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公開番号2024039965
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-25
出願番号2022144742
出願日2022-09-12
発明の名称冷却水のリザーブタンク
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F01P 3/22 20060101AFI20240315BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】比較的単純な構成により、リザーブタンク内の冷却水の液面振動を十分に抑制し、呼吸孔からの冷却水の漏出を防止することができる冷却水のリザーブタンクを提供する。
【解決手段】本発明の冷却水のリザーブタンク1は、上下方向に延び、冷却水を貯留する主室4と、主室4の上部に対して水平方向に隣接し、呼吸孔10が形成された開口部9を上部に有する副室5と、副室5の下部と主室4の下部に連通し、上下方向に延びる第1連通路6と、を有するタンク本体2と、タンク本体2の開口部9から副室5及び第1連通路6を通って主室4の下部に延び、タンク本体2と外部との間で冷却水を授受するためのホース3と、を備える。第1連通路6の通路面積は、副室5の横断面積よりも小さく、かつホース3を挿入可能な最小の所定値に設定されている。
【選択図】図3


特許請求の範囲【請求項1】
内燃機関を冷却する冷却水を貯留する冷却水のリザーブタンクであって、
上下方向に延び、冷却水を貯留する主室と、当該主室の上部に対して水平方向に隣接し、呼吸孔が形成された開口部を上部に有する副室と、当該副室の下部と前記主室の下部に連通し、上下方向に延びる第1連通路と、を有するタンク本体と、
当該タンク本体の前記開口部から前記副室及び前記第1連通路を通って前記主室の下部に延び、前記タンク本体と外部との間で冷却水を授受するためのホースと、を備え、
前記第1連通路の通路面積は、前記副室の横断面積よりも小さく、かつ前記ホースを挿入可能な最小の所定値に設定されていることを特徴とする冷却水のリザーブタンク。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
前記タンク本体は、前記主室及び前記副室の上部間に連通する第2連通路と、当該第2連通路よりも下側に配置され、前記主室と前記副室に連通する第3連通路と、をさらに有することを特徴とする冷却水のリザーブタンク。
【請求項3】
前記第1連通路、前記第2連通路及び前記第3連通路の通路面積の合計が、前記開口部の開口面積以上に設定されていることを特徴とする、請求項1に記載の冷却水のリザーブタンク。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関を冷却する冷却水を貯留する冷却水のリザーブタンクに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
リザーブタンクは、内燃機関を冷却する冷却水が循環する冷却回路に接続され、冷却回路内の温度や圧力の状態に応じて、冷却水を貯留及び放出するという機能を有する。このため、リザーブタンクの上部には、温度の変化に伴う空気の膨張及び収縮の影響を吸収するための呼吸孔(通気孔)が通常、設けられている。また、リザーブタンクはエンジンルームに設けられており、車両が悪路などを走行する際、リザーブタンク内の冷却水の液面が大きく振動し、冷却水が呼吸孔から漏れ出るおそれがあるため、これを防止することが必要である。
【0003】
従来のリザーブタンクとして、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。このリザーブタンクは、主室と、主室に隣接し、断面積(水平断面積)が小さい副室を備えている。主室と副室の最下部間は第1連通路によって連通し、最上部間は第2連通路によって連通している。第1連通路の通路面積は第2連通路よりもかなり大きい。内燃機関の運転中のリザーブタンクに対する冷却水の流入・流出は、主室を介して行われる。また、副室の最上部には、冷却水を注入(補充)するための開口部が形成され、開口部にはキャップが着脱自在に取り付けられている。また、キャップの内部には気液分離のためのろ過材が充填され、側部にはリザーブタンクの通気のための呼吸孔(連通孔)が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
実開昭61-88025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来のリザーブタンクでは、副室の断面積や第1連通路の通路面積がさほど小さくないため、車両が悪路などを走行する際、リザーブタンクに振動や衝撃が作用すると、冷却水が主室から副室に第1連通路を介して流れたり、副室内で上下方向に移動したりするため、副室における冷却水の液面振動を十分に抑制することができない。その結果、冷却水が副室の最上部に達し、呼吸孔を介して外部に漏出するおそれがある。一方、このような不具合を回避するために、例えば副室の呼吸孔付近をラビリンス構造とし、冷却水の漏出を防止することが考えられる、しかし、その場合には、ラビリンス構造を構成するための部品点数が多くなり、コスト増を招く。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、比較的単純な構成により、リザーブタンク内の冷却水の液面振動を十分に抑制し、呼吸孔からの冷却水の漏出を防止することができる冷却水のリザーブタンクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、本願の請求項1に係る発明は、内燃機関を冷却する冷却水を貯留する冷却水のリザーブタンク1であって、上下方向に延び、冷却水を貯留する主室4と、主室4の上部に対して水平方向に隣接し、呼吸孔10が形成された開口部9を上部に有する副室5と、副室5の下部と主室4の下部に連通し、上下方向に延びる第1連通路6と、を有するタンク本体2と、タンク本体2の開口部9から副室5及び第1連通路6を通って主室4の下部に延び、タンク本体2と外部との間で冷却水を授受するためのホース3と、を備え、第1連通路6の通路面積は、副室5の横断面積よりも小さく、かつホース3を挿入可能な最小の所定値に設定されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の冷却水のリザーブタンクのタンク本体は、主室と副室を有する。主室は上下方向に延び、冷却水を貯留しており、副室は、主室の上部に対して水平方向に隣接し、呼吸孔が形成された開口部を上部に有し、副室の下部と主室の下部の間は、上下方向に延びる第1連通路によって連通されている。副室の上部には開口部が設けられ、この開口部には、副室の上部空間と外部との通気のための呼吸孔が形成されている。また、ホースは、タンク本体の開口部から副室及び第1連通路を通って主室の下部に延びるように設けられており、冷却水はホースを介してタンク本体と外部との間で授受される。さらに、第1連通路の通路面積は、副室の横断面積よりも小さく、かつホースを挿入可能な最小の所定値に設定されている。
【0009】
以上の構成により、例えば車両が悪路を走行するのに伴い、リザーブタンクに振動や衝撃が作用すると、主室では比較的大きな液面振動が発生する。すなわち、主室では液面振動が許容される。しかし、液面振動が許容されても、主室側には開口部や呼吸孔は設けられていないので、冷却水が外部に漏出するおそれはない。
【0010】
一方、振動や衝撃の作用時、副室側では、第1連通路の通路面積が副室の横断面積よりも小さく、絞られているため、第1連通路内での液面の共振周波数が高周波数側に移行することによって、液面の水平方向の振動が抑制される。また、第1連通路の通路面積がホースを挿入可能な最小の所定値に設定されていて、第1連通路とホースの間の間隙が非常に狭いため、両者の間に作用する冷却水の表面張力によって、液面の上下方向の振動が抑制される。
(【0011】以降は省略されています)

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