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公開番号2024097627
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-19
出願番号2023001215
出願日2023-01-06
発明の名称芳香族ポリアミド系逆浸透膜の洗浄剤、洗浄液及び洗浄方法
出願人栗田工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 65/06 20060101AFI20240711BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】水処理に使用される芳香族ポリアミド系逆浸透膜が汚染して透過流束や脱塩率などの性能が低下した際に、従来の洗浄液では十分に除去することができない汚染物質を効果的に除去する洗浄剤、洗浄液及び洗浄方法を提供する。
【解決手段】安定化ハロゲンと、ケイ酸化合物とを含む水溶液よりなる、芳香族ポリアミド系逆浸透膜の洗浄剤。この洗浄剤の水溶液よりなる洗浄液を用いて芳香族ポリアミド系逆浸透膜を洗浄する。安定化ハロゲンとしては、1級アミノ基を有する化合物と次亜塩素酸及び/又は次亜塩素酸塩とを混合することにより得られたクロラミン化合物が好ましい。
【選択図】図2

特許請求の範囲【請求項1】
安定化ハロゲンと、ケイ酸化合物とを含む水溶液よりなる、芳香族ポリアミド系逆浸透膜の洗浄剤。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記洗浄剤中の安定化ハロゲンの濃度が0.1~2Mであり、前記ケイ酸化合物の濃度が0.01~0.05Mである請求項1の芳香族ポリアミド系逆浸透膜の洗浄剤。
【請求項3】
前記安定化ハロゲンがモノクロロスルファミン酸を含む請求項1の芳香族ポリアミド系逆浸透膜の洗浄剤。
【請求項4】
前記ケイ酸化合物がケイ酸ナトリウムおよびケイ酸カリウムの少なくとも一方である請求項1の芳香族ポリアミド系逆浸透膜の洗浄剤。
【請求項5】
分子量1000未満のアミノ基およびアミンオキシドを分子構造中に有しない非アミン系アニオン系界面活性剤を含む請求項1の芳香族ポリアミド系逆浸透膜の洗浄剤。
【請求項6】
前記水溶液中の非アミン系アニオン系界面活性剤の濃度が0.002~0.5Mである請求項5の芳香族ポリアミド系逆浸透膜の洗浄剤。
【請求項7】
前記安定化ハロゲンが、1級アミノ基を有する化合物、アンモニア及びアンモニウム塩よりなる群から選ばれる1種又は2種以上と、次亜塩素酸及び/又は次亜塩素酸塩との反応物である請求項1の芳香族ポリアミド系逆浸透膜の洗浄剤。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の芳香族ポリアミド系逆浸透膜の洗浄剤の希釈水溶液よりなる、芳香族ポリアミド系逆浸透膜の洗浄液。
【請求項9】
前記洗浄液のpHが11~13である請求項8の芳香族ポリアミド系逆浸透膜の洗浄液。
【請求項10】
前記洗浄液の安定化ハロゲンの濃度が0.001~0.02Mであり、ケイ酸化合物の濃度が0.0001~0.0005Mである請求項8の芳香族ポリアミド系逆浸透膜の洗浄液。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水処理分野で使用される芳香族ポリアミド系逆浸透膜の洗浄剤、洗浄液、及び洗浄方法に関する。詳しくは、芳香族ポリアミド系逆浸透膜が汚染して、透過流束や阻止率などの膜性能が低下した際に、その性能を効果的に回復させるための洗浄剤と、この洗浄剤を含む洗浄液と、この洗浄液を用いた芳香族ポリアミド系逆浸透膜の洗浄方法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
現在、全世界的な水供給量不足の対策として、RO(逆浸透)膜といった透過膜を用いたかん水の淡水化、排水回収が行われている。これらの透過膜を用いたシステムにおいて、透過膜の汚染による性能低下が問題となっており、汚染した透過膜を効果的に性能回復させる洗浄技術の開発が望まれている。
【0003】
近年、水処理用RO膜としては、低圧運転が可能で、脱塩性能に優れる芳香族ポリアミド系のRO膜が広く使われるようになってきている。しかし、芳香族ポリアミド系RO膜は、塩素に対する耐性が低いため、酢酸セルロース系のRO膜のように、運転条件下で塩素と接触させる処理を行うことができず、微生物や有機物による汚染が酢酸セルロース系のRO膜よりも起こりやすいという課題がある。一方、アルカリに対する耐性は、芳香族ポリアミド系RO膜の方が酢酸セルロース系RO膜よりも高く、pH10以上のアルカリ条件での洗浄を行うことが可能である。
【0004】
特許文献1には、耐アルカリ性の芳香族ポリアミドRO膜の洗浄剤として、クロラミン化合物と、アルキルベンゼンスルホン酸塩などの非アミン系界面活性剤と、アルカリ剤とを含むpH13以上の水溶液よりなる洗浄剤が記載されている。
【0005】
特許文献1の0051段落には、膜汚染物質の剥離効果を高めるために、さらにEDTAなどのキレート剤を配合してもよいと記載されている。
【0006】
しかしながら、特許文献1の洗浄剤にEDTA等のアミン系キレート剤を配合すると、クロラミン化合物と反応し、クロラミン化合物濃度が減少する。
【0007】
特許文献2には、芳香族ポリアミドRO膜の洗浄剤として、クロラミン化合物と、シュウ酸等のアミノ基を含まない脂肪族カルボン酸等のキレート剤と、アルキルベンゼンスルホン酸塩などの非アミン系界面活性剤と、アルカリ剤とを含むpH13以上の水溶液よりなる洗浄剤が記載されている。
【0008】
特許文献2によれば、クロラミン化合物濃度低下が抑制され、芳香族ポリアミド系RO膜の汚染物質が効果的に除去される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2015-97991号公報
特許第7136385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、芳香族ポリアミド系RO膜が汚染して透過流束や脱塩率などの性能が低下した際に、安定化ハロゲン濃度の低下が特許文献2よりもさらに抑制され、汚染物質を効果的に除去することができる洗浄剤及び洗浄液と洗浄方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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