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公開番号2024102778
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-31
出願番号2023015675
出願日2023-01-19
発明の名称検出体内蔵型荷重計測盤
出願人個人
代理人
主分類G01L 1/22 20060101AFI20240724BHJP(測定;試験)
要約【課題】広範囲に渡る作用力や付加荷重の静的・動的挙動の計測を可能とする有用な手法手段を提供する。
【解決手段】所要の形状寸法を有する該盤状基体と該歪検出用柱状基体を組み合わせて該検出体内蔵型荷重計測盤を構成し、加えて、該柱状基体に該歪検出素子を取付け、付加された荷重の下で該盤状基体と同調して変形する該柱状基体の変形を検出し、検出した歪値より該荷重検出盤に作用する全体荷重を算出する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
所要の形状寸法を有する金属製盤状基体と該盤状基体に嵌めこんだ複数の金属製歪検出用柱状基体から構成される検出体内蔵型荷重計測盤であり、該盤状基体は所要の外形状と外寸法・厚さ寸法を持つ盤状体であり、所要の円形・楕円形・矩形・多角形などの上下盤面形状を持ち、該盤状基体の該上下盤面の所要の位置に、該盤状基体を厚さ方向に貫通する貫通孔又は所要の深さを持つ底付き孔が所要の数だけ配設されており、それぞれの該貫通孔又は該底付き孔の該盤状基体の盤面に平行な横断面は、円形、矩形、等所要の形状と内寸法を有しており、それぞれの該貫通孔又は該底付き孔には、当該孔と等しい横断面形状と寸法および高さ又は深さを有する該歪検出用柱状基体が嵌め込まれており、該歪検出用柱状基体の本体は円柱状又は矩形柱状又は所要の異形柱状を有しており、加えて、該柱状体の側表面の一部部位が削除されて所要の寸法及び面形状を有する歪検出用の面が形成されており、該歪検出面と該貫通孔又は底付き孔の内壁との間に所要の隙間が確保されており、該隙間を利用して該歪検出面に所要の歪検出素子が貼付け法又は吹付け法又は溶着法又はネジ止め法又は所要の金具固定法を用いて取り付けられており、該盤状基体に対し、その上下盤面に垂直な方向から荷重又は外力が加わると、該盤状基体に厚さ方向の圧縮歪が発生し、同時に、該歪検出用柱状基体および該歪検出素子にも同一水準の圧縮歪が加わり、該圧縮歪が該歪検出素子により検出され、検出された該歪値より、該歪検出用柱状基体に作用する荷重が算出され、算出された該荷重値より、該盤状基体全体に加わる荷重値が理論的に算出されることを特徴とする検出体内蔵型荷重計測盤,および,該検出体内蔵型荷重計測盤を用いる荷重計測法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に述べた該検出体内蔵型荷重計測盤であって、該盤状基体内部に配設される該歪検出用柱状基体をその中心軸を含む面又は該中心軸に平行な面で分割し、2体に分かれた該柱状体の片方又は両方の分割面の一部部位を、該分割面に垂直な方向に掘削して升形状の凹部位を形成し、其の底面に該歪検出素子を貼り付け又は取り付けたことを特徴とする該検出体内蔵型荷重計測盤,および,該検出体内蔵型荷重計測盤を用いる荷重計測法。
【請求項3】
請求項1,2に述べた該検出体内蔵型荷重計測盤に内蔵される該歪検出用柱状基体に装着される該歪検出素子として、歪の付加により電気抵抗が変化する特定合金線の配線構造体を内蔵する板状素子、又は歪の付加により電気抵抗特性が変化するピエゾ素子を内蔵する棒状素子、又は所要の磁性体材あるいはアモルファス材の薄膜を貼り付けて外部電磁場を印加し、歪の付加と共に変化する誘起電磁場の変化を検出する膜状素子、又は所要の磁性体あるいはアモルファス材の粉末を溶解噴射法により積層凝固させて形成した膜に外部電磁場を印加し、加わる歪によって発生する誘起電磁場の乱れを検出する膜状素子、などを使用して該歪検出素子を構成し、検出した歪値を電磁信号として、有線回路又は無線回路を使って外部へ伝達することを特徴とする該検出体内蔵型荷重計測盤、および、該荷重計測盤を用いる荷重計測法。
【請求項4】
請求項1,2,3に述べた該検出体内蔵型荷重計測盤であって、該歪検出用柱状基体を嵌め込んだ該盤状基体の上下の盤面が、嵌め込まれた該歪検出用柱状基体の上面及び下面をも含めて、単純に平坦ではなく、該検出体内蔵型荷重計測盤の中心部又は所要の部位が最も厚くなるように、又は最も薄くなるように、所要の厚み分布を持つ滑らかに連接する凸曲面形状、又は凹曲面形状、となるように作り込まれていることを特徴とする該検出体内蔵型荷重計測盤、および、該荷重計測盤を用いる荷重計測法。
【請求項5】
請求項1,2,3,4に述べた該検出体内蔵型荷重計測盤であって、該検出体内蔵型荷重計測盤の上下いずれかの盤面、又は、両盤面に、それぞれ密着して重なり合う外層盤状体を配設してあること、すなわち、所要の外形状と外寸法を持ち、該検出体内蔵型荷重計測盤と相対して重なり合う面が該検出体内蔵型荷重計測盤の表面形状と隙間なく重なり合う面形状を有していることを特徴とする該外層盤状体を、上下一方の盤面又は上下両盤面に重ね合わせて配設してあることを特徴とする該検出体内蔵型荷重計測盤、および、該荷重計測盤を用いる荷重計測法。
【請求項6】
請求項1,2,3,4,5に述べた該検出体内蔵型荷重計測盤であって、該歪検出素子が検出した歪の大きさに対応する電気的物理量又は電磁気的物理量及びその変化を所要の電磁気信号に変換し、電磁波信号として外部へ送信する機能を持つ電子回路素子を、該荷重計測盤の所要の部位に取り付けてあることを特徴とする該検出体内蔵型荷重計測盤、および、該荷重計測盤を用いる荷重計測法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】

本発明は、各種建築構造物、産業施設、工業生産ライン、製造機械設備、船舶、自動車、鉄道等運輸システム、通信設備、ライフライン設備など、社会基盤を支える広範な機構・構造・機械・機器の社会実装に際して、それらの推進に必要不可欠な知識又はデータとなる物理量であり、あらゆる関連事象・事物の発現形態や作動挙動を理解し活用する上で知らねばならない物理量である作用力、すなわち、事象・事物を作動せしめている力、あるいは、事象・事物の発現の結果として発生する力、を測定し把握する技術・機器・方法に関わる考案であり、現在の高度工業化社会・高度技術化社会におけるあらゆる事象・事物に関係し、あらゆる関係性の根底にある物理量である作用力又は発生力を計測する手段・手法を提供しようとするものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【0002】
人間の社会活動や産業活動のあらゆる場面において、それらを支える多様な構築物や設備、機械、機器等に作用する力の大きさを知ることは、それらを適切に運用し活用して社会目標や産業目的を達成し、社会機構や生活環境を安定的に運用していく上で不可欠な要件である。例えば、通常の社会生活の中で、当該事物に作用する重力を知ることは極めて重要であり、重力即ち重さの計測無くしては、我々の社会生活は成り立たない。
【0003】
産業・工業の場においても、様々な局面において、稼働中の機械設備の各部位に作用する力の大きさを知ることは、当該機械設備による安全安定した操業を確保する上で、最も重要な要件の一つであり、連関する作用力を検出する手段や計測機器は、常に求められている。
しかしながら、実際の生産機構や機械構造の運用・操業の中で求められる作用力の検出・計測は必ずしも容易ではなく、ごく限られた場合に、ロードセルと呼ばれる荷重検出機器を当該機械設備の可能な限られた部位に取付け、計測が行われているに過ぎない。
【0004】
産業設備や生産製造ラインにおいては、多様な作動部分・部位において、小作用力から大作用力まで、様々な水準の作用力が加わり、それぞれにその検出・計測が重要な意味を持つ。その様な実生産環境下での作用力の計測の中でも、大型機械設備、例えば大型鍛造プレスや大型圧延機などに作用する大荷重を計測することは極めて重要であるが容易ではない。例えば、大型圧延機の場合、正確な圧延荷重の検出は高速精緻な圧延加工を実現していく上で不可欠である故に、様々な手法手段を用いての実働中の圧延荷重の計測が行われ、その結果を用いての高度なプロセス制御に基く圧延作業が実現している。他方、例えば鍛造加工の場合、操業中の鍛造荷重の計測は必ずしも行われておらず、結果、各種鍛造加工の適正なプロセス制御が十分に実現できていない実情がある。
【0005】
本発明は、かかる状況に鑑み、小作用力から大作用力まで、任意の大きさの作用力の計測を、簡素且つ堅実な機構と合理的なコストで実現する方法を考案した成果であり、“検出体内蔵型荷重計測盤”と命名した新たな構造と機能を具備する荷重計測盤とそれを用いた荷重計測法を提案するものである。
【背景技術】
【0006】
大型機械構造物の稼働時に、各部位に作用する力を所要の精度を以て知ることは、当該機械構造物の機能設計や構造設計を進め、合理的な構築・製作を行う上で極めて重要である。また、該機械構造物が稼働中に、所要の各部位に作用する力を常時検出し知ることが出来れば、当該機械構造物の適切な稼働や望ましい操業を実現する上で、極めて有用な指針を得ることが出来る。
【0007】
加えて、当該機械構造物や機械設備の使用条件を適正化し、また、常時使用負荷を監視することが出来れば、該機械構造物に加わる不測の過荷重や予期せぬ損傷を回避することが可能になり、当該機械構造物の使用寿命を長期化し、生産性の向上ばかりでなく、資源・エネルギ-の節約にも大きく貢献することが出来る。当該機械構造物の内部各所・各部位に作用する力あるいは加わる負荷に関する情報やデータを得ることは、あらゆる機械技術の基盤的要件であり、その革新・進化の根幹を成すものである。
【0008】
従前技術では、かかる要求に応えるために、ロードセルと呼ばれる荷重検出計が用いられてきた。これは、当該機械構造物や機械設備にあって、作用する力の検出が望まれる部位に、円柱状又は円筒状の歪検出体を配設し又は挟み込み、該歪検出体の所要表面部位に電気抵抗変化型のいわゆる歪ゲージを貼付し、計測対象作用力が当該部位を介して該歪検出体に加わり、該歪検出体に発生した歪が該歪ゲージの歪を誘起し、該歪ゲージに発生した歪が該歪ゲージに内蔵されている特定合金線の配線構造の電気抵抗の変化を誘発し、この電気抵抗の変化を電気信号として所要電気回路を通して外部へ取り出し検出して、その結果より、該歪ゲージひいては該歪検出体に発生した歪の変化を知り、更に、該歪検出体に作用した力および力の変化を知る方法である(図1参照)。
【0009】
従来型の荷重検出計の機能特性を整理すると以下の様になる。
1)作用力検出が求められる機械構造の内部で、作用力を伝達し合う部位の間へ挟み込む形で配設され、計測対象となる作用力を一方の部位から直接受けて他方の部位へ伝える役割を果たしつつ、該伝達力の付加により該荷重検出計に発生する歪を検出する機能を有している。2)該作用力の伝達に際して、該荷重検出計に許容される変形・歪の量は限定され、本来、該荷重検出計が配設されていない場合の当該機械構造の当該部位および周辺部位の変形状態の変化を誘発するほどの大きさの変形・歪であってはならない。3)しかしながら、該荷重検出計に発生する歪の量が、小さ過ぎず精度良く計測し易い程度であることが望ましく、計測中に発生が予想される歪が0.03~0.15%程度となることが望ましい。4)該荷重検出計には、計測対象作用力の細かな変動を的確に捉え得る程度の歪感度が望まれる。すなわち、該荷重検出計には、測定対象作用力の大きさとその変動範囲に適合する変形剛性を持つことが望まれる。
【0010】
この要求を満足するためには、計測対象作用力とその変動範囲について、予め調査し、使用する荷重検出計に求められる望ましい剛性を付与すべく、その形状・寸法について、適正な設計をする必要がある。例えば、円筒柱状体の荷重検出計であれば、外径、内径、高さ、及び、材質の組合せにより、計測対象作用力の大きさと変動範囲に応じて、荷重検出計の出力を適正範囲内収めるべく、最適寸法を定め設計する。しかしながら、従来型荷重検出計では、〔0009〕に示す機能、すなわち、一方で、測定対象作用力に対する十分高い剛性、他方で、作用力の微細な変動を検出できる柔軟な歪感受性、を併せ持つことは容易ではない。これら両者の特性は明らかに相反するものであり、この点において、従来型の荷重検出計を直接的に用いる荷重測定法には、応用の面での限界がある。
(【0011】以降は省略されています)

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