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公開番号2024086291
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022201346
出願日2022-12-16
発明の名称無線送電システム
出願人株式会社デンソー
代理人名古屋国際弁理士法人
主分類H02J 50/40 20160101AFI20240620BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】無線送電システムの構成を簡略化する。
【解決手段】無線送電システム1は、送電アンテナ31～71と制御装置2とを備える。送電アンテナ31～71は、室内に設置されて、電波を送信することによって受電機器8に電力を伝送することが可能に構成される。制御装置2は、送電アンテナ31と送電アンテナ41～71との間でのデータ通信におけるアンテナ電界強度に基づいて、人体存在領域を検出する。制御装置2は、送電アンテナ31～71のそれぞれと受電機器8との間でのデータ通信における受電機器電界強度に基づいて、受電機器8が存在する機器存在領域を検出する。制御装置2は、人体存在領域と機器存在領域とに基づいて、人体を回避して受電機器8に電力を伝送することができる送電アンテナ31～71を選択する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
室内において互いに異なる位置に設置されて、互いに無線でデータ通信を行うことが可能に構成され、且つ、前記室内に配置された少なくとも１つの電子機器（８）との間で前記データ通信を行うことが可能に構成され、且つ、前記少なくとも１つの電子機器に対して電波を送信することによって前記電子機器に電力を伝送することが可能に構成された３つ以上の送電アンテナ（３１，４１，５１，６１，７１）と、
前記３つ以上の送電アンテナのうち、任意の２つの送電アンテナの間での前記データ通信における電界強度をアンテナ電界強度として、２つ以上の前記アンテナ電界強度に基づいて、前記室内において人体が存在する人体存在領域を検出するように構成された人体検出部（Ｓ６０，Ｓ８０）と、
前記少なくとも１つの電子機器のうち、電力を伝送する対象となる電子機器を対象電子機器とし、前記３つ以上の送電アンテナのそれぞれと前記対象電子機器との間での前記データ通信における電界強度を機器電界強度として、３つ以上の前記機器電界強度に基づいて、前記室内において前記対象電子機器が存在する機器存在領域を検出するように構成された機器検出部（Ｓ７０，Ｓ９０）と、
前記人体検出部により検出された前記人体存在領域と、前記機器検出部により検出された前記機器存在領域とに基づいて、前記３つ以上の送電アンテナの中から、前記人体を回避して前記対象電子機器に電力を伝送することができる送電アンテナである指定アンテナを選択するように構成されたアンテナ選択部（Ｓ１００）と
を備える無線送電システム（１）。
続きを表示（約 950 文字）【請求項２】
請求項１に記載の無線送電システムであって、
前記人体検出部は、前記アンテナ電界強度が小さいことを示す予め設定された人体検出条件が成立した場合に、前記人体検出条件が成立した前記アンテナ電界強度に対応する前記２つの送電アンテナの間に前記人体存在領域を設定することにより、前記人体存在領域を検出する無線送電システム。
【請求項３】
請求項１または請求項２に記載の無線送電システムであって、
前記機器検出部は、３つ以上の前記機器電界強度の大きさの順番に基づいて、前記機器存在領域を検出する無線送電システム。
【請求項４】
請求項１または請求項２に記載の無線送電システムであって、
前記指定アンテナを前記アンテナ選択部が選択することができる場合には、前記指定アンテナから送信する送信電波の周波数帯を予め設定された第１送電周波数帯に設定し、前記指定アンテナを前記アンテナ選択部が選択することができない場合には、前記送信電波の周波数帯を、前記第１送電周波数帯より低くなるように予め設定された第２送電周波数帯に設定するように構成された周波数設定部（Ｓ１１０～Ｓ１３０）を更に備える無線送電システム。
【請求項５】
請求項４に記載の無線送電システムであって、
前記少なくとも１つの電子機器は、複数の電子機器であり、
前記３つ以上の送電アンテナを用いて、前記複数の電子機器のそれぞれとの間で前記データ通信を行うことにより、前記複数の電子機器のそれぞれのバッテリ容量の残量を示す複数のバッテリ残量情報を取得するように構成された残量情報取得部（Ｓ３０）と、
前記複数のバッテリ残量情報に基づいて、前記残量が予め設定された対象機器判定値以下であり且つ前記残量が最も少ない電子機器を前記対象電子機器と設定するように構成された対象設定部（Ｓ４０）と
を更に備え、
前記周波数設定部は、前記送信電波の周波数帯を前記第１送電周波数帯に設定した後において、前記残量が前記対象機器判定値以下の電子機器が存在しない場合には、前記送信電波の周波数帯を前記第２送電周波数帯に設定する無線送電システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、無線で電力を伝送する無線送電システムに関する。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、無線で電力を伝送する無線送電システムの送電装置において、赤外線または超音波を用いた人感センサの検出結果に基づいて送電出力を制御することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１８－１０２０８７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
発明者の詳細な検討の結果、人体を検出するために人感センサまたはカメラ等を用いると無線送電システムの構成が複雑になってしまうという課題が見出された。
本開示は、無線送電システムの構成を簡略化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本開示の一態様は、３つ以上の送電アンテナ（３１，４１，５１，６１，７１）と、人体検出部（Ｓ６０，Ｓ８０）と、機器検出部（Ｓ７０，Ｓ９０）と、アンテナ選択部（Ｓ１００）とを備える無線送電システム（１）である。
【０００６】
３つ以上の送電アンテナは、室内において互いに異なる位置に設置されて、互いに無線でデータ通信を行うことが可能に構成され、且つ、室内に配置された少なくとも１つの電子機器（８）との間でデータ通信を行うことが可能に構成され、且つ、少なくとも１つの電子機器に対して電波を送信することによって電子機器に電力を伝送することが可能に構成される。
【０００７】
人体検出部は、３つ以上の送電アンテナのうち、任意の２つの送電アンテナの間でのデータ通信における電界強度をアンテナ電界強度として、２つ以上のアンテナ電界強度に基づいて、室内において人体が存在する人体存在領域を検出するように構成される。
【０００８】
機器検出部は、少なくとも１つの電子機器のうち、電力を伝送する対象となる電子機器を対象電子機器とし、３つ以上の送電アンテナのそれぞれと対象電子機器との間でのデータ通信における電界強度を機器電界強度として、３つ以上の機器電界強度に基づいて、室内において対象電子機器が存在する機器存在領域を検出するように構成される。
【０００９】
アンテナ選択部は、人体検出部により検出された人体存在領域と、機器検出部により検出された機器存在領域とに基づいて、３つ以上の送電アンテナの中から、人体を回避して対象電子機器に電力を伝送することができる送電アンテナである指定アンテナを選択するように構成される。
【００１０】
このように構成された本開示の無線送電システムは、室内における人体の位置と電子機器の位置とを、送電に用いる３つ以上の送電アンテナによって検出して、人体を回避して対象電子機器に電力を伝送することができる送電アンテナを選択する。このため、本開示の無線送電システムは、室内における人体の位置と電子機器の位置とを検出するためのセンサを不要とすることができ、無線送電システムの構成を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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