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公開番号2025134787
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-17
出願番号2025098330,2020185735
出願日2025-06-12,2020-11-06
発明の名称曲面加工された偏光板およびその製造方法
出願人日東電工株式会社
代理人個人
主分類G02B 5/30 20060101AFI20250909BHJP(光学)
要約【課題】曲面加工されているにもかかわらず、画像表示装置に適用した場合に表示ムラおよび色抜けが抑制され得る偏光板を提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態による偏光板は、偏光子と偏光子の少なくとも一方に配置された保護層とを含み、曲面加工され、かつ、曲面加工後に40℃~65℃および85%RH~95%RHの環境下で40分以上加湿処理されており、下記の関係を満足する:
TsR-Ts0=ΔTs≦+1.5(%)
PR-P0=ΔP≧-1.5(%)
-2.0(nm)≦ReR-Re0=ΔRe≦+2.0(nm)
ここで、Ts0は曲面加工前の単体透過率であり、TsRは加湿処理後の単体透過率であり;P0は曲面加工前の偏光度であり、PRは加湿処理後の偏光度であり;Re0は曲面加工前の面内位相差であり、ReRは加湿処理後の面内位相差である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
曲面形状を有する偏光板の製造方法であって、
偏光子と該偏光子の少なくとも一方に配置された保護層とを含む偏光板を準備すること;
該偏光板を、所定の曲面形状を有する型とともに加熱して曲面加工すること;および
該曲面加工された偏光板を、40℃~65℃および85%RH~95%RHの環境下で40分以上加湿処理すること;
を含み、
下記の関係を満足する偏光板の製造方法:
Ts

-Ts

=ΔTs≦+1.5(%)


-P

=ΔP≧-1.5(%)
-2.0(nm)≦Re

-Re

=ΔRe≦+2.0(nm)
ここで、Ts

は平面状の状態の単体透過率であり、Ts

は曲面状の状態の単体透過率であり;P

は平面状の状態の偏光度であり、P

は曲面状の状態の偏光度であり;Re

は平面状の状態の面内位相差であり、Re

は曲面状の状態の面内位相差である。
続きを表示(約 54 文字)【請求項2】
前記曲面加工における加熱温度が100℃以上である、請求項1に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、曲面加工された偏光板およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
液晶表示装置、有機エレクトロルミネセンス(EL)表示装置等の画像表示装置には、画像表示を実現し、および/または当該画像表示の性能を高めるために、偏光板が広く使用されている。偏光板は、用途に応じて曲面加工が求められる場合がある。曲面加工は、代表的には、偏光板を高温環境下で所定形状に成形することを含む。しかし、曲面加工した偏光板は、画像表示装置に適用した場合に表示ムラおよび/または色抜けが発生しやすいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平8-136731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、曲面加工されているにもかかわらず、画像表示装置に適用した場合に表示ムラおよび色抜けが抑制され得る偏光板およびその簡便な製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態による偏光板は、偏光子と該偏光子の少なくとも一方に配置された保護層とを含み、曲面加工され、かつ、曲面加工後に40℃~65℃および85%RH~95%RHの環境下で40分以上加湿処理されており、下記の関係を満足する:
Ts

-Ts

=ΔTs≦+1.5(%)


-P

=ΔP≧-1.5(%)
-2.0(nm)≦Re

-Re

=ΔRe≦+2.0(nm)
ここで、Ts

は曲面加工前の単体透過率であり、Ts

は加湿処理後の単体透過率であり;P

は曲面加工前の偏光度であり、P

は加湿処理後の偏光度であり;Re

は曲面加工前の面内位相差であり、Re

は加湿処理後の面内位相差である。
1つの実施形態においては、上記偏光板は、曲面加工部分を格子状に9分割した区域を規定し、それぞれの区域で測定した9つのRe

の最大値と最小値との差が3.0nm以下である。
本発明の別の局面によれば、曲面加工された偏光板の製造方法が提供される。この製造方法は、偏光子と該偏光子の少なくとも一方に配置された保護層とを含む偏光板を準備すること;該偏光板を、所定の曲面形状を有する型とともに加熱して曲面加工すること;および、該曲面加工された偏光板を、40℃~65℃および85%RH~95%RHの環境下で40分以上加湿処理すること;を含む。
1つの実施形態においては、上記曲面加工における加熱温度は100℃以上である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、曲面加工された偏光板を所定の加湿処理に供することにより、画像表示装置に適用した場合に表示ムラおよび色抜けが抑制され得る偏光板を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の1つの実施形態による偏光板の概略斜視図である。
図1の偏光板の概略断面図である。
図3(a)~図3(c)は、本発明の実施形態による曲面加工された偏光板の製造方法の一例を説明する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の代表的な実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。なお、図面は見やすくするための模式的に描かれており、形状、厚み、曲率半径等は実際とは異なっており、また、図面間でも異なっている。
【0009】
A.偏光板
A-1.偏光板の全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による偏光板の概略斜視図であり;図2は、図1の偏光板の概略断面図である。図示例の偏光板100は、曲面加工されている。言い換えれば、偏光板は、曲面加工により(すなわち、高温環境下で)特性(代表的には、光学特性、化学特性、機械的特性)が一旦劣化した偏光板である。本発明の実施形態によれば、特性が一旦劣化した偏光板を後述の加湿処理に供することにより、当該特性を回復させることができる。その結果、曲面加工後の偏光板を画像表示装置に適用した場合に、表示ムラおよび色抜けが抑制され得る。曲面加工温度は、例えば100℃以上であってもよく、また例えば120℃以上であってもよく、また例えば140℃以上であってもよく、また例えば160℃以上であってもよい。曲面加工温度の上限は、例えば200℃であり得る。曲面加工時間は、例えば15秒~5分であり得る。
【0010】
曲面加工の形状としては、目的に応じた任意の適切な形状が採用され得る。曲面加工の形状の具体例としては、図1のようなドーム形状、かまぼこ状が挙げられる。このような曲面加工された偏光板としては、例えば、湾曲した画像表示装置に適用される偏光板が挙げられる。湾曲した画像表示装置としては、例えば、ヴァーチャルリアリティ(VR)ゴーグル、湾曲した壁面や柱に設けられるデジタルサイネージが挙げられる。なお、図示例の偏光板は視認側に凸となっているが、偏光板は目的に応じて視認側と反対側に凸であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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