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公開番号
2025135773
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-19
出願番号
2024033725
出願日
2024-03-06
発明の名称
多孔質シリコン材料、蓄電デバイス及び多孔質シリコン材料の製造方法
出願人
株式会社豊田中央研究所
代理人
弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類
C01B
33/02 20060101AFI20250911BHJP(無機化学)
要約
【課題】多孔質シリコン材料の充放電特性をより向上する。
【解決手段】本開示の多孔質シリコン材料は、SiとAlと遷移金属元素Mとを含み、水銀圧入法で求めた細孔率が45体積%以上であり、粒子状であり、粒度分布から得られる粒径の数量平均値が0.5μm以上12μm以下の範囲であるものである。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
SiとAlと遷移金属元素Mとを含み、
水銀圧入法で求めた細孔率が45体積%以上であり、
粒子状であり、粒度分布から得られる粒径の数量平均値が0.5μm以上12μm以下の範囲である、
多孔質シリコン材料。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
下記(1)~(4)のうちの1以上を満たす、請求項1に記載の多孔質シリコン材料。
(1)前記粒径の数量平均値が3μm以上である。
(2)前記粒径の数量平均値が5μm以上である。
(3)前記粒径の数量平均値が10μm以下である。
(4)前記粒径の数量平均値が8μm以下である。
【請求項3】
粒子径D90が2μm以上15μm以下の範囲である、請求項1又は2に記載の多孔質シリコン材料。
【請求項4】
下記(5)~(6)のうちの1以上を満たす、請求項3に記載の多孔質シリコン材料。
(5)粒子径D90が4μm以上である。
(6)粒子径D90が12μm以下である。
【請求項5】
SiとAlと遷移元素Mとの合計を100at%としたときに、酸素が15at%以下であり、
前記遷移元素Mに対する酸素の比であるO/M比が10以下である、請求項1又は2に記載の多孔質シリコン材料。
【請求項6】
前記遷移金属元素Mは、Crであり、
CrSi
2
、Cr(Si,Al)
2
及びAl
13
Cr
4
Si
4
のうち1以上を含む、請求項1又は2に記載の多孔質シリコン材料。
【請求項7】
正極活物質を含む正極と、
請求項1又は2に記載の多孔質シリコン材料を負極活物質として含む負極と、
前記正極と前記負極との間に介在しリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体と、
を備えた蓄電デバイス。
【請求項8】
基本組成式をAl
100-x-y
Si
x
M
y
(但し、Mは遷移金属元素、10≦x≦40、0<y≦5、0<x/y≦0.2、を満たす)とする母合金溶湯を急冷することでSiと、Alと、遷移金属シリサイドと遷移金属アルミニウムとアルミニウム遷移金属シリサイドのうち1以上を含む導電相に相分離させ、Al成分を選択除去することによって水銀圧入法で求めた細孔率が45体積%以上であり、粒子状であり、粒度分布から得られる粒径の数量平均値が0.5μm以上12μm以下の範囲である多孔質シリコン材料を得る多孔化工程、
を含む多孔質シリコン材料の製造方法。
【請求項9】
前記多孔化工程では、0.5mol/L未満の濃度の塩酸で前記Al成分を除去する、請求項8に記載の多孔質シリコン材料の製造方法。
【請求項10】
前記導電相は、CrSi
2
、Cr(Si,Al)
2
、Al
13
Cr
4
Si
4
のうちの1以上を含み、含有量が6mol%以下である、請求項8又は9に記載の多孔質シリコン材料の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書では、多孔質シリコン材料、蓄電デバイス及び多孔質シリコン材料の製造方法を開示する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、蓄電デバイスに用いられる多孔質シリコン材料としては、SiとAlとCrとの全体を100at%としたときに、Crを1at%以上20at%以下の範囲で含み、Alを40at%以上90at%以下の範囲で含み、残部をSiとする原料を溶融し急冷凝固させシリコン合金の前駆体を得る前駆体工程と、シリコン合金に含まれるAl成分を除去して多孔質シリコン材料を得る多孔化工程とを含む製造方法によって作製されたものが挙げられる(例えば、特許文献1など参照)。この多孔質シリコン材料では、Siを含むものにおいて、充放電特性の低下をより抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-92861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シリコン負極は、現在実用化されている黒鉛負極と比べて10倍以上の理論容量を持つが、充放電時の膨張収縮が大きいためサイクル特性に劣るという欠点がある。特許文献1の多孔質シリコン材料では、AlやCrなどを含むものとして、その強度を高め、充放電特性の低下をより抑制することができるが、まだ十分でなく更なる改良が望まれていた。
【0005】
本開示は、このような課題に鑑みなされたものであり、多孔質シリコン材料の充放電特性をより向上することができる多孔質シリコン材料、蓄電デバイス及び多孔質シリコン材料の製造方法を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、AlとSiと遷移金属元素Mとを含む粒子状の多孔質材料において、より好適な粒径の範囲とすることによって、粒子状の多孔質シリコン材料の充放電特性をより向上することができることを見いだし、本開示の多孔質シリコン材料、蓄電デバイス及び多孔質シリコン材料の製造方法を完成するに至った。
【0007】
即ち、本開示の多孔質シリコン材料は、
SiとAlと遷移金属元素Mとを含み、
水銀圧入法で求めた細孔率が45体積%以上であり、
粒子状であり、粒度分布から得られる粒径の数量平均値が0.5μm以上12μm以下の範囲であるものである。
【0008】
本開示の蓄電デバイスは、
正極活物質を含む正極と、
上述した多孔質シリコン材料を負極活物質として含む負極と、
前記正極と前記負極との間に介在しリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体と、
を備えたものである。
【0009】
本開示の多孔質シリコン材料の製造方法は、
基本組成式をAl
100-x-y
Si
x
M
y
(但し、Mは遷移金属元素、10≦x≦40、0<y≦5、0<x/y≦0.2、を満たす)とする母合金溶湯を急冷することでSiと、Alと、遷移金属シリサイドと遷移金属アルミニウムとアルミニウム遷移金属シリサイドのうち1以上を含む導電相に相分離させ、Al成分を選択除去することによって水銀圧入法で求めた細孔率が45体積%以上であり、粒子状であり、粒度分布から得られる粒径の数量平均値が0.5μm以上12μm以下の範囲である多孔質シリコン材料を得る多孔化工程、
を含むものである。
【発明の効果】
【0010】
本開示は、多孔質シリコン材料の充放電特性をより向上することができる。このような効果が得られる理由は以下のように推察される。例えば、Siを活物質とする電極では、黒鉛電極に比してより大きな容量を得ることができる一方、充放電時の膨張、収縮によるSiの体積変化による残留応力で細孔構造が壊れるという問題があり、レート特性や容量維持率が低下することがある。多孔質シリコン材料では、シリコン負極中の細孔率が同じでも、大きな細孔が少し含有されるよりも、小さな細孔が多数含まれる方が、個々の細孔にかかる応力が分散されるため、細孔構造は壊れにくくなる。また、骨格強度の高さも細孔構造維持のためには重要である。本開示では、これらの関係から、細孔構造を維持可能な好適な粒径範囲を採用することによって、多孔質シリコン材料の充放電特性をより向上することができるものと推察される。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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