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公開番号2024119158
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-03
出願番号2023025871
出願日2023-02-22
発明の名称二酸化炭素還元光触媒粒子、及び二酸化炭素還元光触媒粒子の製造方法
出願人住友金属鉱山株式会社,国立大学法人京都大学
代理人個人,個人
主分類B01J 35/39 20240101AFI20240827BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】触媒性能に優れた二酸化炭素還元光触媒粒子及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】酸化ガリウム(Ga2O3)粒子と、前記酸化ガリウム粒子の表面に担持された銀(Ag)コート金(Au)ナノ粒子と、を含み、前記銀コート金ナノ粒子は、金属金(Au)ナノ粒子と、前記金属金ナノ粒子の表面に設けられた金属銀(Ag)コートと、を備え、拡散反射スペクトルにおいて波長350~550nmの範囲内にピークを有する、二酸化炭素還元光触媒粒子。
【選択図】図5

特許請求の範囲【請求項1】
酸化ガリウム(Ga



)粒子と、前記酸化ガリウム粒子の表面に担持された銀(Ag)コート金(Au)ナノ粒子と、を含み、
前記銀コート金ナノ粒子は、金属金(Au)ナノ粒子と、前記金属金ナノ粒子の表面に設けられた金属銀(Ag)コートと、を備え、
拡散反射スペクトルにおいて波長350~550nmの範囲内にピークを有する、二酸化炭素還元光触媒粒子。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記銀コート金ナノ粒子の平均粒子径は5.0~100.0nmである、請求項1に記載の二酸化炭素還元光触媒粒子。
【請求項3】
前記銀コート金ナノ粒子の担持量は酸化ガリウム粒子に対して0.3~10.0質量%である、請求項1又は2に記載の二酸化炭素還元光触媒粒子。
【請求項4】
前記銀コート金ナノ粒子における金(Au)の含有量は金(Au)及び銀(Ag)の合計量に対して1.0~80.0mol%である、請求項1又は2に記載の二酸化炭素還元光触媒粒子。
【請求項5】
CO

還元光触媒性能評価試験におけるCO選択率が20%以上である、請求項1又は2に記載の二酸化炭素還元光触媒粒子。
【請求項6】
酸化ガリウム(Ga



)粒子と金(Au)供給源と第1還元液とを含む第1反応液を準備する工程、
前記第1反応液に超音波を照射して、金ナノ粒子を担持した酸化ガリウム粒子を作製する工程、
前記金ナノ粒子を担持した酸化ガリウム粒子と銀(Ag)供給源と第2還元液とを含む第2反応液を準備する工程、及び
前記第2反応液に超音波を照射して、銀コート金ナノ粒子を担持した酸化ガリウム粒子を作製する工程を含む、二酸化炭素還元光触媒粒子の製造方法。
【請求項7】
前記金供給源はテトラクロリド金(III)酸(HAuCl

)及び/又はその水和物を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記銀供給源は酸化銀(Ag

O)を含む、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1還元液及び/又は前記第2還元液はアルコールを含む、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項10】
前記第1反応液に照射する超音波の周波数は20~300kHzである、請求項6又は7に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素還元光触媒粒子、及び二酸化炭素還元光触媒粒子の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
半導体光触媒粒子を用いた水分解及び二酸化炭素還元技術は、エネルギー問題や環境問題を解決できる技術として注目を集めている。特に助触媒として銀(Ag)などからなるナノ粒子を光触媒粒子に担持させることで、光励起によって生成した電子をトラップして電荷分離を促進する効果や二酸化炭素還元生成物を選択する効果を期待できる。例えば通常の光触媒では光照射により水が水素(H

)と酸素(O

)とに分解する。これに対して銀粒子を担持させた光触媒では、二酸化炭素(CO

)の還元により一酸化炭素(CO)が水素(H

)とともに生成する。このような二酸化炭素還元光触媒として、銀ナノ粒子を助触媒として担持させた酸化ガリウム粒子(銀ナノ粒子担持酸化ガリウム粒子)が知られている。
【0003】
ところで、一酸化炭素(CO)は化学工業や産業における重要な出発物質であり、これを水素と反応させて様々な燃料や化学物質を合成することが可能である。このような合成において、一酸化炭素(CO)と水素(H

)の混合ガスが用いられ、このガスは合成ガス(シンガス)と呼ばれている。例えば、一酸化炭素と水素とを、CO:H

=1:2の割合で含む合成ガスは、メタノールやメタンなどの様々な化成品の合成に使用されている。
【0004】
合成ガス(シンガス)を製造する上で、一酸化炭素と水素とを生成する二酸化炭素還元光触媒の使用は好都合である。効率的に合成ガスを得るために、二酸化炭素還元光触媒には、一酸化炭素の生成割合、すなわち選択率を制御でき、かつガス生成量の多いことが望まれる。ここでCO選択率とは、下記(1)式に表されるように、還元反応により生じる水素(H

)ガスの発生速度(発生量)と一酸化炭素(CO)ガスの発生速度の合計に対する一酸化炭素(CO)ガスの発生速度の割合である。
【0005】
TIFF
2024119158000002.tif
18
134
【0006】
上述したように、二酸化炭素還元光触媒粒子は、銀ナノ粒子などの金属ナノ粒子を光触媒粒子に担持させて製造されている。金属ナノ粒子を担持させる方法として、含浸法や光電析法(光電着法)などの手法が従来から知られている。例えば、特許文献1には二酸化炭素の還元方法に関して、CO

とH

Oと光触媒とに光を照射してCO

を還元する反応によりCOを生成させること、光電着法又は含浸法で銀を酸化ガリウムに担持した触媒を用いること、光電着法では硝酸銀など銀前駆体を含むアルコール水溶液に酸化ガリウム粉末を入れて混合後、光照射を行って銀前駆体を還元処理すること、含浸法では銀前駆体水溶液に酸化ガリウムを加えて撹拌し、水を除去した後に加熱乾燥し、更に空気中で焼成することが記載されている(特許文献1の請求項1、2及び[0015])。
【0007】
また、二酸化炭素還元光触媒に関するものではないが、特許文献2には超音波を照射して溶媒中に1種類以上の貴金属酸化物を分散させて貴金属酸化物分散液を得る工程と、前記貴金属酸化物分散液を加熱する工程とを含むことを特徴とする貴金属ナノ材料の製造方法が開示されている(引用文献2の請求項1)。さらに、溶媒に貴金属担持用の担体を更に含有させること、担体の表面上に高度な分散性を持って担持された状態の貴金属ナノ材料を得ることが可能であるため、これを燃料電池用触媒、材料合成用触媒等に好適に利用することが可能となることが記載されている(特許文献2の請求項6及び[0014])。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2012-192302号公報
特開2008-24968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、本発明者らが調べたところ、特許文献1で提案される含浸法や光電析法で作製された光触媒には、一定の効果があるものの改良の余地があることが分かった。すなわち助触媒の効果を十分に発揮させるためには、その担持量をある程度に多くすることが望ましい。また助触媒粒子の粒径が小さく、数十nmオーダー程度であることが望まれる。粒径が大きすぎると触媒活性が失われてしまうためである。この点、含浸法や光電析法で作製した光触媒粒子では、銀濃度(担持量)を高くすると、助触媒たる銀粒子が凝集して粒径が大きくなってしまう問題がある。そのため粒径の小さい助触媒粒子を高濃度で担持させることは困難である。
【0010】
特許文献2は貴金属ナノ材料を二酸化炭素還元光触媒に用いることを意図しておらず、ましてやナノ材料の粒径を数十nmオーダーに小さくすることを目的としていない。実際、引用文献2では実施例において貴金属(Pt)ナノ微粒子担持球状カーボンや貴金属(Pt)ナノチューブを作製することや、燃料電池用触媒、材料合成用触媒、医療や食品添加剤、導電性ペーストに好適であることを教示するに過ぎない(特許文献2の[0043]~[0062])。
(【0011】以降は省略されています)

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