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公開番号2024028707
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-05
出願番号2023194392,2021544041
出願日2023-11-15,2020-09-04
発明の名称有機薄膜および有機薄膜の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置、照明装置、有機薄膜太陽電池、薄膜トランジスタ、光電変換素子、塗料組成物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料
出願人日本放送協会,株式会社日本触媒
代理人弁理士法人WisePlus
主分類H10K 50/16 20230101AFI20240227BHJP()
要約【課題】有機EL素子の電子注入層に用いた場合に、優れた電子注入性、電子輸送性が得られる有機薄膜、この有機薄膜を製造する際に好適に用いることができる塗料組成物、およびこれらの有機薄膜や塗料組成物の原料となる有機EL素子用材料を提供する。
【解決手段】一般式(1)で表される構造を有する化合物である第1材料と、電子を輸送する第2材料とを含む単一の膜、又は、前記第1材料を含む膜と前記第2材料を含む膜との積層膜であることを特徴とする有機薄膜を提供する。(式(1)中、X1、X2は、同一又は異なって、置換基を有していてもよい窒素原子、酸素原子、硫黄原子又は2価の連結基を表す。Lは直接結合またはp価の連結基を表す。R1~R3は、同一又は異なって、1価の置換基を表す。)
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(2)で表される構造を有するフェナントロリン化合物を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子用電子注入性材料。
TIFF
2024028707000029.tif
26
156
(一般式(2)中、R

、R

は同一又は異なって、ジアルキルアミノ基又はアルコキシ基を表す。m

、m

は、同一又は異なって、1又は2の数を表す。)
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
陰極と陽極との間に発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
前記陰極と前記陽極との間に請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用電子注入性材料を含む層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項3】
前記陰極と前記発光層との間に請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用電子注入性材料を含む層を有することを特徴とする請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項4】
前記陰極と請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用電子注入性材料を含む層との間に、無機の酸化物層を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項5】
請求項2~4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項2~4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えることを特徴とする照明装置。
【請求項7】
下記一般式(2)で表される構造を有するフェナントロリン化合物を含むことを特徴とする有機薄膜太陽電池用電子注入性材料。
TIFF
2024028707000030.tif
26
156
(一般式(2)中、R

、R

は同一又は異なって、ジアルキルアミノ基又はアルコキシ基を表す。m

、m

は、同一又は異なって、1又は2の数を表す。)
【請求項8】
請求項7に記載の有機薄膜太陽電池用電子注入性材料を含む層を含むことを特徴とする有機薄膜太陽電池。
【請求項9】
下記一般式(2)で表される構造を有するフェナントロリン化合物を含むことを特徴とする光電変換素子用電子注入性材料。
TIFF
2024028707000031.tif
25
156
(一般式(2)中、R

、R

は同一又は異なって、ジアルキルアミノ基又はアルコキシ基を表す。m

、m

は、同一又は異なって、1又は2の数を表す。)
【請求項10】
請求項9に記載の光電変換素子用電子注入性材料を含む層を含むことを特徴とする光電変換素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機薄膜および有機薄膜の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス(以下、エレクトロルミネッセンス(電界発光)を「EL」と記す場合がある。)素子、表示装置、照明装置、有機薄膜太陽電池、薄膜トランジスタ、光電変換素子、塗料組成物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
有機EL素子は、薄く、柔軟でフレキシブルである。また、有機EL素子を用いた表示装置は、現在主流となっている液晶表示装置およびプラズマ表示装置と比べて、高輝度、高精細な表示が可能である。また、有機EL素子を用いた表示装置は、液晶表示装置に比べて視野角が広い。このため、有機EL素子を用いた表示装置は、今後、テレビや携帯電話のディスプレイ等としての利用の拡大が期待されている。
また、有機EL素子は、照明装置としての利用も期待されている。
【0003】
有機EL素子は、陰極と発光層と陽極とが積層されたものである。有機EL素子では、陽極の仕事関数と発光層の最高占有軌道(HOMO)エネルギー差は、陰極の仕事関数と発光層の最低非占有軌道(LUMO)エネルギー差と比較して小さい。したがって、発光層に、陽極から正孔を注入することと比較して、陰極から電子を注入することは困難である。このため、従来の有機EL素子では、陰極と発光層との間に、電子注入層を配置して、陰極から発光層への電子の注入を促進している。また、陰極と発光層との間に配置される層にドーパントをドーピングすることで、電子注入・輸送性を改善する取り組みもなされている(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照。)。
【0004】
有機EL素子の電子注入層としては、無機の酸化物層が挙げられる(例えば、非特許文献3参照。)。しかし、無機の酸化物層は電子注入性が不十分である。
また、無機の酸化物層の上に、さらに電子注入層を成膜することにより、有機EL素子の電子注入性を改善する技術がある。例えば、非特許文献4には、ポリエチレンイミンからなる電子注入層を有する有機EL素子が記載されている。また、非特許文献5には、アミンが電子の注入速度の改善に有効であることが記載されている。非特許文献6、7、8、12には、電極と有機層との界面において、アミノ基が電子注入に及ぼす効果について記載されている。また、フェナントロリン誘導体について、その金属イオンとの高い配位能力により金属原子からの電子放出を促進し、電極・有機層界面で電子注入障壁を大きく下げることが非特許文献10~11に報告されており、電極と有機層の界面にフェナントロリン誘導体のみからなる有機薄膜を形成することが広く行われている。更に特許文献1には、フェナントロリン化合物を電子輸送性ホスト材料とし、該ホスト材料に不活性金属をドープさせることで電子輸送材料のLUMOのエネルギーレベルを低下させて電子注入を促し、素子の駆動電圧を低下させた有機EL素子が開示されている。また、電子注入層の材料として電子輸送性化合物由来の基に直接又は他の基を介してアミノ基が結合した構造の化合物や酸解離定数pKaが1以上の有機材料を用いた有機EL素子が開示されている(特許文献2~4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2017/211100号
特開2017-157743号公報
特開2019-176093号公報
特開2019-179863号公報
【非特許文献】
【0006】
カーステン ワルツァー(Karsten Walzer)他3名「ケミカル レビュー(Chemical Review)」第107巻、2007年、p1233-1271
ペン ウェイ、外3名「ジャーナル オブ ザ アメリカン ケミカル ソサイエティ (Journal of the American Chemical Society)」、第132巻、2010年、p8852
ジャンシャン チェン(Jiangshan Chen)外6名「ジャーナル オブ マテリアルズ ケミストリー(Journal Of Materials Chemistry)」、第22巻、2012年、p5164-5170
ヒョサン チョイ(Hyosung Choi)外8名「アドバンスト マテリアルズ(Advanced Materials)」、第23巻、2011年、p2759
ウィンファ チョウ(Yinhua Zho)外21名「サイエンス(Science)」、第336巻、2012年、p327
ヨンフーン キム(Young-Hoon Kim)外5名「アドバンスト ファンクショナル マテリアルズ(Advanced Functional Materials)」、2014年、DOI:10.1002/adfm.201304163
ステファン フォーフル、外4名「アドバンスト マテリアルズ(Advanced Materials)」、2014年、DOI:10.1002/adma.201304666
ステファン フォーフル、外5名「アドバンスト マテリアルズ(Advanced Materials)」、第26巻、2014年、DOI:10.1002/adma.201400332
ペン ウェイ、外3名「ジャーナル オブ ザ アメリカン ケミカル ソサイエティ(Journal of the American Chemical Society)」、第132巻、2010年、p8852
ヒロユキ ヨシダ「ジャーナル オブ フィジカル ケミストリー(J. Phys. Chem. C20151194324459-24464)」、第119巻、2015年、p24459
ゼンヤン ビン(Zhengyang Bin)、外7名「ネイチャー コミュニケーションズ(Nature Communications)」、第10巻、2019年、p866
ヒロヒコ フカガワ(Hirohiko Fukagawa)、外5名、「アドバンスト マテリアルズ(Advanced Materials)」、第31巻、2019年、p1904201
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の電子注入層を含む有機EL素子では、電子注入性、電子輸送性をより一層向上させることが要求されていた。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、有機EL素子の電子注入層に用いた場合に、優れた電子注入性、電子輸送性が得られる有機薄膜、この有機薄膜を製造する際に好適に用いることができる塗料組成物、およびこれらの有機薄膜や塗料組成物の原料となる有機EL素子用材料を提供することを課題とする。
また、本発明は、本発明の有機薄膜を用いた有機EL素子、この有機EL素子を備えた表示装置および照明装置、本発明の有機薄膜を含む有機薄膜太陽電池、光電変換素子および有機薄膜トランジスタを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、有機EL素子の電子注入層に用いる材料として、電子供与性の窒素原子を複素環内に有する多座配位可能な有機材料に着目して検討した。その結果、複数のピリジン環を骨格に含む特定の構造の化合物と、電子を輸送する材料とを含む有機薄膜を、有機EL素子の電子注入層として用いればよいことが分かった。
【0010】
すなわち、本発明の一般式(1)で表される化合物に含まれる窒素原子の高い電子供与性により、無機材料との配位相互作用による電子注入性向上効果に加えて、他の有機材料(電子を輸送する材料)が隣接する場合には、その有機材料と水素結合を形成して、微量の電荷を与えることができ、これにより、他の有機材料側にマイナス電荷が生じ、これもまた電子注入性が向上する要因であるものと推定される。
(【0011】以降は省略されています)

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