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公開番号2024067846
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-17
出願番号2022178212
出願日2022-11-07
発明の名称ディフューザおよび遠心ポンプ
出願人日機装株式会社,学校法人常翔学園
代理人個人
主分類F04D 29/44 20060101AFI20240510BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】遠心ポンプの効率の低下を抑制しつつ、旋回失速の発生を抑制する。
【解決手段】本発明に係るディフューザ7は、遠心ポンプ1の回転軸4の軸方向において、インペラ6と隣接して配置されるディフューザである。ディフューザは、流路形成部84と、流路形成部の外周面84aに配置されて外周面と共にインペラから吐出された取扱液のディフューザ流路DLを構成する複数のベーン91~98と、を備える。流路形成部の径方向視において、複数のベーンそれぞれは、正圧面90aと負圧面90bとを備える。複数のベーンのうち、少なくとも1のベーンは、取扱液が流れる少なくとも1の内部流路90f~90hを備える特定ベーンである。内部流路は、特定ベーンを貫通して配置されて、特定ベーンにおける上流側に位置する端部側に配置される流路入口90i~90kと、負圧面に配置される流路出口90m~90pと、を備える。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
遠心ポンプの回転軸の軸方向において、インペラと隣接して配置されるディフューザであって、
円筒状の流路形成部と、
前記流路形成部の外周面に配置されて、前記外周面と共に、前記インペラから吐出された取扱液のディフューザ流路を構成する複数のベーンと、
を備えて、
前記流路形成部の径方向視において、複数の前記ベーンそれぞれは、
凹面状の正圧面と、
前記正圧面の反対側の面であり、凸面状の負圧面と、
を備えて、
複数の前記ベーンのうち、少なくとも1の前記ベーンは、前記取扱液が流れる少なくとも1の内部流路を備える特定ベーンであり、
前記内部流路は、
前記特定ベーンを貫通して配置されて、
前記特定ベーンにおける前記取扱液の流れの上流側に位置する端部側に配置される流路入口と、
前記負圧面に配置される流路出口と、
を備える、
ディフューザ。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記流路入口は、前記特定ベーンにおける前記流れの上流側に位置する端面に配置される、
請求項1に記載のディフューザ。
【請求項3】
前記流路出口は、前記ディフューザ流路へ流れる前記取扱液の前記負圧面からの剥離が発生する領域に接する位置に配置される、
請求項1に記載のディフューザ。
【請求項4】
前記回転軸の軸方向視において、前記負圧面は、
前記負圧面側に隣り合って配置される他の前記ベーンの前記正圧面と対向する対向領域と、
他の前記ベーンの前記正圧面と対向しない非対向領域と、
を備えて、
前記軸方向視において、前記流路出口は、前記非対向領域における、前記対向領域側の端部に配置される、
請求項3に記載のディフューザ。
【請求項5】
複数の前記ベーンの全ては、前記特定ベーンである、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のディフューザ。
【請求項6】
前記特定ベーンは、複数の前記内部流路を備えて、
前記特定ベーンの長手方向において、複数の前記内部流路それぞれの前記流路出口は、異なる位置に配置される、
請求項1に記載のディフューザ。
【請求項7】
前記特定ベーンは、複数の前記内部流路を備えて、
前記特定ベーンの長手方向において、複数の前記内部流路それぞれの前記流路出口は、同じ位置に並んで配置される、
請求項1に記載のディフューザ。
【請求項8】
モータと、
前記モータにより回転する回転軸と、
前記回転軸に取り付けられるインペラと、
前記回転軸の軸方向において、前記インペラと隣接して配置される請求項1に記載のディフューザと、
を有してなる、
遠心ポンプ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ディフューザおよび遠心ポンプに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
遠心ポンプのインペラの吐出側には、インペラにより取扱液に与えられた速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザが取り付けられる場合がある。ディフューザは、インペラから吐出された取扱液を減速して、増圧するための複数のディフューザ流路を形成する複数のベーンを備える。ベーンの形状(すなわち、ディフューザ流路の形状)は、遠心ポンプの設計点に基づいて、設計されている。そのため、遠心ポンプが設計点よりも少ない流量で運転されると、ディフューザ流路内の取扱液の流れがベーン表面から剥離して、剥離が発生している領域の増大によりディフューザ流路の流れが滞る失速が発生する。失速は、ディフューザが備える全てのディフューザ流路に発生するのではなく、主に1つのディフューザ流路に発生する。その結果、遠心ポンプの中心軸線に対する取扱液の流れの対称性が崩れて、遠心ポンプに対して回転軸の径方向に作用する力が発生する。失速は、時間経過と共に回転軸の周方向に旋回するように、隣接するディフューザ流路へ伝播する。そのため、遠心ポンプに作用する力の向きが変化して、遠心ポンプに振動が発生する。このような現象は、旋回失速と称呼されている。
【0003】
この旋回失速を防止するため、ベーンにスリットを形成して、ベーンの長手方向において、ベーンを2つに分割する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平6-26496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された技術では、遠心ポンプの吐出流量が減少したとき、ベーンの強制整流力がスリットにより減少して、旋回失速の発生が抑制される。しかしながら、ベーンにスリットが形成されると、ベーンの一部が欠けることになり、ベーンによる増圧の機能が低下して、遠心ポンプの効率が僅かに低下する。近年、環境問題が取り沙汰されている中、遠心ポンプの効率の低下を抑制しつつ、旋回失速の発生を抑制する手法が望まれている。
【0006】
本発明は、遠心ポンプの効率の低下を抑制しつつ、旋回失速の発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施態様におけるディフューザは、遠心ポンプの回転軸の軸方向において、インペラと隣接して配置されるディフューザであって、円筒状の流路形成部と、前記流路形成部の外周面に配置されて、前記外周面と共に、前記インペラから吐出された取扱液のディフューザ流路を構成する複数のベーンと、を備えて、前記流路形成部の径方向視において、複数の前記ベーンそれぞれは、凹面状の正圧面と、前記正圧面の反対側の面であり、凸面状の負圧面と、を備えて、複数の前記ベーンのうち、少なくとも1の前記ベーンは、前記取扱液が流れる少なくとも1の内部流路を備える特定ベーンであり、前記内部流路は、前記特定ベーンを貫通して配置されて、前記特定ベーンにおける前記取扱液の流れの上流側に位置する端部側に配置される流路入口と、前記負圧面に配置される流路出口と、を備える。
【0008】
本発明の一実施態様における遠心ポンプは、モータと、前記モータにより回転する回転軸と、前記回転軸に取り付けられるインペラと、前記回転軸の軸方向において、前記インペラと隣接して配置される前述の実施態様に記載のディフューザと、を有してなる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、遠心ポンプの効率の低下が抑制されつつ、旋回失速の発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係る遠心ポンプの実施の形態を示す模式断面図である。
図1の遠心ポンプの部分模式拡大断面図である。
本発明に係るディフューザの実施の形態を示す斜視図である。
図3のディフューザの底面図である。
図3のディフューザの側面図である。
図3のディフューザの部分拡大斜視図である。
図5のディフューザのAA線における部分拡大断面図である。
図3のディフューザにより形成されるディフューザ流路における取扱液の流れを説明する模式図であり、(a)は遠心ポンプが設計点で動作している状態を示す模式図であり、(b)は遠心ポンプが設計点よりも小流量域で動作している状態を示す模式図である。
図1の遠心ポンプの効率の比較結果を示すグラフである。
本発明に係るディフューザの変形例を示す模式図であり、(a)は第1変形例を示す模式図であり、(b)は第2変形例を示す模式図であり、(c)は第3変形例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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