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公開番号2024050044
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2022156622
出願日2022-09-29
発明の名称水素製造装置、及び水素製造システム
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C01B 3/30 20060101AFI20240403BHJP(無機化学)
要約【課題】二酸化炭素を発生させることなく、環境負荷がさらに低減され、かつ低コストで運用することが可能な水素製造装置、及び水素製造システムを提供する。
【解決手段】水素製造装置は、内部に反応室が形成された反応器と、反応室内に天然ガスを供給するガス供給部と、反応室内の天然ガス中に粒子を供給する粒子供給部と、高温ガス炉の排熱によって昇温された熱媒を介して反応室内の天然ガスを加熱することで、天然ガスに含まれるメタンを熱分解させて水素と炭素を発生させる加熱部と、水素を反応室から外部に導く抽出部と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
内部に反応室が形成された反応器と、
前記反応室内に天然ガスを供給するガス供給部と、
前記反応室内の前記天然ガス中に粒子を供給する粒子供給部と、
高温ガス炉の排熱によって昇温された熱媒を介して前記反応室内の前記天然ガスを加熱することで、該天然ガスに含まれるメタンを熱分解させて水素と炭素を発生させる加熱部と、
前記水素を前記反応室から外部に導く抽出部と、
を備える水素製造装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記粒子は、
前記メタンの熱分解反応に対して触媒作用を生じる触媒粒子と、
該触媒粒子に接触することで、該触媒粒子の表面に析出した前記炭素を除去する炭素除去粒子と、
を含む請求項1に記載の水素製造装置。
【請求項3】
前記触媒粒子は金属触媒であり、前記炭素除去粒子は前記金属触媒よりも高い硬度を有する材料で形成されている請求項2に記載の水素製造装置。
【請求項4】
前記ガス供給部は、前記反応室の下部に設けられ、前記天然ガスを噴出するガスノズルを有し、
前記粒子供給部は、
前記反応室の上部に設けられ、前記粒子を供給する粒子供給口と、
前記反応室の下部に設けられ、前記粒子を排出する粒子排出口と、
該粒子排出口から前記粒子供給口に向けて前記粒子を還流させる還流部と、
をさらに有する請求項1から3のいずれか一項に記載の水素製造装置。
【請求項5】
前記ガスノズルは、前記反応室を横切る方向に延びるとともに、下方に向かって前記天然ガスを噴出する複数の噴出口を有する請求項4に記載の水素製造装置。
【請求項6】
前記反応室を上下方向に配列された複数の小室に区画する隔壁と、
該隔壁を上下方向に貫通するとともに、該隔壁と重なる部分の径が他の部分の径よりも小さく設定されている縮小管と、
をさらに有する請求項1に記載の水素製造装置。
【請求項7】
前記縮小管の上側の端部に設けられ、前記粒子の径よりも大きい幅寸法を有する複数のスリットが形成された上側末端部をさらに有する請求項6に記載の水素製造装置。
【請求項8】
上下方向に隣り合う一対の前記小室同士を連通させる連通管をさらに有し、
該連通管の下側の端部は、前記縮小管の下側の端部よりも上方に位置している請求項6又は7に記載の水素製造装置。
【請求項9】
前記連通管は、上下方向から見て、前記下側の端部から上側の端部に向かうに従って、上下方向に延びる軸に対する周方向の一方側から他方側に向かって延びている請求項8に記載の水素製造装置。
【請求項10】
請求項1に記載の水素製造装置と、
該水素製造装置に前記熱媒としてのヘリウムガスを供給する高温ガス炉と、
を備える水素製造システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、水素製造装置、及び水素製造システムに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、カーボンニュートラル促進の観点から、水素をエネルギー源として用いる事例が増えている。このようにエネルギー利用される水素の一種として、ターコイズ水素と呼ばれるものが知られている。ターコイズ水素は、メタン等の炭化水素を直接的に熱分解することによって得られることを特徴としている。このターコイズ水素を生成する際には、副生物として炭素が生じるものの、二酸化炭素は排出されない。したがって、ターコイズ水素の活用は、上記のカーボンニュートラルを促進する上で有利であり、特に注目が集まっている。
【0003】
上記の方法で水素を製造する技術の具体例として、下記特許文献1に記載されたものが挙げられる。下記特許文献1に係る装置では、炭化水素を含む原料ガスと触媒とを反応器内に供給して加熱することで、炭化水素を水素分子と炭素分子とに熱分解させる。触媒を加熱するための手段として、スチーム等が流通するジャケットが用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第7089235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、大量の水素を製造するにあたり、炭化水素を熱分解するためには、多くの熱が必要となる。しかしながら、上記のように触媒を加熱するための熱源としてスチーム等を用いた場合、必要となる熱を得るために装置が大型化したり、運用コストが増大したりする可能性がある。そもそも、水素製造のためにスチーム等を発生させる際に化石燃料を燃やすことから、二酸化炭素が発生する虞もある。太陽光等の再生可能エネルギーでスチーム等を発生させる場合、水素製造も天候に左右されるため安定的に水素製造することが困難である。
【0006】
本開示は上記課題を解決するためになされたものであって、二酸化炭素を発生させることなく、環境負荷がさらに低減され、かつ低コストかつ安定的に運用することが可能な水素製造装置、及び大容量の水素製造システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示に係る水素製造装置は、内部に反応室が形成された反応器と、前記反応室内に天然ガスを供給するガス供給部と、前記反応室内の前記天然ガス中に粒子を供給する粒子供給部と、高温ガス炉の排熱によって昇温された熱媒を介して前記反応室内の前記天然ガスを加熱することで、該天然ガスに含まれるメタンを熱分解させて水素と炭素を発生させる加熱部と、前記水素を前記反応室から外部に導く抽出部と、を備える。
【0008】
本開示に係る水素製造システムは、上記の水素製造装置と、該水素製造装置に前記熱媒としてのヘリウムガスを供給する高温ガス炉と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、二酸化炭素を発生させることなく、環境負荷がさらに低減され、かつ低コストで運用することが可能な水素製造装置、及び水素製造システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の第一実施形態に係る水素製造システムの構成を示す模式図である。
本開示の第一実施形態に係る水素製造装置の構成を示す模式断面図である。
本開示の第一実施形態に係る反応器、及び還流部を上下方向から見た図である。
本開示の第二実施形態に係る水素製造装置の構成を示す模式断面図である。
図4のV-V線における断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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