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公開番号2024091030
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022207293
出願日2022-12-23
発明の名称かぶり厚さ計測方法及びかぶり厚さ計測システム
出願人株式会社大林組
代理人個人,個人
主分類E02D 5/34 20060101AFI20240627BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】地下水の噴出を抑制しながら、かぶり厚さを計測するためのかぶり厚さ計測方法及びかぶり厚さ計測システムを提供する。
【解決手段】かぶり厚さ計測システム10は、耐圧盤が上部周囲に設けられたコンクリート製の既存杭のかぶり厚さを計測する。かぶり厚さ計測システム10の制御部21は、既存杭に鉛直方向に延在して形成された探査孔に挿入されたレーダ探査機15から発信された送信波の探査孔の周囲の計測反射性状を取得する。制御部21は、取得した計測反射性状を用いて、既存杭の外周位置と杭主筋の位置とを算出し、算出した外周位置と杭主筋の位置とを用いて、既存杭のかぶり厚さを特定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
上部の周囲に耐圧盤を設けたコンクリート製の地下躯体のかぶり厚さを計測する計測方法であって、
鉛直方向に延在する探査孔を前記地下躯体に形成し、
前記探査孔に挿入したレーダ探査機から発信された送信波の前記探査孔の周囲の計測反射性状を取得し、
前記取得した計測反射性状を用いて、前記地下躯体の外周位置と鉄筋位置とを算出し、
前記算出した外周位置と前記鉄筋位置とを用いて、前記地下躯体のかぶり厚さを算出することを特徴とするかぶり厚さ計測方法。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
鉛直方向に延在する校正用の孔を前記地下躯体に更に形成し、
前記探査孔に挿入したレーダ探査機から発信された前記校正用の孔に対する校正用反射性状を取得し、
前記取得した校正用反射性状を、キャリブレーション用情報として用いることにより、前記計測反射性状のキャリブレーションを行なって、前記地下躯体の外周位置と鉄筋位置とを算出することを特徴とする請求項1に記載のかぶり厚さ計測方法。
【請求項3】
上部の周囲に耐圧盤を設けたコンクリート製の地下躯体のかぶり厚さを計測する制御部を備えたかぶり厚さ計測システムであって、
前記制御部は、
前記地下躯体に鉛直方向に延在して形成された探査孔に挿入されたレーダ探査機から発信された送信波の前記探査孔の周囲の計測反射性状を取得し、
前記取得した計測反射性状を用いて、前記地下躯体の外周位置と鉄筋位置とを算出し、
前記算出した外周位置と前記鉄筋位置とを用いて、前記地下躯体のかぶり厚さを算出することを特徴とするかぶり厚さ計測システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、既存杭等の地下躯体のコンクリートのかぶり厚さを計測するかぶり厚さ計測方法及びかぶり厚さ計測システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、既存杭の健全性を確認するために、既存杭のかぶり厚さを調査することが行なわれていた。この場合、既存杭のかぶり厚さは、既存杭の杭頭が露出するまで斫った後、目視等により行われていた。
【0003】
また、基礎杭の性状を把握するために、ボアホールレーダを用いることが行なわれている(例えば、特許文献1参照。)。この文献には、基礎杭に軸方向に沿って形成された孔に、ボアホールレーダの送受信部を挿入し、所定深さ位置での杭直方向全周の反射データを取得する。そして、これを、所定深さ単位に実施することで、基礎杭における評価対象部分の3次元のデータを取得する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-030802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、地下水位が高い透水性地盤(砂質地盤等)に、建物の杭が囲まれている場合、被圧地下水が建物に溢れ出てこないように、既存杭の杭頭の周囲に耐圧盤が設けられている。このような建物の既存杭の健全性として既存杭のかぶり厚さを確認する場合、通常、既存杭が露出するまで斫る必要がある。しかし、既存杭が露出するように斫る場合には、耐圧盤も、部分的に斫る必要がある。この場合、耐圧盤を介して地下水が噴出することがあった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するかぶり厚さ計測方法は、上部の周囲に耐圧盤を設けたコンクリート製の地下躯体のかぶり厚さを計測する計測方法であって、鉛直方向に延在する探査孔を前記地下躯体に形成し、前記探査孔に挿入したレーダ探査機から発信された送信波の前記探査孔の周囲の計測反射性状を取得し、前記取得した計測反射性状を用いて、前記地下躯体の外周位置と鉄筋位置とを算出し、前記算出した外周位置と前記鉄筋位置とを用いて、前記地下躯体のかぶり厚さを算出する。
【0007】
更に、上記課題を解決するかぶり厚さ計測システムは、上部の周囲に耐圧盤を設けたコンクリート製の地下躯体のかぶり厚さを計測する制御部を備えたかぶり厚さ計測システムであって、前記制御部は、前記地下躯体に鉛直方向に延在して形成された探査孔に挿入されたレーダ探査機から発信された送信波の前記探査孔の周囲の計測反射性状を取得し、前記取得した計測反射性状を用いて、前記地下躯体の外周位置と鉄筋位置とを算出し、前記算出した外周位置と前記鉄筋位置とを用いて、前記地下躯体のかぶり厚さを算出する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、地下水の噴出を抑制しながら、かぶり厚さを計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態におけるかぶり厚さ計測システムの構成を説明する説明図である。
実施形態におけるハードウェア構成の説明図である。
実施形態におけるかぶり厚さを計測するときの既存杭やパイルキャップ周囲の状態を示す正面断面図である。
実施形態におけるかぶり厚さを計測するときの各種寸法を説明するための既存杭の上面図である。
実施形態におけるかぶり厚さ計測方法の処理手順を説明する流れ図である。
実施形態における実験で測定されたレーダ探査の探査孔を形成したときの状態を説明する上面図である。
実施形態における実験で測定されたレーダ探査による反射画像の説明図であって、(a)は図6における(a)方向に発信した電磁波の反射性状、(b)は図6における(b)方向に発信した電磁波の反射性状、(c)は図6における(c)方向に発信した電磁波の反射性状を示す。
変更例におけるキャリブレーションに用いるレーダ媒質の比誘電率を測定するための測定方法を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図1~図7を用いて、かぶり厚さ計測方法及びかぶり厚さ計測システムを具体化した一実施形態を説明する。本実施形態では、地下躯体として鉄筋コンクリート製の既存杭のかぶり厚さを計測するかぶり厚さ計測システムとして説明する。ここでは、既存杭は、砂質地盤等の地下水位が高い透水性地盤に囲まれている場合を想定する。この場合、既存杭の杭頭(上端部)の周囲に耐圧盤が設けられている。
(【0011】以降は省略されています)

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