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公開番号2024085751
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200451
出願日2022-12-15
発明の名称エンジンシステム
出願人愛三工業株式会社
代理人弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
主分類F01M 5/00 20060101AFI20240620BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】エンジンの始動直後から加熱された空気により潤滑油を過熱により硬化させることなく有効に暖機すること。
【解決手段】水素エンジンシステム1は、エンジン2と、エンジンに導入される吸気が流れる吸気通路3と、エンジンから排出される排気が流れる排気通路4と、吸気通路に設けられ、エンジンに吸入される吸気量を調節するためのスロットル装置7と、エンジンの潤滑油を貯留するためのオイルパン13aと、オイルパン13aに貯留されたエンジンオイルとの間で熱交換するための熱交換器41と、排気通路4の周囲で加熱された空気を熱交換器を経由して流すための加熱空気通路42と、加熱空気通路を開閉するための開閉弁43と、エンジンの運転状態に応じて開閉弁を制御するための電子制御装置50とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンと、
前記エンジンに導入される吸気が流れる吸気通路と、
前記エンジンから排出される排気が流れる排気通路と、
前記吸気通路に設けられ、前記エンジンに吸入される吸気量を調節するためのスロットル弁と、
前記エンジンの潤滑油を貯留するための潤滑油貯留部と、
前記潤滑油貯留部に貯留された前記潤滑油との間で熱交換するための熱交換手段と、
前記排気通路の周囲で加熱された空気を前記熱交換手段を経由して流すための加熱空気通路と、
前記加熱空気通路を開閉するための開閉弁と
を備えたことを特徴とするエンジンシステム。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載のエンジンシステムにおいて、
前記エンジンの運転状態を検出するための運転状態検出手段と、
検出される前記運転状態に応じて前記開閉弁を制御するための制御手段と
を更に備え、
前記制御手段は、前記潤滑油が含有する含有水分量を、検出される前記運転状態に基いて算出し、算出した前記含有水分量に応じて前記熱交換手段への前記加熱された空気の流れを制御するために前記開閉弁を制御する
ことを特徴とするエンジンシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のエンジンシステムにおいて、
検出される前記運転状態は、前記エンジンの冷却水温度と空燃比を含み、
前記制御手段は、前記冷却水温度及び前記空燃比のうち少なくとも前記冷却水温度に基いて前記含有水分量を算出する
ことを特徴とするエンジンシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のエンジンシステムにおいて、
検出される前記運転状態は、前記冷却水温度及び前記空燃比に加え、前記エンジンの負荷及び回転数を更に含み、
前記制御手段は、前記冷却水温度及び前記空燃比のうち少なくとも前記冷却水温度と、前記負荷及び前記回転数のうち少なくとも一方とに基いて前記含有水分量を算出する
ことを特徴とするエンジンシステム。
【請求項5】
請求項3又は4に記載のエンジンシステムにおいて、
前記潤滑油の温度を検出するための潤滑油温度検出手段を更に備え、
前記制御手段は、検出される前記潤滑油の温度に基き含有水分の蒸発量を算出し、前回算出した前記含有水分量から算出した前記蒸発量を減算することにより今回の含有水分量を算出し、今回算出した前記含有水分量が第1所定値以下となるまで前記開閉弁を開弁する
ことを特徴とするエンジンシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のエンジンシステムにおいて、
前記制御手段は、今回算出した前記含有水分量が前記第1所定値以下であっても、検出される前記潤滑油の温度が第2所定値以下となる場合は、前記潤滑油の温度が前記第2所定値より高くなるまで前記開閉弁を開弁する
ことを特徴とするエンジンシステム。
【請求項7】
請求項5に記載のエンジンシステムにおいて、
前記制御手段は、検出される前記潤滑油の温度に応じた前記含有水分の余熱による蒸発量を算出し、今回算出した前記含有水分量が前記第1所定値より多くても、算出した前記余熱による蒸発量未満となる場合は、前記開閉弁を閉弁する
ことを特徴とするエンジンシステム。
【請求項8】
請求項6に記載のエンジンシステムにおいて、
前記制御手段は、検出される前記潤滑油の温度に基き前記含有水分の余熱による蒸発量を算出し、今回算出した前記含有水分量が前記第1所定値より多くても、算出した前記余熱による蒸発量未満となる場合は、前記開閉弁を閉弁する
ことを特徴とするエンジンシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この明細書に開示される技術は、エンジンの潤滑油を暖機するように構成したエンジンシステムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載される「エンジンの暖機装置」が知られている。この装置は、エンジンの排気を吸気通路に導入する排気還流通路(EGR通路)と、エンジンのオイルパンに貯留した潤滑油を吸入してエンジンの各部に循環させるオイルポンプとを備え、オイルパンには、EGR通路に接続されてEGRガスWを流す熱交換部が設けられる。すなわち、この装置は、EGR装置を備えたエンジンにおいて、そのオイルパン(潤滑油貯留部)に設けた熱交換部に、EGR通路を流れるEGRガスを導入し、EGRガスとの熱交換により潤滑油を暖機するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-188323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、特許文献1に記載の装置では、エンジンでの燃焼が不安定な低水温時には、EGRを実行することができない。また、低水温下では、EGRガスが通過する各部の温度が低いので、各部壁ではEGRガスとの接触により多量の凝縮水(結露)が発生し、エンジンでの燃焼を悪化させたり、腐食を発生させたりする懸念がある。このため、本来、早期に暖機をしたい低水温(潤滑油が低温)時に、EGRを実行することができず、潤滑油を暖機することができない。一方、上記装置では、エンジンの水温が上昇し、燃焼が安定した条件下では、EGRの実行は可能となるが、高温のEGRガスがオイルパンの熱交換部に流入するので、熱交換部入口で潤滑油と接する部分が高温となり、潤滑油が過熱により硬化するおそれがある。このため、EGRガスが高温となる条件下では、EGRガスにより潤滑油を有効に暖機することができない。
【0005】
ここで、近年は、ガソリンに代わり水素を燃料として使用する水素エンジンシステムの開発が盛んになっている。特に、水素エンジンシステムでは、冷間運転時に、燃焼に伴い燃焼圧力が上昇すると、ピストンとシリンダボアとの間から燃焼ガスがクランクケース内に漏れるおそれがある。また、冷間時には、シリンダボアが冷えているため、シリンダボア内壁で結露が生じる。水素燃料は、ガソリン燃料に比べて燃焼ガスに含まれる水分量が多いため、結露水が潤滑油に混入する量が増加して乳化現象が起きるおそれがある。
【0006】
この開示技術は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、エンジンの始動直後から加熱された空気により潤滑油を過熱により硬化させることなく有効に暖機することを可能としたエンジンシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の技術は、エンジンと、エンジンに導入される吸気が流れる吸気通路と、エンジンから排出される排気が流れる排気通路と、吸気通路に設けられ、エンジンに吸入される吸気量を調節するためのスロットル弁と、エンジンの潤滑油を貯留するための潤滑油貯留部と、潤滑油貯留部に貯留された潤滑油との間で熱交換するための熱交換手段と、排気通路の周囲で加熱された空気を熱交換手段を経由して流すための加熱空気通路と、加熱空気通路を開閉するための開閉弁とを備えたことを趣旨とする。
【0008】
上記技術の構成によれば、エンジンの始動直後に、開閉弁により加熱空気通路を開くことで、排気通路の周囲で加熱された空気が加熱空気通路を介し熱交換手段を経由して流れる。従って、潤滑油貯留部に貯留された潤滑油と熱交換手段との間で熱交換が行われ、その潤滑油が加熱された空気の温度範囲内で加熱される。
【0009】
上記目的を達成するために、請求項2に記載の技術は、請求項1に記載の技術において、エンジンの運転状態を検出するための運転状態検出手段と、検出される運転状態に応じて開閉弁を制御するための制御手段とを更に備え、制御手段は、潤滑油が含有する含有水分量を、検出される運転状態に基いて算出し、算出した含有水分量に応じて熱交換手段への加熱された空気の流れを制御するために開閉弁を制御することを趣旨とする。
【0010】
上記技術の構成によれば、請求項1に記載の技術の作用に加え、制御手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジンの運転状態に基いて潤滑油の含有水分量を算出し、その含有水分量に応じて開閉弁を制御することにより、熱交換手段への加熱された空気の流れが制御される。従って、潤滑油はエンジンの運転状態に応じて推定される含有水分量に応じて加熱される。
(【0011】以降は省略されています)

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