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公開番号
2025007688
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023109259
出願日
2023-07-03
発明の名称
積層セラミックコンデンサ
出願人
株式会社村田製作所
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
H01G
4/30 20060101AFI20250109BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】積層された複数の内部電極層の外側を囲む部分の誘電体の耐湿性を向上して積層セラミックコンデンサの耐湿性を確保する。
【解決手段】複数の誘電体層140は、厚み方向Tの最も第1主面111側に位置する内部電極層150と第1主面111との間、および、厚み方向Tの最も第2主面112側に位置する内部電極層150と第2主面112との間に位置する外層誘電体層と、厚み方向Tに隣り合う内部電極層150同士の間に位置する内層誘電体層とからなる。素体部110において、幅方向Wにおける、第1側面113と複数の内部電極層150との間、および、第2側面114と複数の内部電極層150との間に位置するサイドマージン部S1,S2は、内層誘電体層よりもMnの含有量が多い。
【選択図】図13
特許請求の範囲
【請求項1】
厚み方向に相対する第1主面および第2主面、幅方向に相対する第1側面および第2側面、並びに、長さ方向に相対する第1端面および第2端面を有し、かつ、前記厚み方向に積層された複数の誘電体層および複数の内部電極層を含む素体部と、
前記第1端面および前記第2端面の各々に設けられ、前記複数の内部電極層と電気的に接続された外部電極とを備え、
前記複数の内部電極層の各々は、前記厚み方向において隣り合う内部電極層に対向する対向部と、該対向部および前記外部電極を接続する引出部とを有し、
前記幅方向において、前記対向部の幅は、前記引出部の幅よりも大きく、
前記複数の誘電体層は、前記厚み方向の最も第1主面側に位置する内部電極層と前記第1主面との間、および、前記厚み方向の最も第2主面側に位置する前記内部電極層と前記第2主面との間に位置する外層誘電体層と、前記厚み方向に隣り合う前記内部電極層同士の間に位置する内層誘電体層とからなり、
前記素体部において、前記幅方向における、前記第1側面と前記複数の内部電極層との間、および、前記第2側面と前記複数の内部電極層との間に位置するサイドマージン部は、前記内層誘電体層よりもMnの含有量が多い、積層セラミックコンデンサ。
続きを表示(約 150 文字)
【請求項2】
前記外層誘電体層は、前記内層誘電体層よりもMnの含有量が多い、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項3】
前記引出部における前記幅方向の両端部には、SiおよびMgの少なくとも一方が偏析している、請求項1または請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、積層セラミックコンデンサに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来の積層セラミックコンデンサとして、特開2006-179873号公報(特許文献1)には、複数の誘電体層と複数の内部電極層とが積層された積層体と、積層体の両側面に設けられたチップ保護部材と、積層体の両端面に設けられた一対の外部電極を備えた構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-179873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、積層セラミックコンデンサの小型大容量化が進んでいる。そのため、積層セラミックコンデンサの外形が小さくなりつつ、当該外形に対する内部電極層の占有面積率が大きくなってきている。その結果、積層された複数の内部電極層の外側を囲む誘電体が薄くなるため、当該部分の誘電体の耐湿性を向上して積層セラミックコンデンサの耐湿性を確保する必要がある。
【0005】
本開示は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本開示の目的は、積層された複数の内部電極層の外側を囲む部分の誘電体の耐湿性を向上して耐湿性を確保可能な積層セラミックコンデンサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に基づく積層セラミックコンデンサは、素体部と、外部電極とを備える。素体部は、厚み方向に相対する第1主面および第2主面、幅方向に相対する第1側面および第2側面、並びに、長さ方向に相対する第1端面および第2端面を有する。素体部は、上記厚み方向に積層された複数の誘電体層および複数の内部電極層を含む。外部電極は、第1端面および第2端面の各々に設けられ、複数の内部電極層と電気的に接続されている。複数の内部電極層の各々は、上記厚み方向において隣り合う内部電極層に対向する対向部と、対向部および外部電極を接続する引出部とを有する。上記幅方向において、対向部の幅は、引出部の幅よりも大きい。複数の誘電体層は、上記厚み方向の最も第1主面側に位置する内部電極層と第1主面との間、および、上記厚み方向の最も第2主面側に位置する内部電極層と第2主面との間に位置する外層誘電体層と、上記厚み方向に隣り合う内部電極層同士の間に位置する内層誘電体層とからなる。素体部において、上記幅方向における、第1側面と複数の内部電極層との間、および、第2側面と複数の内部電極層との間に位置するサイドマージン部は、内層誘電体層よりもMnの含有量が多い。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、積層された複数の内部電極層の外側を囲む部分の誘電体の耐湿性を向上して積層セラミックコンデンサの耐湿性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの外観を模式的に示す斜視図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの素体部を模式的に示す斜視図である。
図2に示す素体部の構成を模式的に説明するための分解斜視図である。
図1に示すIV-IV線矢印方向から見た模式断面図である。
図1に示すV-V線矢印方向から見た模式断面図である。
図4に示すVI-VI線矢印方向から見た模式断面図である。
図4に示すVII-VII線矢印方向から見た模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの内部電極層の詳細を説明するための模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサにおいて、端面側の素体部の形状、および内部電極層の引出部の状態を説明するための模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサにおいて、長さ方向の中央部側の素体部の外形、および内部電極層の対向部の状態を説明するための模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの素体部の詳細な形状を説明するための模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサにおいて、内部電極層の引出部の幅方向のずれを説明するための模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサにおいて、内部電極層の対向部の幅方向のずれを説明するための模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの引出部の幅方向の端部を拡大して示す模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサのグレイン径を説明するための模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの外部電極の詳細構成を示す模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法において、内層用セラミックグリーンシートに導電パターンを設ける工程を示す図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法において、段差解消用のセラミックペーストを配置する工程を示す図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法において、複数の内層用セラミックグリーンシートおよび複数の外層用セラミックグリーンシートを積層する工程を示す図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法において、複数の内層用セラミックグリーンシートおよび複数の外層用セラミックグリーンシートが熱圧着された構造体を切断する工程を示す図である。
個片化された積層チップ内において、段差解消用のセラミックペーストが配置されている領域を示す図である。
サイド用セラミックペーストが塗布された積層チップが焼成されて形成された素体部において、内部電極層の一部に偏析領域が生じている状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。なお、図中においては、後述する素体部の長さ方向をL、素体部の幅方向をW、素体部の厚み方向をTで示している。
【0010】
図1は、実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの外観を模式的に示す斜視図である。図2は、実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの素体部を模式的に示す斜視図である。図3は、図2に示す素体部の構成を模式的に説明するための分解斜視図である。図4は、図1に示すIV-IV線矢印方向から見た模式断面図である。図5は、図1に示すV-V線矢印方向から見た模式断面図である。図1から図5を参照して、実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ100について説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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