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公開番号2024167064
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-29
出願番号2024077660
出願日2024-05-13
発明の名称対物レンズ配置構造、ニアアイデバイスの測定のための測定デバイスおよび方法
出願人テクノティーム ホールディング ゲーエムベーハー
代理人弁理士法人みのり特許事務所
主分類G02B 27/02 20060101AFI20241122BHJP(光学)
要約【課題】ニアアイディスプレイ(NED)を測定するための測定デバイスを提供する。
【解決手段】フロントアパーチャ、オブジェクティブおよび液体レンズを有する対物レンズ配置構造に関し、オブジェクティブおよび液体レンズは、フロントアパーチャに対して結像側にある位置に光軸に沿って固定的に配置され、フロントアパーチャの反対側の対物側に提示された結像ビーム路を、少なくとも1つのセンサ平面に結像するように設定されている。液体レンズは、人間の観察者によって鮮明に知覚され得るNED結像ビーム路を、当該液体レンズの調整によって、少なくとも1つのセンサ平面に鮮明に結像できるように、その光学的効果を調整可能である。フロントアパーチャが、対物レンズ配置構造の系入射瞳用の開口絞りとして設計され、2ミリメートル~6ミリメートルの開口を有する。
【選択図】図2A
特許請求の範囲【請求項1】
対物レンズ配置構造(101)であって、
フロントアパーチャ(140)、オブジェクティブ(120)および液体レンズ(110)を備え、
前記オブジェクティブ(120)および前記液体レンズ(110)は、前記フロントアパーチャ(140)の結像側(BS)にある位置に光軸(OA、OA’)に沿って固定的に配置され、かつ、NED結像ビーム路を、当該NED結像ビーム路が前記フロントアパーチャ(140)の反対側の対物側(OS)に提示されたときに、少なくとも1つのセンサ平面(S、S’)上に結像するように設計されており、
前記液体レンズ(110)は、当該液体レンズの光学的効果を調整可能であり、人間の観察者によって鮮明に知覚され得るNED結像ビーム路を、当該液体レンズ(110)の調整によって、前記少なくとも1つのセンサ平面(S、S’)に鮮明に結像できるようになっており、
前記フロントアパーチャ(140)は、前記対物レンズ配置構造(101)の系入射瞳(EP)用の開口絞りとして設計され、2ミリメートル~6ミリメートルのアパーチャ開口を有し、
前記オブジェクティブ(120)は、
前記フロントアパーチャ(140)の前方に像距離(s2)で反対側の対物側(OS)に提示された仮想像(V)を、中間像平面(Z)に結像して中間像にするための第1オブジェクティブグループ(122)と、
前記第1オブジェクティブグループ(122)から構造的に離され、前記ビーム路に沿って下流に配置された、前記中間像を前記少なくとも1つのセンサ平面(S、S’)上に結像するための少なくとも1つの第2オブジェクティブグループ(123)と、を備える、
対物レンズ配置構造(101)。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記オブジェクティブ(120)および前記液体レンズ(110)は、少なくとも1つのセンサ平面(S,S’)上に前記仮想像(V)を結像するように設計されており、
前記液体レンズ(110)は、焦点範囲(VΔ)内に提示された仮想像(V)を、当該液体レンズ(110)の調整によって、前記少なくとも1つのセンサ平面(S,S’)上に鮮明に結像できるように、当該液体レンズの光学的効果を調整可能である、
請求項1に記載の対物レンズ配置構造(101)。
【請求項3】
前記フロントアパーチャ(140)は、離散的に調整可能な絞り開口を有する交換可能な絞りとして、または、連続的に調整可能な絞り開口を有する虹彩絞りとして設計されている、
請求項1または請求項2に記載の対物レンズ配置(101)。
【請求項4】
前記液体レンズ(110)は、前記フロントアパーチャ(140)と前記オブジェクティブ(120)との間で前記結像側に配置されている、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の対物レンズ配置構造(101)。
【請求項5】
前記液体レンズ(110)および前記オブジェクティブ(120)は、最大で32.5ミリメートルの直径(D)を有する、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の対物レンズ配置構造(101)。
【請求項6】
前記オブジェクティブ(120)は、結像側エントセントリックビーム路または結像側テレセントリックビーム路用に設定されている、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の対物レンズ配置構造(101)。
【請求項7】
フィールドレンズ(124)が前記中間像平面(Z)に配置され、当該フィールドレンズ(124)は、前記第1オブジェクティブグループ(122)の第1射出瞳(AP1)を前記第2オブジェクティブグループ(123)の第2入射瞳(EP2)に適合させるように、及び/又は、収差を補正するように設定されている、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の対物レンズ配置(101)。
【請求項8】
少なくとも1つのビーム偏向器(125)によって、少なくとも1つの光路(P1、P2)の前記ビーム路が、前記フロントアパーチャ(140)を直角に通ってのびる第1光軸(OA)対して、少なくとも部分的に、傾斜及び/又はオフセットの態様で偏向される、
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の対物レンズ配置構造(101)。
【請求項9】
少なくとも1つのビームスプリッタ(126)が、前記ビーム路内に、前記結像側で、前記液体レンズ(110)より後方に配置されて、前記ビーム路を分割して、前記仮想像(V)を第1光路(P1)に沿って第1センサ平面(S)上に写像する空間的に対応する像と、前記仮想像(V)を少なくとも1つのさらなる光路(P2)に沿ってさらなるセンサ平面(S’)上に写像する空間的に対応する像とにする、
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の対物レンズ配置構造(101)。
【請求項10】
ニアアイデバイス(NED)(20)を測定するための測定デバイス(100)であって、
フロントアパーチャ(140)、オブジェクティブ(120)および液体レンズ(110)を備える対物レンズ配置構造(101)を備え、
前記オブジェクティブ(120)および前記液体レンズ(110)は、前記フロントアパーチャ(140)の結像側(BS)にある位置に光軸(OA、OA’)に沿って固定的に配置され、かつ、NED結像ビーム路を、当該NED結像ビーム路が前記フロントアパーチャ(140)の反対側の対物側(OS)に提示されたときに、少なくとも1つのセンサ平面(S、S’)上に結像するように設計されており、
前記液体レンズ(110)は、当該液体レンズの光学的効果を調整可能であり、人間の観察者によって鮮明に知覚され得るNED結像ビーム路を、当該液体レンズ(110)の調整によって、前記少なくとも1つのセンサ平面(S、S’)に鮮明に結像できるようになっており、
前記フロントアパーチャ(140)は、前記対物レンズ配置構造(101)の系入射瞳(EP)用の開口絞りとして設計され、2ミリメートル~6ミリメートルのアパーチャ開口を有し、
前記測定デバイスは、さらに、
センサ平面(S、S’)に配置され、前記NED(20)の測光測定及び/又は測色測定及び/又は分光測定のために設計された少なくとも1つのセンサ(130、130’)を備え、
測光フィルタまたは測色フィルタ(150)が、前記仮想像(V)から前記少なくとも1つのセンサ(130、130’)に向かう少なくとも1つの光路(P1,P2)内に配置されている、
測定デバイス(100)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フロントアパーチャ、オブジェクティブおよび液体レンズを有する対物レンズ配置構造に関し、オブジェクティブおよび液体レンズは、フロントアパーチャに対して一方の結像側にある位置で光軸に沿って固定的に配置され、フロントアパーチャの前方に像距離で反対の対物側に提示される仮想像を少なくとも1つのセンサ平面に結像するように設定される。
続きを表示(約 1,900 文字)【0002】
本発明は、さらに、このようなレンズ配置構造とセンサとを備えるニアアイディスプレイ(NED)を測定するための測定デバイスに関する。
【0003】
本発明は、さらに、このような測定デバイスを用いたNEDの測光測定のための方法に関する。
【背景技術】
【0004】
ニアアイディスプレイ(NED)(ニアアイデバイスとも呼ばれる)は、リーティング距離よりもかなり短い距離、典型的には5センチメートルよりも短い距離で像が提示されるデバイスとして、従来技術から知られている。NEDは、グラス(例えば、仮想現実(VR)グラス、拡張現実(AR)グラス)の形態で知られており、グラステンプル、フレーム及び/又はヘッドバンドで視聴者の頭部に固定することができる。これらは、例えば発光ダイオード(LED)ディスプレイを有する。このディスプレイ素子に表示された像は、内部NED光学系によって、視軸に沿って眼の瞳孔面から仮想距離にある(観察者から遠ざかるNEDの側にある)仮想像として観察者の眼に提示される。
【0005】
内部NED光学系は、さまざまな距離で仮想像を表示できるようにフォーカス(焦合)することができる。NEDのさまざまなフォーカス(焦合)状態は、それに対応する様々な視聴者の眼の調整状態によって補償されるため、表示される像は常に鮮明(シャープ)に現れる。
【0006】
典型的に、仮想像は、視聴者の眼から少なくとも20センチメートルの距離(人間の眼のリーディング距離または近距離範囲に相当する)で表示される。以下では、仮想像とは、幾何学的な光線光学の意味で、このような距離(視聴者の目から見て、NEDの背後)に提示される仮想像であると理解される。
【0007】
さらに、NEDは、コリメートされたレーザービームまたは他の光源からの同様にコリメートされたビーム路の十分に急な偏向によって(例えば偏向可能なマイクロミラーを備えたマイクロメカニカルシステムによって)観察者の眼の網膜上に像が投影されるものとして知られている。網膜ライティングまたは網膜結像として知られるこのような結像方法は、例えば補償光学によって、任意に変化させることができる距離で観察者の眼から見える像を提示するためにも利用することができる。このようなNEDは、提示された像が網膜上に正しく投影されるように、固定焦点距離または可変焦点距離への観察者の眼の調節を必要とする場合がある。
【0008】
以下では、NEDが観察者の眼の網膜上に像を投影するためのビーム路を、概して、NED結像ビーム路と称するが、これは、網膜に仮想像が投影されるかや、(網膜ライティングの場合のように)急に偏向されたコリメートビームを用いて投影されるかに関係はない。いずれの場合も、正確な測光測定には、観察者の眼の調節に類似した測定デバイスの光学系の調整が必要である。
【0009】
文献US2019/0191151A1は、以下を含むマルチ構造ニアアイディスプレイの性能特性評価のためのシステムおよび方法を記載している:ミラー;ランプ;ビームスプリッタ;ビームスプリッタから反射された光をコリメートし、ビューファインダを有する画像センサに向かって反射させるためのコリメート反射レンズ;対物レンズを通じてテスト対象デバイス(DUT)(device under test)上にランプからの光を投影するための視野(FOV)アパーチャ;DUTの仮想像を捉えるためのビデオビューファインダーデジタルカメラ;DUTの性能を特性評価するために、定義された測定領域の捉えた画像に対して分光放射測定を実行するための分光放射計;および、分光放射測定に基づいてDUTの性能を特性評価するためのコントローラー回路。
【0010】
このようなNEDの測光測定は、また、スペクタクルテンプルやフレーム、同様の保持デバイスによって制限された構造スペースや移動スペースに挿入できるような、十分に小型で操作性に優れた測定デバイスも必要とする。さらに、このような測定デバイスを用いて、観察者の眼の調節挙動(眼レンズの屈折力の変化)および順応挙動(眼の入射瞳として機能する眼の瞳孔のアパーチャ直径の変化)をシミュレートできなければならない。さらに、正しい測定のためには、測定デバイスの入射瞳の位置は、眼の入射瞳(すなわち眼の瞳孔)の位置に対応しなければならない。
(【0011】以降は省略されています)

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