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公開番号
2024135051
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-04
出願番号
2023045550
出願日
2023-03-22
発明の名称
眼科装置
出願人
株式会社トプコン
代理人
個人
主分類
A61B
3/14 20060101AFI20240927BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】簡素な構成で、観察部位を明るく照明するための新たな技術を提供する。
【解決手段】眼科装置は、2以上の光源と、照明光学系と、受光光学系と、光路分割部材とを含む。照明光学系は、虹彩絞りと、照明絞りとを含み、虹彩絞りと照明絞りとを介して2以上の光源からの光で被検眼を照明する。虹彩絞りは、被検眼の虹彩と光学的に略共役な虹彩共役位置に配置され、2以上の開口が形成されている。照明絞りは、被検眼の眼底と光学的に略共役な眼底共役位置に配置されている。受光光学系は、被検眼からの戻り光を撮像素子に導く。光路分割部材は、虹彩共役位置における平面において戻り光が通過する受光開口の周囲に2以上の開口の像が配置されるように照明光学系の光路と受光光学系の光路とを空間的に分割する。2以上の光源のそれぞれの光軸上に、2以上の開口のうち対応する開口の中心が配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
2以上の光源と、
被検眼の虹彩と光学的に略共役な虹彩共役位置に配置され2以上の開口が形成された虹彩絞りと、前記被検眼の眼底と光学的に略共役な眼底共役位置に配置された照明絞りとを含み、前記虹彩絞りと前記照明絞りとを介して前記2以上の光源からの光で前記被検眼を照明する照明光学系と、
前記被検眼からの戻り光を撮像素子に導く受光光学系と、
前記虹彩共役位置における平面において前記戻り光が通過する受光開口の周囲に前記2以上の開口の像が配置されるように前記照明光学系の光路と前記受光光学系の光路とを空間的に分割する光路分割部材と、
を含み、
前記2以上の光源のそれぞれの光軸上に、前記2以上の開口のうち対応する開口の中心が配置されている、眼科装置。
続きを表示(約 990 文字)
【請求項2】
前記光源の光軸は、前記光源の発光領域の中心を通る光軸である
ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
【請求項3】
前記発光領域の対角線方向が、対応する開口の長手方向に略一致する
ことを特徴とする請求項2に記載の眼科装置。
【請求項4】
前記2以上の光源のそれぞれは、前記2以上の開口のうち対応する開口と光学的に略共役な位置に配置されている
ことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の眼科装置。
【請求項5】
前記2以上の光源のそれぞれの出射光を前記2以上の開口のうち対応する開口に導光する2以上の導光部材を含む
ことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の眼科装置。
【請求項6】
前記2以上の光源のそれぞれと前記2以上の導光部材のそれぞれとの間に配置された2以上のレンズを含み、
前記2以上のレンズのそれぞれの後側焦点位置に、前記出射光が入射する前記2以上の導光部材のそれぞれの入射端が配置されている
ことを特徴とする請求項5に記載の眼科装置。
【請求項7】
前記導光部材により導光された前記出射光の射出端は、前記対応する開口と光学的に略共役な位置に配置されている
ことを特徴とする請求項5に記載の眼科装置。
【請求項8】
前記虹彩絞りには、2つの開口が形成され、
前記2つの開口のそれぞれの中心を結ぶ直線上に、前記照明光学系の光軸に相当する位置が配置されている
ことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の眼科装置。
【請求項9】
前記虹彩絞りには、前記照明光学系の光軸を中心に弓形形状を有する2以上の開口が形成されている
ことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の眼科装置。
【請求項10】
前記照明絞りを通過した光を偏向し、偏向された前記照明光を前記眼底に導く光スキャナを含み、
前記光スキャナの偏向制御に同期して前記撮像素子により得られた前記戻り光の受光結果を取り込む
ことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の眼科装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、眼科装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、眼科装置を用いたスクリーニング検査が行われる。このような眼科装置は、自己検診への応用も期待されており、より一層の小型化、軽量化が望まれる。
【0003】
例えば、特許文献1及び特許文献2には、スリット状の光で被検眼を照明し、その戻り光をCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサで検出するように構成された眼科装置が開示されている。この眼科装置は、照明パターンと、CMOSイメージセンサにおける受光領域の移動タイミングとを調整することにより、簡素な構成で被検眼の画像を取得することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許第7831106号明細書
米国特許第8237835号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような眼科装置は、被検眼の虹彩(瞳孔)において、照明光としてのスリット状の光が通過する照明開口と撮影光としての被検眼からの戻り光が通過する受光開口(撮影開口)とが分離するように構成されることが望ましい。
【0006】
更に、眼球光学系の光学収差を抑制するためには、受光開口が眼球光学系の光軸上に配置され、受光開口の周囲に2以上の照明開口が配置されることが望ましい。この場合、照明光は、被検眼の虹彩と光学的に略共役な位置に配置された虹彩絞りに光源からの光を照射することにより形成される。このような照明光で眼底等の観察部位を均一に照明するためには、虹彩絞りから出射される照明光の角度ごとの光量分布の変化(配光)が小さいことが求められる。また、スリットを用いてスリット状の光を生成する必要もあり、観察部位に到達する光量が著しく減少する。そこで、照明効率を上げるために、2以上の開口が形成された虹彩絞りを余すことなく光源からの光で照明することが望ましい。
【0007】
上記の照明を単一の光源で実現しようとした場合、光源の発光光量に対する照明光量の効率が著しく悪い構成となる。また、光源の発光光量は、発熱の観点で制限されるという問題がある。その結果、十分な照明光を得ることができないという課題があった。また、発光光量を得るために発熱量を抑えようとすると、空冷などの冷却機構を設ける必要が生じ、空冷による装置内部でのダスト対策のための構成が複雑化する。
【0008】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、その目的の1つは、簡素な構成で、観察部位を明るく照明するための新たな技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態の1つの態様は、2以上の光源と、照明光学系と、受光光学系と、光路分割部材とを含む眼科装置である。照明光学系は、虹彩絞りと、照明絞りとを含み、虹彩絞りと照明絞りとを介して2以上の光源からの光で被検眼を照明する。虹彩絞りは、被検眼の虹彩と光学的に略共役な虹彩共役位置に配置され、2以上の開口が形成されている。照明絞りは、被検眼の眼底と光学的に略共役な眼底共役位置に配置されている。受光光学系は、被検眼からの戻り光を撮像素子に導く。光路分割部材は、虹彩共役位置における平面において戻り光が通過する受光開口の周囲に2以上の開口の像が配置されるように照明光学系の光路と受光光学系の光路とを空間的に分割する。2以上の光源のそれぞれの光軸上に、2以上の開口のうち対応する開口の中心が配置されている。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、簡素な構成で、観察部位を明るく照明するための新たな技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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