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公開番号2024126465
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023034849
出願日2023-03-07
発明の名称加速度センサ
出願人ローム株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G01P 15/125 20060101AFI20240912BHJP(測定;試験)
要約【課題】センサの感度を向上させることができる加速度センサを提供する。
【解決手段】加速度センサ1は、基板10、基板10に厚さ方向に移動可能に支持された第1質量部20と、第1質量部20を基板10に支持する梁部30とを備える。梁部30は、第1質量部20より質量が小さい第2質量部40と、第1質量部20と第2質量部40とを連結する第1バネ部31と、第1バネ部31よりばね定数が小さく第2質量部40と基板10とを連結する第2バネ部32とを有する。第2質量部40に、基板10の厚さ方向の加速度を検出するセンサ素子2の可動電極51が設けられ、基板10に、センサ素子2の固定電極52が設けられる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基板と、
前記基板に前記基板の厚さ方向に移動可能に支持された第1質量部と、
前記第1質量部を前記基板に支持する梁部と、
を備え、
前記梁部は、
前記第1質量部より質量が小さい第2質量部と、
前記第1質量部と前記第2質量部とを連結する第1バネ部と、
前記第1バネ部よりばね定数が小さく前記第2質量部と前記基板とを連結する第2バネ部とを有し、
前記第2質量部に、前記基板の厚さ方向の加速度を検出するセンサ素子の可動電極が設けられ、
前記基板に、前記センサ素子の固定電極が設けられている、
加速度センサ。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記可動電極は、櫛歯状に形成された可動電極部を有し、
前記固定電極は、櫛歯状に形成された固定電極部を有している、
請求項1に記載の加速度センサ。
【請求項3】
前記可動電極部及び前記固定電極部は、前記基板の厚さ方向に直交する方向に対向して配置されている、
請求項2に記載の加速度センサ。
【請求項4】
前記基板は、表面に一部が露出する空洞を有し、
前記第1質量部及び前記梁部は、前記空洞内に配置されるように前記基板に設けられている、
請求項1に記載の加速度センサ。
【請求項5】
前記加速度センサは、前記梁部を複数備え、
複数の前記梁部は、平面視で前記第1質量部の周囲に均等に配置されている、
請求項1に記載の加速度センサ。
【請求項6】
前記加速度センサは、前記梁部を2つ備え、
2つの前記梁部は、前記第1質量部を挟んで対称に形成されている、
請求項5に記載の加速度センサ。
【請求項7】
前記加速度センサは、前記梁部を4つ備えている、
請求項5に記載の加速度センサ。
【請求項8】
前記基板の厚さ方向における加速度の向きを検出する向き検出機構を備えている、
請求項1に記載の加速度センサ。
【請求項9】
前記可動電極は、加速度検出用可動電極であり、
前記固定電極は、加速度検出用固定電極であり、
前記向き検出用機構は、前記基板の厚さ方向における加速度の向きを検出する向き検出用可動電極及び向き検出用固定電極を備え、
前記第1質量部に、前記向き検出用可動電極が設けられ、
前記基板に、前記向き検出用固定電極が設けられている、
請求項8に記載の加速度センサ。
【請求項10】
前記向き検出用可動電極及び前記向き検出用固定電極は、前記基板の厚さ方向位置が重複する重複領域と、前記基板の厚さ方向位置が重複しない非重複領域とを有している、
請求項9に記載の加速度センサ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、加速度センサに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、静電容量型MEMS(Micro Electro Mechanical System)加速度センサが開示されている。前記加速度センサは、表面上に電極が形成された第1半導体基板と、電極に対向して配置されるウェート部を有して第1半導体基板に接合された第2半導体基板とを備え、第1及び第2半導体基板の厚さ方向に対向する電極とウェート部との間の静電容量を検出して前記厚さ方向の加速度を検出するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平8-285884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に記載の加速度センサでは、第1半導体基板上に電極が形成されることから、モールドパーケージされる場合にパーケージに応力が生じると、電極とウェート部との間の静電容量に悪影響を及ぼし、センサの信頼性を低下させるおそれがある。前記加速度センサではまた、第1半導体基板と第2半導体基板とが接合層としてのガラス層を用いて接合されることから、接合層の高さ精度によっては電極とウェート部との間の静電容量に悪影響を及ぼし、センサの信頼性を低下させるおそれがある。
【0005】
これに対し、静電容量型MEMS加速度センサとして、基板に移動可能に支持された慣性質量部と、慣性質量部に形成された櫛歯状の可動電極と、可動電極に噛み合うように基板に支持された櫛歯状の固定電極とを備え、慣性質量部の変位に応じて基板の厚さ方向に変位する可動電極と固定電極との間の静電容量を検出して基板の厚さ方向の加速度を検出するものが考えられている。
【0006】
このような加速度センサでは、1つの基板に固定電極及び可動電極が支持されることから、接合層による悪影響を抑制することができ、またパッケージに応力が生じる場合においても固定電極及び可動電極の間の静電容量に悪影響を及ぼすことを抑制することができる。このように、基板に移動可能に支持された質量部と互いに噛み合う櫛歯状の可動電極及び固定電極とを備え、基板の厚さ方向の加速度を検出する加速度センサでは、センサの感度を向上させることが望まれている。
【0007】
本開示は、センサの感度を向上させることができる加速度センサを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、基板と、前記基板に前記基板の厚さ方向に移動可能に支持された第1質量部と、前記第1質量部を前記基板に支持する梁部と、を備え、前記梁部は、前記第1質量部より質量が小さい第2質量部と、前記第1質量部と前記第2質量部とを連結する第1バネ部と、前記第1バネ部よりばね定数が小さく前記第2質量部と前記基板とを連結する第2バネ部とを有し、前記第2質量部に、前記基板の厚さ方向の加速度を検出するセンサ素子の可動電極が設けられ、前記基板に、前記センサ素子の固定電極が設けられている、加速度センサを提供する。
【0009】
本開示によれば、加速度センサに基板の厚さ方向の加速度が作用するとき、基板に対して第1質量部が基板の厚さ方向に変位される。第1質量部の変位に伴って、第2質量部が第1質量部より質量が小さく第2バネ部が第1バネ部よりばね定数が小さいので、第2質量部が、基板の厚さ方向に直交する方向において第1質量部に近づく方向に変位される。第2質量部及び基板にそれぞれ形成された可動電極及び固定電極を基板の厚さ方向に直交する方向に対向して配置することで、基板の厚さ方向に直交する方向に変位する可動電極と固定電極との間の静電容量を検出して基板の厚さ方向の加速度を検出することができ、基板の厚さ方向に変位する可動電極と固定電極との間の静電容量を検出する場合に比して、センサの感度を向上させることができる。
【0010】
基板の厚さ方向に変位する可動電極と固定電極との間の静電容量の変化を検出して基板の厚さ方向の加速度を検出する加速度センサは、加速度に応じて電極間の重なる面積が可変する電極間面積可変型の加速度センサである。この場合、変位量に対する容量変化量の割合に比例する容量感度はε・S/d(ε:誘電率、S:電極間面積、d:電極間距離)として表すことができ、電極間面積を大きくしたり電極間距離を小さくしたりすることで大きくすることが可能であるが、容量感度の増加に比例して容量自体も増加するため、容量変化量に対する容量感度の割合に比例するS/N比(信号対雑音比)を向上させることができない。
(【0011】以降は省略されています)

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