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公開番号2023077325
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-05
出願番号2021190591
出願日2021-11-24
発明の名称撮像装置及び撮像方法
出願人日本放送協会
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G03H 1/06 20060101AFI20230529BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】光の利用効率を向上させ、高画質のホログラム画像/再構成画像を得る。
【解決手段】撮像装置は、インコヒーレントな光波を直線偏光にする第1の偏光板と、前記第1の偏光板を透過した光波を偏光方向により第1分割光と第2分割光に分割する偏光ビームスプリッタと、互いに曲率の異なる第1及び第2のミラーと、前記偏光ビームスプリッタと前記第1及び第2のミラーの間に配置される第1及び第2の1/4波長板と、前記第1のミラーで反射された第1分割光と、前記第2のミラーで反射された第2分割光を、円偏光にする第3の1/4波長板と、を備え、前記第3の1/4波長板を透過した第1分割光及び第2分割光を、偏光板を通して撮影し、同時に複数の干渉縞を取得することを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
インコヒーレントな光波を直線偏光にする第1の偏光板と、
前記第1の偏光板を透過した光波を偏光方向により第1分割光と第2分割光に分割する偏光ビームスプリッタと、
第1分割光及び第2分割光をそれぞれ反射する、互いに曲率の異なる第1及び第2のミラーと、
前記偏光ビームスプリッタと前記第1のミラーの間に配置される第1の1/4波長板と、
前記偏光ビームスプリッタと前記第2のミラーの間に配置される第2の1/4波長板と、
前記第1のミラーで反射され前記第1の1/4波長板を透過した第1分割光と、前記第2のミラーで反射され前記第2の1/4波長板を透過した第2分割光を、円偏光にする第3の1/4波長板と、
を備え、
前記第3の1/4波長板を透過した第1分割光及び第2分割光を、偏光板を通して撮影し、同時に複数の干渉縞を取得することを特徴とする、撮像装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記第3の1/4波長板を透過した第1分割光及び第2分割光を、偏光カメラにより撮影し、異なる位相の干渉縞を同時に取得することを特徴とする、撮像装置。
【請求項3】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記第3の1/4波長板を透過した第1分割光及び第2分割光を、回折格子により複数の方向に回折し、各方向の回折光を異なる偏光方向の偏光板を通してカメラで撮影し、異なる位相の干渉縞を同時に取得することを特徴とする、撮像装置。
【請求項4】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記第3の1/4波長板を透過した第1分割光及び第2分割光を、偏光板を通してビームスプリッタで2つの光路に分岐し、前記ビームスプリッタから異なる距離で各光路に配置したカメラで撮影し、光路の距離の異なる干渉縞を同時に取得することを特徴とする、撮像装置。
【請求項5】
請求項2又は3に記載の撮像装置において、
さらに、異なる位相の複数の干渉縞から位相シフト法により複素振幅情報を求め、光の逆伝搬計算をすることにより、任意の奥行き距離の再構成画像を得ることを特徴とする、撮像装置。
【請求項6】
請求項4に記載の撮像装置において、
さらに、異なる距離で取得した干渉縞の振幅情報から位相回復により位相情報を求め、取得した振幅情報と求めた位相情報を用いて光の逆伝搬計算をすることにより、任意の奥行き距離の再構成画像を得ることを特徴とする、撮像装置。
【請求項7】
偏光板を透過した光波を偏光ビームスプリッタで第1分割光と第2分割光に分割し、第1分割光及び第2分割光をそれぞれ1/4波長板を通して曲率の異なるミラーで反射させ、再度1/4波長板を通して前記偏光ビームスプリッタで合成し、合成した第1分割光及び第2分割光を1/4波長板と異なる偏光方向を有する偏光板を通してカメラで撮影することで、異なる位相の干渉縞を同時に取得することを特徴とする、インコヒーレントデジタルホログラフィの撮像方法。
【請求項8】
偏光板を透過した光波を偏光ビームスプリッタで第1分割光と第2分割光に分割し、第1分割光及び第2分割光をそれぞれ1/4波長板を通して曲率の異なるミラーで反射させ、再度1/4波長板を通して前記偏光ビームスプリッタで合成し、合成した第1分割光及び第2分割光を1/4波長板と偏光板を通してビームスプリッタで2つの光路に分岐し、前記ビームスプリッタから異なる距離で各光路に配置したカメラで撮影することで、光路の距離の異なる干渉縞を同時に取得することを特徴とする、インコヒーレントデジタルホログラフィの撮像方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置及び撮像方法に関し、特にインコヒーレントデジタルホログラフィにおける撮像装置及び撮像方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
インコヒーレントデジタルホログラフィはレーザなどの特殊な照明を使わずに3次元情報を取得できる方法として検討されている。被写体からのインコヒーレントな物体光を2つの光路に分岐して、一方の光路に凹面ミラーやレンズを設けてわずかに光路差を生じさせる。再度これらの光を合成して干渉させることで、被写体を干渉縞として撮影する。異なる位相の干渉縞画像(ホログラム)を複数枚取得して計算することで、撮像素子面における被写体の複素振幅情報が得られる。この複素振幅情報から光の逆伝搬計算をすることにより、任意の奥行き距離の2次元画像、すなわち3次元画像情報が得られる。
【0003】
3次元情報を含む動画像を撮影するためには、被写体の複素振幅情報をフレームごとに取得する必要があり、そのためには、例えば異なる位相の干渉縞を同時に取得する必要がある。その方法として、偏光を用いて異なる位相の干渉縞画像を同時に生成して取得する方法が提案されている(特許文献1,非特許文献1)。
【0004】
図7、図8は、従来のインコヒーレントデジタルホログラフィの撮像装置の例である。図7の撮像装置は、複屈折レンズを用いる光学系で構成されている。被写体1からの物体光はレンズ2と波長フィルタ3を通り、偏光板4で任意の方向の直線偏光成分のみとする。この偏光方向から±45°となる偏光方向に対して異なる焦点距離を有する複屈折レンズ5を設ける。複屈折レンズ5を透過した物体光は、1/4波長板6で右回り、左回りの円偏光になる。これを各画素に45°おきに偏光板が設けられた偏光カメラ20で撮影し、各偏光方向の画像(各偏光方向の画素データを集約して構成された画像)を生成することで、異なる位相の干渉縞画像を同時に取得することができる。これらの干渉縞画像から複素振幅情報を得て、光の逆伝搬計算をすることにより、任意の奥行き距離の再構成画像が得られる。この光学系により、フレームレート25fpsの動画が取得できたことが報告されている(非特許文献1)。
【0005】
一方、図8に示すように、複屈折レンズの代わりに反射型液晶パネルを用いる光学系も提案されている。被写体1からの物体光は、レンズ2、波長フィルタ3、及び偏光板4を透過後、直線偏光の光波となる。この直線偏光をビームスプリッタ(BS)7を介して反射型液晶パネル8に入射する。反射型液晶パネル8は、この偏光方向から±45°となる偏光方向に対して異なる球面の位相分布を付与する。
【0006】
反射型液晶パネル8とビームスプリッタ(BS)7で反射した物体光は、1/4波長板9を透過して右回りと左回りの円偏光となり、回折格子21で4方向に分岐する(図8は平面図であるため、2方向の光が描かれているが、実際は4方向に回折する。)。なお、この回折格子21は、例えば、2種類の位相物体(光の位相のみを変化させる物体)が市松模様状に配置された市松状回折格子を用いる。市松状の回折格子(位相格子)は、その周期的な構造から、上下左右の4方向に光を回折させることができ、これにより、入射光と同質の光を4方向に伝搬させる作用がある。
【0007】
次に、4方向に回折された光波を、偏光板アレイ22に入射させる。図9は、偏光板アレイ22の透過軸の例を示す図である。偏光板アレイ22は、例えば、透過軸が0°、45°、90°、135°の4種類(4領域)の直線偏光子で構成されている。偏光子の透過軸がx軸に対してηの角度となるように設置した場合、右回り円偏光と左回り円偏光は、それぞれ+ηと-ηの位相シフトを生じ、偏光状態が同じで相対的な位相差が2ηの2つの直線偏光として直線偏光子から出力される。すなわち、直線偏光子の透過軸の角度に応じて、領域ごとに異なる位相シフト量0、π/2、π、3π/2 [rad]がそれぞれの直線偏光の組に付与される。
【0008】
偏光板アレイ22を透過した直線偏光の組をそれぞれカメラ23,24(実際は、4台のカメラ)で撮影することにより、異なる位相の干渉縞画像を同時に取得することができる。これらの干渉縞画像から複素振幅情報を得て、光の逆伝搬計算をすることにより、任意の奥行き距離の再構成画像が得られる(特許文献1)。
【0009】
図8の撮像装置は、1/4波長板9を通過後の物体光を偏光板アレイ22とカメラ23,24で撮影することで、図7と同様に干渉縞の一括取得が可能であり、さらにこの手法は各偏光方向の干渉縞を高解像度で取得することができるため、図7に比べて干渉縞画像の分解能が縦横それぞれ2倍になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2021-131457号公報
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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