで、この発明は、廃プラスチックから再生油を製造する装置において発生する、常温でガス状態のガス成分を、この装置内で有効に活用することにより、燃料の省力化を図り、かつ、環境に負荷をかけないことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、熱分解釜中の熱分解残渣を効率よく、熱分解釜から除去する装置を用いることにより、前記の課題を解決したものであり、その要旨は、下記の[1]~[6]に存する。
[1]廃プラスチックを熱分解して分解ガスを生成させる熱分解釜、この熱分解釜で得られた分解ガスを複数回、気液分離を行って、液体状の再生油及び気体状のガス成分を得るための冷却分離装置を有する廃プラスチック油化処理のための装置であり、前記熱分解釜の外周に、この熱分解釜を加熱するための加熱部を有し、前記加熱部の加熱手段は、前記ガス成分を燃料として用いるガスバーナーである廃プラスチック油化処理装置。
【0006】
[2]前記装置は、前記熱分解釜、前記熱分解釜で生じた分解ガスを還流する還流塔、前記還流塔の塔頂部より送出される塔頂ガスが送られ、内部の液体状の再生油を循環冷却する第1生成油タンク、及び前記第1再生油タンクで液化しなかった分離ガスを凝縮するための凝縮器を有し、前記凝縮器は、1つの凝縮器が配されるか、又は複数の凝縮器が、1つの凝縮器で液化しなかったガス成分が次の凝縮器に供されるように直列に配され、1つの凝縮器が配される場合の当該凝縮器で液化しなかったガス成分、又は複数の凝縮器が直列に配される場合の最後の凝縮器で液化しなかったガス成分が前記ガスバーナーの燃料として用いられる[1]に記載の廃プラスチック油化処理装置。
【0007】
[3]前記還流塔の塔頂部から前記塔頂ガスが前記第1生成油タンクに送られるラインの途中に分留装置が配され、前記分留装置は、上部に前記還流塔の塔頂部に連結するラインが配されると共に、下部に前記第1生成油タンクに連結するラインが配され、前記第1生成油タンク内の再生油の一部を供給するラインが側面部より導入され、内部の中央部付近で上に向いた方向に出口が形成され、中段から下段付近の側面部に設けられたガス排出口に、ここから前記1つの凝縮器又は複数の凝縮器のうちの最初の凝縮器に繋がるラインが配された[2]に記載の廃プラスチック油化処理装置。
【0008】
[4]廃プラスチックを熱分解釜で熱分解して分解ガスを生成させ、次いで、この熱分解釜で得られた分解ガスを、冷却分離装置を用いて複数回、気液分離を行うことにより、液体状の再生油及び気体状のガス成分を得る再生油の製造方法であり、前記熱分解釜の外周に、この熱分解釜を加熱するための加熱部を有し、前記加熱部を、前記ガス成分を燃料として用いるガスバーナーを用いて加熱する再生油の製造方法。
【0009】
[5]前記ガス成分は、前記熱分解釜で生じた分解ガスを還流塔に送り、この還流塔の塔頂部より送出される塔頂ガスを第1生成油タンクに送り、前記第1再生油タンクで液化しなかった分離ガスを1つ又は複数の凝縮器に送り、1つの凝縮器が配される場合の当該凝縮器で液化しなかったガス成分、又は複数の凝縮器が直列に配される場合の最後の凝縮器で液化しなかったガス成分である[4]に記載の再生油の製造方法。
【0010】
[6]前記還流塔の塔頂部から前記塔頂ガスが前記第1生成油タンクに送られるラインの途中に分留装置が配され、前記分留装置の上部から前記還流塔の塔頂部から送出される塔頂ガスを吹き降ろすと共に、前記第1生成油タンク内の再生油の一部を供給するラインが側面部より導入され、内部の中央部付近で上に向いた方向に出口を形成して、前記再生油を前記分留装置の内部で上方向に吹き上げることにより、両者を向流させ、前記塔頂ガスの重質油成分の液化を促進し、この液化した成分を、前記分留装置の下部からに前記第1生成油タンクに送り、前記分留装置の中段から下段付近の側面部に設けられたガス排出口から、この分留装置で液化しなかったガス成分を排出し、前記1つの凝縮器又は複数の凝縮器の最初のうちの凝縮器に送る[5]に記載の再生油の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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