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公開番号2023072453
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-24
出願番号2021185024
出願日2021-11-12
発明の名称エンジンの制御装置
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F02D 41/22 20060101AFI20230517BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】燃費悪化を抑えつつ腐食に対する対策を実施する。
【解決手段】ECU60は、エンジン10に設けられ排気と接する燃料噴射弁23において特性変化が生じる場合に、その特性変化が、排気により生じた腐食に起因するものであることを判定する腐食原因判定部と、腐食原因判定部により特性変化が腐食に起因するものであると判定されたことを条件に、燃料噴射弁23の腐食の進行を抑制する腐食抑制処理を行う制御部と、を備える。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
燃焼室(15)内で燃料を燃焼させ、排気を排気通路(17)に排出するエンジン(10)に適用され、
前記エンジンに設けられ排気と接する排気接触部材(23)において特性変化が生じる場合に、その特性変化が、排気により生じた腐食に起因するものであることを判定する腐食原因判定部と、
前記腐食原因判定部により前記特性変化が前記腐食に起因するものであると判定されたことを条件に、前記排気接触部材の腐食の進行を抑制する腐食抑制処理を行う制御部と、
を備える、エンジンの制御装置(60)。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記エンジンの運転停止後において、その運転が、燃料の燃焼により前記排気接触部材が受ける熱量が所定の熱量に満たない熱量不足運転であったことを判定する運転判定部を備え、
前記腐食原因判定部は、あらかじめ定めた所定期間において、前記運転判定部により前記熱量不足運転が行われたと判定された運転回数に基づいて、前記特性変化が前記腐食に起因するものであることを判定する、請求項1に記載のエンジンの制御装置。
【請求項3】
前記腐食原因判定部は、前記運転判定部により前記熱量不足運転が行われたと判定された運転の直後において前記エンジンの運転停止時間が所定時間以下であれば、その運転を前記熱量不足運転が行われた運転回数としてカウントしない、請求項2に記載のエンジンの制御装置。
【請求項4】
前記排気接触部材として、前記エンジンで燃焼に供される燃料を噴射する燃料噴射弁(23)を備えるエンジンに適用され、
前記腐食原因判定部は、前記特性変化として、前記燃料噴射弁の噴孔から噴出される燃料の流量である噴孔流量の減少が生じる場合に、前記熱量不足運転が行われた運転回数に基づいて、前記特性変化が前記腐食に起因するものであることを判定する、請求項2又は3に記載のエンジンの制御装置。
【請求項5】
前記腐食原因判定部は、
前記熱量不足運転が行われた運転回数が所定の閾値よりも多いことを判定する運転回数判定部と、
前記特性変化として前記噴孔流量の減少が生じていることを判定する流量減少判定部と、
前記運転回数が前記閾値よりも多いと判定されるとともに、前記特性変化として前記噴孔流量の減少が生じていると判定されていない場合に、前記特性変化が前記腐食に起因し、かつ腐食リスクが比較的小さい第1リスク状態であるとし、前記運転回数が前記閾値よりも多いと判定されるとともに、前記特性変化として前記噴孔流量の減少が生じていると判定された場合に、前記特性変化が前記腐食に起因し、かつ腐食リスクが比較的大きい第2リスク状態であるとするリスク判定部と、を有し、
前記制御部は、
前記腐食抑制処理として、腐食抑制の度合が比較的小さい第1抑制処理と、腐食抑制の度合が比較的大きい第2抑制処理との実施が可能であり、
前記第1リスク状態であると判定された場合に前記第1抑制処理を実施し、前記第2リスク状態であると判定された場合に前記第2抑制処理を実施する、請求項4に記載のエンジンの制御装置。
【請求項6】
前記排気接触部材として、前記エンジンで燃焼に供される燃料を噴射する燃料噴射弁(23)を備えるエンジンに適用され、
前記腐食原因判定部は、前記特性変化として、前記燃料噴射弁の噴孔から噴出される燃料の流量である噴孔流量の減少が生じる場合に、前記噴孔流量の減少が増加に転じたことに基づいて前記特性変化が前記腐食に起因するものであることを判定する、請求項1に記載のエンジンの制御装置。
【請求項7】
前記腐食原因判定部は、
前記噴孔流量の減少が増加に転じたことを判定する反転判定部と、
前記噴孔流量の減少が増加に転じた後において前記噴孔流量が継続的に増加していることを判定する流量増加判定部と、
前記噴孔流量の減少が増加に転じたと判定されるとともに、前記噴孔流量の減少が増加に転じた後において前記噴孔流量が継続的に増加していると判定されていない場合に、前記特性変化が前記腐食に起因し、かつ腐食リスクが比較的小さい第1リスク状態であるとし、前記噴孔流量の減少が増加に転じたと判定されるとともに、前記噴孔流量の減少が増加に転じた後において前記噴孔流量が継続的に増加していると判定された場合に、前記特性変化が前記腐食に起因し、かつ腐食リスクが比較的大きい第2リスク状態であるとするリスク判定部と、を有し、
前記制御部は、
前記腐食抑制処理として、腐食抑制の度合が比較的小さい第1抑制処理と、腐食抑制の度合が比較的大きい第2抑制処理との実施が可能であり、
前記第1リスク状態であると判定された場合に前記第1抑制処理を実施し、前記第2リスク状態であると判定された場合に前記第2抑制処理を実施する、請求項6に記載のエンジンの制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書の開示は、エンジンの制御装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
エンジンにおいて燃料が燃焼する際には、無水硫酸や無水硝酸などの酸成分が生じる。また、エンジンにおいて燃料噴射弁の噴孔部等で水分が発生すると、その水分が燃焼の際に生じた酸成分と反応することで酸性水が生じ、その酸性水により燃料噴射弁の噴孔部等で腐食が発生する可能性がある。従来、こうした腐食による噴射異常を判定する技術が提案されている(例えば特許文献1を参照)。また、従来において、酸性水の発生を防ぐために、エンジンのアイドル回転数を上げる等の対策が取られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5817597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、腐食により燃料噴射量や燃料噴射率等の特性変化が生じるが、腐食発生時と同様の特性変化は腐食以外の要因によっても生じ得る。そのため、腐食以外の原因により特性変化が生じた場合にエンジンのアイドル回転数を上げる等の腐食に対する対策が不要に行われると、燃費悪化等の不都合の発生が懸念される。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は燃費悪化を抑えつつ腐食に対する対策を実施することのできるエンジンの制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決すべく、本発明は、燃焼室内で燃料を燃焼させ、排気を排気通路に排出するエンジンに適用され、
前記エンジンに設けられ排気と接する排気接触部材において特性変化が生じる場合に、その特性変化が、排気により生じた腐食に起因するものであることを判定する腐食原因判定部と、
前記腐食原因判定部により前記特性変化が前記腐食に起因するものであると判定されたことを条件に、前記排気接触部材の腐食の進行を抑制する腐食抑制処理を行う制御部と、
を備える。
【0007】
エンジンにおいて排気と接する排気接触部材では、排気成分を原因とする腐食が生じ、その腐食により排気接触部材の特性変化が生じることが考えられる。ただし、排気接触部材の特性変化は排気成分による腐食以外の要因によっても生じ得るものであり、不要に腐食抑制処理が行われると、燃費悪化等の不都合の発生が懸念される。この点を考慮し、排気接触部材の特性変化が生じる場合に、その特性変化が、排気により生じた腐食に起因するものであることを判定し、特性変化が腐食に起因するものであると判定されたことを条件に、排気接触部材の腐食の進行を抑制する腐食抑制処理を行うようにした。これにより、腐食と同じ傾向の特性変化が生じる場合に、特性変化が腐食に起因するものであれば腐食抑制処理が行われ、特性変化が腐食以外に起因するものであれば腐食抑制処理が行われない。そのため、排気接触部材の腐食が発生していないエンジンにおいて不要に腐食抑制処理が実施されることを抑制することができ、燃費悪化等の不都合を抑えつつ腐食に対する対策を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
エンジンシステムの概略構成図。
燃料噴射弁の新品時からの噴孔流量の変化を示す図。
第1実施形態における運転パターンの判定の手順を示すフローチャート。
各パラメータと閾値の関係を示す図。
第1実施形態における腐食抑制処理の手順を示すフローチャート。
第1実施形態における腐食抑制処理を説明するためのタイムチャート。
第2実施形態における運転パターンの判定の手順を示すフローチャート。
第2実施形態における腐食抑制処理の手順を示すフローチャート。
第2実施形態における腐食抑制処理を説明するためのタイムチャート。
第3実施形態における腐食抑制処理の手順を示すフローチャート。
流量変化に関する判定処理の手順を示すフローチャート。
第3実施形態における腐食抑制処理を説明するためのタイムチャート。
別例における熱量不足運転の判定の手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以下、本発明に係る内燃機関の制御装置をコモンレール式燃料噴射装置が備えられる多気筒ディーゼルエンジンに適用した実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付している。
【0010】
図1に示すように、エンジン10は、シリンダブロック12とシリンダヘッド14とを有しており、シリンダブロック12の各気筒にはピストン13が往復移動可能に収容されている。また、シリンダ内壁とシリンダヘッド14とピストン13とにより燃焼室15が区画形成されている。燃焼室15は、吸気バルブ18を介して吸気通路16に連通されるとともに、排気バルブ19を介して排気通路17に連通される。吸気通路16にはサージタンク21が配置されている。排気通路17には、排気中のCO,HC,NOx等を浄化するための三元触媒等の浄化装置22が設けられている。
(【0011】以降は省略されています)

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