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公開番号2024102601
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-31
出願番号2023006603
出願日2023-01-19
発明の名称ハニカムフィルタ
出願人日本碍子株式会社
代理人個人,個人
主分類B01J 35/57 20240101AFI20240724BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】圧力損失の上昇を抑えつつ、排ガス浄化性能を向上させることが可能なハニカムフィルタを提供する。
【解決手段】第一端面11から第二端面12まで延びる流体の流路となる複数のセル2を取り囲むように配置された多孔質の隔壁1を有する柱状のハニカム構造体4と、それぞれのセル2の第一端面11側又は第二端面12側の開口部に配設された目封止部5と、ハニカム構造体4の隔壁1に担持された排ガス浄化用の触媒14と、を備え、隔壁1は、触媒14が担持されていない状態において、細孔径が10μm以下の細孔の細孔容積が0.07~0.30cc/gであり、平均細孔径が11~23μmであり、且つ、気孔率が56~65%である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第一端面から第二端面まで延びる流体の流路となる複数のセルを取り囲むように配置された多孔質の隔壁を有する柱状のハニカム構造体と、
前記セルの前記第一端面側の端部又は前記第二端面側の端部のいずれか一方に配設された目封止部と、
前記隔壁に担持された排ガス浄化用の触媒と、を備え、
前記隔壁は、前記触媒が担持されていない状態において、細孔径が10μm以下の細孔の細孔容積が0.07~0.30cc/gであり、平均細孔径が11~23μmであり、且つ、気孔率が56~65%である、ハニカムフィルタ。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
前記隔壁は、前記触媒が担持されていない状態において、細孔径が10μm以下の細孔の細孔容積が0.07~0.20cc/gである、請求項1に記載のハニカムフィルタ。
【請求項3】
前記隔壁は、前記触媒が担持されていない状態において、平均細孔径が14~23μmである、請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。
【請求項4】
前記隔壁は、前記触媒が担持されていない状態において、気孔率が56~63%である、請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。
【請求項5】
前記隔壁が、コージェライト、炭化珪素、及びアルミニウムチタネートからなる群より選択される少なくとも1種を含む材料から構成される、請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。
【請求項6】
前記触媒が、三元触媒、酸化触媒、又は選択的還元触媒である、請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ハニカムフィルタに関する。更に詳しくは、圧力損失の上昇を抑えつつ、排ガス浄化性能を向上させることが可能なハニカムフィルタに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車のエンジン等の内燃機関より排出される排ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタとして、ハニカム構造体を用いたハニカムフィルタが知られている。ハニカム構造体は、コージェライトなどの多孔質セラミックスによって構成された隔壁を有し、この隔壁によって複数のセルが区画形成されたものである。ハニカムフィルタは、上述したハニカム構造体に対して、複数のセルの流入端面側の開口部と流出端面側の開口部とを交互に目封止するように目封止部を配設したものである。即ち、ハニカムフィルタは、流入端面側が開口し且つ流出端面側が目封止された流入セルと、流入端面側が目封止され且つ流出端面側が開口した流出セルとが、隔壁を挟んで交互に配置された構造となっている。そして、ハニカムフィルタにおいては、多孔質の隔壁が、排ガス中の粒子状物質(例えば、スス)を捕集するフィルタの役目を果たしている。以下、排ガスに含まれる粒子状物質を、「PM」ということがある。「PM」は、「particulate matter」の略である。また、上述したハニカムフィルタについては、排ガス中のPM以外の有毒なガス成分を浄化するために、ハニカムフィルタを構成する多孔質の隔壁に排ガス浄化用の触媒を担持して使用することがある。以下、上述したような、多孔質の隔壁に排ガス浄化用の触媒を担持したハニカムフィルタを、「触媒担持ハニカムフィルタ」ということがある。
【0003】
近年の排ガス規制の強化により、触媒担持ハニカムフィルタの排ガス浄化性能の向上が必要となっている。ここで、ハニカムフィルタの隔壁に触媒を担持して使用する技術においては、多孔質の隔壁の細孔径分布をシャープにすることで、隔壁を通過する排ガスなどの気体の流れを均一化して、圧力損失や捕集効率を向上させる試みが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-219319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のような隔壁の細孔径分布をシャープにする技術は、気体の流れを均一化することで圧力損失や捕集効率の向上を図るものであるが、隔壁の細孔径分布をよりシャープなものとすると、排ガス浄化効率が減退することがあるという問題があった。例えば、隔壁の細孔径分布をよりシャープなものとすると、多孔質の隔壁にて相対的に細孔径が小さい小細孔が減少する。このように小細孔が減少すると、多孔質の隔壁において、触媒が担持される細孔の表面積が小さくなり、隔壁の触媒担持容量が減少してしまう。この結果、隔壁の細孔径分布をシャープにし過ぎると、排ガス浄化効率が悪くなってしまうことがある。
【0006】
また、隔壁の細孔径分布がシャープな状態を保ちつつ小細孔を増大しようとすると、隔壁の細孔径分布を小細孔側にシフトさせる必要があり、隔壁の細孔径分布が小細孔側にシフトすると、ハニカムフィルタの圧力損失が上昇してしまう。
【0007】
ここで、ハニカムフィルタの圧力損失の上昇を抑制するためには、相対的に細孔径が大きい大細孔を増加させる対策が考えられるが、大細孔を増加させるとPMを捕集するPM捕集性能が低下してしまう。また、これまでに説明したような隔壁の細孔径分布を小細孔側にシフトさせたり、大細孔を増加させたりした場合、隔壁の気孔率が変動することがある。隔壁の気孔率は、隔壁の触媒担持容量やハニカムフィルタの機械的強度に影響を及ぼすため、隔壁の気孔率を大きく変動させず、排ガス浄化性能を向上させることができる技術の開発が望まれていた。
【0008】
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものである。本発明によれば、圧力損失の上昇を抑えつつ、排ガス浄化性能を向上させることが可能なハニカムフィルタが提供される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、以下に示す、ハニカムフィルタが提供される。
【0010】
[1] 第一端面から第二端面まで延びる流体の流路となる複数のセルを取り囲むように配置された多孔質の隔壁を有する柱状のハニカム構造体と、
前記セルの前記第一端面側の端部又は前記第二端面側の端部のいずれか一方に配設された目封止部と、
前記隔壁に担持された排ガス浄化用の触媒と、を備え、
前記隔壁は、前記触媒が担持されていない状態において、細孔径が10μm以下の細孔の細孔容積が0.07~0.30cc/gであり、平均細孔径が11~23μmであり、且つ、気孔率が56~65%である、ハニカムフィルタ。
(【0011】以降は省略されています)

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