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公開番号2024116364
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-27
出願番号2024096623,2024063426
出願日2024-06-14,2014-03-25
発明の名称発光装置
出願人株式会社半導体エネルギー研究所
代理人
主分類H10K 50/12 20230101AFI20240820BHJP()
要約【課題】一対の電極間に複数の発光層を有する発光素子であって、該複数の発光層の各々
において、駆動電圧が低く、且つ発光効率が高い発光素子を提供する。
【解決手段】陰極と陽極の間に第1の発光層乃至第3の発光層を具備する発光素子であっ
て、第1の発光層は、第1の燐光性材料と、第1の電子輸送性材料と、を有し、第2の発
光層は、第2の燐光性材料と、第2の電子輸送性材料と、を有し、第3の発光層は、蛍光
性材料と、第3の電子輸送性材料と、を有し、第1の発光層乃至第3の発光層は、それぞ
れ陰極側に配置された電子輸送層に接して設けられ、電子輸送層を形成する材料の三重項
励起エネルギー準位が、第1の電子輸送性材料及び第2の電子輸送性材料の三重項励起エ
ネルギー準位よりも低い。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
緑色の発光を示す発光素子と、青色の発光を示す発光素子と、を有する発光装置であって、
前記緑色の発光を示す発光素子は、第1の層と、前記第1の層の陰極側に接し第1の化合物を有する層と、を有し、
前記青色の発光を示す発光素子は、第2の層と、前記第2の層の陰極側に接し前記第1の化合物を有する層と、を有し、
前記第1の層が有する含窒素複素芳香族化合物と前記第1の層が有するカルバゾール骨格を含む化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記第1の化合物の三重項励起エネルギー準位は、前記含窒素複素芳香族化合物の三重項励起エネルギー準位よりも低い、発光装置。
続きを表示(約 3,400 文字)【請求項2】
緑色の発光を示す発光素子と、青色の発光を示す発光素子と、を有する発光装置であって、
前記緑色の発光を示す発光素子は、第1の層と、前記第1の層の陰極側に接し第1の化合物を有する層と、を有し、
前記青色の発光を示す発光素子は、第2の層と、前記第2の層の陰極側に接し前記第1の化合物を有する層と、を有し、
前記第1の層が有する含窒素複素芳香族化合物と前記第1の層が有するカルバゾール骨格を含む化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記励起錯体の発光スペクトルは、前記第1の層が有する発光物質の吸収スペクトルと重なりを有し、
前記第1の化合物の三重項励起エネルギー準位は、前記含窒素複素芳香族化合物の三重項励起エネルギー準位よりも低い、発光装置。
【請求項3】
緑色の発光を示す発光素子と、青色の発光を示す発光素子と、を有する発光装置であって、
前記緑色の発光を示す発光素子は、第1の層と、前記第1の層の陰極側に接し第1の化合物を有する層と、を有し、
前記青色の発光を示す発光素子は、第2の層と、前記第2の層の陰極側に接し前記第1の化合物を有する層と、を有し、
前記第1の層が有する含窒素複素芳香族化合物と前記第1の層が有するカルバゾール骨格を含む化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記励起錯体の発光スペクトルは、前記第1の層が有する発光物質の吸収スペクトルの最も長波長側の吸収帯と重なりを有し、
前記第1の化合物の三重項励起エネルギー準位は、前記含窒素複素芳香族化合物の三重項励起エネルギー準位よりも低い、発光装置。
【請求項4】
緑色の発光を示す発光素子と、青色の発光を示す発光素子と、を有する発光装置であって、
前記緑色の発光を示す発光素子は、第1の層と、前記第1の層の陰極側に接し第1の化合物を有する層と、を有し、
前記青色の発光を示す発光素子は、第2の層と、前記第2の層の陰極側に接し前記第1の化合物を有する層と、を有し、
前記第1の層が有する含窒素複素芳香族化合物と前記第1の層が有するカルバゾール骨格を含む化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記第1の化合物を有する層は、前記緑色の発光を示す発光素子と前記青色の発光を示す発光素子とで共通して用いられており、
前記第1の化合物の三重項励起エネルギー準位は、前記含窒素複素芳香族化合物の三重項励起エネルギー準位よりも低い、発光装置。
【請求項5】
緑色の発光を示す発光素子と、青色の発光を示す発光素子と、を有する発光装置であって、
前記緑色の発光を示す発光素子は、第1の層と、前記第1の層の陰極側に接し第1の化合物を有する層と、を有し、
前記青色の発光を示す発光素子は、第2の層と、前記第2の層の陰極側に接し前記第1の化合物を有する層と、を有し、
前記第1の層が有する含窒素複素芳香族化合物と前記第1の層が有するカルバゾール骨格を含む化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記励起錯体の発光スペクトルは、前記第1の層が有する発光物質の吸収スペクトルと重なりを有し、
前記第1の化合物を有する層は、前記緑色の発光を示す発光素子と前記青色の発光を示す発光素子とで共通して用いられており、
前記第1の化合物の三重項励起エネルギー準位は、前記含窒素複素芳香族化合物の三重項励起エネルギー準位よりも低い、発光装置。
【請求項6】
緑色の発光を示す発光素子と、青色の発光を示す発光素子と、を有する発光装置であって、
前記緑色の発光を示す発光素子は、第1の層と、前記第1の層の陰極側に接し第1の化合物を有する層と、を有し、
前記青色の発光を示す発光素子は、第2の層と、前記第2の層の陰極側に接し前記第1の化合物を有する層と、を有し、
前記第1の層が有する含窒素複素芳香族化合物と前記第1の層が有するカルバゾール骨格を含む化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記励起錯体の発光スペクトルは、前記第1の層が有する発光物質の吸収スペクトルの最も長波長側の吸収帯と重なりを有し、
前記第1の化合物を有する層は、前記緑色の発光を示す発光素子と前記青色の発光を示す発光素子とで共通して用いられており、
前記第1の化合物の三重項励起エネルギー準位は、前記含窒素複素芳香族化合物の三重項励起エネルギー準位よりも低い、発光装置。
【請求項7】
緑色の発光を示す発光素子と、青色の発光を示す発光素子と、を有するトップエミッション構造の発光装置であって、
前記緑色の発光を示す発光素子は、第1の層と、前記第1の層の陰極側に接し第1の化合物を有する層と、を有し、
前記青色の発光を示す発光素子は、第2の層と、前記第2の層の陰極側に接し前記第1の化合物を有する層と、を有し、
前記第1の層が有する含窒素複素芳香族化合物と前記第1の層が有するカルバゾール骨格を含む化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記第1の化合物の三重項励起エネルギー準位は、前記含窒素複素芳香族化合物の三重項励起エネルギー準位よりも低い、発光装置。
【請求項8】
緑色の発光を示す発光素子と、青色の発光を示す発光素子と、を有するトップエミッション構造の発光装置であって、
前記緑色の発光を示す発光素子は、第1の層と、前記第1の層の陰極側に接し第1の化合物を有する層と、を有し、
前記青色の発光を示す発光素子は、第2の層と、前記第2の層の陰極側に接し前記第1の化合物を有する層と、を有し、
前記第1の層が有する含窒素複素芳香族化合物と前記第1の層が有するカルバゾール骨格を含む化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記励起錯体の発光スペクトルは、前記第1の層が有する発光物質の吸収スペクトルと重なりを有し、
前記第1の化合物の三重項励起エネルギー準位は、前記含窒素複素芳香族化合物の三重項励起エネルギー準位よりも低い、発光装置。
【請求項9】
緑色の発光を示す発光素子と、青色の発光を示す発光素子と、を有するトップエミッション構造の発光装置であって、
前記緑色の発光を示す発光素子は、第1の層と、前記第1の層の陰極側に接し第1の化合物を有する層と、を有し、
前記青色の発光を示す発光素子は、第2の層と、前記第2の層の陰極側に接し前記第1の化合物を有する層と、を有し、
前記第1の層が有する含窒素複素芳香族化合物と前記第1の層が有するカルバゾール骨格を含む化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記励起錯体の発光スペクトルは、前記第1の層が有する発光物質の吸収スペクトルの最も長波長側の吸収帯と重なりを有し、
前記第1の化合物の三重項励起エネルギー準位は、前記含窒素複素芳香族化合物の三重項励起エネルギー準位よりも低い、発光装置。
【請求項10】
緑色の発光を示す発光素子と、青色の発光を示す発光素子と、を有するトップエミッション構造の発光装置であって、
前記緑色の発光を示す発光素子は、第1の層と、前記第1の層の陰極側に接し第1の化合物を有する層と、を有し、
前記青色の発光を示す発光素子は、第2の層と、前記第2の層の陰極側に接し前記第1の化合物を有する層と、を有し、
前記第1の層が有する含窒素複素芳香族化合物と前記第1の層が有するカルバゾール骨格を含む化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記第1の化合物を有する層は、前記緑色の発光を示す発光素子と前記青色の発光を示す発光素子とで共通して用いられており、
前記第1の化合物の三重項励起エネルギー準位は、前記含窒素複素芳香族化合物の三重項励起エネルギー準位よりも低い、発光装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、電界を加えることにより発光が得られる発光層を一対の電極間に挟
んでなる発光素子、また、このような発光素子を有する発光装置、電子機器、及び照明装
置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
薄型軽量、高速応答性、直流低電圧駆動などの特徴を有する有機化合物を発光層として
用いた発光素子は、次世代のフラットパネルディスプレイへの応用が期待されている。特
に、発光素子をマトリクス状に配置した表示装置は、従来の液晶表示装置と比較して、視
野角が広く視認性が優れる点に優位性があると考えられている。
【0003】
発光素子の発光機構は、一対の電極間に発光体を含む発光層を挟んで電圧を印加するこ
とにより、陰極から注入された電子および陽極から注入された正孔が発光層の発光中心で
再結合して分子励起子を形成し、その分子励起子が基底状態に緩和する際にエネルギーを
放出して発光するといわれている。励起状態には一重項励起状態と三重項励起状態が知ら
れ、発光はどちらの励起状態を経ても可能であると考えられており、一重項励起状態(S

)からの発光が蛍光、三重項励起状態(T

)からの発光が燐光と呼ばれている。
【0004】
このような発光素子に関しては、素子特性または生産性を向上させる為に、素子構造の
改良や材料開発等が盛んに行われている。また、発光素子としては、有機EL素子の研究
開発が精力的に行われており、フルカラー化への開発が活発化している。
【0005】
フルカラー化の手法の一つとして、例えば、発光層を画素ごとに塗り分ける手法がある
。該発光層は、シャドウマスクを用いて必要な画素のみに蒸着される。この場合、工程を
減らしてコストを削減するために、発光層以外の層、例えば、正孔輸送層、電子輸送層、
及び陰極を複数の画素で共通に形成する構成が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2004-6362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載された構成の場合、正孔輸送層または電子輸送層は、複数の画素で共
通して用いられるために、異なる色を表示する画素ごとで駆動電圧などの素子特性が異な
る。また、このような構成の場合、異なる色を表示する画素で、正孔輸送層または電子輸
送層が共通のため、画素ごとに最適な素子構成になっておらず、複数の画素の少なくとも
いずれか一つの画素において、素子特性の異常、例えば駆動電圧の上昇または信頼性の低
下などが発生するといった課題がある。
【0008】
上述した課題に鑑み、本発明の一態様では、一対の電極間に複数の発光層を有する発光
素子であって、該複数の発光層の各々において、駆動電圧が低く、且つ発光効率が高い発
光素子を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、陰極と陽極の間に第1の発光層乃至第3の発光層を具備する発光素
子であって、第1の発光層は、第1の燐光性材料と、第1の電子輸送性材料と、を有し、
第2の発光層は、第2の燐光性材料と、第2の電子輸送性材料と、を有し、第3の発光層
は、蛍光性材料と、第3の電子輸送性材料と、を有し、第1の発光層乃至第3の発光層は
、それぞれ陰極側に配置された電子輸送層に接して設けられ、電子輸送層を形成する材料
の三重項励起エネルギー準位が、第1の電子輸送性材料及び第2の電子輸送性材料の三重
項励起エネルギー準位よりも低いことを特徴とする発光素子である。
【0010】
このように電子輸送層が第1乃至第3の発光層に共通して接する構成とすることで、発
光素子形成時の生産性を高めることができる。また、該電子輸送層は、第1の電子輸送性
材料及び第2の電子輸送性材料の三重項励起エネルギー準位(T1準位)よりもT1準位
が低い材料で形成されている。第1の電子輸送性材料及び第2の電子輸送性材料の電子輸
送性が高いため、本発明の一態様の発光素子の発光領域は、発光層の正孔輸送層側に形成
される。そのため、第1の発光層及び第2の発光層は、電子輸送層の低いT1準位に影響
を受けず、駆動電圧が低く、且つ発光効率が高い素子構成となる。
(【0011】以降は省略されています)

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