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公開番号2025175633
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-03
出願番号2024081838
出願日2024-05-20
発明の名称撮像素子及び撮像装置
出願人日本放送協会
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H04N 25/70 20230101AFI20251126BHJP(電気通信技術)
要約【課題】高速モードに指定した領域の画素出力を広い範囲にわたって適切にデジタル値に変換しつつ、高解像度モードに指定した領域の画素出力についても実質的なビット深度の劣化やSNの低下を抑制しながらデジタル値に変換する。
【解決手段】撮像素子は、複数の画素と、当該複数の画素により共有されるフローティングディフュージョンとを有し、ビニングの有無に応じた画素値の取り出しが可能な画素ブロックと、前記画素ブロックから出力される出力信号電圧を増幅し、ビニングの有無に応じてゲインが切り替えられる可変ゲイン回路と、を備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
複数の画素と、当該複数の画素により共有されるフローティングディフュージョンとを有し、ビニングの有無に応じた画素値の取り出しが可能な画素ブロックと、
前記画素ブロックから出力される出力信号電圧を増幅し、ビニングの有無に応じてゲインが切り替えられる可変ゲイン回路と、
を備える撮像素子。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記可変ゲイン回路から出力されたアナログ電圧を、デジタル信号に変換するAD変換回路を更に備える、
請求項1に記載の撮像素子。
【請求項3】
前記可変ゲイン回路は、前記画素ブロックと前記AD変換回路との間に備えられる、
請求項2に記載の撮像素子。
【請求項4】
前記可変ゲイン回路は、
第1コンデンサと、
前記第1コンデンサの一端に接続された反転入力端子と、接地された非反転入力端子と、出力端子とを有する差動アンプと、
互いに直列接続され、前記第1コンデンサと並列に接続された、第1スイッチ及び第2スイッチと、
前記第1スイッチに並列接続された第2コンデンサと、
前記差動アンプの反転入力端子に一端が接続され、前記差動アンプの出力端子に他端が接続された第3コンデンサと、
前記第3コンデンサと並列接続された第3スイッチと、
を備える請求項1に記載の撮像素子。
【請求項5】
前記画素ブロックは、4個の画素を備え、
前記第2コンデンサの容量は、前記第1コンデンサの略3倍であり、
前記第3コンデンサの容量は、前記第1コンデンサの略1倍である、
請求項4に記載の撮像素子。
【請求項6】
前記第1スイッチ及び前記第2スイッチは、導通状態が排他的に制御され、
前記第1スイッチは、ビニング時に非導通状態に制御され、非ビニング時に導通状態に制御され、
前記第2スイッチは、ビニング時に導通状態に制御され、非ビニング時に非導通状態に制御される、
請求項5に記載の撮像素子。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の撮像素子を備える撮像装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子及び撮像装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来の撮像システムにおいて、解像度、フレームレート、及びダイナミックレンジ特性が、画面内で一定となるように設定されていることが一般的である。ここで、広視野映像を取得する映像システムでは、同一画像内に様々な動きや輝度を持つ被写体が同時に映り込むことが想定される。広視野映像では、高い解像度、フレームレート、及びダイナミックレンジ特性が同時に求められる。しかしながら、これらの撮像パラメータは一般にトレードオフの関係を持つことが知られている。例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)撮像素子の出力データレートは、画素信号の読出しに用いるAD変換回路の読出速度に制限される。
【0003】
一方、動画像の性質に鑑みれば、これらの撮像パラメータを必ずしも画面内で一定とすることを要しない。なぜなら、同一画像内に含まれる複数の被写体それぞれの特徴によって、求められる撮像パラメータの水準が異なるためである。例えば、静止した被写体が存在する領域は、高いフレームレートで撮像する必要は無く、高解像度で撮像することが望ましい。また、高速で移動する物体が存在する領域は、動きぼやけにより空間周波数が低下するため、高解像度で撮像する必要はなく、高フレームレートで撮像することが望ましい。
【0004】
また、輝度の高い被写体が存在する領域では、部分的に露光時間を短縮し、輝度の低い被写体が存在する領域では、部分的に露光時間を延長することにより、画面全体のダイナミックレンジを向上させることができる。このように、同一画像内に含まれる複数の被写体それぞれの特徴に合わせて撮像パラメータを好適に制御することにより、高解像度、フレームレート、ダイナミックレンジ特性を達成しなくとも、実質的にそれらを達成した場合と同様の画質を取得することが可能であると考えることができる。このような撮影の実現に向けた技術として、特許文献1に記載されている画素構造を用いた撮像素子が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-123539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されたような撮像素子は、複数の画素から構成される画素ブロック毎に、ビニングの有効と無効を切り替えることや、露光時間を当該画素ブロック毎に制御することが可能である。特許文献1に記述された技術を用いた撮像システムでは、例えば、静止した空間周波数の高い被写体が存在する領域は、画素ビニングを無効として基準解像度、及び基準フレームレート(以下、高解像度モードと記載する)で撮影する。また、高速で移動する物体が存在する領域は2×2画素の画素ビニングを有効として(以下、高速モードと記載する)撮影する。このような制御により、水平垂直解像度を1/2倍、フレームレートを4倍で撮影することが可能である。
【0007】
特許文献1に記載されたような撮像素子において、画素のフォトダイオードの飽和電子数をQ(e

)とし、画素アンプの電荷電圧変換ゲインをG(V/e

)とすると、高解像度モードに指定した領域の画素出力の最大振幅はQG(V)となる。一方、高速モードに指定した領域では、ビニングの対象となる2×2画素の画素出力の合算値が出力されるため、画素出力の最大振幅は4QG(V)となる。これらの画素出力電圧はAD変換回路によってデジタル信号に変換される。一般にイメージセンサのAD変換回路の入力レンジは、画素出力の最大振幅と整合するように調整される。
【0008】
AD変換回路の入力レンジを高解像度モードの画素出力振幅QG(V)に合うように設定することを考える場合、高速モードに指定した領域の画素出力振幅4QG(V)が、AD変換回路の入力レンジを大きく上回る。したがって、高速モードに指定した領域は画素出力の一部の範囲しかデジタル信号に変換することができない。一方、AD変換回路の入力レンジを4QG(V)に合うように設定した場合、AD変換回路の入力レンジが大きいため、高速モードに指定した領域についても画素出力を広い範囲にわたってデジタル値に変換することが可能となる。しかしながら、高解像度モードに指定した領域では、画素出力振幅QG(V)がAD変換回路の入力レンジよりも狭いため、実効的なビット深度が低下し、デジタル出力値のSNの低下につながる。このように、特許文献1に示した技術を用いた撮像素子においては、動作モードのよって画素出力の最大振幅に大きな差異があることから、適切なAD変換回路の入力レンジを設定できないという課題があった。
【0009】
上記の課題を鑑み、本発明は、高速モードに指定した領域の画素出力を広い範囲にわたって適切にデジタル値に変換しつつ、高解像度モードに指定した領域の画素出力についても実質的なビット深度の劣化やSNの低下を抑制しながらデジタル値に変換することが可能な撮像素子及び撮像装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[1]上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、複数の画素と、当該複数の画素により共有されるフローティングディフュージョンとを有し、ビニングの有無に応じた画素値の取り出しが可能な画素ブロックと、前記画素ブロックから出力される出力信号電圧を増幅し、ビニングの有無に応じてゲインが切り替えられる可変ゲイン回路と、を備える撮像素子である。
(【0011】以降は省略されています)

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