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公開番号2025151643
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024053179
出願日2024-03-28
発明の名称ウエハ加工用粘着テープ
出願人古河電気工業株式会社
代理人個人,個人
主分類H01L 21/301 20060101AFI20251002BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】離型剤フリーでも、ピックアップ工程において糊残りが発生することなく容易にピックアップすることができるウエハ加工用粘着テープを提供する。
【解決手段】基材フィルムと、基材フィルム上に形成された少なくとも1層の放射線硬化型の粘着剤層とからなるウエハ加工用粘着テープであって、引張弾性率が90~400MPaであり、粘着剤層に離形フィルムが貼合された状態で積算光量200mJ/cm2の紫外線照射処理を行った後に離形フィルムを剥離し、粘着剤層の表面にプローブを接触させた後、上方に引き剥がすのに要する力を測定したプローブタック試験のピーク値が3.2kPa以下であり、粘着剤層は、炭素-炭素二重結合を有するベースポリマーを含有し、ベースポリマーの炭素-炭素二重結合含有量が1.0meq/g以下であり、基材フィルムは、ポリプロピレンを45~85重量%含有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基材フィルムと、該基材フィルム上に形成された少なくとも1層の放射線硬化型の粘着剤層とからなるウエハ加工用粘着テープであって、
幅25mmに加工した試験片を用いて、25℃において、チャック間距離50mm、速度300mm/minで引っ張ったときの引張弾性率が90~400MPaであり、
前記粘着剤層に離形フィルムが貼合された状態で積算光量200mJ/cm
2
の紫外線照射処理を行った後に前記離形フィルムを剥離し、25℃において、前記粘着剤層の表面に直径5mmのSUS304製のプローブを30mm/minの速度、100gfの接触荷重で1秒間接触させた後、前記プローブを600mm/minの剥離速度で上方に引き剥がすのに要する力を測定したプローブタック試験のピーク値が3.2kPa以下であり、
前記粘着剤層は、炭素-炭素二重結合を有するベースポリマーを含有し、前記ベースポリマーは、炭素-炭素二重結合の含有量が1.0meq/g以下であり、
前記基材フィルムは、ポリプロピレンを45~85重量%含有することを特徴とするウエハ加工用粘着テープ。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
ダイシングされたチップをピックアップするピックアップ工程に使用されることを特徴とする請求項1に記載のウエハ加工用粘着テープ。
【請求項3】
前記基材フィルムは、水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーを含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウエハ加工用粘着テープ。
【請求項4】
前記基材フィルムは、バイオマス成分を20%以上含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウエハ加工用粘着テープ。
【請求項5】
前記ポリプロピレンは、バイオマス成分を40%以上含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウエハ加工用粘着テープ。
【請求項6】
前記ポリプロピレンは、バイオマス成分を40%以上含有することを特徴とする請求項3に記載のウエハ加工用粘着テープ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はウエハ加工用粘着テープに関し、詳しくは、放射線照射により粘着力が変化する放射線硬化型であって、ウエハを分割したチップをピックアップするために用いるウエハ加工用粘着テープに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、半導体ウエハや半導体パッケージの半導体関連材料などは、回転刃などの切断刃を用いて切断され、小片の半導体素子やIC部品に分離されている。例えば、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム-砒素などを材料とする半導体ウエハは、大径の状態で製造された後、所定の厚さになるまで裏面研削処理(バックグラインド処理)され、さらに必要に応じて裏面処理(エッチング処理、ポリッシング処理など)が施される。次に、半導体ウエハが切断加工(ダイシング)され剥離回収(ピックアップ)する工程を経て、マウント及びモールド工程に実装される。このダイシング工程においては、半導体ウエハを固定保持してチップに切断加工するためにウエハ加工用粘着テープが用いられている。
【0003】
ウエハ加工用粘着テープにおいては、切断加工の際、ダイシングブレードがウエハを切削する衝撃でチップが飛散することによる、歩留まりの低下や、ダイシングブレードの破損を防止するため、強保持性が求められる。また、チップをピックアップする際は、ウエハ加工用粘着テープの裏面側から突き上げピンでチップを突上げることでチップをウエハ加工用粘着テープから剥離させるため、剥離不良によるチップ割れや歩留まり低下を防止するため易剥離性が求められる。このように、ウエハ加工用粘着テープには、ダイシング工程とピックアップ工程において相反する性能を有することが要求されており、これら要求を達成するため、放射線照射により粘着力が変化する、放射線硬化型のウエハ加工用粘着テープを用いることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ウエハ加工用粘着テープは、一般的に、基材フィルムと基材フィルム上に形成された少なくとも1層の粘着剤層とから構成される。ピックアップ性をよくするために、粘着剤層は、架橋剤を含有し、ベースポリマーが架橋して三次元網目構造を形成することにより、粘着剤の凝集力が向上して、放射線の照射後にピックアップする際に、チップに糊残りが発生するのを抑制することが知られている(例えば、特許文献2、段落[0054]~[0057]参照)。
【0005】
近年、機器のさらなる小型化・薄型化・軽量化の要求に対して、これらの機器の内部に使用される半導体装置をはじめとする電子部品についても同様の要求がされている。電子部品の小型化を図るために、例えば半導体チップを積層して高密度実装を実現する三次元実装技術が提案されている。さらに三次元実装技術を行う方法として、例えば、チップに表面から裏面へ貫通する電極(貫通電極)を形成し、該チップを該電極を介してインターポーザと呼ばれる実装用のチップに積層した半導体パッケージ構造が提案されている。
【0006】
貫通電極が形成されたウエハを素子小片(半導体チップ)に切断分離し(ダイシング工程)、これらの半導体チップをピックアップする工程(ピックアップ工程)に、放射線硬化型の粘着層を有するウエハダイシング加工用粘着テープを使用することが検討されている。
【0007】
上記特許文献1,2の放射線硬化型ダイシング用粘着テープでは、ダイシングを行った後、粘着剤層に放射線を照射して硬化させることにより粘着力を低下させる際に、粘着剤層が硬化収縮する。
【0008】
しかしながら近年、チップ形状が複雑化しており、段差があるチップに対して粘着剤が段差に追従している状態で粘着剤の架橋が高密度で反応して硬化すると硬化収縮により粘着剤が段差に噛みこみ、良好にチップをピックアップできない。そのため架橋密度を高める他にもピックアップを改善する手法として粘着面の表面自由エネルギーを下げる手法がとられる。例として粘着剤層から良好に剥離できるよう、粘着剤層の被着体に対する剥離力を低くするために、粘着剤層に離型剤を添加することが知られている(例えば、特許文献3、段落[0056]~[0058]参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2005-19607号公報
特開2024-7771号公報
特開2023-13021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、粘着剤層に離型剤が添加されていると、チップに離型剤が付着することがあり、チップに離型剤が付着しているとパッケージングの際にチップずれ等接合の不具合が発生することから、チップへの離型剤付着を避けるべく、離型剤フリーであってもチップを良好にピックアップできるウエハ加工用粘着テープが求められている。
(【0011】以降は省略されています)

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