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公開番号2025140949
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024040610
出願日2024-03-15
発明の名称異常検知のための疑似的な正常データ群及び異常データ群を生成するプログラム、推定装置及び方法
出願人KDDI株式会社
代理人個人
主分類G06N 20/00 20190101AFI20250919BHJP(計算;計数)
要約【課題】異なるドメインに基づく教師データであっても、異常検知のための疑似的な教師データを生成するプログラム等を提供する。判定モデルを用いた異常検知に適する。
【解決手段】ドメイン毎に、正常ラベルが付与された正常データ群と、異常ラベルが付与された異常データ群とを記憶した教師データベースと、第1のドメインの正常データ群によって訓練された正常生成モデルと、第1のドメインの異常データ群によって訓練された異常生成モデルとして機能させる。そして、正常生成モデルは、自ら生成した正常生成データ群と、第2のドメインの正常データ群とを入力して継続的に訓練され、疑似的な正常生成データ群を生成可能とする。異常生成モデルは、自ら生成した異常生成データ群と、第2のドメインの異常データ群とを入力して継続的に訓練され、疑似的な異常生成データ群を生成可能とする。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
正常データ群及び異常データ群を生成するようにコンピュータを機能させるプログラムであって、
教師データとして、任意の条件に基づくグループのドメイン毎に、正常ラベルが付与された正常データ群と、異常ラベルが付与された異常データ群とを記憶した教師データベースと、
第1のドメインの正常データ群を入力して訓練され、正常生成データ群を生成可能な正常生成モデルと、
第1のドメインの異常データ群を入力して訓練され、異常生成データ群を生成可能な異常生成モデルと
して機能させ、
正常生成モデルは、自ら生成した正常生成データ群と、第2のドメインの正常データ群とを入力して継続的に訓練され、疑似的な正常生成データ群を生成可能とし、
異常生成モデルは、自ら生成した異常生成データ群と、第2のドメインの異常データ群とを入力して継続的に訓練され、疑似的な異常生成データ群を生成可能とする
ようにコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
教師データとなるデータ群を、任意の条件に基づくグループのドメインに分割するドメイン分割手段と、
弱教師有り学習に基づいて、ドメイン毎に、各データに、正常ラベル又は異常ラベルを付与するラベル付与手段と
して更に機能させ、
教師データベースは、ドメイン毎に、ラベル付与手段から出力された正常データ群及び異常データ群を記憶する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
第1のドメインの正常データ群及び異常データ群を入力して訓練され、次に、第2のドメインの正常データ群及び異常データ群と、正常生成モデルによって生成された正常生成データ群と、異常生成モデルによって生成された異常生成データ群とを入力して訓練された判定モデルと
して機能させ、
判定モデルは、対象データを入力し、正常又は異常を判定する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
正常生成モデルは、対象データを入力し、当該対象データを再構成した際の再構成損失値Ln(=0~1)を出力し、
異常生成モデルは、対象データを入力し、当該対象データを再構成した際の再構成損失値La(=0~1)を出力し、
正常生成モデルから出力された再構成損失値Lnと、異常生成モデルから出力された再構成損失値Laとに基づいて算出されたスコア値が、所定閾値以上である場合に異常と判定し、それ以外の場合に正常と判定するスコア判定手段と
して更にコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項5】
第1のドメインの正常データ群及び異常データ群を入力して訓練され、次に、第2のドメインの正常データ群及び異常データ群と、正常生成モデルによって生成された正常生成データ群と、異常生成モデルによって生成された異常生成データ群とを入力して訓練された判定モデルと
して機能させ、
判定モデルは、対象データを入力し、異常の可能性を表す異常度(AS)を出力し、
正常生成モデルは、対象データを入力し、当該対象データを再構成した際の再構成損失値Ln(=0~1)を出力し、
異常生成モデルは、対象データを入力し、当該対象データを再構成した際の再構成損失値La(=0~1)を出力し、
判定モデルから出力された異常度(AS)と、正常生成モデルから出力された再構成損失値Lnと、異常生成モデルから出力された再構成損失値Laとに基づいて算出されたスコア値が、所定閾値以上である場合に異常と判定し、それ以外の場合に正常と判定するスコア判定手段と
して更にコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
判定モデルによって、移動体の走行中の正常又は異常を判定するために、
移動体が道路を走行する車両である場合、データは、車両に搭載されたカメラによって撮影された撮影動画像又は撮影画像であり、又は、
移動体が人によって把持される携帯端末である場合、データは、携帯端末に搭載されたカメラによって撮影された撮影動画像又は撮影画像であり、
教師データベースにおけるドメインは、各データが取得された際における、地域エリア、時間帯、天候区分、センサの状態区分のいずれか又はそれらの組み合わせである
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項3又は4に記載のプログラム。
【請求項7】
正常データ群及び異常データ群を生成する装置であって、
教師データとして、任意の条件に基づくグループのドメイン毎に、正常ラベルが付与された正常データ群と、異常ラベルが付与された異常データ群とを記憶した教師データベースと、
第1のドメインの正常データ群を入力して訓練され、正常生成データ群を生成可能な正常生成モデルと、
第1のドメインの異常データ群を入力して訓練され、異常生成データ群を生成可能な異常生成モデルと
を有し、
正常生成モデルは、自ら生成した正常生成データ群と、第2のドメインの正常データ群とを入力して継続的に訓練され、疑似的な正常生成データ群を生成可能とし、
異常生成モデルは、自ら生成した異常生成データ群と、第2のドメインの異常データ群とを入力して継続的に訓練され、疑似的な異常生成データ群を生成可能とする
ことを特徴とする装置。
【請求項8】
正常データ群及び異常データ群を生成する装置の生成方法であって、
装置は、
学習モデルとしての正常生成モデル及び異常生成モデルを有し、
教師データとして、任意の条件に基づくグループのドメイン毎に、正常ラベルが付与された正常データ群と、異常ラベルが付与された異常データ群とを用いて、
正常生成モデルが、第1のドメインの正常データ群を入力して訓練され、正常生成データ群を生成し、異常生成モデルが、第1のドメインの異常データ群を入力して訓練され、異常生成データ群を生成する第1のステップと、
正常生成モデルが、自ら生成した正常生成データ群と、第2のドメインの正常データ群とを入力して継続的に訓練され、疑似的な正常生成データ群を生成し、異常生成モデルは、自ら生成した異常生成データ群と、第2のドメインの異常データ群とを入力して継続的に訓練され、疑似的な異常生成データ群を生成する第2のステップと
を実行することを特徴とする装置の生成方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、異常検知を推定する技術に関する。特に、異常検知の判定モデルに対する教師データを、疑似的に生成する技術に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
様々なデータについて、危険のリスクを発見する異常検知は、公益的な安全性を確保するために重要となる。
従来、正常事象又は異常事象のいずれかを事前に定義をすること無しに、映像データから異常事象を検知し、その検知の根拠を提示する技術がある(例えば特許文献1参照)。この技術によれば、映像データを複数の連続する時区間のフレームに結合したスニプトとして構成し、空間(エリア)を考慮した時空間上で構造化し、得られたグラフ上の構造特徴を用いて異常を判定する。
【0003】
また、認識精度に影響を与える認識環境が変化しても、高い信頼性で映像を認識する技術もある(例えば特許文献2参照)。この技術によれば、映像の認識精度に影響を与える撮像時における環境要因を取得し、映像の認識精度と環境要因とを対応付けたデータベースを用いる。認識精度に影響を与える環境要因を評価し、異常検知を発報する。
【0004】
従来、異常検知の判定用の学習モデルが、正常データ群及び異常データ群を教師データとして訓練され、入力された対象データに対して正常又は異常を検知する技術もある。この技術によれば、教師データとして、各データに、正常ラベル及び異常ラベルが予め正確に付与されていることを要する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-062386号公報
特開2021-039687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
異常検知の判定用の学習モデルは、新たな教師データを追加的に入力して、学習モデルを再訓練する場合、既に予め訓練された教師データと同じ条件であることを要する。
例えば、教師データが、車載カメラによる撮影動画像であるとする。ここで、第1の地域エリア(第1のドメイン)で収集された教師データによって訓練された後、第2の地域エリア(第2のドメイン)で収集された教師データによって訓練しようとした場合、第1のドメインによって訓練された内部パラメータの構成を忘却してしまうという問題がある。
また、晴れの日で収集された教師データによって訓練された後、雨の日で収集された教師データによって訓練しようとした場合、やはり、晴れの日の教師データで訓練された内部パラメータの構成を忘却してしまう。
そのために、異なるドメインに基づく教師データで追加学習しても推定精度が高まらない。結局、予め訓練した教師データと、追加的に訓練する教師データとを全て用意し直して、学習モデルを訓練し直す必要がある。これは、極めて時間的且つリソース的なコストが増大することとなる。
【0007】
尚、前述した特許文献1及び2によれば、天候や地域エリアなど、異なるドメインに基づく教師データで追加学習を可能とするものではない。
【0008】
そこで、本発明は、異なるドメインに基づく正常データ群及び異常データ群の教師データであっても、異常検知のための疑似的な正常データ群及び異常データ群を生成することができるプログラム、推定装置及び方法を提供することを目的とする。これによって、疑似的に生成された正常データ群及び異常データ群で判定モデルを訓練し、対象データに対して異常検知を判定することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、正常データ群及び異常データ群を生成するようにコンピュータを機能させるプログラムであって、
教師データとして、任意の条件に基づくグループのドメイン毎に、正常ラベルが付与された正常データ群と、異常ラベルが付与された異常データ群とを記憶した教師データベースと、
第1のドメインの正常データ群を入力して訓練され、正常生成データ群を生成可能な正常生成モデルと、
第1のドメインの異常データ群を入力して訓練され、異常生成データ群を生成可能な異常生成モデルと
して機能させ、
正常生成モデルは、自ら生成した正常生成データ群と、第2のドメインの正常データ群とを入力して継続的に訓練され、疑似的な正常生成データ群を生成可能とし、
異常生成モデルは、自ら生成した異常生成データ群と、第2のドメインの異常データ群とを入力して継続的に訓練され、疑似的な異常生成データ群を生成可能とする
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0010】
本発明のプログラムにおける他の実施形態によれば、
教師データとなるデータ群を、任意の条件に基づくグループのドメインに分割するドメイン分割手段と、
弱教師有り学習に基づいて、ドメイン毎に、各データに、正常ラベル又は異常ラベルを付与するラベル付与手段と
して更に機能させ、
教師データベースは、ドメイン毎に、ラベル付与手段から出力された正常データ群及び異常データ群を記憶する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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