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公開番号
2025008880
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023111476
出願日
2023-07-06
発明の名称
積層セラミックコンデンサ
出願人
株式会社村田製作所
代理人
弁理士法人WisePlus
主分類
H01G
4/30 20060101AFI20250109BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】生産性に優れた積層セラミックコンデンサを提供する。
【解決手段】積層セラミックコンデンサ1において、内部電極層30は、M個の集合Gに分かれ独立し、N枚が積層方向Tに連続し(M、Nは2以上の自然数)、積層体10の、長さ方向Lの中央部断面で、m番目(mは1以上M-1以下の自然数)の集合G及びm+1番目は、n番目(nは1以上N-1以下の自然数)の内部電極層と、n+1番目の幅方向Wのずれ量がα1以内で、かつ、m番目の集合Gとm+1番目の集合Gの間で、積層方向Tに隣り合う幅方向Wのずれ量をβ1としたとき、α1<β1を満たす。また、m番目の集合G及びm+1番目は、同一の外部電極に接続する内部電極層同士と、接続しない端部の長さ方向のずれ量が、m番目の集合Gとm+1番目との間で、同一の外部電極に接続する最も近接した内部電極層同士の、外部電極と接続ない端部の長さ方向のずれ量より小さい。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
積層方向に積層される複数の誘電体層及び複数の内部電極層を含むとともに、前記積層方向において相対する第1の主面及び第2の主面と、前記積層方向に直交する幅方向において相対する第1の側面及び第2の側面と、前記積層方向及び前記幅方向に直交する長さ方向において相対する第1の端面及び第2の端面と、を有する積層体と、
前記積層体の前記第1の端面及び前記第2の端面のそれぞれを覆うように配置され、前記内部電極層に接続される一対の外部電極と、を備え、
前記複数の内部電極層は、M個(Mは2以上の自然数)の集合に分かれており、
前記M個の集合は、それぞれ独立して、N枚(Nは2以上の自然数)の前記内部電極層を前記積層方向に連続して含み、
1番目からM番目までの前記集合に含まれる前記内部電極層の枚数の合計は1000枚以上であり、
前記誘電体層の厚みは0.8μm以上であり、
前記積層体における、前記長さ方向の中央部での前記幅方向及び前記積層方向を含む断面を見たとき、
少なくとも1組のm番目(mは1以上M-1以下の自然数)の前記集合及びm+1番目の前記集合においては、n番目(nは1以上N-1以下の自然数)の前記内部電極層とn+1番目の内部電極層との前記幅方向のずれ量がα1以内であり、かつ、
前記m番目の前記集合と前記m+1番目の前記集合との間で、前記積層方向に隣り合う前記内部電極層の前記幅方向のずれ量をβ1としたとき、α1<β1を満たし、
前記積層体における、前記幅方向の中央部での前記長さ方向及び前記積層方向を含む断面を見たとき、
前記m番目の前記集合及び前記m+1番目の前記集合においては、同一の前記外部電極に接続する前記内部電極層同士の、前記外部電極と接続していない端部の前記長さ方向のずれ量がα2以内であり、かつ、
前記m番目の前記集合と前記m+1番目の前記集合との間で、同一の前記外部電極に接続する最も近接した前記内部電極層同士の、前記外部電極と接続していない端部の前記長さ方向のずれ量をβ2としたとき、α2<β2を満たす、
積層セラミックコンデンサ。
続きを表示(約 910 文字)
【請求項2】
前記m番目の前記集合において、前記内部電極層の前記幅方向の端部及び前記長さ方向の端部のうち少なくとも一方の端部が、前記積層方向の同一の方向に湾曲している、
請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項3】
さらに、前記m+1番目の前記集合において、前記内部電極層の前記幅方向の端部及び前記長さ方向の端部のうち少なくとも一方の端部が、前記積層方向の同一の方向に湾曲しており、
前記m番目の前記集合と前記m+1番目の前記集合との間では、前記内部電極層の端部が湾曲している方向が同じである、
請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項4】
さらに、前記m+1番目の前記集合において、前記内部電極層の前記幅方向の端部及び前記長さ方向の端部のうち少なくとも一方の端部が、前記積層方向の同一の方向に湾曲しており、
前記m番目の前記集合と前記m+1番目の前記集合との間では、前記内部電極層の端部が湾曲している方向が異なる、
請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項5】
前記m番目の前記集合における前記内部電極層同士の距離をt1とし、前記m番目の前記集合と前記m+1番目の前記集合との間における前記内部電極層同士の距離をt2としたとき、t1<t2を満たす、
請求項1~4のいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項6】
前記m番目の前記集合に含まれる前記内部電極層の枚数をN1とし、前記m+1番目の前記集合に含まれる前記内部電極層の枚数をN2としたとき、N1とN2が異なる、
請求項1~4のいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項7】
前記積層体における、前記幅方向の中央部での前記長さ方向及び前記積層方向を含む断面を見たとき、前記m番目の前記集合と前記m+1番目の前記集合との間で最も近接する前記内部電極層は、同一の前記外部電極に接続している、
請求項1~4のいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層セラミックコンデンサに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、複数の誘電体層及び複数の内部電極層が積層方向に積層された積層体と、積層体の長さ方向の両端部に配置されて内部電極層に接続された一対の外部電極を備える積層セラミックコンデンサが知られている。
【0003】
特許文献1には、セラミックを主成分とする誘電体層と、内部電極層と、が交互に積層され、積層された複数の上記内部電極層が交互に対向する2端面に露出するように形成され、略直方体形状を有する積層チップと、上記2端面に形成された外部電極と、を備え、上記外部電極は、下地層上にめっき層が形成された構造を有し、上記下地層の表面の少なくとも一部は、ボトムからピークまでの高さが0.4μm以上となる領域において、局部山頂の平均間隔が0.5μm以下となる領域を含むことを特徴とする積層セラミックコンデンサが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-182106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、積層セラミックコンデンサの大容量化が進み、多数の内部電極層が積層された構造となっている。特許文献1には、実施例において、内部電極形成用導電ペーストを印刷した誘電体グリーンシートを1000枚重ね、その上下に、誘電体グリーンシートと同じ主成分の材料のカバーシートをそれぞれ積層することが記載されている。
【0006】
しかしながら、一度に1000枚以上の誘電体グリーンシートを積層する方法では、どこか1箇所でも不具合が生じていると、新たに1000枚以上の誘電体グリーンシートを積層する必要がある。そのため、積層セラミックコンデンサの生産性が著しく低下するという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、生産性に優れた積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の積層セラミックコンデンサは、積層方向に積層される複数の誘電体層及び複数の内部電極層を含むとともに、上記積層方向において相対する第1の主面及び第2の主面と、上記積層方向に直交する幅方向において相対する第1の側面及び第2の側面と、上記積層方向及び上記幅方向に直交する長さ方向において相対する第1の端面及び第2の端面と、を有する積層体と、上記積層体の上記第1の端面及び上記第2の端面のそれぞれを覆うように配置され、上記内部電極層に接続される一対の外部電極と、を備える。上記複数の内部電極層は、M個(Mは2以上の自然数)の集合に分かれている。上記M個の集合は、それぞれ独立して、N枚(Nは2以上の自然数)の上記内部電極層を上記積層方向に連続して含む。1番目からM番目までの上記集合に含まれる上記内部電極層の枚数の合計は1000枚以上である。上記誘電体層の厚みは0.8μm以上である。上記積層体における、上記長さ方向の中央部での上記幅方向及び上記積層方向を含む断面を見たとき、少なくとも1組のm番目(mは1以上M-1以下の自然数)の上記集合及びm+1番目の上記集合においては、n番目(nは1以上N-1以下の自然数)の上記内部電極層とn+1番目の内部電極層との上記幅方向のずれ量がα1以内であり、かつ、上記m番目の上記集合と上記m+1番目の上記集合との間で、上記積層方向に隣り合う上記内部電極層の上記幅方向のずれ量をβ1としたとき、α1<β1を満たす。上記積層体における、上記幅方向の中央部での上記長さ方向及び上記積層方向を含む断面を見たとき、上記m番目の上記集合及び上記m+1番目の上記集合においては、同一の上記外部電極に接続する上記内部電極層同士の、上記外部電極と接続していない端部の上記長さ方向のずれ量がα2以内であり、かつ、上記m番目の上記集合と上記m+1番目の上記集合との間で、同一の上記外部電極に接続する最も近接した上記内部電極層同士の、上記外部電極と接続していない端部の上記長さ方向のずれ量をβ2としたとき、α2<β2を満たす。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、生産性に優れた積層セラミックコンデンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明の積層セラミックコンデンサの一例を模式的に示す斜視図である。
図2は、図1に示す積層セラミックコンデンサのII-II線に沿った幅方向W及び積層方向Tを含むWT断面図の一例である。
図3は、図1に示す積層セラミックコンデンサのIII-III線に沿った長さ方向L及び積層方向Tを含むLT断面図の一例である。
図4は、内部電極層の幅方向の端部が湾曲している状態の一例を模式的に示す断面図である。
図5は、内部電極層の長さ方向の端部が湾曲している状態の一例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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