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公開番号2025007671
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023109229
出願日2023-07-03
発明の名称飼育設備および移動飼育設備
出願人株式会社ジェイテクト,国立大学法人徳島大学
代理人弁理士法人明成国際特許事務所
主分類A01K 1/01 20060101AFI20250109BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】動物の足が床に形成された隙間に嵌ることを抑制しつつ、糞と尿とを床から除去可能な飼育設備を提供すること。
【解決手段】壁と収容室床とを有し、壁に囲まれた内部空間に動物を収容するための収容室と、収容室床とは鉛直方向に離れた位置で内部空間に設置される床部であって、動物が乗る床部と、を備え、床部は、格子状の本体部と、本体部を囲う外周部とを有し、壁と、外周部との間の少なくとも一部に本体部の格子の隙間である第1隙間よりも大きな第2隙間が形成されている、飼育設備。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
動物用の飼育設備であって、
壁と収容室床とを有し、前記壁に囲まれた内部空間に動物を収容するための収容室と、
前記収容室床とは鉛直方向に離れた位置で前記内部空間に設置される床部であって、前記動物が乗る床部と、を備え、
前記床部は、格子状の本体部と、前記本体部を囲う外周部とを有し、
前記壁と、前記外周部との間の少なくとも一部に前記本体部の格子の隙間である第1隙間よりも大きな第2隙間が形成されている、飼育設備。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の飼育設備であって、
前記収容室床と、前記床部との間に設置される回収板をさらに備え、
前記回収板は、延在方向に延びる溝を有する、飼育設備。
【請求項3】
請求項2に記載の飼育設備であって、
前記回収板は、前記延在方向が水平方向と交わるように傾斜している、飼育設備。
【請求項4】
請求項3に記載の飼育設備であって、
前記回収板上を前記延在方向に沿って移動した前記動物の排泄物を回収するための回収容器をさらに備え、
前記回収容器は、前記排泄物を受け入れる開口部と、前記開口部に設置されるフィルタと、を有する、飼育設備。
【請求項5】
請求項4に記載の飼育設備であって、
前記回収板は、一端部と、前記一端部と前記延在方向に向かい合う他端部とを有し、前記他端部は、前記一端部よりも下方に位置し、
前記回収容器は、前記他端部の下方に設置されている、飼育設備。
【請求項6】
請求項4に記載の飼育設備であって、
前記回収板は、前記溝を有する第1回収板部と、前記溝を有する第2回収板部と、境界部とを含み、
前記第1回収板部は、第1回収板一端部と、前記第1回収板一端部と前記延在方向に向かい合う第1回収板他端部とを有し、前記第1回収板他端部は、前記第1回収板一端部よりも下方に位置し、
前記第2回収板部は、第2回収板一端部と、前記第2回収板一端部と前記延在方向に向かい合う第2回収板他端部とを有し、前記第2回収板他端部は、前記第2回収板一端部よりも下方に位置し、
前記第1回収板他端部は、前記第2回収板他端部と、前記境界部を挟んで向かい合い、
前記境界部は、境界部一端部と、前記境界部一端部と向かい合う境界部他端部とを有し、前記境界部他端部は、前記境界部一端部よりも下方に位置し、
前記回収容器は、前記境界部他端部の下方に設置されている、飼育設備。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の飼育設備であって、
前記飼育設備は、前記外周部と前記壁とに間に設置された支持部をさらに備える、飼育設備。
【請求項8】
請求項1に記載の飼育設備であって、
前記第2隙間は、前記外周部の全周に亘って形成されている、飼育設備。
【請求項9】
移動飼育設備であって、
請求項1に記載の飼育設備と、
前記飼育設備を搭載した車両と、を備えた、移動飼育設備。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、飼育設備および移動飼育設に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、飼育されている動物が排泄した糞と尿とを床から除去するための技術がある(例えば、特許文献1、2)。特許文献1の技術では、床をスノコ状に形成することにより、スノコの隙間から糞と尿とを床から落下させて除去する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平2-31626号公報
特表平9-508785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、動物が小さい場合には、糞が通過できる程度にスノコの隙間を大きくすると、動物の足が隙間に嵌るおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の第1形態によれば、動物用の飼育設備が提供される。この飼育設備は、壁と収容室床とを有し、前記壁に囲まれた内部空間に動物を収容するための収容室と、前記収容室床とは鉛直方向に離れた位置で前記内部空間に設置される床部であって、前記動物が乗る床部と、を備え、前記床部は、格子状の本体部と、前記本体部を囲う外周部とを有し、前記壁と、前記外周部との間の少なくとも一部に前記本体部の格子の隙間である第1隙間よりも大きな第2隙間が形成されている。この形態によれば、動物の尿は、格子状の本体部を通過して収容室床に向かって流れる。動物の糞は、壁と外周部との第2隙間から収容室床に向かって落下する。本体部の格子の大きさである第1隙間と、第2隙間の大きさとは独立して設定できる。第1隙間の大きさを動物の足の大きさよりも小さく設定し、第2隙間を糞が落下する程度に大きく設定することにより、動物の足が第1隙間に嵌ることを抑制しつつ、床部から尿と糞とを除去することができる。
(2)上記形態の飼育設備において、前記収容室床と、前記床部との間に設置される回収板をさらに備え、前記回収板は、延在方向に延びる溝を有していてもよい。この形態によれば、溝の幅を動物の糞が通過できない程度の大きさに設定することにより、糞は溝に落下せず、尿は溝の底に接するため、糞と尿とを分離することができる。よって、アンモニア臭の発生を抑制することができる。
(3)上記形態の飼育設備において、前記回収板は、前記延在方向が水平方向と交わるように傾斜していてもよい。この形態によれば、尿と糞とは、自重により、傾斜している回収板に沿って下方に移動する。よって、尿と糞との回収を効率良く行うことができる。
(4)上記形態の飼育設備において、前記回収板上を前記延在方向に沿って移動した前記動物の排泄物を回収するための回収容器をさらに備え、前記回収容器は、前記排泄物を受け入れる開口部と、前記開口部に設置されるフィルタと、を有していてもよい。この形態によれば、フィルタによって糞と尿とを分離することができる。
(5)上記形態の飼育設備において、前記回収板は、一端部と、前記一端部と前記延在方向に向かい合う他端部とを有し、前記他端部は、前記一端部よりも下方に位置し、前記回収容器は、前記他端部の下方に設置されていてもよい。この形態によれば、簡易な構成で、糞と尿との回収を行うことができる。
(6)上記形態の飼育設備において、前記回収板は、前記溝を有する第1回収板部と、前記溝を有する第2回収板部と、境界部とを含み、前記第1回収板部は、第1回収板一端部と、前記第1回収板一端部と前記延在方向に向かい合う第1回収板他端部とを有し、前記第1回収板他端部は、前記第1回収板一端部よりも下方に位置し、前記第2回収板部は、第2回収板一端部と、前記第2回収板一端部と前記延在方向に向かい合う第2回収板他端部とを有し、前記第2回収板他端部は、前記第2回収板一端部よりも下方に位置し、前記第1回収板他端部は、前記第2回収板他端部と、前記境界部を挟んで向かい合い、前記境界部は、境界部一端部と、前記境界部一端部と向かい合う境界部他端部とを有し、前記境界部他端部は、前記境界部一端部よりも下方に位置し、前記回収容器は、前記境界部他端部の下方に設置されていてもよい。この形態によれば、糞と尿とは、第1回収板の上および第2回収板の上を溝に沿って境界部に向かって移動する。そして、境界部に移動した糞および尿は、境界部の上を回収容器に向かってさらに移動する。よって、糞および尿を集約して回収することができる。
(7)上記形態の飼育設備において、前記飼育設備は、前記外周部と前記壁とに間に設置された支持部をさらに備えていてもよい。この形態によれば、飼育設備に外力が加えられた場合にも床部の内部空間に対する位置ずれを抑制することができる。
(8)上記形態の飼育設備において、前記第2隙間は、前記外周部の全周に亘って形成されていてもよい。床部における、動物が糞を排泄する場所には個体差がある。よって、この形態によれば、第2隙間が一部に形成されている場合よりも、糞が第2隙間から落ちる確率を上げることができる。
(9)本開示の第2形態によれば、移動飼育設備が提供される。この移動飼育設備は、上記形態の飼育設備と、前記飼育設備を搭載した車両とを備える。この形態によれば、飼育設備に動物を収容して輸送することができる。
本開示は、種々の形態で実現することが可能であり、上記の飼育設備の他に、例えば飼育設備の製造方法などの形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
移動飼育設備を示す模式図である。
飼育設備の斜視図である。
飼育設備の平面図である。
飼育設備の第2壁を除いて示す側面図である。
回収板の側面図である。
第2実施形態に係る回収板の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態:
図1は、移動飼育設備1を示す模式図である。図1に示すように、移動飼育設備1は、車両10と飼育設備20とを備える。車両10は、牽引車両11と、被牽引車両12とを有する。被牽引車両12は、牽引車両11に牽引されて移動する。被牽引車両12に動物用の飼育設備20が搭載されている。飼育設備20に実験用の動物EAが収容される。なお、車両10は、牽引車両11と被牽引車両12とからなる形態に限られず、車両10がトレーラであり、トレーラの荷台に飼育設備20が積載されて移動する形態でもよい。
【0009】
移動飼育設備1は、例えば、動物EAが飼育されている場所と、動物実験を行う実験者の居所との間で、動物EAを輸送するために用いられる。実験者は、輸送された動物EAに投薬や、臓器を機能不全とする施術などを行う。つまり、移動飼育設備1を用いて、実験前または施術や投薬などが行われた後の動物EAが輸送される。動物EAは、マイクロブタ、ブタ、サル、イヌ、マウスなどである。
【0010】
図2は、飼育設備20の斜視図である。図3は、飼育設備20の平面図である。図4は、飼育設備20の第2壁31bを除いて示す側面図である。図5は、延在方向に沿って回収板50を見た、回収板50の側面図である。図2には、互いに直交するX軸,Y軸,Z軸が示されている。X軸,Y軸,Z軸の矢印が向いている方向は、それぞれX軸,Y軸,Z軸に沿った正の方向を示している。X軸,Y軸,Z軸に沿った正の方向を、それぞれ+X方向,+Y方向,+Z方向とする。X軸,Y軸,Z軸の矢印が向いている方向と逆の方向が、それぞれX軸,Y軸,Z軸に沿った負の方向である。X軸,Y軸,Z軸に沿った負の方向を、それぞれ-X方向,-Y方向,-Z方向とする。X軸,Y軸,Z軸に沿った方向で正負を問わないものを、それぞれX方向,Y方向,Z方向とよぶ。これ以降に示す図及び説明についても同様である。飼育設備20は、典型的には、後述する床部40が鉛直方向と垂直な水平方向と平行となる設置状態で使用される。よって、以下の説明では、設置状態における飼育設備20を例示して説明する。+Z方向は、鉛直方向の逆方向である。XY平面は、鉛直方向に垂直な水平方向と平行である。+X方向を後、-X方向を前、+Z方向を上、-Z方向を下、+Y方向を右、-Y方向を左と呼ぶ場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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