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公開番号2025030231
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023135343
出願日2023-08-23
発明の名称熱電材料および熱電材料製造方法
出願人国立大学法人島根大学,鈴木合金株式会社
代理人個人
主分類H10N 10/857 20230101AFI20250228BHJP()
要約【課題】セラミックス材料と金属粒子とを複合化して所望の物性を得つつ、金属粒子の扁平度を調整することにより無次元性能指数ZTを向上させ、設計自由度の高い熱電材料を提供すること。
【解決手段】絶縁体であるセラミックス材料に金属粒子を配合した複合材料であって、配合比により、当該金属自体の無次元性能指数ZTより大きな値のZTを有することを特徴とする熱電材料。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
絶縁体であるセラミックス材料に金属粒子を配合した複合材料であって、
配合比により、当該金属自体の無次元性能指数ZTより大きな値のZTを有することを特徴とする熱電材料。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
金属粒子としてアスペクト比が3~20の扁平金属粒子を用い、扁平でない金属粒子を用いた場合より大きな値のZTを有することを特徴とする請求項1に記載の熱電材料。
【請求項3】
金属は、
コンスタンタン、ニクロム、ステンレス鋼、パーマロイもしくは超耐熱合金、または、
Ti,V,Cr,Zr,Nb,Mo,Hf,Ta,W,Fe,Ni,Co,Cu,Al,Mg,Znもしくはこれらの合金もしくはこれらの金属間化合物、
から選ばれる少なくとも一種が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の熱電材料。
【請求項4】
絶縁体であるセラミックス材料粉末と金属粉末とを混合して焼結し、混合比および金属粉末の扁平度に基づいて、無次元性能指数ZTを調整して熱電材料を得ることを特徴とする熱電材料製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱電材料に関し、特に、無次元性能指数ZTを相対的に向上させる熱電材料に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、良好な熱電特性を有する材料としてPbTe(テルル化鉛)やBi

Te

(ビスマステルライド)が知られている。しかしながら、PbやTeは毒性が強く、埋蔵量も少ないため、代替材料の開発が望まれている。
【0003】
熱電材料の有用な指標の一つに無次元性能指数ZTが知られており、ゼーベック係数S,温度T,電気抵抗率ρ,熱伝導率κを用いて
ZT=S

T/(ρκ)
と表される(熱電材料としては大きな値であることが好ましい)。
【0004】
上式から明らかなように、電気抵抗率ρおよび熱伝導率κがいずれも小さければZTが大きくなり好適であるが、金属は一般的に電気も熱も良く通す、すなわち、ρが小さければκが大きくなるため補償し合い、思うような素材が得にくいというのが現実である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
S. Katsuyama, 'Possible enhancement of thermoelectric performance for Si-SiO2 sintered composite by percolation effect', J. Alloys Compd., 860 (2021) 157919
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、セラミックス材料と金属粒子とを複合化して所望の物性を得つつ、金属粒子の扁平度を調整することによりZTを向上させ、設計自由度の高い熱電材料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の熱電材料は、絶縁体であるセラミックス材料に金属粒子を配合した複合材料であって、配合比により、当該金属自体の無次元性能指数ZTより大きな値のZTを有することを特徴とする。
【0008】
ここで、ZT=S

T/(ρκ),S:ゼーベック係数,T:温度,ρ:電気抵抗率,κ=熱伝導率である。
セラミックスとは広義であって、無機物を加熱処理して焼き固めた焼結体であればよく、その素材は特に限定されない。汎用性、入手性、低価格な点を考慮すれば例えば二酸化珪素(ガラス)を挙げることができる。
複合材料の形成方法としては、たとえば、焼結ないし加圧焼結を採用することができる。この場合、請求項における複合材料は「焼結体」と言い換えることができる。
なお、この複合材料は、配合比によらず概ねゼーベック係数Sは一定であり(図2(c))、複合材の電気抵抗率ρと熱伝導率κが配合比によって変わっていくので、ZTは、金属の配合割合が下がっていくにつれ(セラミックスの割合が増えるにつれ)、一旦上昇し、その後下降する(図2(d))。
【0009】
請求項2に記載の熱電材料は、請求項1に記載の熱電材料において、金属粒子としてアスペクト比が3~20の扁平金属粒子を用い、扁平でない金属粒子を用いた場合より大きな値のZTを有することを特徴とする
【0010】
扁平とは、厚み方向に潰れた状態をいう。アスペクト比は、粒子の長径/厚みで定義される。分散曲線のピークが3~20の間にあればよいものとする。なお、アスペクト比が3より小さいと扁平処理の効果が判然とせず、アスペクト比が20を超えると、相対的に薄すぎて加圧焼結の際に折れ曲がるなどしてしまい、扁平度合いが実質的に頭打ちになる。
長径は、概ね1μm~200μm、好ましくは3μm~100μmである。厚みは、上記アスペクト比内で、1μm~20μmであることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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