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公開番号2024124332
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023211974
出願日2023-12-15
発明の名称アンモニア分解触媒、その製造方法及びアンモニア分解方法
出願人大阪瓦斯株式会社
代理人弁理士法人R&C
主分類B01J 23/889 20060101AFI20240905BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】安価な鉄族元素を活性成分とするアンモニア分解触媒に関して、低温活性が高く、工業的に利用可能な強度を持ち、経済的に優れた触媒、その製造方法及び当該触媒を用いたアンモニア分解方法を提供する。
【解決手段】活性アルミナを主成分とする担体に、鉄族元素の少なくとも一種及びレニウムが担持されているアンモニア分解触媒。活性アルミナを主成分とする担体に鉄族元素の少なくとも一種及びレニウムが担持されているアンモニア分解触媒に、400℃~600℃の温度、常圧~10MPaの圧力のもとでアンモニアを接触させるアンモニア分解方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
活性アルミナを主成分とする担体に、鉄族元素の少なくとも一種及びレニウムが担持されているアンモニア分解触媒。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記担体に、前記鉄族元素としてコバルトまたはニッケルの少なくとも一方が担持されている、請求項1に記載のアンモニア分解触媒。
【請求項3】
前記鉄族元素の担持量は、前記担体100質量部に対して5.0質量部以上20質量部以下であり、前記レニウムの担持量は、前記鉄族元素100質量部に対して3.0質量部以上100質量部以下である、請求項1に記載のアンモニア分解触媒。
【請求項4】
前記担体がκ型アルミナを含む、請求項1に記載のアンモニア分解触媒。
【請求項5】
BET比表面積が50m

/g以上80m

/g以下である、請求項1に記載のアンモニア分解触媒。
【請求項6】
前記担体が粒径2.0mm以上20mm以下の成型体である、請求項1~5の何れか一項に記載のアンモニア分解触媒。
【請求項7】
活性アルミナを主成分とする担体に、鉄族元素の少なくとも一種及びレニウムが担持されているアンモニア分解触媒の製造方法であって、
前記担体に、前記鉄族元素及びレニウムの水溶性化合物を溶解した水溶液を含浸して含浸体を得る含浸工程と、
前記含浸体を乾燥して乾燥体を得る乾燥工程と、
前記乾燥体を空気中350℃以上500℃以下で焼成する焼成工程と、
を含むアンモニア分解触媒の製造方法。
【請求項8】
前記鉄族元素の水溶性化合物は、コバルトまたはニッケルの少なくとも一方の水溶性化合物を含む、請求項7に記載のアンモニア分解触媒の製造方法。
【請求項9】
前記担体が粒径2.0mm以上20mm以下の成型体である、請求項7又は8に記載のアンモニア分解触媒の製造方法。
【請求項10】
請求項1~5の何れか一項に記載のアンモニア分解触媒に、400℃~600℃の温度、常圧~10MPaの圧力のもとでアンモニアを接触させるアンモニア分解方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アンモニアを分解して水素を主成分とするガスを製造するためのアンモニア分解触媒、その製造方法及びアンモニア分解方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
アンモニアは、燃焼させても二酸化炭素を生成しないこと、水素とは異なり、わずかに加圧することで常温でも液化でき、可搬性に優れることから、水素キャリアとして注目されている。
【0003】
アンモニアの分解反応(式1)は、アンモニアの燃焼熱(低位発熱量)の約15%に相当する吸熱を伴う反応であり、ルテニウムを含む触媒が高い活性を示すことが知られている(非特許文献1)。
【0004】
特許文献1には、ルテニウムおよび希土類酸化物が、希土類酸化物以外の金属酸化物担体に担持され、希土類酸化物の含有量が0.1~30.0質量%であるアンモニア分解触媒が、低温でも高いアンモニア分解活性を示し、500℃、大気圧、GHSV(空間速度)10000/hの条件で、81%~98%のアンモニア分解率が得られたと開示されている。
NH

→ 1/2N

+ 3/2H

ΔH=+46kJ/mol (式1)
【0005】
ルテニウム以外では、安価な鉄族金属であるニッケル、コバルト、鉄もアンモニア分解反応に対して活性を示すことが知られているが、その活性はルテニウムに比べると低いことも知られている(非特許文献2)。
【0006】
特許文献2には、アンモニアを窒素と水素に分解する触媒であって、触媒活性成分が鉄族金属および金属酸化物を含有することを特徴とするアンモニア分解触媒が開示されている。
【0007】
この文献には、γ-アルミナ担体にニッケルを11質量%担持してなる触媒を用いた場合、GHSV(空間速度)6000h
-1
の条件で、450℃及び500℃におけるアンモニア分解率が、それぞれ12.5%、32.9%であったこと、同じ条件で、γ-アルミナ担体にニッケルを5.0質量%担持してなる触媒では、アンモニア分解率が5.6%(450℃)、14.6%(500℃)であったこと、γ-アルミナ担体にニッケルを20質量%担持してなる触媒では、アンモニア分解率が10.6%(450℃)、30.4%(500℃)であったことなどが記載されている。この記載から、γ-アルミナ担体にニッケルを担持した触媒では、500℃以下の低温でのアンモニア分解活性は低いこと、またニッケル担持量を増加させてもアンモニア分解活性の向上には限度があることが示唆される。
【0008】
特許文献3には、活性成分を含有し、前記活性成分が、コバルト、イットリウム、並びに、ストロンチウムおよびバリウムから選択される1種以上のアルカリ土類金属を含み、前記コバルトの割合が酸化物換算で50質量%以上であり、前記イットリウムの割合が酸化物換算で1.0質量%以上、40質量%以下であり、前記アルカリ土類金属の割合が酸化物換算で0.10質量%以上、10質量%以下であることを特徴とするアンモニア分解触媒が開示されている。
【0009】
この文献には、酸化物換算で88%のコバルト、9%のイットリウム及び3%のバリウムからなる触媒が、480℃、GHSV(空間速度)17000h
-1
の条件で、52%のアンモニア分解率を示したことが記載されている。この触媒は、500℃以下の低温でも高いアンモニア分解活性を示している。しかし、酸化物換算で88%のコバルトを含む触媒は、成型体の担体に活性成分を含浸する方法では製造することができず、粉体の形で製造された触媒を打錠成型や押出成型などの方法で成型する必要があり、強度の高い成型体触媒を得ることが難しいという問題がある。また、鉄族金属を活性成分とするアンモニア分解触媒は、アンモニア分解反応に供する際には、水素などの還元性ガスを用いて、鉄族金属を金属状態に還元してから使用する必要がある。鉄族金属自体が主成分である触媒の場合には、還元過程で主成分が化学変化することから、実際の使用時に強度が大きく低下する問題もある。
【0010】
特許文献4には、ニッケル、コバルト及び鉄から選ばれる1種以上の元素(A)、ストロンチウム及びバリウムから選ばれる1種以上の元素(B)、並びにランタン及びイットリウムから選ばれる1種以上の元素(C)を含み、かつ元素(B)を、元素(B)の酸化物換算で0.10質量%~15質量%の範囲で含有する触媒に、アンモニアを含有する原料ガスを接触させる工程を有する水素の製造方法が開示されている。
(【0011】以降は省略されています)

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