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公開番号2024083334
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-21
出願番号2022197556
出願日2022-12-11
発明の名称エネルギー回収方法及び装置
出願人川重冷熱工業株式会社
代理人個人
主分類F01N 5/02 20060101AFI20240614BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】排ガスと空気をミキシングすることで廃熱を直接利用し熱回収の効率を向上させることができ、旋回流によってドレンはダクト壁面を伝って落ちるため装置を保護することができ、高温ドレンを滞留させて空気予熱に利用することができ、ダクト合流構造とすることで比較的容易に増設が可能となり、排ガス流路を広くとることができるため排気圧損を増加させずに設置することが可能となる方法及び装置を提供する。
【解決手段】下方から上方に上昇する空気流を動力源とする動力回収装置12を地上付近に設置し、この動力回収装置12の上部に空気流が上昇する筒状ダクト10を設け、筒状ダクト10の側面下方から空気より高温の排ガスをダクト内に導入して排ガスと空気とを混合し、排ガスと空気との温度差及び密度差により上昇気流を発生させ、この上昇気流の流動力と筒状ダクト10への排ガス導入による動圧を利用することで、前記動力回収装置12からエネルギーを回収する。
【選択図】 図4
特許請求の範囲【請求項1】
下方から上方に上昇する空気流を動力源とする動力回収装置を地上付近に設置し、この動力回収装置の上部に空気流が上昇する筒状ダクトを設け、筒状ダクトの側面下方から空気より高温の排ガスをダクト内に導入して排ガスと空気とを混合し、排ガスと空気との温度差及び密度差により上昇気流を発生させ、この上昇気流の流動力と筒状ダクトへの排ガス導入による動圧を利用することで、前記動力回収装置からエネルギーを回収することを特徴とするエネルギー回収方法。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
地上付近に設置された下方から上方に上昇する空気流を動力源とする動力回収装置と、動力回収装置の上部に設けられた空気流が上昇する筒状ダクトとを備え、この筒状ダクトの側面下方には廃熱源からの排ガスを導入する排ガス入口を有し、筒状ダクトの下部には排ガスから発生するドレンを回収する排ガスドレン抜きを有し、排ガス入口から空気より高温の排ガスをダクト内に導入して排ガスと空気とを混合し、排ガスと空気との温度差及び密度差により上昇気流を発生させ、この上昇気流の流動力と筒状ダクトへの排ガス導入による動圧とを利用することで、前記動力回収装置からエネルギーを回収するようにしたことを特徴とするエネルギー回収装置。
【請求項3】
下方から上方に上昇する空気流を動力源とし、動力回収装置を直接排ガスに触れないようにすることで、温度環境や腐食成分、ダストなどによる装置の損傷を防止する請求項2に記載のエネルギー回収装置。
【請求項4】
筒状ダクトの排ガス入口を旋回ばね構造とすることで、旋回流を伴った上昇流を発生させて排ガスと空気の攪拌を行う請求項2又は3に記載のエネルギー回収装置。
【請求項5】
筒状ダクトの排ガス入口に斜め上方向に向けた排ガス取込ノズルを設けることで、旋回流を伴った上昇流を発生させて排ガスと空気の攪拌を行う請求項2又は3に記載のエネルギー回収装置。
【請求項6】
廃熱源に接続された既設の煙突を分岐し、煙突の分岐部分と筒状ダクトの排ガス入口とを接続することで、既存設備に増設するようにした請求項2、3、4又は5に記載のエネルギー回収装置。
【請求項7】
廃熱源に接続された既設の煙突の一部と筒状ダクトを置き換えることで、既存設備に増設するようにした請求項2、3、4又は5に記載のエネルギー回収装置。
【請求項8】
廃熱源に接続された既設の煙突を分岐したバイパス管の一部と筒状ダクトを置き換えることで、既存設備に増設するようにした請求項2、3、4又は5に記載のエネルギー回収装置。
【請求項9】
動力回収装置として風力発電装置を用いる請求項2~8のいずれかに記載のエネルギー回収装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、空気の流れを動力として回収することができるエネルギー回収方法及び装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
産業分野では各種廃熱が多く存在しているが、廃熱量が最も多いのは100~200℃程度と比較的低い温度域であると言われている。この温度域の廃熱を熱交換器などを用いて熱回収する場合には、熱源温度が低いことで伝熱面積が大きくなり大型の熱交換器が必要となる。また、廃熱回収は蒸気や温水、熱媒油などの熱媒体により行われることが主流であるが、熱媒体での廃熱回収利用では、熱媒体で回収した熱量は熱媒体自身に蓄えられるため、廃熱回収により温度や圧力などのエネルギーレベルの上がった熱媒体を熱利用プロセスまで輸送する必要があり、熱媒体輸送のための配管敷設工事などが必要となる。そのため、100~200℃程度と比較的低い温度域からの廃熱回収では、廃熱回収熱交換器及び配管敷設などの廃熱回収システムが大掛かりな追加設備となることで、廃熱回収システムの導入を妨げる要因となっている。
【0003】
一方、100~200℃と比較的低い温度域の熱源からの廃熱回収の場合、廃熱回収したとしても、エネルギーレベルの低い低圧蒸気や低温温水/熱媒油となり、産業プロセスでの使用用途が限られるため、回収熱を有効活用することが難しいという課題もある。
【0004】
一方、高温の排ガスであっても排ガス中に含まれるダストや腐食性ガスが熱回収するうえで問題となり、熱回収されずに捨てられているという課題もある。
【0005】
また、下記の特許文献1には、上昇気流を利用して風力発電を行うことができる風力発電機を備えた煙突が開示されている。
さらに、下記の特許文献2には、排ガスエネルギーを十分に回収可能で、耐電性の向上したかつ取付工事や保守時の作業性の向上した風力発電機を備えた排ガス利用発電設備が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2008-115809号公報
特開2018-184914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1は、旋回流によるミキシングやドレンによる空気予熱を利用するものではなく、効率的な直接加熱で空気温度を素早く上昇させることができず、強い上昇力をもった空気流を発生させることができない。
また、特許文献2は、排ガスの動圧のエネルギーを直接回収するものであり、熱エネルギー回収によって発生する温度差・密度差による上昇気流の流動力を利用するものではなく、排ガスに直接触れる温度環境や、排ガス中の腐食成分、ダスト、排ガスから発生するドレン等によって装置が損傷するおそれがある。
【0008】
上述したように、従来技術は、排ガスの熱エネルギーを主に利用するものであり、比較的低い温度域からの廃熱回収では効率が悪い。また、温度環境や腐食成分、ダスト、排ガスから発生するドレン等によって動力回収装置が損傷する懸念がある。そして、発生したドレンが持つ熱は回収されずロスになってしまう。また、複雑な構造とすると既設ダクトに設備を付加するのが難しくなる。さらに、排ガスの動圧のエネルギーを直接回収する熱回収装置の設置により排気圧損が高まる懸念がある。
【0009】
本発明は、排ガスと空気をミキシングすることで廃熱を直接利用し熱回収の効率を向上させることができ、排ガスではなく常温の空気を動力回収装置に通過させることで温度環境や腐食成分、ダスト等から装置を保護することができ、旋回流によってドレンはダクト壁面を伝って落ちるため装置を保護することができ、高温ドレンを滞留させて空気予熱に利用することができ、ダクト合流構造とすることで比較的容易に増設が可能となり、排ガス流路を広くとることができるため排気圧損を増加させずに設置することが可能となるエネルギー回収方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のエネルギー回収方法は、下方から上方に上昇する空気流を動力源とする動力回収装置を地上付近に設置し、この動力回収装置の上部に空気流が上昇する筒状ダクトを設け、筒状ダクトの側面下方から空気より高温の排ガスをダクト内に導入して排ガスと空気とを混合し、排ガスと空気との温度差及び密度差により上昇気流を発生させ、この上昇気流の流動力と筒状ダクトへの排ガス導入による動圧を利用することで、前記動力回収装置からエネルギーを回収することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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